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東兎角&バーサーカー ◆huhjqa4LDA



懐かしい光景が目の前に広がっていた。

テーブルに向かう一人の女性の姿。
今はもういない、優しかった母さん。
肉親の為に必死に内職をして。
僕を養う為に必死にその身を削って。
母さんは、過労で倒れた。
帰らぬ人となった。

砂場で遊ぶ小さな子供がいた。
――――――僕だ。
何も知らなかった、純粋なかつての僕。
母の仕事の帰りを無心で待ち続ける僕。
僕は母さんからずっと教えられてきた。
誰かの為に尽くせる、優しい子になってくれと。

僕は皆を守る為に戦おうとしていた。
だけど、結局は何も守れなかった。
大切なものを天秤に掛けられず、結局は自分だけのことを考えていた。

母さんも、僕も、同じだった。
自分を削ってまで周りに尽くしたのは、優しいからじゃない。
誰かを失うことが怖かったから。
結局は、自分自身の為だけに頑張っていたんだ。

僕は、ずっと僕自身を守る為に戦っていた。

自分の性を悟ってしまった僕は。
一人ぼっちで、脳漿の記憶の隙間を彷徨い続けた。
時間の感覚なんてものは無い。
行く宛も無いまま、歩き続けた。



そして僕は、未知の光に触れた。



その時、僕は僕の未来を悟る。
ああ、そうか。
まだ僕■、休めない■か。
戦わ■ちゃ■■ないの■。
僕■力■あ■から、戦■なく■■ならな■。
何か■守■為■――――――――――



意識が狂気に浸されていく最中、僕は理解した。
強さこそが、力こそが、戦う運命そのものだということを。


◆◆◆◆◆ ◆◆◆◆◆

少女―――――東兎角は、暗殺者だ。

暗殺者一族『東のアズマ』の一人娘。
幼い頃から暗殺者としての技術を徹底的に叩き込まれた。
暗殺者の養成学校においても周囲が一目置く程の能力を備えていた。
そんな彼女の運命を変えたのはとある学園への編入だった。

ミョウジョウ学園、10年黒組。
暗殺者の集められた特別クラス。
黒組に混じっている『標的』を暗殺した者には望む報酬が一つ与えられる。

だが、兎角は『標的』を、一ノ瀬晴を守る為に戦った。

何故守ろうとしたのか、当初は兎角自身も解らなかった。
だが、彼女は次第に自分が晴に惹かれていることに気付き始めた。
日向の世界の存在である晴を守ることを固く決心していた。

そんな中、兎角は一つの真実を知る。
晴が「他者を無意識に魅了し、惹き付ける」――――女王蜂の能力を持つということを。
晴は疑念を抱いた。兎角はその能力に操られ、自分を守っていたのではないかと。
兎角自身もまた同様。自分が晴の操り人形に過ぎなかったのではないかと、疑念を抱いた。

そして、兎角は決断した―――――晴の暗殺を。

自らの手で晴を殺害する。
それこそがたった一つの道であった。
自分が晴を守ったのは、自分自身の意思であるという証明の為の。
真に操られているのならば、自分は晴を殺すことが出来ない。

兎角は、自分自身の信念の為に暗殺を決行し。
暗殺を完遂した。
晴への想いを、心の底から自覚した。

『おめでとう東兎角さん。貴女が黒組の勝者となりました』

黒組の主催者である理事長の賞讃の言葉が耳に入る。
『標的』を、一ノ瀬晴の暗殺に成功した。
東兎角は、黒組の勝者となった。

だが、もう兎角の望みは。
彼女が最後にたった一つだけ抱いた願いは。


『もう叶わない。私の、願いは――――――――――』


初めて抱いた、一人の少女としての感情。
止め処ない涙で視界が歪む最中。
兎角は、『紅い満月」を目の当たりにした。



故に彼女は、この舞台へと降り立つ。
兎角の目の前に立っていたのは、一人の少年だった。
辿ってきた運命を否応無しに想起させる白い髪。
内なる姿を隠すかのような眼帯のマスク。
禍々しくもどこか疲弊した、赫色の瞳。

兎角がその姿から連想したのは、刃だ。
自分と同じ、戦うことを定められた剣。
戦いの宿命から、運命から逃れることを許されない―――――一振りの刃。

「お前が、私のサーヴァントだな」

兎角は確認する様にそう呟く。
相対する少年は何も答えない。
否、答えられる程の思考能力を持たない。

バーサーカー。
『狂戦士』のサーヴァント。

聖杯の知識によって情報は得ていた。
彼らは理性の多くを奪われ、意思疎通の能力を失っている。
目の前に立つ少年もまた例外ではないらしい。
彼の返答が返って来ないのも兎角の予想通りであった。
故に兎角は意に介さず、自らの決意を改めて固める。

兎角の願いはただ一つ。
一ノ瀬晴を救うこと。

自らの手で命を奪った少女を救う。
それこそが暗殺者の抱いた、たった一つの願い。
自分自身の為に戦うことを決意した、少女の祈り。

故に必要以上の言葉は交わさない。
そんなものは必要ない。
自分は戦える。目の前の少年も戦う意志を備えている。
ただそれだけで十分だ。

――――私は己の為に戦う。

迷いは無い。躊躇など無い。
自分はもう人を殺せる。
既にこの手で、彼女を『殺した』のだから。
覚悟はとうに、出来ている。



「――――――勝つぞ、バーサーカー」



暗殺者の瞳に、決意/殺意の焔が灯った。



【クラス】
バーサーカー

【真名】
金木 研(カネキ ケン)@東京喰種

【ステータス】
筋力C+ 耐久D 敏捷B+ 魔力E 幸運E 宝具D

【属性】
中立・狂

【クラススキル】
狂化:D++
筋力と敏捷のパラメーターを1ランクアップさせるが、
言語能力の多くを失い、複雑な思考が難しくなる。

【保有スキル】
喰種:B++
人を喰らって生きる怪人、喰種(グール)。
カネキは人間から喰種へと転じた極めて異質な存在である。
そのため喰種特有の『赫眼』が左目のみに発現している。
人間を凌駕する生命力、再生能力、身体能力を兼ね備える。
また人間を生命の糧とし、人肉を喰らうことで再生能力および身体能力の向上・魔力の回復が行える。
その代わり珈琲以外の人間の飲食に対し極めて強い拒絶反応を抱く様になる。

