石田三成&エクストラクラス(アヴェンジャー) ◆waFa5fGgBM
―――泣いても秀吉様は戻らぬ。
俺には俺のやることがある。
山道を歩き、俺は佐和山を目指している。
俺を逃がす為に盾となった兵達は、既に一人も残っていない。
兼続は、約束通り家康を引きつけて、かつ家康の兵の一部を関東に残させた。
幸村は、中山道を攻め上った徳川軍の主力を上田城で足止めしてくれた。
左近は、俺を守ろうと関ヶ原で奮戦し、戦場の露と消えた。
そして吉継は、あの裏切り者が率いる三十倍の兵を一度押し返し、散った。
俺だけが、絆に応えることができず。
こうして無様な醜態を晒している。
だが……それでも俺は、生きねばならん。
裏切りによって築かれた世など治世とは呼べない。
義や信を軽んずる世となってしまうだろう。
時流に逆らってでも、俺は秀吉様が作り上げた治世を守りたい。
佐和山までもうすぐのはずだ……。
そうすれば再起も叶う。
大阪城には七手組の近衛軍も、毛利の本隊も無傷で残っている。
そして何より、秀吉様の遺児秀頼様がいる。
なんとしてでも……。
「―――この山に人影を見たと報告があった!草の根分けても探し出せ!!」
……近くまで追手が来ているようだ。
だが、諦めるわけにはいかない。
せめて月が出ていなければ隠れやすいのだが……。
空を見上げると、月が。赤く光っていた―――
◆
―――上野寛永寺。
江戸城の鬼門の守として建てられた寺。
その鬼門の位置に俺が呼び出されたのは何の因果だろうか。
根本中堂のまわりに人はなく。
閑静な佇まいを見せている。
「あのケチ狸が祀られるに相応しい、質素な佇まいだな」
すると、隣に控える、銀色の前髪を垂れ下げた痩身の男が激昂する。
「神だとッ……!あの家康が神だとッ……!
秀吉様を差し置いて、あの男が神などとッ……!!
誰もが家康を見、家康を思い、家康を中心に動いていたというのかッ……。
私から全てを奪った貴様に、世界の全てが注がれていたとでもいうのか……ッ!!」
男が左手に刀を現出させ、そのまま抜刀して中堂に斬り付けようとした。
俺は咄嗟に鉄扇でその刃を受け止める。
ギィィィィィィン!!と鉄と鉄とがぶつかり合う音が響いた。
「貴様ぁぁぁぁ!!家康を守るつもりかぁぁぁぁ!!」
「……馬鹿かお前は。いきなり騒ぎにさせるつもりか」
視線がぶつかり合う。
―――この銀髪の男は、サーヴァント・アヴェンジャーという。
聞けば、こいつの名は石田三成というらしい。
全く聖杯とやらは馬鹿げたことをしてくれる。
ありえたかもしれないもう一人の自分、というわけだろう。
だが、これではむしろ正則辺りの直情ではないか。
もし仮に、秀吉様が病魔ではなく、他者により殺害されたとしたら。
「三成、てめえ何でそんな涼しい顔してやがる!!」
「なぜ今泣かない……その賢い頭、泣き方すら忘れたか」
「泣けよ三成…!泣けるだろ、三成……」
この男のように、虎之助や市松のように、真っ直ぐに泣けたのだろうか。
「どけ!!家康に纏わるもの、悉く斬滅させるッ……!!
秀吉様の、秀吉様のご無念を思えばッ……!!」
刃をかまわず押し込んでくるアヴェンジャー。
「チ。何度も言わせるな。
貴様、秀吉様を復活させたいのだろう!」
鉄扇に両手を添え奴の刃を受け切りつつ。
「その復讐のやり方で、お前も家康を討ち果たせなかったのだろう。
俺自身もそうだ。
家康に正面から打ち破ることはできなかった。
ならば、お前と俺。二人合わせて家康に再度挑むしかないだろう」
剣圧で辺りの木端が吹き飛ばされていく。
「手を貸せ、アヴェンジャー。
そして、俺もお前に手を貸してやる。
秀吉様のため。
……いや。
自分自身の、ためにな」
しばし視線が交錯する。
アヴェンジャーは俺の目をずっと睨むと。
「……フン。その約定、違えるなよ」
刀を手元に戻し。
パチン、と。鞘へと収めた。
「ああ。
……もう約束を破るのは御免だからな」
【マスター】
石田三成@戦国無双シリーズ
【マスターとしての願い】
関ヶ原の敗戦から生き延びて再起する
【weapon】
鉄扇、地雷
【能力・技能】
戦国武将としては並以下程度の戦闘力。
己の武よりは知略を使って勝利を目指す。
軍師ビームは出せないものとする。
【人物背景】
関ヶ原の戦いにおける西軍の中心人物。
秀吉子飼いの将で沈着冷静な天才。
才に恵まれ判断も的確だが、言動に謙虚さが欠ける上に他者への接し方にも問題があり周囲から嫌われやすい。
本人に悪気はない一方、自身のその傾向への自覚も持っており、その欠点に悩まされている。
根は実直で忠義溢れる人物であり、三成をよく知る人物達との絆は厚い。
関ヶ原の戦いで徳川家康率いる東軍に敗戦し、その逃走中に聖杯に呼ばれる。
【方針】
聖杯戦争に勝利する。
勝ち抜くためであれば他組との同盟等も視野にいれる。
女子供が相手でも聖杯主従であれば手は抜かない。
ただし、民には極力被害を出さない。
【クラス】
アヴェンジャー(エクストラクラス)
【真名】
石田三成@戦国BASARA3
【パラメーター】
筋力D 耐久D 敏捷A+ 魔力D 幸運E 宝具C
【属性】
秩序・善
【クラススキル】
復讐者:A
復讐対象者との対峙の際、全てのパラメータが1ランクアップする。
ただし、敵対者が複数であっても復讐対象者を優先的に狙ってしまう。
単独行動:C
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。
【保有スキル】
精神異常:A
アヴェンジャーの全てである主君秀吉を殺されたため、精神を病んでいる。
バーサーカー化による狂化ではなく、周囲の空気を読めなくなる精神的なスーパーアーマー。
コミュニケーションを取ることは可能。
対家康:A
『徳川家康』に纏わる人・物を斬滅することで魔力を回復できる。
刹那:B
瞬時に相手との間合いを詰める移動術。
多くの武術、武道が追い求める歩法の極み。所謂縮地。
戦闘続行:C
瀕死の傷でも戦闘を可能とし、死の間際まで戦うことを止めない。
【宝具】
『君子殉凶・凶王三成』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人
刀につけた装具により、自身に黒き憎悪の力を纏わせる。
宝具発動中、何かを『斬る』度に憎悪の力を増し、敏捷値が際限なく上がっていく。
【weapon】
無名刀:鍔が二つある長刀
【人物背景】
関ヶ原の戦いにおける西軍総大将。
豊臣秀吉に取り立てられて以来、秀吉を神のように崇め慕っていた。
当時豊臣軍に所属していた徳川家康の反乱により秀吉が殺された後、復讐の狂気に取り憑かれる。
他者に対し、非常に攻撃的。
己の感情に嘘をつくことができず、とにもかくにも融通が利かない。
天下の趨勢など目に入らず、家康を惨殺することだけを目的としている。
【サーヴァントとしての願い】
過去に戻り秀吉様の殺害を阻止する。
最終更新:2015年01月20日 05:21