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神様のレシピ ◆lnFAzee5hE



とある高層ビルの一室、ソファに腰掛けてテーブル越しに二人の人間が向かい合っている。
アンドロギュノス――そう表現するしかないだろう、互いが互いに両性の美を併せ持っている、
男といえば男であるが、女といえば女であるように思えた、いや、自分の望む性別に彼らは自在に変化出来るのではないか、
ああ、そのような稚児じみた思いさえ抱かされる。
現実とは思えぬ――まるで、絵画に描かれたあり得ぬはずの美の光景が、現実世界にそのまま抜け出してきたようであった。

「サーヴァントとして……君は何を望む?」
片方の人物が、声を放つ。高くも――低くもない。だが、解る。男の声だ。
悪魔がその言葉で人間を躍らせるというのならば、男の声はまさしく、扇動者のそれだった。
その妖艶な紫の唇から発せられる言葉は、心に染み入り――その動きを沸き立たせるような、あまりにも妖しく、そして真っ直ぐな声だった。

「……私には欲しいものがある」
返したのは、凛とした――涼やかで、それでいて熱量のある声だった。やはり、声は男のそれであった。
片方の男が、扇動者のそれであるというのならば、この男の声は先導者のものだろう。
両方に差異は無い、ただ戦い方にささやかな違いがあるだけだ。

「それは」
「国――」
「言葉を失い、肉を失い、血を失い、仲間を失い、命を失い――それでも、英霊となっても、まだ私の中の原風景が、歩を進めろと急き立てるのです。
私の国を手に入れろ――と。故に私は――サーヴァント、セイバーとしてここにいるのです」
「なるほど」
サーヴァントであると、セイバーであると、そう語った男が、死んでもなお絶えることのなかった野望を語ると、もう一人の男は口元に微笑を浮かべた。
それは、全てが上手くいっている男の笑みだった。完全なる勝利者は、そのように笑う。
「あなたの願いは?」とセイバーが尋ねる、男の笑みは変わらない。

「未来は――神様のレシピで決まる」
変に構えるでもなく、騙そうとするでもない、1+1=2であると言うような、常識を語るかのような口ぶりであった。
だが、その瞳には強い意志が宿っていた。
神様のレシピ――完成する未来のためのメイン食材は人間、調味料は諸々の要因。
人間はただ神様のレシピのままに食卓に並べられるに過ぎない、それでも尚――自分は神に選ばれているとでも言うかのように、
「僕の願いは、聖杯という奇跡に頼らなくても叶えることの出来る――けれど、ここでは絶対に叶えることの出来ない願いだ。
この戦争は――試練だ、僕は再び試されている。ここで死ねば、僕はそこまでの人間なのだろう。
けれど、命を奪われることなく、無事に帰ることが出来たのならば――僕の願いは、きっと叶えられる」
「あなたの願いは?」

セイバーの質問の言葉は先程と何一つ変わらない。
だが、空気は先程と比べて明らかに変質していた。

――みんな大きな流れに身を任せているだけだ運命とかなんとかいうやつに
――そしてみんな消えて行くのさ命を使いはたして自分が何者なのかさえ知ることもなく

――この世には人の定めた身分や階級とは関係なく世界を動かす鍵として生まれついた人間がいる
――それこそが宇宙の黄金律が定めた真実の特権階級……神の権力を持ちえた者だ!!
――オレは知りたい!!この世界においてオレはなんなのか何者で何ができ……
――何をするべく定められているのか…不思議だな……こんなこと話すのはおまえが初めてだよ

かつて、ある男と交わした会話が蘇る。
その男は己にとって、何だったのだろうか。
あらゆる言葉を持ってしても言い表せないようで、子供でも知っているような単純な言葉で言い表せることが出来そうでもあった。
ただ、大事な男だった。
それこそ男の喪失を切っ掛けに――全てを捨て去ってしまう程に。

目の前の男は、あの男には似ていない。
似ているというのならば、己に似ている。
ならば、目の前の男を通じて答えを出そうとしているのか。
いや、違う。これはただの好奇心だろう。

