深夜のテラスで二人は紅茶を嗜む、一方は普通の男性
もう一方は普通ではなく、夜の王吸血鬼そして永遠に幼き紅い月 レミリア・スカーレット
夜の王であるはずの吸血鬼で完璧であるはずなのに今は不完全な部分が一つ
「なあ、レミリア腕大丈夫か?」
そう言い俺はレミリアの腕を見る、肘から先が無く痛々しい
再生できるからといっても唯の人間の俺には見ているだけでもきついものがある
「大丈夫だこの程度、昔では日常茶飯事だった、片腕が無いのは不便だがそう困るものでもない」
そう言い真紅のティーカップを今ある右腕を使い紅茶を飲む
「そう言っても見てるこっちは腕がないには慣れないさ」
「腕を直すのは結構つかれるのだぞ?お前が血を提供してくれると言うのなら話は別だが?」
「提供したいのは山々だが、殆ど零すじゃないか零さないのなら今すぐにでも分けるさ」
俺はそう言い紅茶を一口
「そうか、それは残念だ」
そう言った後にレミリアを紅茶を一口
「所でレミリアから腕一本とって行くって事は相当強いってことだよな?」
「ああ敵は相当強いアレを落とした時を想像するととても正気ではいられない」
そう言いレミリアは妖艶な笑みを浮かべる、ゾクッとするねコレ
「流石に眠たいから俺は寝ることにするわ」
そしてすべて紅茶を飲み干す。
「そうか、では私も起きていても意味が無いな」
座ったままの状態で指を鳴らすが
スカッ
俺は苦笑しつつ
「失敗してるぞ」
「うー・・・さくやぁ・・・」
一瞬にてレミリアの背後に完璧で瀟洒な従者が現れる
ただし、綺麗な顔に赤い液体が流れていなければもっと瀟洒であっただろう
「咲夜さん、鼻血が出てますよ」
次の瞬間にはいつもの瀟洒な咲夜さんに戻っていたが時間を止めて拭いたのだろう、何時見ても便利な能力だなと思う
「○○様、指摘していただきありがとうございます。」
そう言ったあと俺のカップとソーサーを持ち、また消えた
「何時見ても便利だと思うなあの能力」
そう呟き部屋に戻ろうと思ったが
「忘れてた、レミリアお休み」
少し不機嫌そうになったが
「忘れるのはやめてほしいものだ○○、お休み」
部屋に戻ろうとしてもう一度テラスを見る、レミリアは咲夜さんと何か話しているようだ
まあ俺には関係ないだろう、そう思い部屋に戻った
~ザクロは血の味、人の味 恋の味 そして○○の
味
なら私はどんな がするのだろう?
ソレを知ッテモライタイ~
「ねぇ咲夜、○○はもうそろそろよね?」
「はいお嬢様、○○も日が出ている間に活動すると肌がぴりぴりするし体がだるくなると申していました。」
レミリアは両頬を赤く染め、右手を頬にあて嬉しそうにワラッタ
「咲夜、明日始めるわ」
「畏まりました、お嬢様」
そうしてレミリアは席を立ち部屋に戻りそこに残されたのはレミリアのカップとポット
そして十六夜 咲夜
「お嬢様・・・○○様・・・」
そう呟き消えた
これは○○がテラスから出た5分後の話である
~気に入らないのよ、よそ見するのなんて私だけを見ていなさい~
昼-紅魔館
「実に清々しい朝だ、元旦に新品のパンツを履いたような感じだな」
くだらない独り言を言いつつ半開きになってるカーテンをすべて開き窓を開ける
「風が気持ちいいな」
ふと後ろで気配を感じで振り向く
そこには着替えを置きに来た咲夜さんの姿があった
「着替えはここに置いておきますので」
そういい机の上に置き
咲夜さんにありがとうと言おうとしたがもう居ない
やることも無いので美鈴の様子でも見に行こうかなと玄関から外に出るが
「っい、痛いな・・・」
反射的に日陰に戻る
昨日より日の当たった時の痛みがひどくなっている
痛いのは嫌だなと少し思いつつもう一度忌々しい太陽の下に出る。忌々しい?
