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防衛戦隊レンレンジャー:第二話」(2008/08/16 (土) 18:02:41) の最新版変更点

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●防衛戦隊レンレンジャー 『第二話:出動不可能!? レンレンジャー最大の危機!!』 【~あらすじ~】 時は第七世界歴72508002、 テストプレイ期間であるターン10も終わりを迎えようとしていたアイドレス(シーズン2)は、 戦乱の予兆濃く、一方でこれまでとは違う新たな活動が各所に起こっていた。 レンジャー連邦における治安維持組織、レンレンジャーもその中の一つである。 OPテーマも発売され、無事活動開始かと思われていた彼らの上に、 今、創設以来最大のピンチが襲い掛かる!! /*/ (連邦某所に建設された、広大な屋内訓練施設。) (そこに並ぶ数百人のレンレンジャー達。彼らは今、スーツを着用しておらず、素顔で訓練に勤しんでいる。) (その素顔が、苦痛と笑顔に塗れ、歪んでいた。) 「復唱!! 棒術は!!」 『神武不殺!!』 「関節技は!!」 『王者の技!!』 (よろしい、という迷彩服を着込んだ人物のかけ声と共に、竹刀が振り下ろされる。) (打ち鳴らされる床。) 「我々レンレンジャーは正義の味方である。 これがどういう事か、わかるか、言ってみろ、バーミリオンサンダーレッド」 「Sir,Yes Sir!! 正義とは、絶対勝利こそが義務であります、Sir!!」 「その通り」 (かつ、かつ、かつ。編み上げブーツの床を高らかに踏み鳴らす音が、隊員達の間を縫って回る。) 「我々は軍隊ではない。そのため兵器が使用されるような戦場には用はない。 だからレンレンジャーの正式装備はショットガンとスタンロッドという、実に貧弱なものとなっている。 喰らっても、象も気絶させられんようなへなちょこの電撃と、熊も気絶させられんような生ぬるいゴム弾しか放つ事は出来ん」 (バーミリオンサンダーレッド、それが出来たら使われた人間は死ぬんではないでしょうか、という疑問を押し殺して直立不動。) (教官、そんなバーミリオンサンダーレッドの横を通り過ぎる。目が、覗き込まれた。) 「貴様、今、『それが出来たら使われた人間は死ぬんではないか』と思ったな?」 「Sir,No Sir!! 考えておりません、Sir!!」 「嘘を吐くな!!」 「Sir,Yes Sir!! 考えておりました、Sir!!」 「生ぬるい事を考えるな!!」 「Sir,Yes Sir!!」 「罰として『全員で』腕立て伏せだ。各自のペースでよい、私の話が終わるまで続けなさい」 『Sir,Yes Sir!!』 (一糸乱れぬ動きで隊員全員が床に這いつくばり、腕立て伏せを開始する。) (筋力の足りないものは構えるだけで腕がぷるぷるしている。それについては教官は何も言いはしない。) (ただ悠然と各員の間を、話し始める様子もなく回っているだけ。) 「いいか、正義の味方諸君。戦いにおいて相手を殺さずに制圧するというのは、殺して制圧する事よりも遥かに難しい。 例えば、そうだな、おい、ゴッドレインボースパーク」 「Sir,Yes Sir!! なんでありましょうか、Sir!!」 (ポニーテイルのいかにも体育会系なノリをした少女が腕立て伏せを快活にこなしながら返事をする。その顎から滴る汗。) 「連邦南都の銀行で、立て篭もり強盗犯が出たとする。手段を選ばずに良いなら、貴様ならどうする?」 「Sir,Yes Sir!! 長々距離からのライフル狙撃で決着させます、Sir!!」 「そうだ、敵に、狙われている事さえ感づかせない間合いから攻撃、精密狙撃によって決着させる事が出来れば、誰も傷つかずに済む……犯人以外はな。 だが、我々レンレンジャーにそれは許されない。何故だか解るか? ゴッドレインボースパーク」 「Sir,Yes Sir!! 我々が不殺を貫く正義の味方だからであります、Sir!!」 