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アカツキ&キャスター  ◆HQRzDweJVY



天を見上げるほどに巨大な摩天楼。
幾つものビルディングが連なるその姿は、現代の"東京"を象徴する光景といっていいだろう。
そんな高層ビル郡の内の屋上に、その男の姿はあった。

「……」

男は日本人にしてはやや大柄な体躯を、白い詰め襟の軍服に押し込めている。
そう、軍服である。
その服装は言うまでもなく現代日本において極めて異質である。
では彼の格好は仮装か何かだろうか? ――否、そうではない。

何故ならば彼の名は"アカツキ試製一號"。通称"アカツキ"。
冷凍睡眠による長い眠りから覚め、現代に蘇った旧帝国陸軍技官であるからだ。
そして今アカツキは口を横一文字に引き結び、深く鋭い猛禽類を思わせる瞳で地上を行く人々を睥睨していた。

「およ、マスター、何見てんの?」

そんな彼の背後、何もない空中から溶け出すように現れた女性もまた奇怪な格好であった。
赤と白、巫女服と軍服を足して2で割ったような服装をしている。

「キャスター、戻ったか」

キャスターと呼ばれた女性はそれに答えず、アカツキの視線を追いかけ、何かに感心したように口笛をヒュウと鳴らした。

「はー……やっぱアタシ達の知っている東京とだいぶ違うねぇ。
 こんなでっかい建物が両手の指じゃ足りないぐらいに立ってるなんて想像もできなかったよ」
「無理もない。この場所はあの戦いから半世紀以上経っている東京を模しているのだ。
 ……しかしキャスター、貴君は実際に帝都の町並みを見たことがあるのか?」
「いやいや、アタシの乗組員が写真を見てたのさ。
 アンタも知っての通り、流石に海から出れる身体じゃあなかったしね」

女性が発した"自身の乗組員"という異質な言葉。
だがそれについて互いに気にすることなく会話を続ける。
そんな奇妙な2人の間をひときわ強いビル風が吹き抜ける。

「それでキャスター、索敵状況はどうなっている」
「ああ、他のサーヴァントの姿は今のところ確認できない。
 少なくともこの周辺にはいないみたいだよ。
 ま、隠蔽系のスキルを持つ奴が本気で隠れているなら話は別だけどさ」

彼女の周囲を旋回していたおもちゃのような飛行機が紙切れへと姿を変えていく。
これが彼女がキャスターとして持つ能力。
"艦載機の運用"という用途に限定された陰陽術である。

「そうか。では足で情報を集めるしかないようだな」

そう言ってアカツキは地上へ降りるため踵を返す。
だがキャスターは立ち止まったまま、その背中に向かって声をかけた。

「……なぁマスター、もう一度確認するけど、アンタの目的は聖杯の破壊でいいのかい?」
「ああ。それで問題ない」
「でもさぁ、聖杯を破壊したら……その、アンタも消えちゃうんだよ?
 アタシたちサーヴァントは元々そういうものだからいいけどさぁ……」

その言葉を聞いても顔だけ振り向いたアカツキの表情に変化はない。
少し前までと同じむっつりとした無表情のままだ。
そんなアカツキに対し、キャスターは少し意地の悪い表情を浮かべる。

「なぁなぁ、いっそのこと聖杯を手に入れてみるってのはどうだい?
 それこそ何でも願いが叶うって話だし、神様にだってさ――」
「――人は神になどなれん。決してな」

だがその選択肢をアカツキは断固たる口調で否定する。
大いなる力を受け止めるにはそれに見合った大いなる器が必要だ。
だが万能の願望機は、人という種が持つには危険過ぎる代物だ。
故に破壊する。そこに迷いなど一欠片も存在しない。するはずもない。

「故にいつの時代も人は己の手で足掻くのだ。人類に万能の願望機など必要ない」
「……そうだね。バカなことを聞いたよ。忘れとくれ」
「かまわん。それよりも急ぐぞ。事態は一刻を争う」
「了解だよマスター。さぁ、抜錨だぁ!」

2人は連れ立って踵を返し、屋上を後にする。



聖杯内部に再現された大都会東京。
その魔都に降り立ったのは、この都市がかつて"帝都"と呼ばれていた時代を生きた2つの魂。
男の名はアカツキ。電光を操る陸軍技官。
女の名はキャスター。同名の艦船の魂を持つ従者(サーヴァント)。
共に、異なる世界の、だが類似した"かつての大戦"によって生み出された戦闘兵器の成れの果て。

それは偶然か、奇縁か、運命か。今はまだ誰も知らない。
ただ一つ確実なのは、彼らの記憶より遙か未来の東京(ていと)で、今、開戦の鐘が鳴る。



       情 ケ 無 用 、戦 闘 開 始 !



