マエリベリー・ハーン&セイバー ◆R1q13vozjY
◆ ◆
暗い処だった。
厚い雲が空を覆い、早瀬のように流れていた。
時折できる雲間から太陽と月の光が差し込み、暗黒の地の僅かな光明となっていた。
この地を、6つの影が駆けていた。
青年が一人に若い娘が二人、背中に翅を生やした少女、象頭の大男、赤い甲殻を纏った異形。
剣に、拳に、弓に、槍に、太刀に、ハサミ。
各々がそれぞれの武器を手に、同じ場所を目指して駆けていた。
彼らの目指す先には、少年と――禍々しい『力』があった。
おぞましい唸りを上げ渦巻いていた『力』が、少しずつその形を定め始めていた。
弓を手にした少女が、『力』の傍に立つ少年に向かって呼びかける。
「助けに来たよ!」
背を向け佇んでいた少年が驚き、少女たちの方を向いた。
そして、少年は僅かにためらった後、
「どうして来たの! 君が来なければ、次の死食までは世界は生きのびられたのに!
二人の力が合わさったら、何もかも破壊されてしまう。終わりだ‥‥」
と、助けに来たはずの彼らを咎めたのだった。
「でも、その力をコントロールできれば破壊ではなくて創造に使えれば‥‥」
「ぼくらの宿星は死だ。破壊の力が勝つ」
少女の言葉を遮るように、少年は言い放った。
すると少女の身体が宙に浮き、『破壊の力』のもと、少年の傍らに吸い寄せられる。
「‥‥どうしてそんな定めなの‥‥みんなゴメンネ、私達すべてを破壊してすべてを終わりにしてしまうわ」
『破壊の力』は今まさに、『破壊するもの』として、人の似姿を取ろうとしていた。
5人の戦士が『死の宿命』に立ち向かうべく、『破壊するもの』に立ち向かう。
「■■、あきらめるな。オレ達も戦うぞ!」 「最果ての島から終末へ・・・おもしろい」
剣を構え、金髪の青年が少女の名を呼び、励ます。 赤い甲殻の異形が両手のハサミを捧げ、拳闘の構えを取る。
「こいつを倒せば人間に戻るのか、それともゾウのままか?」
象頭の大男が太刀を抜き放ち、その長い鼻で大きな盾をかざす。
「あんまりひどいことすると、おしおきよ!」 「■■、あんたを死なせやしない!」
翅の少女は、その小さな身体に似合わぬ長槍の切先を突きつける。 赤毛の少女は拳を握り、必死に呼びかけた。
戦いは、熾烈を極めた。
【超音波】 【凝視】 【アシッドスプレー】 【ぶちかまし】
――魔物の力。
【骨砕き】 【龍尾返し】 【烈風剣】 【超高速ナブラ】
――人の技。
【マッドサンダー】 【アースライザー】 【グランドクロウズ】 【メイルシュトローム】
――自然の猛威。
【死神のカマ】 【ナイトメア】 【イビルウィスパー】 【フェイタルミラー】
――そして、心の闇。
あらゆるエネルギーを『破壊』ただそれだけのために振り撒く『破壊するもの』。
宿命の子たる少年と少女がそれを創造の力、『光の翼』で必死にその力を抑えこもうとする。
5人の戦士が、鍛えに鍛え、超人の域に達した技と術で、彼らに応える。
「スターバースト!」「五月雨斬り!」「分身剣!」「黄龍剣!」
「生命の水!」「ナイアガラバスター!」「シャッタースタッフ!」「クイックタイム!」
「幻日!」「無形の位!」「龍神降臨!」「乱れ雪月花!」
「勝利の詩!」「ラウンドスライサー!」「無双三段!」「リヴァイヴァ!」
「シャドウサーバント!」「龍神烈火拳!」「アースヒール!」「タイガーブレイク!」
闇の翼と光の翼、破壊と創造の力がせめぎ合うさなかで、
無敵とさえ思われた『破壊するもの』の肉体が、少しづつ、そして、確実に傷つき始めていた。
だが――
「アビスが破壊の力で満たされるわ…」
「もう、ぼくたちにはおさえられない!」
雲間から僅かな光をもたらしていた太陽が、月に覆い隠されてゆく。
――『死食(トータルエクリプス)』。
15年前、地上を襲った『死食』を想起させる光景。
いよいよ『破壊するもの』は黄金色に輝く闇の翼を広げ、その真の力を振るいだす。
