依存も立派なヤンデレだと信じている
目が覚める、彼女と布団の中にいる、いつも通り
彼女を抱えて布団からでる
未だ寝ているようだが、寝間着を脱がして普段着に着替えさせる
黒い羽を服の穴に通して、制御棒と足を装着させた
目が覚めたようだ、とたんに俺にすがりつき、俺の名前を猫なで声で呟き始めた
いつも通りの彼女、安心と同時に、落胆
自分の着替えは既にすんでいる
彼女を抱え上げ、キッチンに行く
彼女は俺に抱きつき、俺の名前を呼ぶだけだ
朝食を作る間も彼女は俺に抱きついたままだ
五人分の食事を作り終わりテーブルに並べる
彼女を椅子に座らせ、対面に座る
自分のは後だ、彼女にスプーンを使い、食べさせてやる
ゆるんだ笑顔で食べるその様は、雛鳥を思わせた
食事中、気づいたら他の三人がテーブルについていた
皆、一様に此方をチラチラとみながら食事をすすめている
滑稽な場面か?可笑しければ笑えばいいのに
彼女を背負って仕事場に向かった
制御システムの点検をする
相変わらず暑い、彼女がくっついてくるからさらに暑い
でも、本来ならここに近づく前に人間の俺は溶けるだろう
彼女の力で、今俺は守られている
少し頭をなでてやる
彼女はへらへらと笑う
地霊殿に帰還し、汗だくの彼女と俺は風呂に向かう
相変わらず抱きついたままの彼女の服を脱がせて、浴場に入る
彼女の体を洗い、自信の体を洗い、彼女を抱え、湯船に浸かる
…あまり、長くはいる気がしない、すぐにでた
持ってきた寝間着を彼女に着せて、自分も寝間着を着た
寝室に向かう
彼女は抱きついたままだ
彼女の頭をなでながら、布団に入る
彼女は俺にしがみつき俺の名前を呟き続け、しばらくして、寝た
…彼女が寝付いてしばらくして布団からでる
風呂に入ったのにまた汗だくだ
風通しのいいテラスに向かう
テラスの椅子に腰掛けて、水を飲んだ
冷たくてうまい
ふと二の腕を眺めると、彼女と初めてであった日よりだいぶ筋肉がついていた
彼女を抱えたまま移動し続けるからなぁ…
ふと気づく
自分の行動原理すべてに彼女が関わっていることに
彼女は俺が居なければ生きられない
なら俺は…?
ふと俺を呼ぶ声が聞こえた
どうやら彼女が感づいたらしい
苦笑いが浮かんでしまう
彼女をなだめるために声に向かって俺は歩く
ああ、明日も彼女に俺は依存してしまいそうだ
最終更新:2011年02月11日 17:42