私のSSは何か合ったときには、私の承諾なしに編集して頂いて構いません。
後、技族方々が描いて下さる絵がネタに直結してくれるのでとても助かっております。これからも、沢山描いて下さると嬉しくおもいます。
逆に絵をネタに使われると困る場合はお手数ですが、私までメールを下さい。宜しくお願い致します。
「あれっ、ここはっ?」
目が覚めると見慣れぬベットに横たわっていた私。
なんでだろう?頭が痛い、それに私は何をやっていたんだっけ?政務の途中で寝ちゃったのかな?
横を見ると心配そうな顔の藩王が居た。
「ミサゴさん大丈夫?」
「はっ、藩王ごめんなさい!政務中に私寝ちゃうなんて!」
無言で首を横に振る藩王。
「ここは、世界忍者国の病院よ、ミサゴさん。」
「!」
その時、急に記憶が、、、まるで全身の血管や内蔵を直接鷲掴みされるような圧倒的な恐怖、『死』そのものが具現化したような感覚。
「イィイヤァァァァ!」
*
あれっ、ここはどこ?何故か懐かしい感覚が、あっ、一組の夫婦と小さな女の子が居る。あの女の子見覚えがあるような?誰だったかな?
「やだやだ、『カール』(猫の名)が居なきゃやぁだ!」
「『カール』はね、天国に行ったのよ、だからもう会えないの。」
「やだやだ、『カール』ともっと遊びたいの!」
「仕方がないなぁ、ミサゴは寂しがりやさんだからなぁ、母さん、新しい猫を飼ってあげてもいいんじゃないか?」
「まぁ、あなたが良いのなら私は構わないけど。」
「えぇーん!『カール』!えぇーん!」
そうだ、幼いときの私だ!そして思い出した事がある。
『大切な何か』を失っても、すぐに『代わりの何か』で心の隙間を埋められると信じていたあの頃。
そして大人になりわかった事もある。
『本当に大切な何か』に『代わりの何か』などあるはずが無いと。
*
「藩王、そんなにオレンジ剥いて頂いても私だけじゃ食べきれませんわ。」
「Σ(゚Д゚)」
思わず段ボール一箱分のオレンジを剥いていた藩王。「オッ、オレンジは健康にとっても良いのよ!美容にも効果があるわよ、きっと!」
ぐるぐるしてしまった藩王。
そして藩王の口から全てを聞いた。敵にあのボラーが居た事、ロジャーが皆を庇って死んだ事、そのおかげでPCに死亡者が居なかった事、敵は余力を残して退却した事、そして、、、ドランジさんが行方不明に為った事も、おそらくは復讐の旅に出たことも。
「ごめんね、ミサゴさん私の力が足りなかったばかりに、、、」
ううん、それは違う、藩王の所為じゃない。ましてや皆の所為でもない、むしろ私の、、、。
「そうだ、藩王!この機会に人材を募集しませんか、『打倒ボラー人材求む!』みたいな感じで!」
ミサゴの空元気がわかってしまうので心苦しいが、ここはその気遣いに答えなければ、
「そうね!ボラーに恨みがある人は沢山いると思うから、国内だけじゃなく、他の藩国にも募集しちゃいましょう!」
ドランジさんはボラーを追っているはず、私もボラーを追えばいつか必ずドランジさんと再会できるはず。
もしも再会できたのなら抱き締めて離さないぞ!ドランジさん!
そして不謹慎にも上半身裸のドランジを抱き締めている自分を想像し、鼻血を出して倒れるミサゴ。
「ミ、ミサゴさん!」
その寝顔は今までとは違い、とても幸せそうだった。
(文責:ビッテンフェ猫)
最終更新:2007年03月29日 22:37