春爛漫の幻想郷。
人里にある桜並木にある一本の大木の桜の下で一人の外来人の〇〇という名前の青年が徳利と肴を持って来て桜吹雪を眺めながら呑んでいた。
〇〇「ん~、博麗神社での宴会もいいが偶にはしみじみ呑むのも悪くないなぁ~。」
そう呟き寝転び欠伸をするとー、
霊夢「そうね、確かに偶にはいいわね。」
博麗の巫女が何故かいつの間にか居た。
〇〇「…。あぁ~れぇ~?霊夢、いつからそこに?」
霊夢「今しがたよ?そんなことよりウチの神社の方が桜が綺麗に咲いて【結界で】邪魔は入らないから行きます〇〇さん?いや、行きましょう!!」
そう言うと〇〇の手を引く笑顔だが淀んだ目をしている霊夢。
しかし、また
咲夜「残念、ごめんなさいね霊夢?〇〇さんはここで私と呑むのよ。」
紅魔館のメイド長、十六夜咲夜がいつの間にか現れた。
〇〇「あぁ~れぇ~咲夜、君もいつの間に居たの?しかも、この体勢は何?」
只今、地面に寝転んでいたのに咲夜に膝枕をされている〇〇。
咲夜「些細なことです。そんなことより、紅魔館特製のワインとチーズを持ってきましたよ?」
「はい、どうぞ。」と爪楊枝に刺したチーズを〇〇の口元に運ぶ咲夜も笑顔だが目が淀んでいる。
すると今度は突風が吹いたと思ったら咲夜の手を誰かが叩いた。
早苗「ダメですよぉ〇〇さん。そんな悪魔の住み処で作った食べ物を口にしては?」
そう言って現れた守矢神社の巫女、東風谷早苗。
〇〇「もう驚かないが、それは失礼じゃないか早苗?」
早苗「いいえ、至極真っ当な意見です。それに霊夢さんの所ではそこまで大した持て成しも期待できないはずですし。つまりウチの神社が一番ってことで、さぁ行きましょうか〇〇さん?」
そう言って咲夜の膝枕から起きて胡座をかいていた〇〇に抱きつく早苗も言わずもがな笑顔だが目が淀んでいる。
〇〇「いや、全然理由になってないからねぇ!?」
たじろぐ〇〇を逃がさないように密着する早苗。
魔理沙「おいおい、勘違いも甚だしいぜ。〇〇は『私』と呑むんだ!!」
〇〇「いや…魔理沙、君とも呑む約束はしてないが?」
魔理沙「じゃあ、今する。てな訳でお前達は邪魔だから帰れ。」
魔理沙が先の三人にそう言うと全員が互いに互いを睨み合いそれぞれが自分の得意とするのを構えた。
〇〇「あの…皆さん、俺はしみじみと呑みたいんだよ!?」
全員「「「「わかっています【いるよ】。邪魔を片付けてから二人で一緒にしみじみと呑みましょう〇〇【さん】?」」」」
そう言って四人が壮絶な弾幕勝負を始めた。
この後、勝利者に『酒に酔った勢いで』という名目で既成事実を作られる〇〇だった。
最終更新:2011年05月06日 03:24