とりあえず途中まで。
駄文だけど許してね

早苗さん病み
舞台設定は高校3年



「誰も立候補しないならくじ引きで決めるぞ。誰になろうが文句言うなよ?」

教室に響く我らが担任教師△△の声。

誰もその声に応えない
反対ではなく、異論はない といった雰囲気だ。

「はぁ・・・」

黒板を見て何度目かわからないため息をつく。

黒板にデカデカと書かれた【クラス委員】という文字

その隣にその文字ほどではないが同じように大きな字で書かれている俺の名前(○○)

「何で俺がって?」

前の席から声がかかる。
入学当初からの友人、××だ

「あぁそうだな。なんで俺が・・・」


「まぁお前の日頃の行いが悪いからだろうな」

俺がクラス委員に抜擢された理由はこいつの言う通り、日頃の行いが悪いからで
『日頃だらしない○○をクラス委員にして更正させよう』というほぼ全員のクラスメイトと△△先生のご厚意(笑)で押し付けられたのだ

因みに今はクラス委員は、クラス委員と副クラス委員の二人必要なのでそのもう一人を決めているところである


「もう一人が気心知れたやつであることを祈るよ」

××が選ばれれば万事丸く収まるが、無理だろうな

「そうだな。勿論俺はひかれたくないが」

そう言い残して××は前を向く。薄情な奴め
どうやら選定が終わったようだ。

△△の右手には一枚の紙。
△△はその張りのある声で運悪く選ばれてしまった犠牲者の名前を呼ぶ

「───お前だ東風谷。」
選ばれたのは『東風谷 早苗』
クラス…いや学校のマドンナと言っても過言ではない美貌を持っていて、県で数えてもかなり上位に来るテスト成績のうえ、スポーツ万能。性格もいいという一言で表すなら『スゲェ奴』である。


ざわめくクラス
『早苗ちゃん可哀想』とか『私じゃなくて良かった』とか『○○代われ』といった3パターンの反応がクラスに響く


「はい静かに。○○、東風谷。前に出て挨拶しなさい」

△△からお呼びがかかり、教壇のところに立って挨拶をし始める。

「クラス委員になった○○だ。よろしく」

『短けー』とか『やる気あんのかー』とかいうブーイングの嵐。

「えぇと、副クラス委員に任命されました、東風谷です。偶然とはいえ選ばれちゃったからには、一生懸命○○くんを補助しますのでよろしくお願いしますね」
『ドンマイ』とか『少しは手伝うよ』とか優しいセリフが飛び交う。
俺の時とはえらい違いだ

      • 『偶然』 か


「よかったじゃねぇか○○」

放課になって席に戻ると××が話かけてくる。

「あのブーイングの嵐を見て言えるお前がすごいよ。それになぁ…」

俺としては『かわいいクラスメイト』より『気心知れた友人』の方が助かる

東風とは中学、高校とずっと同じクラスだし、普通に会話をする仲ではあるが・・・どうも一線を引いてしまう。
『気心知れた友人』には遠い関係だ

「まぁお前の気持ちはわからんでもないぜ?でもいつまでも距離とってないでこれを機に多少なりも仲良くなればいいじゃないか」

近年稀に見る真面目な××を見た気がする。

「頑張ってみるよ」


「・・○○くん?」

      • 思わず飛び退いてしまいそうになった。
なにせ噂の東風谷さんがすぐ真横にいたのだから。
全く気配がなかったから声をかけられるまで気付かなかった。

××も相当驚いたらしく固まっている。

「どうした東風谷?」

とりあえず一息ついて返事する

「△△先生が私と○○くんに職員室に来てだって」

「早速仕事か。頑張ってな東風谷。こいつをバンバンこきつかってやってくれ」

いつの間にか持ち直した××が言う。

「ハードワークは勘弁だな」

××の言葉にケチをつけながら席を立つ

「それじゃあね。××くん」

「じゃあ頑張ってくるぜ」

「おー、いってら」

こうして俺は教室をあとにした

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最終更新:2011年02月11日 21:49