今日も今日とて博麗神社で宴会が催されていた。
人、妖怪、神の美少女や美女が入り混じっての乱痴気騒ぎしている中に唯一人間の青年が居た。
青年の名前は〇〇、外来人だ。
半年前に迷い込み人里の近くで倒れてた所を保護され説明を受けるも好奇心でしばらくの間、残ることにしたらしく手先が器用で明るい性格だから直ぐに受け入れられ大工見習いの仕事に日々、精を出していた。
騒いでいる面子とは里の守護者やたまに里へやって来る白黒の魔法使いを通して知り合い、本日は何度目かの宴会に誘われて来た次第だ。
美味い酒を飲み、美味い料理を食べて騒いでると見た目は幼くとも鬼が故に長い年月を生き大酒豪の萃香が〇〇へ陽気に近付いて来た。
萃香「飲んでいるか〇〇~?」
〇〇「飲んでいるし食べているよ萃香~」
萃香「そうか、そうかもっと飲め…ん?ご飯粒が付いているぞ〇〇?」
そう言うと〇〇の右頬からご飯粒を舐め取り、〇〇に向かってはにかみ膝の上に座る萃香。
その瞬間、〇〇は驚きの余りに固まった。
同時に周りは萃香に殺意を向き出しの虚ろな目で睨んだが当の萃香は勝ち誇った目をしていた。
〇〇「す…萃香…いきなり驚かすなよ。」
萃香「ん~?気にするなよ。」
〇〇「いやいや、あれは驚k…「おっと、手が滑ったぜーー!!」
喋っている最中、左から何か柔らかく粘着質なのを押し付けられた。
〇〇「何だよ
魔理沙!話している最中に握り寿司を押し付けやがって!!」
魔理沙「あ~…悪い、事故だぜ。付いたご飯粒は取ってやるから怒るなよ。」
そう言って〇〇の左側に座り顔を近付ける魔理沙に〇〇は身を引く。
〇〇「い、いや大丈夫だから…。」
魔理沙「いいから、じっとしていろ!!」
鬼気迫る魔理沙に気圧され、じっとする〇〇。
魔理沙「ふふふっ…直ぐに終わるからな。」
案の定、〇〇の左頬に付いたご飯粒を舐め取る魔理沙。その様子をまたも周りは虚ろな目で睨んでいた。
萃香「魔理沙!調子に乗るなっ!!」
魔理沙「お前こそ調子に乗るな萃香!!」
一触即発の状態。
〇〇「とりあえずは二人共、離れてくれたら有り難いんだが!?君らの唾で顔がベタベタじゃないか!!顔を洗いに行きたいんだよ!!」
怒気混じりの言葉を言い切ると気が付くと二人の姿は無く離れた所に居た。変わりに頬が拭かれている感覚がして、横を見れば紅魔館のメイド長の十六夜咲夜がハンカチで〇〇の頬を拭いていた。
咲夜「早く拭かないと…〇〇さんがメス猫に汚された。」
レミリア「咲夜!早く〇〇を館に連れて行って風呂に入れて清めるわよ!!」
紫「藍、〇〇をマヨヒガで『保護』することを決めたわ!!」
藍「畏まりました紫様、速やかに『保護』します。」
早苗「〇〇さん…〇〇さん…〇〇さん」
諏訪子「でも、ウチへ絶対に連れて行かないといけないわ!!」
輝夜「永琳!!〇〇を一刻も早く永遠亭に連れて行って消毒しなさい!!」
永琳「うどんげ、忙しくなるわよ!!」
鈴仙「はい師匠!!〇〇さんのために頑張ります!!」
萃香「魔理沙といい、調子に乗るなあんた達!!」
魔理沙「それはこっちの台詞だぁ!!」
etc…
霊夢「あんた達…境内では人を襲わない決まりだし、〇〇さんは私のよっ!!」
「「「「「〇〇(さん)直ぐ終わるから待っていて(下さい。)」」」」」
全員が獲物を狩るような目に〇〇は震えて動けなかった。
この日、博麗神社が崩壊した
最終更新:2024年04月05日 13:52