ペニスマン&セイバー ◆TAEv0TJMEI
「俺はセイバーのサーヴァント、テイ……って、なッ、何いい!? お、お前は何者だ―!?」
ドン引きして後ずさるツインテールの女の子がそこにいた。
ここに呼び出される前に見た赤い月。
禍々しさを感じたそれと違う綺麗な赤色を身にまとった、見るからに“ヒーロー”のような姿をした少女だった。
あ、でもでも、サチカちゃんの方が可愛いからね、ほんとだよ!?
って、今はそれどころじゃない!
「誰だよおおおおお―ッ!? その姿、お前、まさかアルティメギルの怪人か!?」
うっかり見とれてしまったせいで何も答えなかったせいで、セイバーちゃんの誤解が進展している!
「~~~~~~~~~~~~~!」
違う、ぼくは怪人じゃない、ヒーローなんだ。
慌ててそう答える。
あ、でもでも怪人さんたちのことを悪く言ってるんじゃなくて。
怪人さんたちは欲望を我慢できないだけで話を聞いてくれる人や、受け入れてくれる相手さえいてくれれば――
「声が小さくて何言ってんのか分かんねえよおおおー!
って、こら、聞かせようと亀な頭近づけるな、キモいんだよ!」
ああ、やっぱり、か。
なんとなく嫌な予感はしていたんだ。
ううん、それはもう予感なんかじゃない。
もっと大きな、確信とも言ってよかった。
ぼくの見た目は普通の人と違うから。
しかも呼び出したのがこんなに可愛い女の子なら当然だ。
女の子に怖がられて当然の姿をぼくはしていて。
悲鳴をあげられるのも、石を投げられるのも慣れっこだった。
「その頭、多分えーっと、ふ、ふたなり属性とかいう奴のエレメタリアンだな!
男の娘属性や性転換属性同様、俺には厄介だぜ! 一気に決める!」
慣れっこだった、はずなのに。
正義の味方に剣を向けられるのがこんなにも辛いのは、いつしかぼくの周りに沢山の人がいてくれたからだ。
ションが。
アナくんが。
ギー子が。
カニくんが。
サチカちゃんが。
そしてみんながいてくれたから。
でも、ここにみんなはいない。
この東京には、ぼくしかいない。
それが辛かった。それが寂しかった。
だからきっとぼくは、セイバーちゃんを呼んでしまったんだ。
「オーラピラー!!」
セイバーちゃんの右腕のリングから放たれた光の柱が、ぼくの身へと降り注ぐ。
う、動けない。
これじゃ令呪に命じることもできない!
「完全開放(ブレイクレリーズ)!」
その隙をセイバーちゃんは逃さない。
刀身を二又に展開させ炎の刃を形成すると同時に跳躍し、そのまま一刀両断せんと振り下ろしてくる。
光の柱に囚われたぼくには回避することはできない。
なら!
――かわせないなら喰らっちまえ!! ガマンしろ!!!
ようは倒されなきゃいいのさ!!
それしか、ない!
かつてぼくはそうすることでカニくんとの戦いを終わらせられた。
友だちを傷つけた憎くてたまらなかった彼を許すことができた。
彼と友だちになれた。
今回だってそうしよう。
この一撃を耐えて、拘束が溶けた隙に令呪を使って……ううん、命令なんかじゃなくて。
ちゃんとぼくの口で、大きな言葉でお願いしよう。
話をしないかって。
そうしたらきっと、ぼくたちは。
「グランドブレイザー!!」
友だちに、なれるはずだから。
「…………?」
あ、あれ?
なんでだろ、痛みが、こな、い?
え? え?
剣が、ぼくの前で、止まって、る……?
