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【霧雨魔理沙の消失】特設 - (2007/06/23 (土) 03:03:07) の編集履歴(バックアップ)


【霧雨魔理沙の消失】特設


このページは、出題から回答まで足掛け1週間、使用スレが4つにも上り
さらには専用wiki(ここの事)まで作られた大作中の大作
【霧雨魔理沙の消失】についてまとめた特設ページです。
なお、同時に出題された【十六夜咲夜の脱出】と【博麗霊夢の捜索】もここで紹介します。
尚、反転は施していないので謎を一緒に推理したいと言う方は先に問題を見てください。
http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1180791552.html
このスレの549からです。

【霧雨魔理沙の消失】

17スレ目549~21スレ目746
霧雨魔理沙が目を覚ますと、そこは見知らない場所だった。
「……どこだ、ここ」
見た感じ和室らしいが、随分と雑然としている。
もし自分の部屋が和室なら、きっとこんな感じになっただろう、と魔理沙は思った。
と、気づくと、枕元に紙が置いてあった。
その紙には、このように書かれていた。

『カギをあつめろ れいむ』

登場人物紹介


  • 魔理沙(元の世界の住人)
問題の証言者にして物語の主人公。回答者達と共にこの世界から脱出するためのカギを探す。

  • 魔理沙(パラレルワールドの住人)
問題には殆ど関係が無いが、この物語のキーパーソンの一人。通称魔理沙ねぇ
この世界の魔理沙は非常に高い力を持っている。
霊夢に魔理沙ねぇと慕われており、二人の関係は良好だったが、力を失った霊夢が霖之助に身を寄せた事に嫉妬し、豹変したかのように虐めるようになる。
魔理沙と入れ替わりで元の世界に行き、ひどい目にあった模様。

  • 霊夢(パラレルワールドの住人)
問題のキーパーソンにして物語のもう一人の主人公。通称萌え霊夢
霊夢とは思えない程に気弱で内向的な性格をしているが、根底ではやはり結構イイ性格をしている模様。
元々は元の世界の霊夢同様に強大な力を持っていたが、力の源である陰陽玉を何者かに盗まれたため
現在は「人間にしては強い」程度の力しか持っていない。
そのため、現在は香霖堂に身を寄せながら力を戻すための修行をしている。
魔理沙ねぇが豹変した今でも彼女を慕っているが、それと同時に非常に恐れている。

  • 萃香
問題のキーパーソン、幻想郷中を回って陰陽玉を捜したりアリスを瞬殺したりしてくれた。

  • 咲夜
問題のキーパーソン、非常に重要な役を担っている。
凄く瀟洒で凄く天然

  • レミリア
問題のキーパーソン、全てを知った上で魔理沙を弄んだ。

問題にも物語にもあまり関係は無かったが、日頃の行いのせいで執拗に疑われた。
問題を非常にややこしくした人物。

  • 霖之助
力を失った霊夢を香霖堂で匿っており、このまま結婚する事も考えているらしい。
物語を非常にややこしくした人物。

  • アリス
魔理沙のうかつな質問で魔理沙を病気と思い込んで度々襲撃してくる。
やられ役。

  • 慧音
魔理沙ねぇを余り好いてはいないらしい。

  • 魅魔
魔理沙と一緒に神社に住んでいる。

  • 幽々子
出題者様の分身、敬意を払うべし。

疑問点の要約ととその解答

  • 魔理沙は何処に来たの?
博麗神社にあったマジックアイテムによって作られた「もっと霊夢と仲良くしたい」と言う
魔理沙の願望が実現したパラレルワールド。
もっと言えば元の世界も霊夢の・・・
  • どうやったら脱出できるの?
問題文の通り、カギを手に入れたら自動で脱出できる。
  • カギって何?
霊夢が過去に盗まれたと言う陰陽玉
  • 陰陽玉はどうやって手に入れるの?
  • 盗まれたって、誰にどうやって盗まれたの?
プレイヤーである魔理沙が咲夜の力を借りて過去に陰陽玉が盗まれた日から取ってくる。
つまり盗んだのは魔理沙自身である。