混沌の災厄たる火炎と冷気の嵐は、妖精の翅を焼き、凍てつかせた。
明王の如き拳撃のラッシュは、ロブスター族の硬い甲殻をも打ち砕いた。
吹き荒ぶアビスの風の前に、強靱な意志秘めた青年剣士さえ地に伏した。
残り、二人。
だが彼らは挫けない。
散開陣形『鳳天舞の陣』の中心で囮を引き受けていた象頭人身の巨漢。
ここにきて傷だらけの身体を押し、大剣を地面に突き立てて、土埃を巻き上げながら猛然と突撃。
『破壊するもの』の懐に潜り込んで、大剣を引き抜き、その勢いを以って逆袈裟に斬り上げた。
白刃の軌跡が下弦の月を象る奥義「地すり残月」は――不発。
『破壊するもの』の超振動を纏った右の手刀が刃を受け止めていた――。
そして左の手刀が象の首を切り落とさんとしたその時――
黄金の疾風が、猛虎の如き黄金色の闘気を纏った鉄拳が、『破壊するもの』の脳天に突き刺さる。
遂に『破壊するもの』の肉体はヒビ割れ、スパークし、雷鳴のような轟音と共に崩壊してゆく。
「■■、帰ろう――」
破壊の権化たる存在を今まさに打倒した女性拳士が、宿命の子を出迎える。
長きに渡る死闘はこれで終わる――。
しかし――。
『破壊するもの』に集められた『力』は――余りに巨大だった。
巨大すぎる『破壊の力』が肉体という依代を失った結果――。
天文学的な規模の、世界の全てが無に帰す程の、大爆発が発生した。
爆心地となった異界の地『アビス』は木っ端微塵に弾けた。
月も、太陽も、宇宙空間に限りなく広がってゆく白い光の爆発に呑み込まれた。
母なる大地も例外でなく、光の波によって一瞬にして浚われ、粉々になって消滅した。
――あとには、暗黒の『無』だけが残った――。
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● ●
寒い。大量の寝汗をかいていた。
そして自身の身体がベッドから転げ落ち、床の上に投げ出されていることに気付く。
のろのろとベッドに這い戻ろうとした所で、急にふわりと身体が浮き上がった。
「『セイバー』……おはよう」
メリーは、首だけを起こし、自分を優しく抱え上げる『サーヴァント』の、仮の名を呼ぶ。
「マスター、そんな所で寝たら、カゼをひく」
長い黒髪を結い上げた、褐色がかった肌の端正な顔立ちの『少年』が、
彼なりの不器用な気遣いで、マスターのあいさつに応えた。
「……マスター、また、『あの夢』を?」
「……ええ」
5人の戦士と、『破壊するもの』と、ここにいる少年を含む二人の宿命の子の、世界の命運を決した死闘。
メリーが夢としてこの光景を見たのは、今朝が初めてではなかったのだった。
○ ○
オカルトサークル、秘封クラブのいつもの活動の帰り道のこと。
新月の夜、ふと空を見上げたメリーは、月に境界が開きかけているのを発見する。
メリーの持って生まれた特別な眼は、時々、現実世界をくるむ境界のほころび――スキマを見つけだすことができるのだ。
メリーがスキマの向こうに見るのは、人々の記憶から忘れ去られ、幻想となってしまったモノ。
メリーは新月に目を凝らしながら、サークル仲間の蓮子のまぶたに手を触れた。
こうすることで、境界を視る能力は他人に共有させることができるのだ。
暗く浮かぶ月に開いたスキマの向こうには、メリーの生まれた時代からすれば過去の遺物となってしまった、
東京の摩天楼の、在りし日の姿が写った。
いつも見える神さまや妖怪たちの住まう世界とはちがうが、なるほど確かに、
首都が京都に返され、東京が森に還りつつある時代に生きるメリーにとっては、この摩天楼も忘れ去られた幻想に違いなかった。
この目には、こんなタイムマシンのような使い方もあるのだ。
また新たな能力の使い方に目覚めてしまったようだ。
メリーはうきうきしながら、蓮子を連れて月の向こうの過去世界に意識を跳躍させた。
月のスキマに向かって飛んでゆくメリーの意識。
高層ビル街が目の前に迫り、そこで、メリーは驚愕する。
この空間は――!!
