まずは始めに特殊相対論の原理的な話からです。


すべての基本になっているのは、

ガリレオの「相対性原理」とアインシュタインの「光速の不変性」

なわけですね。この二つの基本的な仮説から特殊相対論が導かれるという書き出しから始まります。単純ながらこの二つ自体、考えると深い気がします。相対性原理の中に出てくる「絶対速度は測れない」ということもかなり悩まされます。座標系を取る時点で、その座標系から見た際の相対速度になるわけで、けど座標系を取らないと観測なんてできないでしょうし、、、このことを否定できる考えは無いものか。。。

次は相対論を考える際の観測者の定義ですね。相対論では、どの座標系から見るかが重要になるので、ここはきちんと理解しておきたいところです。慣性的であるためには、
  1. 点P1と点P2の間の距離は時間によらない
  2. 時間座標tを刻む無数の時計は時間合わせができて、まったく同じ割合で進む
  3. t=一定のどの時間の幾何学もユークリッド幾何学である
という条件が必要になります。

単位系として、c=1(無次元)というものを採用するということが次に出てきます。普段、無次元量ばかりなので、逆に単位がついていると違和感を感じます。J(ジュール)やN(ニュートン)をSI単位系で書くと、どうだったかなぁと考えたり、調べたりしたことは秘密事項ですね。結局、この単位系を採用することで、
(時間)=(空間)
となります。

そしてこの教科書が一番重要視している「時空図」の説明にうつります。ここで難しいのは、やはり運動している別の座標系同士の関係でしょうか。ある座標系に対して、運動している座標系の軸がどのように書けるかということですが、結局、基本的に『光速が一定』であることを利用して、考えていくと出せるようですね。
図1.2でなぜ¥bar{t}がこのように書けるのかを少し悩んでしまいました。けどx軸方向に速度vなら、当たり前なんだなぁと分かってしまえば、簡単なことですね。そして¥bar{x}軸に関しては、「なぜそれが直線になることが言えるのか」という稲垣さんからのツッコミが!!幾何学的に証明もできるらしいけど、それはよく分からなかったので、素直に¥bar{x}軸上の点の満たす条件からその軌跡を計算して、確かに直線になることは確認しました。

そして間隔の不変性です。ここで言う間隔とはもちろん、
s^2 = -t^2 + x^2 + y^2 + z^2
のことです。普段と計量の符号が反対なことに戸惑いつつ、相対論の人、とくに高次元宇宙論とかをやる人は、空間の方が次元が多いという理由で、空間をプラスにする計量をとるとのこと。馴染みがなくて、違和感を感じます。ここは4年生の子がしっかり教科書に沿って、証明をしてくれたので、よくわかりました。自分が手を抜いて、計算していたところも丁寧にやってくれたのを見て、始めは皆、全て丁寧にやるなぁと関心しました。

最後に光円錐の話が出てきて、今日はおしまいです。


最終更新:2007年04月12日 23:33