かんろーそーの捨て牌読み講座



    捨て牌。それは手牌を映し出す鏡――


捨て牌読みを鍛えることにより、リーチや仕掛けに対し現物ベタオリするのではなく
少しでも回し打ちすることで和了チャンスを多くすることが目的です

あくまで「推測」の範疇です。また、面前リーチに対しては入り目が不明となるため読みは1/2となります。
また、現物の回し打ちではなく「当たり牌を推測して」の回し打ちとなるため
その分放銃の危険性は高くなるので注意です
安易な捨て牌読みは勝率ダウンの可能性もあるので気をつけましょう


原則として完全イーシャンテンから聴牌の手順を踏む捨て牌を対象としています。

※完全イーシャンテンとは?

 四五六七八九 2278 ③④ 北  
などのイーシャンテン(6‐9と②‐⑤の両面受け)に8を引き入れ北を切り、

 四五六七八九 22788 ③④  
となり、2と8が重なりアンコになってもおkという、両面+両面+シャボ受けの状態のイーシャンテンのことを言う。


5の先切りリーチ


数牌において非常にメンツを構成しやすく、くっつき狙いなどで孤立でもなかなか早めには切り出されない中張牌。
そのなかでも、5が早めに切られたリーチは非常に読み易い捨て牌の一つです。

なぜ早めに5を切ったのか、まずはそこから考える

例えば7~8順目あたりでリーチが掛かったとします。割と早めで通常なら対応に困るところです。
捨て牌はオタ風牌、役牌、数牌の順に典型的なピンフ系。
ここで、字牌整理が終わった後すぐに5萬が切られていたとします
5萬が先に切られている、それはつまり手牌の綺麗さを物語っています。

5萬が早々に不要牌となるということは、他の色で優秀な両面ターツがあり、
なおかつ萬子でも十分なリャンメンターツがあるということがある程度推測できます。
(他の色が多くあり5萬が不要、というケースであれば多少なりホンイツを見て役牌の出が遅くなるはずです)
そして、5萬が不要となる萬子の優秀な両面ターツは「23」「78」の2種類のみです。
(好牌先打としても455から早々の5切りは迷彩にもなりません。その場合リーチ宣言牌、あるいはその一巡前あたりに切られるのが妥当でしょう)

よって、リーチ者の捨て牌に早い段階で5が切られている場合、その色の1-4、6-9の筋は非常に危険牌と言えます。
さらに加えれば、リーチ宣言牌が同色の8や3なら危険度はより上昇します。
5788から早めに5、最後に両面受けを取って8切りで6-9マチ

この5の先切りリーチは割と目にすることが多いです。
端牌だからと言って安易に1,9を切り出さないよう気をつけましょう。

※よんよんとかんろーそーの間では「安定の5切り」と言われ、
 「むしろ5の先切りリーチで1-4、6-9マチは恥ずかしい捨て牌」とさえ言われています。

チーテン、ポンテン


基本、デジタル・牌効率で打っている人のポンテン、チーテンはマチを読む絶好の機会です。
面前と違い入り目がはっきりとわかるので、鳴きの後に切った牌により残りのマチを一点読みできる機会が多くなります。

基本中の基本
  • 完全イーシャンテンからのチーテンはマタギ筋
  • 完全イーシャンテンからのポンテンは違う色

 23 四五五 ⑦⑦ の形の完全イーシャンテン(両面の受け入れが2つ、シャボの受け入れが2つ)という形から
1-4をチーしたら出てくる牌は五、つまり五のマタギ
五、⑦をポンしたら出てくる牌は四、つまり萬子の違う色

これは英語のBe動詞くらいの基本です。
とくに上記牌姿で1-4のチーテンは、あまりにも読みやすすぎる鳴きなのでタブーとすら言えます
「もはや聴牌を取るためならしょうがない」「山に複数枚居てツモれる自信が絶対にある」という状況下以外では
1-4鳴きで三-六マチ聴牌に取ったら失笑モノです。

むしろ、順目が早い段階では1-4の鳴きをスルーする打ち手も多いです。
あくまで残りのマチが絞られづらい【三-六チー】【五、⑦ポン】のみに鳴きを限定し、
聴牌した際に上家からの1-4をスルーしていたことをあえて逆手に取り、打ち取りを狙いに行くという戦術もあります。

