俺は今、大変な状況の中に居る。
天子の命令で俺を拉致しに来た衣玖さん。
背は高く。容姿も端麗で、しかもナイスバディである。
外の世界からこっちの世界に流れてきた俺が見ても、その美しさは素晴らしいものだった。
だが、今はその美しさに見惚れていれるような状況ではない。
衣玖さんの衣が俺の体に巻き付いて拘束しているのだ。
○○「衣玖さん。これはなんの冗談ですか?」
衣はきつく巻き付いているため、少し力を加えたくらいでは解けそうにはない。
衣玖「こちらが普通に天界に来てくださいと言っても貴方は拒んだ・・・。だからこうするしかないのです」
衣玖さんはいつも通りの涼しげな顔でそう言った。
○○「ふざけないでください。俺は天界には何の用も無いし、興味も無いんですから」
なんとか理由を作り、その場から逃げだそうとする○○。
しかし、衣は一向に緩むような感じはしない。
それどころか、よりきつく巻き付いてきている気がする。
衣玖「貴方の意見は聞いていません。これは私が総領娘様に頼まれた事なのですから」
そう言うと距離を詰める衣玖さん。
おもわず後ずさりしようとするが、衣が巻き付いているため上手く後ろに下がれない。
目前まで迫る衣玖さん。もはや数㎝くらいしか間がない。
○○はなにをされるか分からずただ震えるだけだった。
衣玖「心配しないでください。天界に行っても貴方の面倒はちゃんとみます。貴方を天人とした後に・・・」
○○の体に電流が流れる。突然の事だったため対応も出来ず、衣玖さんに体をまかすように倒れ込む○○。
最後に○○が見たのは、歪んだ笑みを浮かべる衣玖さんの姿だった。
天子「衣玖遅いなー。どこかで道草食ってるんじゃないでしょうね・・・」
最終更新:2011年03月24日 18:32