エピローグ

※問題に参加していなかった方は出来るだけ先にログを見てください。

エピローグ side A
「お、眼を覚ましたわね」
「ん……」
どうやら、布団に寝かされていたらしい。
あれ、私はどうしてこんなところで寝ている……?
「……そうだ、霊夢!!」
「霊夢は私よ」
そう言ったのは、紅白の巫女装束を着た少女。
それを見て、悟った。
私は、帰ってきたのだ、と。
「あの、霊夢、私は……」
「忘れなさい。そのほうがいいわ」
どうしたのか、と聞こうとした私の言葉を遮り、霊夢が言う。
「貴方は、神社の整理をしている途中で、封印されたマジックアイテムの影響を当てられて、二晩気絶していた。それで、いいじゃない」
「…………」
確かに……もう、あっちの『霊夢』とは、二度と会うことなど出来ない。
それを選んだのは……確かに、私なんだ。
「これに懲りたら、二度と封印された箱を開けたりしないことね」
「ああ、そうするぜ……」
と、ふと最初枕元にあった紙のことを思い出す。
「あ、霊夢。ありがとうな。あの紙のおかげで、かなり助かった」
「そうよ。あの道具には取説みたいなのはないから。着の身着のままじゃ、絶対に戻って来れない、ってのは分かりきってたし。かなり焦ったわよ」
「へえ、そうか……ん? ちょっと待てよ……取説が無いって……」
「ほらほら、疲れてるんでしょ? とっとと休みなさい」
そう遮られて、私の疑問は封じられた。
しかし……『取説が無いマジックアイテムの性質を、何故霊夢が知っていたのか?』
ひょっとしたら、別の場所に取説とは違う形で記述があったのかもしれないが……
おもわず、変な妄想をしてしまう。

この世界は、あまりに、『霊夢にとって楽な世界』だ、と。
ろくに修行もしない霊夢が、なんの苦労もせず、日々のほほんと生きられる世界じゃないか、と。

……妄想だ。明らかな妄想だ。
第一、そんなこと、この世界で生まれた私にとっては、関係ない。
私にとって大切なのは、目の前にいる霊夢なのだから……
「なあ、霊夢。私達って、友達だよな?」
「何を突然。まあ、そうね……」
そう言って、霊夢はちょっとだけ考える素振りをして。

「次にお前は『宴会の後片付けを毎回手伝ってくれるなら、友達ね』と言う」
「宴会の後片付けを毎回手伝ってくれるなら、友達ね……ハッ!?」

うん、友達だ。こんなにも、心が繋がっている。
私はクスクスと笑いながら、顔を赤くして札を撒いてくる霊夢から、ヒラヒラと逃げるのだった。

True End Epilogue Side A "World B"


エピローグ side B
『女は度胸、だぜ?』
そうして……彼女は行ってしまった。
結局、一世一代の告白は振られてしまったわけだが……にもかかわらず、悲しみはまったく沸かなかった。
だって……それは、すっごく彼女らしかったから。
あちらの彼女もこちらの彼女も、どちらも同じ。
唐突にやってきて、暴れるだけ暴れて、そして唐突に帰ってしまう。
それは、とても迷惑であるけれども……とても羨ましい、生き方。
そう、私は……彼女のように、強くなりたかった。
弱虫な自分から、生まれ変わりたかった。
それだけのこと。
そのために、彼女が私をもっと引っ張ってくれたら、きっと生まれ変われると思っていた。
でも、彼女は『それは違う』と言いたかったのかもしれない。
だって……誰かに引っ張られてようやく始まるような人生に、パワーも度胸もあるはずなんかない!
「くっ……頭が痛いぜ……ってなんで泣き虫野郎がここにいるんだよ…………」
倒れていた『魔理姉ぇ』が、ようやく意識を取り戻したのか、頭を抱えて立ち上がる。
そして、こちらを一瞥して……
「ちっ」
と舌打ちをして、踵を返して立ち去ろうとする。
それを無言で見送ろうとして……ハッと気がつく。
このままではダメだ。
今魔理姉ぇを立ち去らせてはいけない。
たった今、生まれ変わる決意をした自分から、逃げてはいけない!!
「まちなさいよ。『魔理沙』」
勇気を出したつもりで発した声は、とても自分の声とは思えなかった。
弱弱しくて、震えていて。
だけど……声に出した。
その事実が、私を後押しする!!
「……なんだよ、泣き虫」
「突然で悪いんだけど。弾幕しましょう」
魔理姉ぇの眼がギロリと光る。
それは、いつかの日の魔理姉ぇと同じ、冷たい眼。
怖い。泣きたくなる。
だけど……泣かない。泣いてたまるか!
こんなところで立ち止まって、『魔理沙』を失望させるような失態を演じるわけにはいかない!!
「悪いけど夢見が悪くてな……ちょうど、喧嘩を買いたい気分だったんだ。折角売ってくれるってのなら、高値で買わせて貰うぜ」
「それはよかったわ。すっからかんになるまで売ってあげるわ」
魔理姉ぇ……いや、魔理沙が八卦炉を取り出せば、私は陰陽玉に力を込める。
増幅された力は体中に染み渡り、それはさらなる勇気を生む。
そして、一瞬だけお互い膠着した後……同時に激突する!!