「よく出来た、褒美にスクワットを命じてやる。太股にえくぼが出来るまでやるといい」 「Sir,Yes Sir!! ありがとうございます!!」 (立ち上がるゴッドレインボースパーク。両足を肩幅より僅か広く構え、体を垂直に立て、腰から真っ直ぐ沈んでいく。) (自重による上下運動にみっしりと唸る大腿筋。汗がぽたぽたと床を濡らす。教官、満足げにゴッドレインボースパークの横を通り抜ける。) 「合気も、棒術も、関節技も、すべてが不殺のためだ、正義のためだ。 我々レンレンジャーは愛を掲げるレンジャー連邦の、特別国家公務員だ。愛を謳って誰かを殺せば、その愛は傲慢極まる不遜となる。国家を背負う我々には、傲岸不遜は許されない。 だから、敗北が許されぬ王者の技たる関節技を学ぶのだ。 だから、武の理想を語る神武不殺の道たる棒術を学ぶのだ。 だから、力ではなく理合いで出来た護身の技たる合気道を学ぶのだ。 すべて愛のためだ。 愛には体力がいる。最低限の体力がな。この訓練も、そのためだ。 根性と言い換えてもいい」 (教官、竹刀を肩に担いだまま、ぐるりと全体を見回す。) 「今、この場には、学生もいる。元証券マンもいる。サラリーマンもいる。引きこもりもいる。 誰も彼も、愛の民ではあったとしても、正義の味方だったという奴はほぼ皆無に等しい。 正義を行うためには、規律より、装備より、魂が必要だ。 正義を行う人間の、魂が鍛え上げられている事が必要なのだ。 貴様らには、その魂の重さが何たるか、実際に体を使って覚えこんでもらう。 銃で撃たれる事もある。 棒で殴られる事もある。 貴様らにこれから待っている人生は、そういう人生だ。 誰かが傷つく事を防ぐために、己の身を文字通り粉骨砕身盾とする、正義と正義と正義の日々だ。 甘っちょろい考えでレンレンジャーに入ったのであれば、喜べ、その甘さはここで死ぬ。 我々レンレンジャーは、甘く優しい、子供の味方でなどありはしない。 正義の味方なのだ。 合気は当身から入る。関節技はスタンディング(立った状態)から突入する。棒術は武器を相手に格闘する。 実戦では、だが、どこから何が飛び出してくるかわからんぞ。 寝技の攻防のつもりで頚動脈を掻かれる事もある。多対一のつもりで一対多にされる事もある。 実戦をなめるな。人の、命を守るという事を、なめるな。 敵も、己も、そして国民の命もすべて守るというのはそういう事だ。 そういうあらゆる悪条件を踏破して、貫くものが、正義なのだ。 食いしばるものは歯ではない。食いしばるものは根性だ。 根性だけがすべてを貫く。 アイドレスの世界は情報で動く世界だ。情報とは、心の青き報せと書く。 アイドレスとは、そうだ、心の世界なのだ。 根性だ。 根性だ! さあ、貴様らのちっぽけな根性を、ここで鍛えて見せてみろ!! 正義の味方の、正義たる由縁を見せてみろ!!」 『Sir,Yes Sir!!』 (全員が一斉に唱和する。食いしばられた口元は、いずれも笑いに歪んで汗まみれ。) (教官、満足そうにそれを見て、竹刀を床に叩きつけた。) 「Stand up!!」 『Sir,Yes Sir!!』 「次はランニングだ、さあ、友好を深め合え、団結を求め合え!! 隣の奴を背負って、走れ、GO,GOGOGOGO,GO!!」 『Sir,Yes Sir!!』 「それが終わったら、次はいよいよ貴様らお待ちかねの、実技訓練だ!! 力で合気を理解するな、力で関節技を理解するな、力で技を理解するな!! 技とは技で出来ている、貴様らのようなひよっこが、技に力を求めるのは100時間早い!! 力の中に技があり、それも結構、だが貴様らの求める力とは、まず筋力よりも体力よりも何よりも、根性であると知れ!! GO,GOGOGO,GO!!!! レンレンジャー、GO!!!!」 /*/ (訓練室上部のマジックミラーの向こう、長官が直立不動に佇む秘書と共に、嬉しげに隊員達の姿を見下ろしている。) 「やはり訓練は海兵式に限る、なあ」 (長官、ルージュの引かれた唇を、にこりと笑ませて頷いた。) -続いたらかわいそうかもしれない。(レンレンジャー達が)