「どうし、て……」
話をしようって決めた少女に、頑張って大きな声で問いかける。
「斬れっかよ……」
少女は卑猥な姿をしたぼくから目をそらさずに答えてくれた。
「そんな、理解されないことが分かっていて、それでも理解して欲しいって言いたげな奴を。俺は斬れねえよ」
答えは、明白だった。
彼女がヒーローだったから。
救いを求める誰かに手を差し伸べるヒーローだったから。
「きみは……」
「俺もさ――分かるんだ。理解されないっていうのがどれだけ辛いのか、って」
そう呟いた少女が光りに包まれ、次の瞬間にはそこには少女より年上の高校生くらいの男の子がいた。
「え、え? き、きみ、セイ、バーくん?」
「あー、まあこういうわけでさ。俺も容姿的なことじゃあんま人のこと言えねえっていうか。
だからすまん! いきなり襲いかかって悪かった!」
頭を下げてくれるセイバーちゃん改セイバーくん。
でもぼくは何がどうなってるのか分からないことだらけだった。
えっと、女の子に変身、してたのだろうか?
ヒーローなら特におかしくないけれど。
「~~~~~~~~~~~~?」
きみは、女の子になりたいの?
だから聖杯を求めてぼくのサーヴァントに?
「それに近い勘違いならしたことあるけどさ。
違うんだ。俺はどこまでいってもツインテールを愛する男なんだ」
……えっと、ツイン、テール?
「そう、ツインテール! 俺は明日もツインテールを見るために、今日ツインテールを結ぶんだ!」
……性癖に沿った姿に変身して能力を得るって、むしろぼくの世界じゃそっちが怪人と呼ばれてるんだけど。
「な、なんだって―!? あ、てことはやっぱりお前怪人なのか!?」
ぼくはヒーローだよ。こんな姿だけど。
「ならそっちこそ、願いはヒーローぽい姿になりたいとか、そんななのか?
そのために聖杯戦争を勝ち残りたいっていうのか?」
彼の目が険しくなる。
それもそうだろう、セイバーくんは正義の味方だ。
人を殺して願いを叶える戦いなんて認められないはずだ。
「ぼくはヒーローになりたい」
……セイバーくんに痛いところを突かれたのは事実だ。
テレビでモザイクを掛けられたりしないでいい姿になりたいってずっと思ってた。
人間態になれる怪人たちを羨ましく思うこともあった。
何より、この外見さえどうにかできれば、サチコちゃんと少しでも吊り合えるんじゃないかって、そう考えてしまう。
――それでも。
……それでも僕は
――その笑顔を守りたいと思った。
ぼくは、ヒーローだ。
そして、ヒーローとしての僕を彼女は慕ってくれている。
なら、ぼくがどうしたいかは決まっている。
「ぼくがなりたいヒーローは、救いを求める人たちの味方だ。
他のマスターやサーヴァントだからって関係ない」
「そっか、俺もそれでいいと思う。
偽りの絶対を求めたところで、それは本当の強さじゃない。本当の愛じゃないんだ。
お前はそのままのお前で、そのままのお前だからこそ心に愛があるかぎり人を守ることも、笑顔にすることもできるんだよ」
そう笑って差し出してくれたセイバーくんの手を、僕は握りしめた。
そのとおりだと思う。
ぼくは、こんなぼくだけど、でもこうして、ぼくのことを分かってくれる友だちが、また一人、増えたのだから。
「よろしく、セイバーくん」
「おう、よろしくな、マスター!