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『0』と『1』のデジタル情報の海に飛び込んだメリーは、
この部屋――高級マンションの一室に流れ着き、つい先ほどと同様、床の上に投げ出されていたのだった。
聖杯戦争の
ルールはその時既に、頭の中に刻みこまれていた。
セイバーと出会い、サーヴァントの契約を結んだのはそれからすぐのこと。
それから数日、メリーは東京の大学に通う留学生で、外国のさる大富豪の令嬢という役割に従って生活していた。
部屋に置かれていた通帳には、いち学生が扱うには過ぎた金額が預けられていた。
自動車のキーも置いてあり、やはり学生が乗り回すには恐れ多いような高級車がこの建物の地下に停められていた。
私と共に月の結界の裏側に飛んできたであろう蓮子の行方は不明。
おそらく、私と同様に21世紀の東京に流れ着き――ひょっとしたら、私と同じように聖杯戦争に巻き込まれているのかもしれない。
ここで暮らすようになったメリーは毎晩、同じ夢を見ていた。
セイバーが英霊として座に選ばれるに至るまでの、セイバーの出生と、冒険の記憶を。
◆ ◆
セイバーに名前は無かった。
赤子の頃、彼は腐海――荒れ果てた密林の廃墟に捨てられていたのだ。
ぞう族、象頭人身の人々の町に拾われた少年は、そのままぞう族の町で育てられる。
ぞう族には個人の名前をつける慣習がないせいか、そのままずっと少年と呼ばれ続けていた。
心身ともに健康に成長していった少年だったが、ある時を境に少年の宿る星に刻まれた運命が動き出してしまう。
不幸にも人さらいに誘拐されてしまった少年だったが――すぐにその人さらいは命を落とす。
自由になった少年は、その後善人、悪人、様々な人々と関わりあうが――皆、死んでしまう。
まるで、死に魅入られ、死の定めを負ってしまったかのように。
自分を育ててくれたぞう族の街に戻ることもできず、各地を放浪するうちに、少年は知ったのだった。
――彼の生まれた年の頃には、『死食』という災厄が世界を襲っていた事を。
『死食』のあった年に生まれた生物は、人も、動植物も、魔物も、全て死に絶えてしまう。
だが唯一、死食から生き残る者がいて、その者が『宿命の子』であるという事を。
――死食から生き残った少年は、『宿命の子』だったのだ。
600年前の死食とともに現れ、『死の定め』を負った宿命の子は『魔王』として世界の頂点に立ち、
異界からの魔物・四魔貴族を呼び寄せて恐怖による圧政を敷いたという。
300年前の死食によって現れた宿命の子は逆に死の定めを退け、四魔貴族を異界の門・アビスゲートの向こうと追い返して、
『聖王』として世界の復興を為したという。
心優しい少年は、自分が魔王となる事を良しとしなかった。
だが、死の定めを跳ね返し、聖王となる事はできないままでいた。
聖王にも魔王にもなれない少年は、素性を隠し、他者との関わりを避けて孤独な放浪を続けることしかできなかった。
――サラ・カーソンと出会うまでは。
「ぼくに関わった人はみんな死ぬんだ。ぼくを助けようとした人も殺そうとした人も。だから、ぼくに構わないで」
「そんなふうに思いつめないで。ね、行こう」
サラ・カーソンは少年と同じ年頃に見える少女だった。
彼女は300年の時を経て再び開きつつあったアビスゲートを封じる為に、各地を旅していた。
サラの誘いを、何故か少年は断りきれずに、同行する事になる。
彼女と自分は、何だか似ている気がした。
生まれも育ちも、姿かたちも何一つ似ていない同士だったのに、どうしても彼女の事が他人だとは思えなかったのだ。
――アビスゲートを巡る旅は、危険な旅だった。
深遠な魔王殿の奥の更に奥、長い長いダンジョンの最深部。
西も東もわからぬ密林に囲まれた、灼熱地獄の要塞の中枢。
霧深いタフターン山の頂から進入する、生きた罠の蠢く洞窟の最奥。