答えは己で出せば良い。
偽りとはいえ、そのために命が与えられたのだ。

「――世界を変える」

立ち上がったセイバーの白銀の長髪が、ふうわりと揺れた。

「出来ると思うか」
「きっと――そうなる」

立ち上がった男の青みがかった灰色の長髪が、さらさらと揺れる。

「犬養舜二だ、よろしくセイバー」
「ああ」

差し出した犬養の手を、セイバーは握り返す。
ここにあるのは主従の契約ではない、互いが互いの夢を叶えるまでの同盟関係だ。

そして、自警団――グラスホッパー団長、犬養舜二と――

「きっと――そうなる」
セイバーは口の中で、その言葉を転がした。
胸から下げた覇王の卵が――蠢いたような気がした。


――傭兵団――鷹の団団長グリフィスの聖杯戦争は始まった。

【クラス】セイバー
【真名】グリフィス@ベルセルク
【パラメーター】
筋力D 耐久D 敏捷C++ 魔力E 幸運A+ 宝具EX
【属性】
中立・中庸
【クラススキル】
対魔力:D
工程(シングルアクション)によるものを無効化する。魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

騎乗:C
騎乗の才能。大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせるが、
野獣ランクの獣は乗りこなせない。

【保有スキル】
カリスマ:A
大軍団を指揮・統率する才能。
鷹の団を率い、百年戦争においてミッドランドに勝利をもたらした彼は人間としては、最高位のカリスマの持ち主だろう。
また、鷹の団の団員は彼のために命を捧げるほどに彼を愛した。

制圧:A
百年もの間誰も攻略することの出来なかった難攻不落の要塞、ドルドレイ城塞を制圧した逸話から生まれたスキル。
鷹の団を率いることで制圧した陣地を、己のものとして扱うことが出来る。

軍略:A
多人数を動員した戦場における戦術的直感能力。
自らの対軍宝具行使や、逆に相手の対軍宝具への対処に有利な補正がつく。

【宝具】
『鷹の団』
ランク:D 種別:対軍宝具 レンジ:- 最大補足:∞
セイバーであるグリフィスの剣。
NPC、マスター、サーヴァントを問わず、グリフィスに忠誠を誓った者は、鷹の団としての属性が付与される。
また、彼のマスターである犬養に忠誠を誓う者も、犬養が許可すれば鷹の団として扱うことが出来る。
ただし、鷹の団への所属はグリフィスのスキルの影響下に置かれるのみであって、特別に強化されることはない。

『覇王の卵』
ランク:EX 種別:対神宝具 レンジ:??? 最大補足:???



         ただ、その時を待つ。




【weapon】
『サーベル』
柄に宝石が埋め込まれた業物のサーベル、
グリフィスは卓越した剣技でそのサーベルを扱う。

【人物背景】
「白い鷹」の異名を持つ貴公子然とした騎士で白銀の長髪を持ち、純白のマントを羽織る。
柄に宝石を埋め込んだ業物のサーベルを愛用する。容姿、知略、剣技、指揮、人望、統率力等のあらゆる面において並ぶ者がないとさえ謳われる天才。
時折、子供のような無邪気な言動をする反面、鋭い洞察力と人心を掌握、
操作する才能に長けるが支配欲が強く、一度手中にしたものを失いかけると、表情にこそ出ないが激しい執着を見せる。
平民出だったがいつしか自分が世に生を受けた意味と意義を問い、「自分の国を持つ」という壮大な夢を持つに至って傭兵団「鷹の団」を結成。
数々の戦での常勝無敗の戦功と、権謀術数を駆使することで、一介の傭兵団長からミッドランド貴族階級に列されるまでに伸し上がる。
百年戦争終結時には戦功が讃えられ「白鳳将軍」の地位を与えられる予定だった。
しかし、グリフィスの中で無二の存在となっていたある男を失い、自暴自棄に陥り王女と密通、処女を奪ってしまう。
その後、国の反逆者として牢獄に閉じ込められ、虜囚となる。
1年後に鷹の団残党の働きで牢獄から救助されたが、長期に渡る拷問によって再起不能となる。自害しかけて絶望したグリフィスの目の前に【エラーが生じました】
そして、グリフィスは死亡し、英霊として呼び出された――ということになっている。

【マスター】
犬養 舜二@魔王 JUVENILE REMIX

【参加方法】
空を見上げれば、紅い月が浮かんでいた。

【マスターとしての願い】
この聖杯戦争を己の試金石とする。

【weapon】
無し。

【能力・技能】
圧倒的カリスマと煽動する才能。

【人物背景】
自警団「グラスホッパー」の代表取締役。ユニセックスな容姿をしている美形。
型破りかつ強い意志を感じさせる言動で大衆からはカリスマ的人気を持つが、
裏では自身の望む街の改革に邪魔な存在を暴力で排除するという残忍な一面を持つ。
「未来は神様のレシピで決まる」という理念を持ち、自分は世界を変える役目をもっていると考え、運命をあるがままに受け入れようとしている。
彼の周囲には超能力を持つ人間がいるが、彼自身はそのような能力は持っていない。

【方針】
神様のレシピ次第。

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最終更新:2015年01月20日 18:46