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古手梨花&スペランカー ◆tHX1a.clL.


―――生まれ変われるとしたらなにになりたい?

   他愛のない話。
   お金持ちの家の子どもに生まれてみたいとか。
   異性に生まれ変わりたいとか。
   鳥になりたいとか。
   そんな答えが返ってくる。

―――生まれ変われるとしたらなにになりたい?

   私は、生まれ変わりたくなんかない。
   生まれ変わるということは、今を諦めて死を選び、次の死へと歩き出すということ。
   人生に納得している人間ならそれでもいい。
   でも、私はまだ納得なんかしちゃいない。

   何度も殺された。
   何度も何度も殺された。
   何度も何度も何度も殺された。
   わけも分からず、何度も何度も殺された。
   その度に思った。何故私が死ななければならないのか、と。

   月よ、月よ、紅い月。

   もう十分に死んだはずだ。
   もう十分に苦しんだはずだ。
   もう十分に涙を流したはずだ。

   もし本当にあなたが願いを叶えてくれるというなら。

   ちょっとだけでいい。
   この前より後数分でいい。
   いつもより後数時間でいい。
   運命の先の後ほんの数日でいい。
   もし、本当に願いが叶うと言うなら。
   『私が私として納得する形で死なせて欲しい』。

―――生まれ変われるとしたらなにになりたい?

   私は生まれ変わりたくなんかない。
   私は、私として生きたい。
   私は、私として死にたい。

   ぎゃあぎゃあとわめく烏の声。
   冷たくなっていく躰。
   血と一緒に大事なものが抜けていく。この世と私とを結ぶ何かが消えていく。

   もうなにも映さないはずの瞳に捉えた深紅の満月。
   「新月の夜に現れて、願いを叶える深紅の満月」。
   誰かがそう呼んでいた、存在するはずのない満月。
   神社の天井に浮かぶ、有り得ないはずの満月。

   月よ、月よ、紅い月。
   私の願いを叶えて頂戴。

  * * *










            古 手 神 社











「梨花ちゃま、梨花ちゃま」

「はい、なんでしょう?」

  境内の掃除をしている私に参拝客NPCが話しかけてくる。
  そこから始まる他愛のない話。
  どこの店のなにが美味しかったとか。
  自分の孫が自分にどれだけやさしいかとか。
  本当に下らない話。
  だが、神社の巫女としての役割を与えられた以上、彼らの与太話にも付き合わなければならない。

「呑気なものだな」

  そうしてのんびりと過ごしていると、急に派手な髪色の男が物陰から現れた。
  ピンクの髪に緑の斑点。
  布地より肌色の方が多い鎖帷子を薄手にしたような上着。
  血色の悪い肌に視認のように虚ろな目。
  およそ常人とは思えない風体に、参拝客がざわめきだす。
  まあ、そうなるだろう。私も彼を初めて見た時はそうだった。

「みぃ……心配しなくても大丈夫なのです。あのおじさんはああ見えて、悪い人ではないのですよ」

  無論嘘だ。
  彼のことは彼のマスターである私自身がよく知っている。
  人は殺す。麻薬は流す。生まれ故郷に火は放つ。なんでもありの大悪人。『だった』。
  その後彼も紆余曲折あり、英霊になり、聖杯戦争でサーヴァントとして私の召喚に応じた。

「フレデリカ」

「はい、今行きますです」

  参拝客に深々とお辞儀をして、にぱーと笑って彼らに背を向ける。
  そして後ろで待っていた彼の手を握ってそのまま神社の方へと歩き出す。

「なんのつもりだ」

『格好だけよ。警戒されて通報されてそれで終わり、なんてのは困るでしょ』

  そう彼に念話で伝え、少しだけ身を寄せる。
  これで警戒が解ければいいのだけど……
  確認ついでに振り返って手を振ると、参拝客は皆一様に不思議そうな顔はしていたが、それでも疑念は晴れたような顔をしていた。

  ***

「貴方はどうしてそう空気が読めないのよ」

  返答はない。

「それと、私の名前は古手梨花。いい加減覚えなさい。スペランカー」

  やはり返答はない。
  稀代の大悪人。
  ただの変質者。
  死に続ける男。
  そして私のサーヴァント・『スペランカー』、ディアボロは鼻を鳴らすと吐き捨てるようにこう言った。

「記憶を取り戻して以降もNPCとしての生活を送っているのは何故だ」

「機を見計らってる、って言ってくれないかしら」

  スペランカーは難儀なサーヴァントだ。
  神社から出れば死の危険に襲われることになる。
  だが、神社を出なければ戦うことすらままならない。
  そのため勝負に出るタイミングは慎重に選ばなければならない。

「長生きしたいとは言わない。もう飽きるほど生きたわ。でも、『わけも分からず殺される』のだけはごめんなの」

  私の願いはただひとつ。
  『納得の行く死』それだけ。
  なにも分からず死ぬというのはもう飽き飽きだ。
  誰かに殺されるなら、自分の非を償う形で死にたい。
  どうしても死ななければならないというなら、死の原因をきちんと理解した上で死にたい。

