殺せんせー(ころせんせー)
声 - 小野坂昌也 / 関智一
本作の主人公。丸顔で何本もの触手を持つ正体不明の生物。報酬100億円の暗殺対象となっている。本人は「名乗るような名前はない」と語っているが、後述の通り「殺すことができない先生」という意味で、生徒からは「殺せんせー」と呼ばれるようになった。笑い声は「ヌルフフフ」。「にゅやッ!」という独特の奇声を発することがある。初登校時には宇宙人と生徒から言われもしたが、本人は「生まれも育ちも地球」であり、人工的に作られた生物であると語っている。
見た目だけで言うならタコに近く、自身もタコをネタにしたギャグを持っている。授業中はアカデミックドレスを着用。外見からは判断がつかないが男性らしく、彼の弟を名乗るイトナからは「兄さん」と呼ばれており、巨乳好きで女子大生と仲良くなる妄想をするなど、成人男性のような性的嗜好をしている。
顔色は作者曰く「完全フリー」で、普通の時は黄色、相手を舐めてかかっているときは黄と緑の縞模様、生徒の回答が正解なら明るい朱色、間違いなら 暗い紫色、ド怒りの時は真っ黒など感情によって変化し、一部分の色を変えて○や×などの記号や数字、人間の顔を表示することもできる。皮膚は粘液で覆われ ており、周囲の衝撃から身を守ったり、ネバネバにして動きを止めるのに使われる等、用途は多岐に渡る。
移動速度は最高マッハ20(キロメートル毎時換算で約24,500km/h)で、どんなに精密な作業も一瞬のうちにやってのけてしまうことが可能。普段は見えないが鼻と耳もあり、目と鼻と耳の穴の位置は地図記号の茶畑、または約物の「∴(ゆえに/すなわち)」のように並んでいる。
劇毒物を飲んでも表情や顔の形が変わるのみで死にはせず、鉛の銃弾を受けても体内で全て溶かしてしまう。国が開発した対先生用の特殊な材質のナイフやBB弾で触手でダメージを与えることが可能だが、数秒で再生・回復する。月に一度脱皮し、抜け殻は奥の手として囮や防護壁などに利用される。しかしこの再生や脱皮はかなりのエネルギーを消耗するため、その直後は動きが鈍くなる。また、「マッハの風圧や特殊な圧力光線を浴びると体がダイラタント挙動を起こす」、「水分を含むと身体がふやけ動きが鈍くなる(そのためカナヅチ)」、「触手を破壊されるとスピードが落ちる」などの弱点が存在する。ボールペンやマグカップを咀嚼している場面もあるが、基本的には食べるものは人間と同じで、美味しいものを求めて休み時間にマッハ20で世界中を飛び回る事もある。
普段の物腰は柔らかく、生徒達に対しても敬語で話し1人1人への気遣いも見せる。全教科の知識があり、授業も分かりやすく生徒それぞれに合わせた 問題を作れる。ただし、体育は人間に合わないため不評であった。ちなみに泳げない。「自分は絶対に殺されない」という自信を持っているものの、ドジを踏む ことも多く、そのような時の反応速度は人並みになる。趣味は暗殺者への報復としての「手入れ」で、対象は人の心身・物品にまでおよび、暗殺決行中に攻撃を 避けながら手入れすることも度々ある。E組生徒に対しては立派な暗殺者になるための教育も兼ねている場合もあり、基本的に寛容だが卑劣な行為や命を顧みな い危険を冒す者に対しては顔の色が真っ黒に変化して激怒し、ドスのきいた声色で忠告する。一時期、暗殺報酬のみを見越して、学習意欲を欠きはじめたE組生 徒達の卑屈な言動と態度に呆れ、まず学生としての一義を軽んじるものに暗殺の資格なしとして、E組を見捨てようとしたこともある。
月の7割を爆破して常時三日月の状態にした上、1年後に地球を爆破すると宣言している。ある女性との約束で椚ヶ丘中学校3年E組の担任を受け持 つ。学校から支払われる教師としての給与のみで生活しており、前述の食へのこだわりや生徒らに対する「手入れ」により金欠状態になることがある。