●防衛戦隊レンレンジャー 『第二話:出動不可能!? レンレンジャー最大の危機!!』 【~あらすじ~】 時は第七世界歴72508002、 テストプレイ期間であるターン10も終わりを迎えようとしていたアイドレス(シーズン2)は、 戦乱の予兆濃く、一方でこれまでとは違う新たな活動が各所に起こっていた。 レンジャー連邦における治安維持組織、レンレンジャーもその中の一つである。 OPテーマも発売され、無事活動開始かと思われていた彼らの上に、 今、創設以来最大のピンチが襲い掛かる!! /*/ (連邦某所に建設された、広大な屋内訓練施設。) (そこに並ぶ数百人のレンレンジャー達。彼らは今、スーツを着用しておらず、素顔で訓練に勤しんでいる。) (その素顔が、苦痛と笑顔に塗れ、歪んでいた。) 「復唱!! 棒術は!!」 『神武不殺!!』 「関節技は!!」 『王者の技!!』 (よろしい、という迷彩服を着込んだ人物のかけ声と共に、竹刀が振り下ろされる。) (打ち鳴らされる床。) 「我々レンレンジャーは正義の味方である。 これがどういう事か、わかるか、言ってみろ、バーミリオンサンダーレッド」 「Sir,Yes Sir!! 正義とは、絶対勝利こそが義務であります、Sir!!」 「その通り」 (かつ、かつ、かつ。編み上げブーツの床を高らかに踏み鳴らす音が、隊員達の間を縫って回る。) 「我々は軍隊ではない。そのため兵器が使用されるような戦場には用はない。 だからレンレンジャーの正式装備はショットガンとスタンロッドという、実に貧弱なものとなっている。 喰らっても、象も気絶させられんようなへなちょこの電撃と、熊も気絶させられんような生ぬるいゴム弾しか放つ事は出来ん」 (バーミリオンサンダーレッド、それが出来たら使われた人間は死ぬんではないでしょうか、という疑問を押し殺して直立不動。) (教官、そんなバーミリオンサンダーレッドの横を通り過ぎる。目が、覗き込まれた。) 「貴様、今、『それが出来たら使われた人間は死ぬんではないか』と思ったな?」 「Sir,No Sir!! 考えておりません、Sir!!」 「嘘を吐くな!!」 「Sir,Yes Sir!! 考えておりました、Sir!!」 「生ぬるい事を考えるな!!」 「Sir,Yes Sir!!」 「罰として『全員で』腕立て伏せだ。各自のペースでよい、私の話が終わるまで続けなさい」 『Sir,Yes Sir!!』 (一糸乱れぬ動きで隊員全員が床に這いつくばり、腕立て伏せを開始する。) (筋力の足りないものは構えるだけで腕がぷるぷるしている。それについては教官は何も言いはしない。) (ただ悠然と各員の間を、話し始める様子もなく回っているだけ。) 「いいか、正義の味方諸君。戦いにおいて相手を殺さずに制圧するというのは、殺して制圧する事よりも遥かに難しい。 例えば、そうだな、おい、ゴッドレインボースパーク」 「Sir,Yes Sir!! なんでありましょうか、Sir!!」 (ポニーテイルのいかにも体育会系なノリをした少女が腕立て伏せを快活にこなしながら返事をする。その顎から滴る汗。) 「連邦南都の銀行で、立て篭もり強盗犯が出たとする。手段を選ばずに良いなら、貴様ならどうする?」 「Sir,Yes Sir!! 長々距離からのライフル狙撃で決着させます、Sir!!」 「そうだ、敵に、狙われている事さえ感づかせない間合いから攻撃、精密狙撃によって決着させる事が出来れば、誰も傷つかずに済む……犯人以外はな。 だが、我々レンレンジャーにそれは許されない。何故だか解るか? ゴッドレインボースパーク」 「Sir,Yes Sir!! 我々が不殺を貫く正義の味方だからであります、Sir!!」 「よく出来た、褒美にスクワットを命じてやる。太股にえくぼが出来るまでやるといい」 「Sir,Yes Sir!! ありがとうございます!!」 (立ち上がるゴッドレインボースパーク。両足を肩幅より僅か広く構え、体を垂直に立て、腰から真っ直ぐ沈んでいく。) (自重による上下運動にみっしりと唸る大腿筋。