「何時も通り泣かせてやるぜ! 青服の元巫女!!」
「今日こそは泣かせてやるわ! 黒白の偽巫女!!」

踏み出した一歩は、とても痛くて……そして、清清しかった。

そう、ここから始める。
ここから私は走り始めるのだ。
まばゆい輝きにつつまれた、夢見た場所へ。

True End Epilogue Side B "World C"

関連リンク



【十六夜咲夜の脱出】或いは【うーの悲劇】

16スレ目877~17スレ目114
【問題】
ふと、息苦しい気がして、私は目を覚ました。
そして……今自分のいる場所が、自室で無いことを一瞬で理解した。
窓が無い部屋には、中央にあるテーブルに置かれ、それが唯一の光源になっている。
それ以外には、何もない。
そう、ドアも、通気窓すらも……!!
「……!!」
まずい、と思って、時間を止めた。
自らの思考以外、全ての世界が緩やかに進む。
危ないところだった。
おそらく、この部屋は完全なる密室。あのままでは、数時間のうちに窒息死してしまっていたことだろう。
しかし、時を操る時間を用いれば、体感時間で1ヶ月は持つ。
とりあえず、状況をしっかり把握して……この場所から脱出しなくては。
私……十六夜咲夜は混乱する頭で、そう考えた。

【解説】
壁を抜ければ、そこは見慣れた場所だった。
紅魔館に存在する広大な書斎。
その真ん中に巨大な鉄の立方体が立っており……そこに、私は閉じ込められていたのだ。
「あら、意外に早かったのね」
「本当ね。まったく、手間隙かけたってのに、あっという間に抜けられちゃうんじゃ、やりきれないわ」
そう言ったのは、わが主であるレミリアと、その友人であるパチュリーだった。
「お嬢様……これは一体どういうことですか?」
「ほら、昔の話だけど、貴方、私の拘束を簡単に抜けちゃったじゃない。あれ、どうやったのかな、って思ってね」
結局、訳が分からなかったけどね、とお嬢様は言う。
……私の『#トンネル・エフェクト』はトンネル効果を任意に引き起こす。だから、壁の通りぬけなど簡単だし、そうと分からない人が外から見ても、理解はできないのだ。
と、そんなことを考えている私の隣で、お嬢様が鉄の部屋に爪を振るう。
ごとん、と壁が切り裂かれ、さっきまで私がいた室内が顔をのぞく。
お嬢様は、室内に入ると、私の服やスペルカードが入っていた金庫を取り出す。
「実はね、咲夜。この金庫、後ろの2文字は、どんな文字でもいいのよ。ついでに、貴方が普段私のことをどう考えているのか、っていうのも知りたくてね」
……あれ、確か、私は、あの金庫に、どんな文字を入れたっけ……?
「うー、ね。れみりあうー、最高ね。咲夜も言いなさいな。れみりあうー」
「れ、れみりあうー」
「れみりあうー♪」
楽しげに言うお嬢様だったが、目は笑っていなかった。
そして、お嬢様が地獄行きの判決を告げる閻魔のように、口を開き。
「当分、私の世話は他のメイドに任せるわ。貴方も、しばらく庭師に専念して、頭を冷やしなさい」
「ああああああああああああああああああああああーーーーーっ!!!11111」
ああ、私は今後何を生きがいにしていけばいいのだろう……
私は、目の前が真っ暗になるのを感じた……