西の海を超えた世界の果て、その深い海の底の宮殿。
アビスゲートは辿り着くのさえ困難な、険しい道のりの先にあった。
魔戦士長アラケス。
魔炎長アウナス。
魔龍公ビューネイ。
魔海候フォルネウス。
四魔貴族はアビスゲートを守るべく、アビスの側からそれぞれの分身を送り込んできた。
本体に力の劣る分身であるにもかかわらず、それらは他の魔物とは一線を画す強敵揃いだった。
しかしサラと少年たち一行は数々の困難を乗り越え、アビスゲートを封じてゆく。
一人の仲間の生命も失うことなく。
いつしか少年の心に生まれたかすかな希望。
かつての聖王のように、アビスの侵略を退ければ、この身に振りかかる死の宿命にも打ち克てるのではないか。
だが、少年につきまとう宿命はそんな希望をも打ち砕いたのだった。
残るゲートは一つ、最後の魔貴族の分身を破り、アビスゲートの封印を試みた少年は、
ゲートの向こう側から、呼び声を聞く。
『宿命の子よ
いざ
ゲートを開け』
ゲートの向こうから、抗いがたい力で吸い寄せられる少年と――サラ。
同じ時代に一人しか現れないはずの宿命の子が、二人。
なぜ。どうして。
答えを求められる状況ではなかった。
「君は向こう側へ行く人じゃない。さよなら。」
サラには少年と違って、彼女を愛する家族が、友達がいた。
サラは少年と違い、周りの人が理不尽な死を遂げる死の宿命を背負っていなかった。
――彼女こそが、『聖王』として生まれるべくして生まれついた存在なのだろう。
そう感じた少年は、サラをアビスゲートの外へと突き飛ばした。
一人アビスの側に残った少年は、向こう側からゲートを完全に封鎖し、アビスへと消えたのだった。
――だが――。
● ●
(だけど、セイバーの仲間たちは、セイバーをアビスまで助けに来てくれた。
……それがセイバーの世界の完全な消滅という結果を招いてしまったのね)
「マスター?」
セイバーの黒い瞳が、心配そうにベッドのメリーの顔を覗きこんでいる。
「何でもないのよ、セイバー」
この子は、優しい子だ。
彼と、その仲間たちの優しさが、巡り巡って何もかもを滅ぼしてしまうなんて、
宿命って――不条理だ。
私はそんな彼に同情する。――同情してあげることしかできない。
私が巻き込まれてしまった聖杯戦争とは――戦争なのだ。文字通りに。
私の指示一つでセイバーは他のサーヴァントと戦い――もし敗北すれば、私は死んでしまう。
もし勝利すれば、敗者のマスターを殺すことになってしまう。
私は殺されるのも、殺すのも、覚悟ができないままでいた。
私が望むのは、蓮子を探しだして、一緒にこの戦争から脱出する。それだけだった。
彼はサーヴァントとして、何とか世界が消滅する運命を変えたいという願いを聖杯に託しているのだろう。
だけどごめんなさい、本当にごめんなさい――私はこの少年の願いを叶えてあげるために、生命を賭けた戦いに挑む事はできない。
私にとって世界の崩壊は所詮、遠い幻想の向こうの世界なのだ。
テレビのニュース映像の向こうで繰り広げられる紛争地帯の惨劇と同じくらい、他人ごとなのだ。
だから――。
「マスター……その石は? 危ないよ、寝るときにそんな尖ったものを握ってたら」
「えっ!?」
そこでメリーは自分の手に何かが握られているのに気付いたのだった。
その釣り針とも鍵とも付かない細長い石は、メリーにとって見覚えのあるものだった。
「……伊弉諾物質(イザナギオブジェクト)……」
「……イザナギ?」
「大昔にこの国、日本を創造したという、神様の名前よ」
伊弉諾物質。
メリーがサナトリウムで療養中、幻想となった地底奥深くの世界を体験した時に持ち帰った石片である。
イザナギプレート。日本列島を生み出した海底プレートは、2500万年前に大陸の下に潜り込み、消滅した。
この石片は消滅したそのプレートと同じ成分で出来ていて――明らかに加工された形状をしている。
石を加工することのできる知的生命体――人類など、現れるはずのない時代なのに。