【クラス】
キャスター

【真名】
隼鷹@艦隊これくしょん

【パラメーター】
筋力E 耐久D- 敏捷E 魔力A 幸運C+ 宝具C

【属性】
秩序・中庸

【クラススキル】
陣地作成:A
 魔術師として自らに有利な陣地な陣地「工房」を作成可能。
 キャスターが作るのは"工房"ではなく"鎮守府"である。

【保有スキル】
多重解釈:B
 彼女らは資料によって『大戦で使用された艦艇の生まれ変わり』、『特殊な力を持つ艤装を装着した普通の少女』など多種多様な解釈が存在している。
 そのためこのスキルの保有者は全くの同条件で召喚されたとしても、全く異なる技能・ステータスで召喚される可能性がある。
 今回は少なくとも以下の解釈をまとって現れた。
 ・『艦船自体が英霊となり、少女の姿をとっている』
 ・『艦船時の記憶を保持している』

戦闘続行:B
 名称通り戦闘を続行する為の能力。決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。
 "かつての大戦"を終戦まで戦い抜いたキャスターは高い戦闘続行スキルを持つ。

千里眼(偽):B
 視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。ランクが高くなると、透視、未来視さえ可能になる。
 キャスターは電探を持つため、擬似的にこのスキルを保持している。

【Weapon】
式神札/航空式鬼神召喚法陣隼鷹 大符
 式神札をスクロール上の甲板から発進させることで艦載機に変化させ、攻撃・探査等を行う。
 用途によって『九六式艦戦』『九九式艦爆』『九七式艦攻』を使い分けることができる。

【宝具】
  • 乙式戦闘術・超戦時徴用
 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1人
 対象となる人物を指定することで、対象のステータスを一時的に平均よりやや下程度のサーヴァント並に向上させる宝具。
 なお向上するステータスは対象となった存在の戦闘能力に依存する。
 隼鷹は元々"橿原丸"という客船であったが、戦時徴用により空母へと改装され大戦を戦い抜いた……その逸話の顕現。
 また『逸話を一時的に他人に譲る』という特性から、宝具発動中はキャスターのステータスが低下し、発動時間も持って数分程度であるなど使いどころの難しい宝具。

  • 甲式隠蔽術・工房偽装
 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1人
 纏うことでステータスの擬装を行う透明な外套。
 竣工時、戦艦"武蔵"の隣の船台で建造されていたが、武蔵のロールアウト後も隠されたまま建造されていたため、人々は「第二の武蔵がいる」と噂した。その逸話の顕現。

【人物背景】
軽空母隼鷹をモデルとした艦娘。
酒に関する台詞が多く、「酔いどれお姉さん」といった感じの台詞が多い。
これはモデルとなった隼鷹の館長が大酒飲みであった逸話から来ているとされる。

【サーヴァントとしての願い】
なし。強いていうならマスターを守りつつ美味しい酒をいただく。


【マスター】
アカツキ@アカツキ電光戦記

【マスターとしての願い】
聖杯の破壊。

【weapon】

【能力・技能】
『電光機関』
電子機器の動作を阻害し、身体能力を飛躍的に向上させる特殊な装置。
古代文明のロストテクノロジーの産物であり、アカツキは電光被服と呼ばれる外付けの装置を持っている。
代償として生命力を削るデメリットを持つが、特異体質であるアカツキはほぼノーリスクで電光機関を発動できる。
ただしエネルギーは消費するらしく、腹ペコであることが多い。

【人物背景】
旧帝国陸軍技官であり、実直で冷静な学者肌の人物。
"かつての大戦"で電光機関の輸送任務中、事故により潜水艦ごと北極海に沈んだ。
だが船内の冷凍睡眠装置によって生存しており、潜水艦の浮上とともに現代に蘇った。
そのまま当時の上官からの『電光機関の破壊』という任務を遂行するために活動を開始する。
なお蘇ったムラクモを撃破した(アカツキ電光戦記ED後)から召喚された。

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最終更新:2015年01月06日 01:33