――肉の檻。

 そう形容するしかない場所に、僕はいる。
 薄暗く狭い、寝床しか存在しないような小部屋。
 手足には鎖がかけられ、首からは怪しい液体が常時注ぎ込まれる。
 薬のせいかどうかは知らないが、かれこれ一月は飯も食べていないはずなのに、
 身体はいっそ過剰が過ぎる程に健康そのものだ。

 ――過剰を象徴するようにいきり立つモノを、少女が一心不乱に"愛して"いる。
 これで果たして今日で何人、いや、何十人目だろうか。
 文字通り代わる代わる、間髪入れずにやってくる彼女達に、
 僕は、胡乱な瞳でむしり取られるのをただ受け入れる。

 これはいつになれば終わるのかな。
 時間感覚も薄れつつある頭で、ぼんやりと考えたが、答えは出るはずもなかった。


 外で声がする。

 次は誰が、その次は誰が――そんな内容ばかりだ。

 間もなく目の前の少女は果て、入れ代わりが来るのだろう。

 だれか、たすけてくれないかなあ。

 ――○○共有部屋とかかれた室内にて。

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最終更新:2011年05月06日 02:59