見切り:B
敵の攻撃に対する回避の成功率がアップする。
敏捷値に若干の補正も与えられる。

戦闘続行:B
喰種としての強靭な生命力。
瀕死の重傷を負ってなお戦闘を行うことが可能。
ある程度の苦痛に対する耐性も兼ねている。

精神汚染:E(A++)
喰種と人間、双方の精神と肉体を兼ね備える歪な存在。
通常時はEランクだが、カネキの精神状態によって変動を繰り返す。
後述の宝具「百足」の解放時にのみランクがA++まで上昇する。

【宝具】
「暴食の牙(リゼ)」
ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:10
喰種の持つRc細胞によって形成される補食器官「赫子(かぐね)」。
種別は攻撃力と再生能力に特化した「鱗赫(りんかく)」。
カネキの腰の部分より伸びる複数の鉤爪状の触手として形成される。
赫子はカネキの意思で自在に動き、あらゆる敵を無慈悲に引き裂く。
この宝具はカネキの喰種としての力と意識を引き出す為、発動中は精神汚染スキルのランクが上昇しやすくなる。

「百足(ムカデ)」
ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:10
喰種同士の共食いを行った者が稀に発現する進化形態「赫者」としての能力。
右腕に百足を連想させる獰猛な赫子を形成し、全身に赫子と同じRc細胞による装甲を身に纏う。
更に筋力・敏捷を1ランクアップさせる。
凄まじい機動力と回避能力、そして百足の赫子を駆使し、眼前の敵を徹底的に攻撃する。
しかしこの宝具の発動時には精神汚染スキルのランクがA++まで上昇。
唯でさえ不安定なカネキの精神は凄まじい勢いで暴走、荒廃していく。

【weapon】
宝具及び喰種としての身体能力。

【人物背景】
上井大学国文科の大学一年生。東京の20区で一人暮らしをしている。
読書好きの大人しい性格。内気で優柔不断な一面も。
自己犠牲精神とも言える優しさを持ち、全てを一人で抱え込む傾向が多い。

元々は普通の人間だったが、喰種の臓器を移植されたことで半喰種となってしまう。
当初は自らの喰種としての性を必死に否定していたが、
喫茶店「あんていく」の店長・芳村や霧島トーカなど他の喰種との交流を経て
「喰種と人間の双方の世界にいる者」として生き方を模索する様になる。

作中中盤、喰種集団「アオギリの樹」幹部であるヤモリから受けた凄惨な拷問を経て喰種として覚醒。
ヤモリの撃破後は「あんていく」の面々に別れを告げ、20区を去る。
その後の半年間は仲間の喰種達と行動を共にしていたが、トーカとの再会等をきっかけに「あんていく」へ戻ることを宣言。
しかし「あんていく」が喰種捜査官に侵攻されていることを知り、カネキは戦いの渦中に飛び込む。
喰種捜査官を次々と戦闘不能にしていくも、最強の喰種捜査官である有馬の前に完敗。
散っていく中で「今まで他人の為ではなく、自分自身を守る為に戦っていた」という自らの性を悟った。

【サーヴァントとしての願い】
――――――。

【方針】
戦う。



【マスター】
東兎角@悪魔のリドル

【マスターとしての願い】
一ノ瀬晴を救う。

【weapon】
ナイフ:近接戦闘用のナイフ。
投げナイフ:投擲用のナイフ。複数本所持。
仕込みスタンガン:ブーツの踵に仕込まれたスタンガン。

【能力・技能】
暗殺者としての卓越した技能を備える。
身体能力に優れ、刃物や銃器の扱いに長ける。
戦闘で用いるのは主にナイフ等の身軽な武器。
「人を殺せない呪い」を克服している為、殺人は問題なく遂行可能。
ただし能力的には常人の範疇に過ぎない。

【人物背景】
「東のアズマ」と呼ばれる暗殺者一族の娘。15歳。
暗殺者の養成学校である私立17学園からミョウジョウ学園の10年黒組に転入した。
暗殺者が集められた黒組にて『標的』である一ノ瀬晴に惹かれ、彼女を護る為に戦う決意をする。
性格は冷静沈着で馴れ合いを好まず、ぶっきらぼうな一面も目立つ。

晴と共に黒組の暗殺者達を退け続けたが、
作中終盤に晴が「他者を無意識に魅了し惹き付ける能力」の持ち主であることが判明。
兎角が自分を護ってくれたのは能力に操られていた為ではないかという晴の疑念を払うべく、
そして自らの意思を照明すべく兎角は晴の暗殺を決意する。
己の手で晴の心臓にナイフを突き立て、晴を護ろうとしたのは本心であることを証明した。

晴を殺害し、『黒組の勝者』となった直後に紅い満月に導かれた。
アニメ版において晴は奇跡的に生還しており、所謂パラレルルート。

【方針】
あらゆる手段を駆使して勝つ。
暗殺、闇討ち、奇襲、どんな手も厭わない。

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最終更新:2014年12月25日 19:13