なんだ今の考えはと思いつつ今度は痛くなかったのでそのまま美鈴の所に向かう
「ういーす暇だから来たぞー」
そう言い様子を見るが
「殺人事件?」
そう思っても仕方がないような状態で倒れている人物が居た。
「大丈夫か?本当に」
流石にまずくないかと思い声をかける
「あ、○○さん大丈夫ですよ。ちょっと咲夜さんの機嫌が悪くてきつくお仕置きされちゃっただけですから」
お仕置きってレベルじゃないと思うんだがこれ
弾幕用のナイフがかなりの数刺さっている、正直ホラー映画も真っ青な状態だ
「美人がナイフに刺されてるのはあまり良い光景じゃないな、抜くの手伝おうか?」
照れた素振りもせずに
「またそんな事言って冗談は程々にしてくださいよ。それに手伝ってもらうほど刺さってませんよ」
「それもそうだな。所で美鈴昼食はまだなのか?」
聞いた途端に暗い顔になって
「お昼どころか昨日から食べてませんよ・・・・・・」
正直スマンかった。
「何か作ってくるわ、後凄く目のやり場に困ることになってるぞ」
そういい館に走っていく後ろで美鈴が何か言っているがよく聞こえない。
屋敷の中を歩き、キッチンに到着隣の食堂にて誰かが居るようだ
なぜか無性に気になりそちらに食堂に向かう
それになんだか懐かしい匂いもする。
「それ幻想入りしてたんですか?」
そこには○清のシーフード○ードルを食べる咲夜さんの姿が
「ええ」
いつもの瀟洒な姿は何処に行ったのやら歳相応?に嬉しそうだ
「何か馬鹿にされた気がするのだけど」
左手にヌードル、右手にナイフと一本だけのフォークを持ちジト目でこちらを見ている
凄く感が鋭いな
「馬鹿になんてしていませんよ所ですごく幸せそうに食べてましたが、好きなんですか?シーフード○ードル」
「ええ、外に居た時にねよく食べてたのよ。」
少し辛そう言った
「そうですか、所で咲夜さんほっぺにネギ付いてますよ?」
指摘した瞬間ネギは消えた
「何処にもネギなんて付いていませんわ」
この笑みを見たら世の男性はすべてこの女性に恋をするだろうと思うような笑みを浮かべているが
なにやら背筋が寒い、ゾクゾクする
「ハイ、何処にも付いていません・・・」
俺はこう答える以外に選択する余地が無かった。
「そうだ、それ二つ程貰えますか?」
「キッチンの中の棚にありますのでご自由にどうぞ」
ありがとうと言おうとしたが、また咲夜さんは何処にも居ず
俺、避けられてるのかなぁ?と思い少し悲しくなった。
うお、箱で1ダースもあるよ・・・・
とりあえず二つ持ってキッチンに向かう
とりあえずコレだけじゃ体に悪いなと思い
種も仕掛けもない鮮度が凄く良い野菜取り出しまな板の上に置き切っていく
なんだか妙に体が重く、意識がボーっとする
こんな状態で刃物使うのは危ないなと頭の片隅で思っていたが
やってしまった。
「痛っ」
指を切ってしまった。
そこにはアカイ液体が流れていてついナメテしまった。
ふと我に返って何をしているんだ俺はと呟いた
そして指の痛みがないことに気づき
「直ってる?・・・」
「すまない、美鈴遅くなった」
「おかえりなさいエッチな○○さん」
どうやら怒っていらっしゃるようだ
「うっ、すいませんつい」
「冗談ですよ次からは最初に教えてくださいよ。」
冗談にしては後ろに見える般若はなんなんだと
やられっぱなしは気にいらないなと
「次がないようにしたらどうだ?」
「あははは、それを言われるとつらいですね。」
そんな軽口を叩きあった
「それなんです?」
「カップラーメンだ」
頭を傾げる美鈴
「かっぷらーめん?」
「ラーメンは分かるだろ?」
「流石にラーメンは分かりますよ」
だよなぁ
「それよりも早く食べましょうよお腹減りすぎて倒れそうなんです。」
どうやら相当キてる所までキようだ。
俺も結構お腹がすいてるし片方を私二人で門の前に座り忌々しいくも清々しい空を見上げながら二人でシーフードヌードルを食べた。
「すっっっっごくおいしかったです。また食べたいなぁ」
「それは何よりだ、あれは咲夜さんからもらった物だからなそうそう食べれないぞ」
「そうですか、残念です。あれだったら毎日でもいいんですが・・・」
「こっちじゃ入手困難だから毎日食べてたらすぐになくなちまうぞ」
「そうですか・・・残念です。」
よっぽど気に入ったのだろうか?
さて屋敷に戻るか
「じゃあ美鈴、屋敷に戻るな」
「ではまた夕食の時にでも」
「おう、じゃあな」
そういい俺は屋敷に歩いていった。
友人になんか書いてーと言われ書いてみたが肝心の友人が寝てしまったのでこっちに上げてみる
○○の日記から記載
幻想郷に迷い込みさらに紅魔館に住み込んでから数ヶ月立つ
館の主に気に入られここで生活をさせてもらっているのには凄く感謝している。
レミリアに出会わず、幻想郷をさまよう羽目になっていたら今頃、閻魔様に裁かれていた事だろう
IFの話を考えるとゾッとしない。
ただ俺の事を気に入りすぎて屋敷から出るなといわれるのだけはどうかと思う
まあ元から引きこもりがちだし問題も無いだろう。
屋敷に入り次は何をしようかなと考えていると咲夜さんが現れた。
「○○様、
パチュリー様がお呼びです」
丁度暇だし図書館に向かうかと返事をして歩いていった。
扉を開け中に入る
中に入ると図書館独特の匂いする
こちらに背を向け本を読む紫色の魔女にの元に歩いていく
「呼んだか? パチュリー」
「えぇ、少し手伝ってほしい事があってね」
何を手伝って欲しいのだろうか?