基本の通用しないポンテンやチーテン

雀頭候補三つからのポンテンの場合は上記の基本セオリーとは違い
マタギ筋の両面マチ(あるいは嵌張マチ)、シャボマチと複数のケースがあります

223 789 ②② 四四  白白白(ポン)

上記のような牌姿の場合、つまり雀頭候補が「2・②・四」と三つある場合のイーシャンテンの場合
②・四をポンした「打2の1-4マチ」というように、上記セオリーが通用しないこともあるので注意

ポンテンの読みは、「トイトイ絡み」「役牌のみ」「タンヤオのみ」「バック」を判断し、
なおかつ捨て牌と場状況から、残ったターツを正確に読みきらないかぎり一点読みは無理です。
故にポンテンは強いテンパイと言えます。マチを絞られたくないと考えるのならばポンテンを目指しましょう

さらに、イーシャンテンからのチーテンでマタギ筋にならない場合について

よく見られるのがリャンカンが残った場合です。
例えば他家が役牌ポン、2副露目にチーをして別の色の②を切った場合など

セオリー通り考えれば、②②③と持っていた形からの①‐④マタギが濃厚ですが、
相手が②④⑥などのリャンカンが残った場合も考えられます。
そのため、③の所在をしっかりと確認しましょう。
河に③が3枚以上が出ているのなら、マタギの可能性は減り、リャンカンの可能性が上がります。
鳴いて切り出した打牌の隣の牌が何枚見えているかも、マチを読むために必要な要素です。

相手の捨て牌に①が切られていれば嵌張受けがほぼ確定します
その際②が捨てられるパターンは以下のとおり。

A:②④⑥のリャンカン
B:②④④⑥⑧、②④⑤⑥⑦⑨などのリャンカン伸び
C:②④④⑤⑥、②④⑤⑥⑦などのヘッドレス
D:②④④ ??などのシャボ
E:②②④からの嵌張
F:②④⑤⑥⑥⑦からのリャンカン+両面複合型
※例外としてフリテン受けの②③③からのシャボ残し

Fはかなりレアケースで唯一両面受けを残せる打②ですが頭に入れておいて損はないです
上記のパターンを覚え、そこから自分から見える牌と場状況を照らし合わせマチを絞りましょう

チーテンでの手出し牌の一つ外側が捨て牌に切られている際はその色は要チェック。愚形率高し!

嵌張外しの手順を読む


相手の捨て牌、リーチ宣言牌、あるいはその一巡前の牌で【嵌張外し】を行なっている場合
手順をよく推理してその嵌張が危険か、さらに裏筋が危険どうかを見切る必要がある

例として嵌7の受けを外した場合を上げる

注目すべきは6、8の順に内側から切っている際
通常の孤立嵌張ターツから落とすとしたら、落としている最中に両面変化する可能性を考慮して
8→6の順に切られているのが牌効率に沿った打ち筋だが、この手順が逆だった場合
すでに5の受けがある34のリャンメンターツがある可能性が高い
つまり、どうせ6にくっつく5は受け入れとしてカバーできているのだから、
(微差だが)危険度の高い内側から外すというパターン
つまり、内側から外した嵌張はその裏筋は危険牌だと判断できる。

通常通りに外側から外している場合
すでに5から下はメンツが完成している、あるいは5の受け入れが無いパターンが多いので2-5の裏筋は比較的安牌。
5668からの4-7二度受けを嫌う手順があるので外した嵌張を含む筋は危険

だが、手役が絡んだ場合とリャンカン両面がからんだ場合のみ外側外しからの裏筋が危険牌となる

四五六 3468 ②②④⑤⑥⑦⑧

上記のような牌姿の場合、456の三色を最後まで見るために嵌7外しは外側から行い、
入目がピンズなら最終的に6切りの2-5待ちとなる

四五六 3445668 ②②⑦⑧

また上記のようにリャンカン+両面の複合型の場合、嵌7の受けを残し6→8の手順で裏筋2-5が危険となるパターンもある
(実際には最初に8を落とし、四五六 344566 ②②⑦⑧ として
 6と②のシャボ受けを残しても受け入れ枚数に変わりは無い)

しかし、この嵌張外し手順はかなりブレがある
(そもそも強い両面ターツが確定していればどちらからでも切るし、外の8が危険というのも安易すぎる)
せいぜい5がドラの時の外し手順として、6→8の順ならドラ切って勝負するのもアリ、程度に考えるべし。
最終更新:2012年04月05日 06:06