これは、古の神々が手を加えた石なのだ。
この石を握ると、メリーには、見えるのだ。
2500万年前に神々の創造した、日本の姿が。
「聞きたいかしら? 日本を創造した神々のお話、『国産み』の神話を」
頷くと、セイバーは私の語り出す国産みの神話を、熱心に聞き入ったのだった。
その黒い瞳は、ここにきて初めて、歳相応の好奇心豊かな少年の輝きを放っていたように見えた。
(私は貴方に何も与えられない。だからせめて、この話だけでも聖杯への土産にして欲しい)
今のメリーには、そう願うことしかできなかった。
――それにしても、私はいつの間にこの伊弉諾物質を手にしていたのだろう。
【クラス】セイバー
【真名】宿命の子
【出典】ロマンシングサ・ガ3
【性別】男性
【パラメーター】
筋力A 耐久C 敏捷C 魔力C 幸運E 宝具B
【属性】
混沌・善
【クラススキル】
対魔力:C
騎乗:C
【保有スキル】
見切り:B
敵の技を見切り、完全に回避する方法を閃く能力。
一度『見切った』技は、視聴覚と行動の妨害が無い限り確実に回避することができる。
同ランク以上の『宗和の心得』を持つ者の技は見切ることができない。
初見の攻撃を見切ることもあり、『直感』スキルに類似するが、『直感』と違って視聴覚の妨害を軽減することができない。
魔術:C
草木や風の力を操る術、『蒼龍術』を一通り扱うことができる。
龍神降臨
対人魔術。最大捕捉:1(自分のみ)
かつての聖王が開発した『蒼龍』の最強術。
龍神の力をその身に宿し、一定の時間だけ無敵の肉体を得る。
術や技を放つ際の魔力・体力消費を無視できるようになり、あらゆる肉体・精神へのダメージを無効化する。
代償として、無効化したダメージは生命力の直接的な消耗、すなわちここではマスターの魔力消耗で肩代わりすることになる。
単独行動:C
1日程度であれば、セイバーはマスター不在・魔力供給なしでも現界可能。
生前、彼は他人を避けて、ずっと独りで生きてきた。――サラに出会うまでは。
真名秘匿:E
名無しのまま育ち、出生の秘密をひた隠しにしてきた少年は、書類などの記録から真名を特定するのが難しい。
神性:-(A)
セイバーの世界で、死食を生き延びた宿命の子はいずれ『神王』になるとされ、多くの信者によって崇められていた。
もし彼が宿命の子であるという出自を明かしていれば、彼は生きながらにして神の如き信仰を集めていたに違いない。
【weapon】
両手剣『東方不敗』。両手剣の扱いを得意とし、様々な技を体得している。
また、上述の通り術の心得がある。
【人物背景】
彼個人を示す名はなく、ただ『少年』と呼ばれている。
世界でただ二人、『死食』を乗り越えて生き残った宿命の子のうちの一人である。
宿命に選ばれた少年は、聖王となることも魔王となることもできず、孤独にさまよい続けていた。
だがアビスゲートを封じる旅をするもう一人の宿命の子・サラと出会い、少年は彼女の旅に同行するようになる。
数多くの困難を乗り越え、最後のアビスゲートを封じようとした時、サラと少年はアビスゲートに吸い寄せられる。
少年はサラをかばい、向こう側からアビスゲートを封鎖してアビスへと消えたのだった。
――だが、サラは仲間を引き連れ、アビスにやってきた。少年を助け出すために。
アビスに二人の宿命の子が存在するという、今までになかったイレギュラーが、破壊の力の化身『破壊するもの』を生んでしまう。
死闘の末『破壊するもの』を撃破した少年とサラたちだったが、
『破壊するもの』の消滅の際に発生した膨大なエネルギーは、少年の世界の何もかもを消し飛ばしてしまったのだった――。
【宝具】
『宿命の子よ、いざ、ゲートを開け』
ランク:C 種別:対界宝具 レンジ:1 最大捕捉:1
宿命の子が持つ、異界への扉『アビスゲート』を開閉する力が宝具と化したもの。
