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首藤涼&エクストラクラス(ストレンジャー)  ◆waFa5fGgBM




「今日が誕生日だったんっスね~」
「まあの」

黒組の裁定者である、走り鳰が話しかけてきた。

「おめでとうっス~。あ!
 暗殺に成功すれば、それがそのまま誕生日プレゼントになるっスね~」
「……そう願いたいところじゃの」

気の無い答えを返す。


―――そもそも、ミョウジョウ学園の力を持ってしても、願いは叶わないだろう。


「首藤さんの報酬は?
 そういえばまだ確認してなかったっス~」
「……わしの望みは、普通に年をとって死ぬことじゃ」
「……? どういうことっスか?」

鳰は首を傾げる。

「わしの身体は病気に侵されておる。
 ……肉体の老いない病気じゃ」
「いつまでもピチピチでいられるなんで、最高じゃないっスか~」


「―――本当にそう思うか?」


知らず、鳰を睨んでしまう。


自分一人だけが老いず、皆、わしを置いていく。

あのお方はわしの前から去り。
親しくした友人達は、娘から母となり祖母となって、自然に老いていく。

何がめでたいものか。
誕生日の度に、自分だけがその場でずっと足踏みさせられていることを再認識させられる。


暗殺者の世界に足を踏み入れたのは、いつだったか。
短い周期での関係性しか持続しない、この世界はわしに合っていた。



―――見事に暗号を解いた一之瀬晴を祝福し、わしは黒組を後にした。

「何でも願いが叶う」

という僅かな期待に賭けたが、元々現代の医学ではどだい無理な話ではあった。


「まあ、せめてこーこちゃんの爆弾、ちゃんと爆発させてやりたかったのう」


夜空を見上げ、月を見る。

赤い月は、わしを呼んでいるかのように、妖しく光を放っていた―――




―――東京都豊島区巣鴨。

いわゆる『おばあちゃんの原宿』である。


「まあ……それでもわしより若い子ばかりなんじゃがな」


地蔵通商店街を歩き、洋品店などが立ち並ぶ界隈をゆっくりと歩いていく。
それでもチラチラとこちらを見てくる人が多いのは、
恐らくは女子高生がこのテリトリーに入っているから、というだけではあるまい。

彼女達は熱っぽい視線をこちらの、正確にはわしの隣に浴びせてくる。


「なあ……我が主よ。注目を浴びているように思うのだが。
 霊体化しておくことを進言させて頂きたい」


黒い髪に背筋を伸ばし、着物風の着衣をつけた壮年の凛々しい男性がわしに訴えてくる。
その瞳は見ることができるが、表情全体は仮面によって窺うことはできない。


「このくらいの年齢の女性を侮ってはならんよ、ハク殿。
 仮面をつけたくらいでは、その魅力は隠しおおすことはできんじゃろう」
「い、いや。そうではなくて。
 白昼堂々、こんな仮面姿は怪しまれるのではないか」

辺りを見回すが、不審そうに見る女性は一切見当たらない。
わたしも後10年若ければ、などと思っている人が大半であろう。


「やれやれ、難儀な殿方じゃの。ではこっちじゃ」

わしはため息をつくと。
仮面の男性の手を取り、早歩きで誘導する。




入園料を払い、緑と静寂が漂う六義園の中へと入る。


「ふぅ……ああいう場所は勘弁願いたい、我が主よ」


冷や汗を拭って仮面の男性はため息をつく。
辺りは都会の中とも思えぬ静けさで、穏やかな空気が流れている。


「ふふ……ああ、善処しよう」


ゆっくりと園を見てまわり、出汐湊と呼ばれる池畔で落ち着くことにした。


彼の名は『ハクオロ』というらしい。
異邦人、ストレンジャーのクラスのサーヴァントだという。

直接戦闘よりは策と閃きで対処するタイプのようだ。
自分に合っている相手だと言って良い。


「―――さて。
 この地に呼ばれた、ということは、何か聖杯に願うようなことがある、ということかな」

ハクオロ殿はこちらに穏やかに聞いてくる。


―――わしは、鳰に語ったように、不老を治すことが願いであることを伝えた。


「まあ、十分に生きた故、そのまま死んでもいいんじゃがの。
 それでも、神様とやらがいるのなら、最後に我がままくらい聞いてくれてもいいのではないか、と思っての」

肩を竦め、わしは言葉を締める。

「―――そうか。
 取り残される思い、というのは、私にも分かる感情ではある」
「……ほう」

彼は池の奥を見つめるような仕草をした後。


「ストレンジャーのサーヴァント、ハクオロ。
 ―――主、首藤涼のために力となろう」


わしに向き直り、片膝をついて恭しく頭を垂れた。

「ふふ、なんじゃ、演劇の中にでも入ったかのようじゃの。
 では、よろしく頼むぞ、ハク殿」

彼の手を取り、立ち上がらせた。

――恐らくは最後の機会、やれるだけ、やってみようかの。


【マスター】
首藤涼@悪魔のリドル

【マスターとしての願い】
普通に年を取って死ぬ

【weapon】
神崎香子の残した爆弾

【能力・技能】
『ハイランダー症候群』
身体的に歳を取らず、かつ長命となる奇病にかかっている。
本人の見た目は女子高生、実年齢は100歳以上である。
非常に長寿ではあるが、臨界点を超えると一気に老化し肉体が崩壊する。
その時期は現代の医学では判明が不可能である。

『暗殺者』
裏稼業の情報についてかなり精通しており、
また、相手に察知させないまま首輪型爆弾をセットするなど、
暗殺者としての能力はそれなりに高いと考えられる。

【人物背景】
黒組出席番号7番。体を動かす事が趣味。お風呂も好き。
達観した性格で、独特のしゃべり方をする。

かつて1歳年下で誕生日も1日違いの大切な人がいたが、
歳を取らない彼女とは対照的にその相手はどんどん大人になっていき、
最終的には他の女性と結ばれ涼の元を去った。

【方針】
聖杯戦争に勝利する。
駄目ならば駄目で潔く諦める。



【クラス】
ストレンジャー(エクストラクラス)

【真名】
ハクオロ@うたわれるもの

【パラメーター】
筋力C 耐久C 敏捷C 魔力C 幸運C 宝具EX

【属性】
秩序・善

【クラススキル】
異邦人:A
生まれ育った地と異なる時代または異なる世界において主要な活躍をした英霊に与えられるクラス。
見知らぬ土地の文化、風習、風土を理解し、戦略・戦術に活用することができる。

単独行動:C
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。

【保有スキル】
軍略:A
一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
自らの対軍宝具や対城宝具の行使や、逆に相手の対軍宝具、対城宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。

カリスマ:B
軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
カリスマは稀有な才能で、一国の王としてはBランクで十分と言える。

道具作成:C
魔力を帯びた器具を作成できる能力。
火薬及び毒に纏わる道具の作成が可能。

【宝具】

『うたわれるもの』
ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人

大神ウィツァルネミテア、その半身を顕現させる。
令呪三つ分程度の魔力がなければ発動は不可能であろう。

【weapon】
鉄扇

【人物背景】
新興国家トゥスクルの白き皇。
外見年齢三十路前付近。外すことの出来ない仮面を着けている。
記憶喪失ながら安定した人格を保ち、時に優しく、時に厳しい父親のような性格。

自らを保護し、家族のように接してくれたエルルゥ姉妹や村の人々のため、圧政を行う領主に対し反乱を蜂起、
同じく苦しむ村々を糾合し、数々の策を立て反乱に成功し、新たにトゥスクル国を樹立、初代皇となる。

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最終更新:2015年01月22日 17:09