汗がぽたぽたと床を濡らす。教官、満足げにゴッドレインボースパークの横を通り抜ける。) 「合気も、棒術も、関節技も、すべてが不殺のためだ、正義のためだ。 我々レンレンジャーは愛を掲げるレンジャー連邦の、特別国家公務員だ。愛を謳って誰かを殺せば、その愛は傲慢極まる不遜となる。国家を背負う我々には、傲岸不遜は許されない。 だから、敗北が許されぬ王者の技たる関節技を学ぶのだ。 だから、武の理想を語る神武不殺の道たる棒術を学ぶのだ。 だから、力ではなく理合いで出来た護身の技たる合気道を学ぶのだ。 すべて愛のためだ。 愛には体力がいる。最低限の体力がな。この訓練も、そのためだ。 根性と言い換えてもいい」 (教官、竹刀を肩に担いだまま、ぐるりと全体を見回す。) 「今、この場には、学生もいる。元証券マンもいる。サラリーマンもいる。引きこもりもいる。 誰も彼も、愛の民ではあったとしても、正義の味方だったという奴はほぼ皆無に等しい。 正義を行うためには、規律より、装備より、魂が必要だ。 正義を行う人間の、魂が鍛え上げられている事が必要なのだ。 貴様らには、その魂の重さが何たるか、実際に体を使って覚えこんでもらう。 銃で撃たれる事もある。 棒で殴られる事もある。 貴様らにこれから待っている人生は、そういう人生だ。 誰かが傷つく事を防ぐために、己の身を文字通り粉骨砕身盾とする、正義と正義と正義の日々だ。 甘っちょろい考えでレンレンジャーに入ったのであれば、喜べ、その甘さはここで死ぬ。 我々レンレンジャーは、甘く優しい、子供の味方でなどありはしない。 正義の味方なのだ。 合気は当身から入る。関節技はスタンディング(立った状態)から突入する。棒術は武器を相手に格闘する。 実戦では、だが、どこから何が飛び出してくるかわからんぞ。 寝技の攻防のつもりで頚動脈を掻かれる事もある。多対一のつもりで一対多にされる事もある。 実戦をなめるな。人の、命を守るという事を、なめるな。 敵も、己も、そして国民の命もすべて守るというのはそういう事だ。 そういうあらゆる悪条件を踏破して、貫くものが、正義なのだ。 食いしばるものは歯ではない。食いしばるものは根性だ。 根性だけがすべてを貫く。 アイドレスの世界は情報で動く世界だ。情報とは、心の青き報せと書く。 アイドレスとは、そうだ、心の世界なのだ。 根性だ。 根性だ! さあ、貴様らのちっぽけな根性を、ここで鍛えて見せてみろ!! 正義の味方の、正義たる由縁を見せてみろ!!」 『Sir,Yes Sir!!』 (全員が一斉に唱和する。食いしばられた口元は、いずれも笑いに歪んで汗まみれ。) (教官、満足そうにそれを見て、竹刀を床に叩きつけた。) 「Stand up!!」 『Sir,Yes Sir!!』 「次はランニングだ、さあ、友好を深め合え、団結を求め合え!! 隣の奴を背負って、走れ、GO,GOGOGOGO,GO!!」 『Sir,Yes Sir!!』 「それが終わったら、次はいよいよ貴様らお待ちかねの、実技訓練だ!! 力で合気を理解するな、力で関節技を理解するな、力で技を理解するな!! 技とは技で出来ている、貴様らのようなひよっこが、技に力を求めるのは100時間早い!! 力の中に技があり、それも結構、だが貴様らの求める力とは、まず筋力よりも体力よりも何よりも、根性であると知れ!! GO,GOGOGO,GO!!!! レンレンジャー、GO!!!!」 /*/ (訓練室上部のマジックミラーの向こう、長官が直立不動に佇む秘書と共に、嬉しげに隊員達の姿を見下ろしている。) 「やはり訓練は海兵式に限る、なあ」 (長官、ルージュの引かれた唇を、にこりと笑ませて頷いた。) -続いたらかわいそうかもしれない。(レンレンジャー達が) /*/ →[[第三話へ>http://www25.atwiki.jp/tosyoshitsu/pages/407.html]]

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