長い夜になるかもだけど、大したことはないさ。今夜からはお前と俺でツインテイルズだからな!」
マスター
ペ ニ ス マ ン
サーヴァント
テ イ ル レ ッ ド
【クラス】
セイバー
【真名】
テイルレッド/観束総ニ@俺、ツインテールになります。
【パラメーター】
筋力:E 耐久:E 敏捷:E 魔力:A+ 幸運:B 宝具:B
(観束総ニ時)
筋力:C 耐久:C 敏捷:B 魔力:A++ 幸運:A 宝具:B
(テイルレッド時)
【属性】
中立・中庸
【クラススキル】
対魔力:B
魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。
騎乗:D
騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み程度に乗りこなせる。
世界を渡る小型戦艦スタートゥアール号に搭乗した経験があることで、辛うじてクラス補正を得た。
ただし騎乗先がツインテール属性なら如何なるものでも乗りこなせる。
【保有スキル】
魔力放出(炎):A
正しくは属性力放出(ツインテール)。属性力とは端的に言えばあるものへの思い入れから生じる心の力である。
武器ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出することによって能力を向上させる。
セイバーの場合、燃え盛るツインテール愛が炎となって使用武器に宿る。
神のツインテール:A+
世界最強のツインテール属性を持つ証。
冗談ではなく世界レベル――どころかアルティメギルを始めとした数多の異世界人をも虜にするレベルである。
A+は既に魔力・呪いの類である。
カリスマを兼ね備えるだけでなく、ツインテール属性の敵との戦闘時や、味方との連携時に多大な補正が入る。
またツインテール属性のサーヴァントやマスターの真名や精神状態を高確率で看破することができる。
自身の内なるツインテールとの対話の域にまで至ったこのスキルは無効化されない。
尚、ツインテールとしては古今東西ありとあらゆる世界に類を見ない影響力を誇るため、本来ならEXランク相応である。
しかし、「俺はまだツインテールの麓に辿り着いただけ」との本人の自己申告によりA+ランクとなっている。
変身:C
後述による宝具での変身、及び強化形態への変身が可能。
また、英霊化した今、テイルレッドの大きくなった姿とも言えるソーラ・ミートゥカにも自在に変身可能。
ただし逸話によりソーラの姿では弱体化してしまう上、本人もツインテールを愛する男である自身を受け入れているため、理由がなければ変身しない。
【宝具】
『俺、ツインテールになります。(テイルギア)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人
ツインテール属性を核として装着者の属性力と共鳴し生成される強化武装。
通常はブレスレットの形態で腕に装着されているが、他者に認識されない。
その能力は精神状態により左右される。深海や宇宙空間でも変わりなく運用出来る。
「テイルオン!」の掛け声で起動できるが、無言変身も可能。
体力が尽きると変身は自動的に解除されるが、エネルギーが切れた場合は例外でその場に倒れこむだけであり、変身も自動的に解除されない。
身体能力の向上や武器の生成だけでなく認識阻害等の機能も兼ね備えている。
本来なら属性力を吸収、拡張もできるのだが、ツインテール愛故に他の能力はほとんど使用されない。
セイバーの場合、変身時に性転換を経て赤いツインテ幼女ヒーロー化されるが、これは装備開発者の趣味。
炎の剣ブレイザーブレイドを用いた接近戦をメインに、炎を操る能力も有している。
必殺技はオーラピラーで敵を拘束してからの、完全開放した炎剣による一刀両断技グランドブレイザー。
尚、観束総ニがテイルレッドに変身しているため、真名は観束総ニの方なのだが、英霊の座にはテイルレッドとして登録されている。
これはあくまでもテイルレッドとして広く世にヒーローとして知れ渡っているからである。
そのため、テイルレッドが観束総ニであると気づかない限り、観束総ニの姿では自らのマスター以外にはサーヴァントとして認識されない。
『絆のツインテール(プログレスバレッター』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人