結界など、異空間につながる出入口を自由に開閉することができる。新たに出入口を作成することはできない。
『死食(トータルエクリプス)』
ランク:B 種別:結界宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:1~100
セイバーの世界を300年ごとに襲う災厄『死食』と、死の力に満たされた異界『アビス』を再現する、固有結界の一種。
暗黒の空を覆う厚い雲のすき間から、僅かに皆既食のコロナ光が差す空間を展開する。
その空間に満たされた死の力は、踏み入れた者の耐久・対魔力にかかわらず、生命力を徐々に奪ってゆく。
死星の元に生まれたセイバーとそのマスター、そしてアンデッドや怨霊など、死に魅入られし者だけがその影響を免れることができる。
さらにセイバーが魔王として世界を滅ぼすと決心したならば、
座を通じて『四魔貴族』が結界内に現れ、セイバーに協力してくれることだろう。
また、固有結界外でも彼らは分身を送り出す形で力を発揮してくれる。
……もちろん、今のセイバーに魔王となる意志は全くないため、召喚は不可能。
『破壊するもの』
ランク:-(A) 種別:対軍宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:5
宝具『死食(トータルエクリプス)』内に、死星の下に生まれし子が二人存在する時に自動的に発動する。
純粋な破壊の力そのものが人の似姿をとり、凄まじい破壊を振り撒く。
その制御は死星の元に生まれし子たちの精神力に依存するが、非常に困難を極める。
今回現界している死星の下に生まれし子はセイバーだけのため、事実上発動不可能。
『破壊と、■■の力』
ランク:-(EX) 種別:対界宝具 レンジ:無限 最大捕捉:無限
宿命の子が二人存在しなければ発動できないスキルであるため、発動不可能。
『破壊するもの』の制御が完全に宿命の子たちの手を離れた時、セイバーの世界の何もかもが破壊しつくされ、消滅した。
だが――。
【サーヴァントとしての願い】
(少年の)世界が消滅することを防ぐ。
【マスター】マエリベリー・ハーン(愛称:メリー)
【出典】東方project(秘封倶楽部)
【性別】女性
【参加方法】
月見の際、月の向こうに映る帝都を発見し、帝都に迷い込む。
【マスターとしての願い】
無し。
蓮子と合流し、聖杯戦争を脱出したいが――?
【人物背景】
京都の大学に通う留学生。出身国は明かされていない。
海外の生まれだが流暢な日本語で話し、日本の文化に馴染んでいるため、日本での暮らしは長いと考えられる。
専攻は相対性精神学。
同じ大学に通う
宇佐見蓮子と共にオカルトサークル『秘封倶楽部』を創設し、
日本に潜む不思議を追い求めている。
【能力・技能】
『結界の境目が見える程度の能力』を持つ。
結界の向こう側、幻想の世界に追いやられた者達の空間を覗き、その中で活動することができる。
結界の向こうでケガをしたら身体にフィードバックされたり、拾ったものを持ち帰ったりするなど、
その能力は結界の向こうを覗き見るに留まらなくなってきている。
他者のまぶたに触れることで、その者に不完全ながら『結界の境目が見える程度の能力』を共有させることが可能。
【weapon】
無し。メリーは戦う力を持っていない。
『伊弉諾物質』をいつの間にか持ち込んでいた。
【基本戦術、方針、運用法】
宝具を除けば、概ね標準的な性能のセイバーといえる。
マスターはその能力から人の域を外れつつある存在となっており、魔力は非常に高い。
蒼龍術による搦め手や範囲攻撃も可能で、直接戦闘ならば並大抵の相手に遅れをとることはないだろう。
マスターの能力『結界の境目が見える程度の能力』とセイバーの宝具『宿命の子よ、いざ、ゲートを開け』は相性抜群。
組み合わせると、色々と面白い使い方ができるかも知れない。
最終更新:2015年01月12日 01:27