Bad end No.2
幼女ハァハァは大概にしましょう

【博麗霊夢の捜索】

17スレ目134~528
博麗霊夢は、飢えていた。
いや、彼女の生活は質素ではあるものの、決して貧乏といえるものではない。
賽銭こそ滅多にないものの、食料が尽きるということもまた、滅多にないことだった。
ならば、彼女が何に飢えているのかといえば……
「お、お茶……」
そう言って、霊夢は真夜中の空をふらふらと空を飛んでいた。
何故こうなったのか、と霊夢に聞けば、『天気がいいのが悪いのよ!!』と答えるだろう。
つまりは真昼間から惰眠を貪って買出しを忘れたのが原因なわけで完全に彼女の自業自得なのだが、これは本編とは大して関係ない。

さて、お茶が無くなり口が寂しくなった巫女であるが、かといって里まで降りるのは時間がかかるし、面倒らしい。
となれば、あとは他所から貰うしかない。
しかし、彼女の友人達は、辺鄙なところに住んでいるのが多い。が、全員と言うわけではない。
霊夢は、一番家から近くて、一番貰いやすい友人の家を目指していた。
香霖堂である。

「霖之助さん、いるー?」
そう言って戸を叩いた霊夢。
既に時刻は22時ごろ。寝ていても仕方が無い。また、カギが閉まっているらしく、扉を開くこともできない。
しかし、そこで帰るという選択肢は、霊夢にはない。
「夢想封印!!」
何の遠慮もなく扉を破壊する霊夢だったが、そこにはなんら罪悪感はない。
近くで妖怪がいたから退治しようとしたら、流れ弾が当たっちゃった、とでも言えばいいだろう、等と本人は考えていたりする。
さて、そういうわけで香霖堂に侵入した霊夢だったがふと壊した扉に目が行った。
「これは……お札? 結界用ね。そういえば、いつだったか、お茶と引き換えに作ってあげたことがあったような……」
しかし、強力な結界も、作成者である霊夢を阻むことはできなかった、わけだ。
「こんな結界張って、何をしようとしていたのかしら……っていうか、これ内部から張ってあるけど……店内に人の気配は無いし……」
訝しむ霊夢だったが、急にその顔が満面の笑みに変わる。
「これは異変ね!! 霖之助さんも半分妖怪だし、何か悪いことしてるのかも!! とくれば、退治しなくちゃ!! 退治したなら、店のお茶全部貰っていっても大丈夫よね!!」
そう言って、うきうきとした足取りで、霊夢は香霖堂の家捜し……もとい、捜索を始めたのだった。

【解答】
「やっほー、霖之助さん、いるー?」
「ああ、霊夢。いらっしゃい。お茶でも飲むかい?」
「ええ、いただくわ(満面の笑み)」
「おい、香霖。なんか、えらく私と待遇が違わないか?」
「気のせいだ」
「そうそう、気のせい。まあ、しいて言うなら、人徳の差かしら?」
「……ああ、そうかい」
「あら、嫉妬?」
「違う!」
「あら、霖之助さんに、なんて一言も言って無いけど?」
「うぐぅ……香霖もなんとか言えよ!!」
「うぐぅ……僕もどうしようもないんだよ……シクシク」
「あー、お茶が美味しいわー」
こうして、霖之助が実は『#九十九神』で、満月の夜に眼鏡に変身する、という弱みを握った霊夢はいつでもお茶が飲める場所を、手に入れたのでした。
Best End!!
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