「それで、俺は何をすればいい?」
「私の読み終わった本を片付けて欲しいのよ」
専門の人(悪魔?)が居るからそっちに頼めば良いんじゃないか?と思い聞いてみるが
「
小悪魔は今日体調を崩していてね、休みなのよそこで暇を持て余しているだろう○○の出番というわけよ」
暇じゃなかったらどうするつもりだったんだ?と聞くと
「それはあり得ないわ」と答えられた。
実際に暇だったから言い返す事もできないのだが
パチュリーが読み終えた本を膨大な数の本棚に片付けたを繰り替えしていたが
なにやらパチュリーの様子がおかしい。
「ゼーゼー……」
どうやら持病の喘息が起きたようだ
「大丈夫か?」
急いで駆けつけ背中をさすってやる
暖かい飲み物があれば楽になるのだろうが自分で作ってる間に苦しい思いをさせるのもだめだ
かといって誰かに頼もうにも誰も居ない。
そう思いながら背中をさすっていたが
「パチュリー様、こちらをどうぞ」
咲夜さんが来たようだ、流石に頼りになる
パチュリーはコップを両手で持ち飲んだ。
どうやら喘息の薬のようだ、これで呼吸が楽になればいいのだが
そう思っているうちに飲み終えたようだ
「はぁはぁ、ありがとう咲夜、○○楽になったわ」
「それは何よりです、パチュリー様」
「楽になったのならそれで良いさ」
そのあと本当に大丈夫か?と聞いたら「心配し過ぎよ」と言われた。
その後も喘息の発作も起きず何事も無く本の片付けは終わった。
片付けも終わりまた暇になったなと思っていたら思考を読んだようにパチュリーが
「どうせ暇でしょ?小悪魔の様子を見てきてくれないかしら?」
との事、二つ返事にて承諾した
「襲っちゃだめよ?」
襲ったらどうなるのやらその場でボコボコにされるのか搾り取られるのか。
どっちだろうかと考えながら
「調子の悪い人(?)を襲うなんて最低じゃないか、そんなことはしないさ」と返した。
小悪魔の部屋は図書室の中にある司書が使う部屋に居るようだ。
パチュリーから場所は聞いたがこんな場所が在ったんだなと思いながら進む
そして目的の場所、小悪魔の部屋に到着する。
女性の部屋だ失礼の無いように身だしなみを整え、ノックする
コン、コン
中から「どうぞー」という声が聞こえたのでドアを開け入る
部屋に入り目に付くのは大きなタンス、そして小悪魔が寝ているベッド
他に目に付くものと言えば窓と花瓶に活けている花くらいだろう
何の花かはわからないが綺麗な花だなと思う
想像していた女性の部屋とは違うなと思っていたら
「○○さん行き成り来て部屋をジロジロと見るのはどうかと思いますよ?」
ジト目になってこっちを見る小悪魔
これはこっちが悪いなと思い謝罪する
「すまない、想像していたの部屋とぜんぜん違っていたのでつい見てしまった」
「○○さんは女性の部屋に入ったことがないのですか、ふーんそうですか……」
妙に意味深にいう小悪魔、謎だ
目を輝かせ、童のように
「それで、どうして私の部屋に来たんですか?」
「ああ、パチュリーが様子を見て来いって言ってな、やることもないしこっちに来たわけだ」
そう言った後、ムスっとした顔で「そうですか。私は元気ですのでもう大丈夫ですよー」
と言った後眠るので出て行ってくださいと小悪魔に言われ部屋から出ることにした。
扉のノブに手が触れた時に
「それとも、一緒に寝ます?」
明らかにニュアンスが違う”寝る”発言をしたが気恥ずかしくそのまま出て行ってしまった。
「馬鹿……」
と言った。
それだけならばよかったのだろう、そのがその様子を窓から一匹のコウモリが見ていた。
自室に帰ってきたは良いがやることがなくベッドでごろごろしていた
持ち込んだIpodをなくしていなければ音楽を聴いているのにと思いながらごろごろする
そこでふと机の上にある物に気づく「Ipodじゃねぇか」
無くしたと思っていたものが見つかり喜ぶ○○だが「なんで机の上にあるのに気づかなかったんだ? 俺」
と思ったが、まあ見つかったからいいやと持ち前のお気楽な思考で考えるのをやめた。
しばらくすると扉がノックされた。
「失礼します。○○様お食事の準備ができましたので、食堂までいらしてください」
「わかりました。 準備できたらすぐに行きます。」
返事を聞いたあと咲夜さんはドアから出て行った。
「さて、今日のメニューは何だろうね この頃肉ばっかりだったからたまには野菜を食べたいなぁ」
呟きながら服を着替えだした。
前より読みやすくなってると言いなぁ……
以下おまけ
○○の日記
○○月××日
紅魔館に来て一番驚いたのは咲夜さんを見たときだったと思う。
小さい頃によく遊んだ女の子とそっくりだった事
あの子も親の帰りが遅くてよく二人でシーフードヌードル食べた事を思い出した。
そういえばあの子不思議な力を持ってるって聞いたが思い出せない。
なんだったっけな?
最終更新:2010年08月27日 00:09