「難儀な願いだ」

「お互い様じゃないかしら」

  そんな願いが呼び寄せたのが、エクストラクラス『無謀な挑戦者(スペランカー)』。
  私と彼を繋ぐのはそれぞれを取り巻く不条理に対する反抗心。
  結果にたどり着きたい。それが死だろうと、生だろうと、『納得』できればそれでいい。

「でも、そろそろ動き出すべきね」

  街の雰囲気は変わらない。
  いつまでも、いつまでも、優しい時間が過ぎていく。
  そんな空気だからこそ、今動く。
  誰も動き出していないだろう今動き出して、少しでも生き延びる可能性を上げる。

「余生は五回、ね。お互い悔いの残らないようにいきましょう」

「お前は一回だ」

  そうだったわね、と言って神社の裏口の戸を開ける。
  さあ、大冒険の始まりだ。

【クラス】
スペランカー

【真名】
ディアボロ@ディアボロの大冒険

【パラメーター】
筋力E~A 耐久E~A 敏捷E+++ 魔力E 幸運EX 宝具EX

【属性】
中立・中庸

【クラススキル】
無謀な挑戦者:B
スペランカーの『∞回死に続けた』逸話がクラススキルになったもの。
彼は四回まで『死亡判定』を回避し、スキル『リスポーン』を発動することが出来る。
死亡判定に含まれるのは以下のものである。
  • 死ぬ程度の致命傷を受ける
  • 即死系の攻撃・宝具が発動される
  • 空腹状態で30分経過
  • リスポーン地点を除く「部屋」に二時間以上滞在する

リスポーン:C
上記無謀な挑戦者で『死亡判定』を受けた時に発動するスキル。
このスキルが発動すると、スペランカーはマスターとともにリスポーン地点(神社)に戻る。
クラスランクCではレベルの引き継ぎはなく、アイテムもピザ一枚を残して全て喪失。更にリスポーン地点を変更することが不可能である。

【保有スキル】

空腹度:E
スペランカー三大クソスキルが一。彼の行動には『空腹度』の概念が付き纏う。
だいたい6時間に一回食事をしなければ『空腹』状態になり徐々に体力が減り始める。
そして30分後までに食事をしなければその場で餓死する。
空腹を紛らわせる能力や満腹度の上昇などで時間を増やすことが可能である。

不思議なマッピング:-
スペランカー三大クソスキルが一。彼が足を踏み込んだ場所は「ダンジョン」扱いとなり、以下の性質を新たに獲得する。
  • マップ変更……スペランカーが踏み込む前と踏み込んだ後とでは施設内の部屋割りが変更される。これは階層移動などにも適用される。
        さらに「撤退のための通路」が消滅、一度踏み込んでしまうと屋上か最深部にたどり着かない限りは外に出られなくなる。
  • ランダム店舗……部屋の中に「店舗」が一箇所紛れ込む可能性がある。また、大型ショッピングモールなどでは店舗が一箇所まで減少して他の場所はただの空き部屋に変わる。
  • アイテム散乱……一フロアに六つずつアイテムが設置される。
  • トラップ設置……一フロアに三つずつトラップが設置される。店舗がある場合は店舗に固定で一つ設置される。
なお、設置されたトラップはスペランカーが発見するまで巧妙に隠されており、スペランカー以外に影響は及ぼさない。
ただしスペランカーが発見した後は参加者・NPCを問わず全ての人物ユニットに影響を及ぼすようになる。
なお、ダンジョン扱いが適用されるのは学園やマンションといった大型施設のみであり、道路や小型施設は『通路』扱いになる。
そのため道路や小型施設にトラップは設置されないが、アイテムも落ちていない。

永パ禁止用トラップ:EX
スペランカー三大クソスキルが一。彼はリスポーン地点と通路(道路)を除く全ての「部屋」に二時間以上滞在することは出来ない。
もし二時間同じ場所にいつづけた場合、どこからともなく十字架型の岩が落ちてきて死ぬ。
一時間半の時点で警告が聞こえてくるのですみやかに階層移動もしくはダンジョンからの脱出が必要になる。

収納上手:B
収納上手な男。体の何処かにアイテムを仕舞いこむことに長けている。
彼は拾ったアイテムを情報状態に変換し、自身の体にしまい込める。上限は30。
更にこのスキルと『リスポーン』を併せ持つ場合、リスポーン地点に倉庫(彼の場合はココ・ジャンボ)が現れる。収納上限は20。
ただし「ものもちのしおり」などで自分の収納箇所を拡大することは不可能である。

真名看破(死):B-
スペランカーが他者に殺された瞬間、彼の記憶にその人物の真名と自身の死因が刻み込まれる
【例:ギルガメッシュに王の財宝を見せびらかされて死亡、エミヤシロウに壊れた幻想を使われて死亡等】
表示されるのは「殺害した人物の名前」、死因は「直接死因」となる(宝具で殺された場合は宝具、通常武器のゴリ押しで殺された場合は通常武器の名前のみ、仮に洗脳NPCに殺された場合はNPCの名前と殺害方法が表示される)
ただし、彼が盲目状態で殺された場合死因は「わけもわからず死亡」、ドッピオ状態で死んだ場合死因は「電話待ってます」で固定となる。