菱形で左右を引っ張ると三角になる一対の髪留め。
ツインテールを結うフォースリヴォンに装着することで、「攻撃特化」と「速度特化」の二極集中進化をもたらす。
プログレスバレッタ―自体も、基本形のプログレスモード以外にも、盾、剣強化、ブーメランとして使用可能。
上結びツインテール攻撃特化戦闘形態。
ツインテール属性力の循環を止めて上体に集中させることで攻撃力を増幅。
一方で、ギアの防御力は属性力の循環により発生していたため防御力が下がる。
(筋力:A 耐久:E 敏捷:B 魔力:A++ 幸運:A 宝具:A)
下結びツインテール速度特化戦闘形態。ツインテール属性力の循環を止めて下体に集中させることで脚力を増幅。
さらにツインテールの毛先が地面についてしまうのを嫌う総二のこだわりにより、超加速を実現。
しかしライザーと同じく循環が停止するので、防御力が下がる。
(筋力:C 耐久:E 敏捷:A+ 魔力:A++ 幸運:A 宝具:A)
両形態にいえることだが、循環が22秒以上止まってしまうとギアが暴走し、最悪使用者ごと爆発する。マスターも爆発する。
必殺技はフォーラーチェインによる超加速からライザーチェインに瞬時に変身しての渾身の一撃、ライジングブレイザー。
【weapon】
- 武器:ブレイザーブレイド(炎の剣)、ブレイザーブレイドツイン(二刀流)、
ブレイザーエッジ(ライザー)、ブレイザーセイバー(フォーラ―)、プログレスバレッター
【人物背景】
ツインテールを愛してやまない男子高校生。
基本的には優しい性格で、正義感あふれるヒーロー気質。
世界最強のツインテール属性を持っており、ツインテール愛の大きさゆえに、世間とズレた感性を持っているが、それ以外は常識人。
敵も味方も濃い面子や変態ばかりのせいでツッコミに回ることも多い。
テイルレッドとしてはその愛らしさから世界中で大人気であり、ヒーローというよりアイドル的な扱いをされている。
また、相手の意志を組み、想いを正面から受け止め、その上で正面から正々堂々と倒す人としての器の大きさと戦士としての誠実さも併せ持つ。
これは総二自身自らのツインテール愛が世間から爪弾きにされるものだと理解して生きてきたためであり、
ツインテールのついでに世界を救わんとする彼だが、誰にも理解されない苦しみに叫び続ける人々を増やしてなるものかという意志もまた本物である。
その仁の篤さは敵にさえ好意的に受け止められている。
【サーヴァントとしての願い】
ツインテールをもっともっと広めたいが、それは自らの愛や、誰に認められずとも共に歩んでくれる仲間たちとなすべきことであり、願望機なんて必要ない。
【方針】
ツインテールを愛し、ツインテールを守り、ついでに人助けする。
【マスター】
ペニスマン@THE PENISMAN
【マスターとしての願い】
願いがないなんて言ったら嘘だ。でもぼくはヒーローで、もっと大きな願いがある。
救いを求める人たちに手を差し伸べる。
【weapon】
頭部からのビクビクドピュ
【能力・技能】
ヒーローとしての優れた身体能力。
本人曰くの臆病さと、優しさといった精神状態に左右されがちだが、その実力はかなりのもの。
怒った時の彼は最強格の怪人さえも恐怖させる圧倒的な戦闘力を誇る。
特殊な能力こそないが、耐えて、殴って、蹴って、倒すシンプルな強さがある。
また、彼にぶん殴られた欲望を暴走させた者たちの多くはその欲望ごと吹き飛ばされすっきりして心を入れ替えられるという。
【人物背景】
相性はペニー。
ヒーローの家系に生まれたが、その名の通りな形をした頭部を持つため、幼少の頃から人とあまり馴染めなかった。
そのためヒーローでありながらも怪人のような悲哀があり、手に入れた一握りの幸せをいつか失ってしまうんじゃないかと怯えている。
孤独というものを誰よりも理解しており、様々な出会いの中で、怪人にも手を差し伸べるヒーローになることを決意した。
自身を師匠としたってくれている一人の少女に恋をしているが、吊り合わないと諦め、それでも守りたいと思っている。
【方針】
ヒーローとして、救いを求めるマスターやサーヴァントに手を差し伸べる。
それが例え、欲望に従ってしまった人たちでも、話を聞いて、支えてあげたい。
最終更新:2015年01月25日 13:54