彼女に監禁されてから早数週間経った
突然地下室のような所に閉じ込められ、戸惑ったものの食料にも困らず、
彼女にも特に何かされることもなかった

しかし、監禁された理由もはっきり分かっていない
当初は自分に一目惚れしたなど言っていたが今では心情をなに一つ明かそうとしない

本当に自分は愛されているのか?
ふと近くにあった鋭い破片のような物を取った

自分が死んだら彼女は悲しむだろうか
もしも自分を本当に愛しているなら…


破片を首に当てた

この世には未練は無いが
ただ、彼女が自我を崩壊させ狂う姿を見れないのは 実に残念だ

破片に力を込めた
首から何かが噴き出し一緒に自分の意識も飛んでいった




ーーーこんなことはいけない…
彼にも私にとってもなに一つ良い事は無い

謝ろう、謝ってまた自分の気持ちを伝えよう
それで振られたとしても私は何の未練も無い
ありのままの彼の想いが聞けるだけでも私はそれで満足だ


私は地下室へ駆けてゆき扉を開けた

そこには






何かが抜けきった彼の抜け殻を見た時
自分の中で何かが崩壊した

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最終更新:2011年02月11日 22:03