【宝具】
『我を苛むは黄金の鎮魂歌(ゴールドエクスペリエンスレクイエム)』
ランク:EX 種別:対ディアボロ レンジ:1 最大補足:1
他者によってスペランカーに掛けられた『結果に辿りつけない』という最早宝具クラスの呪い。
この宝具は発動に魔力を消費しない代わりに常時発動し続け、彼に様々な効果を及ぼす。
この宝具が発動されている間、スペランカーは
  • 無謀な挑戦者
  • リスポーン
  • 空腹度
  • 不思議なマッピング
  • 永パ禁止用トラップ
  • 収納上手
  • 真名看破(死) のスキルと
  • ディアボロの大冒険 の宝具を得る代わりに
  • 通常クラスで召喚された際に得られたスキル
  • 我が最愛の下僕
  • その未来に墓碑銘を刻め
  • 我に傅くは真紅の帝王 の宝具を封印される。
そしてスペランカーの意思でこの宝具を解除するのは不可能である。

『ディアボロの大冒険』
ランク:EX 種別:対ディアボロ レンジ:1 最大補足:1
ゲームシステムがそのまま宝具と化したもの。
この宝具によってディアボロは拾ったアイテムはなんでも使用できるようになる。
ディスクの装備、記憶ディスクの再生、ヤバいものの利用などが可能。
更に英霊として召喚された事によって地面に落ちていれば他者の宝具や武器も一時的に使用できるようになり、食事も特定のもの以外でも可能になる(ただし回復はカエル)。
そして、彼は時間経過で体力の回復と状態異常の治癒が行える。
たとえ死にかけ(HP1)であってもターンが経過すれば完全回復が可能。
状態異常は最長でも20ターンで完治。
アイテムとその効果は全て出典ゲーム、製作者最終更新のver0.13(ヴァレンタイン大統領追加前版)に準拠のものとする。

『我が最愛の下僕(ヴィネガー・ドッピオ)』
ランク:E 種別:秘匿 レンジ:1 最大補足:1
スペランカーのもう一つの顔、『ヴィネガー・ドッピオ』が宝具と化したもの。
この宝具を発動することで彼はヴィネガー・ドッピオと交代することが出来る。
宝具の発動中はNPCとみなされ、宝具の発動や現界にかかっている魔力反応も隠匿される。
さらにこの状態で他マスターに視認されても決してステータスがバレることはない。
そしてこの宝具の発動中も『墓碑銘』と『真紅の帝王』の右腕を用いることが可能である。
この宝具を解除するには10ターン以上必要。
ただし、この宝具は『我を蝕むは黄金の鎮魂歌』によって封印されており、記憶DISCを介した限定発動しかできない。

『その未来に墓碑銘を刻め(エピタフ)』
ランク:C 種別:観測 レンジ:1 最大補足:1
スペランカーがもともと持っていた生命エネルギーのヴィジョン『スタンド』が宝具と化したもの。
直近十数秒の未来を観測することが出来る。
この宝具で観測された未来は『我に傅くは真紅の帝王』でのみ覆すことが出来る。
ただし、この宝具は『我を蝕むは黄金の鎮魂歌』によって封印されており、スタンドDISCを介した限定発動しかできない。

『我に傅くは真紅の帝王(キングクリムゾン)』
ランク:C 種別:対人 レンジ:1~30 最大補足:1~50
スペランカーがもともと持っていた生命エネルギーのヴィジョン『スタンド』が宝具と化したもの。
このスタンドの能力によって時間を『吹っ飛ばす』ことが可能になる。
ここで言う『時間を吹っ飛ばす』とは以下の解釈とする。
  • 発動後10秒程度の時間に関してスペランカー以外には感知できないようにする
  • 発動中スペランカーに対して全てのものが干渉することはできない
  • 発動中スペランカーは全てのものに干渉できる
  • 連発は不可能。6ターンに1回が最短である。
ただし、この宝具は『我を蝕むは黄金の鎮魂歌』によって制限されており、スタンドDISCを介した限定発動しかできない。

【weapon】
拾ったものなら金でも武器にできる。

【人物背景】
ジョジョ
ってかっ
けーなー
だけどス
ピードワ
ゴンがス
トレイツ
ォにころ
されてい
ったいど
うなるん
だろうジ
ョジョは
おれのト
モダチ


【マスター】
古手梨花

【マスターとしての願い】
『納得』のいく結果を手に入れる。

【能力・技能】
なし。
戦闘能力はからっきし。鉈女戦もずっと部活で一緒に居たレナだから対応できただけ。
強いてあげるならば人生経験。

【人物背景】
彼女は「東京」に殺された。

【方針】
わけもわからず死ぬのはごめん。
とにかく歩きまわって道具を集めて戦力を整える。
時々リスポーン地点(古手神社)に帰還してアイテムを蓄える。

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最終更新:2015年01月16日 10:54