EX・橙・字

注意 忘れた頃に裏最萌。
   お子様は閲覧をご遠慮申し上げ候。































「うー、主人公なのに…」
「主人公が最も魅力的とは限らないわ」
「なるとに負けるなんて…」
「なると言うな」













『EX・橙・字』 †














 最萌トーナメントにおいて、幽々子に破れた霊夢。
 そして、勝者は敗者を24時間、好きにできるのが裏最萌の掟である。

「さぁ、煮るなり焼くなり、好きにしなさいよ」
「本当に煮て焼くわよ?」
「…ごめん、まだそっちには行きたくないわ」
「よろしい。それでは…」

 …
 ……
 考え込む幽々子。

「どうしようかしら」

 どうやら決めていなかったらしい。


「まあ、この間の事もあるし…」

 この間の事。
 幻想郷中の春を集めたあの時。
 闘い破れ、八分まで咲いた西行妖が散ったあの日。
 そして、妖夢ともども三人に犯され続けた、屈辱の一夜。

「…なによ、やる気?」
「うーん…」

 とは言え、霊夢がかなりの手練であることはその時によく理解している。
 迂闊に肌を合わせてしまっては、形勢を逆転されかねない。

「あ、そう、それがいいわ」
 どうやら良い考えが浮んだらしい。
「そのまま動かないでね」
 幽々子は霊夢の後ろに回ると、脇の下から手を入れ、霊夢を抱きかかえる。
「何を…」
「せーのっ!」



「!!!???」



 突如、霊夢を襲う強烈な違和感。
 再び周りを認識するまで、たっぷり十秒はかかっただろうか。
 最初に霊夢の目に飛び込んできたのは…死んだように横たわる、自分の姿だった。

「え…?」
(死んだ…?)
 まず思い付いたのは、最悪の事態だった。何せ、相手が相手である。
「どっ…どう言う事よ! 約束が違う!」
 幽々子に抱えられたまま、霊夢が叫ぶ。
「落ち付いて。死んで無いから」

 その言葉に、ひとまず胸を撫で下ろす霊夢。

「じゃあこれは何?」
「幽体離脱よ。聞いた事ぐらいあるでしょ?」

 改めて、自分を見る。
 半透明の体。
 その先には、寝ている自分の体。

「…幽体離脱、ねぇ…」
 ようやく、霊夢にも事の次第が見えて来た。
 つまり、幽々子は霊夢の体から無理矢理幽体を引っ張り出したらしい。

 幽々子の体が離れる。
 霊夢が振り向くと、幽々子は実体ではなく、霊夢と同じ幽体になっていた。
 寝ている霊夢の体に近付くと、その中へすーっと消えて行く。

 程無くして、むっくりと起き上がる霊夢の体。
「ちょっと、どこ行くの? 返してよ、私の体!!」
「うふふ~、じゃあね~」


 幽々子は霊夢の声でそう言うと、外へ出て行ってしまった。



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「まったく、何処へ行ったのやら…」

 霊夢は幽体のまま、ふよふよと空を飛んでいた。


 置いて行かれた霊夢は、追いかけようとしてはたと困った。
 移動方法が分からないのだ。
 幽々子のように実体になれないので、普通に歩く事ができない。
 しばらく試行錯誤した結果、なんとか歩く程度の速さで飛べるようにはなった。
 壁を抜けられたりするので、慣れれば便利かも、と思ったが、
 まず自分の部屋に戻ろうとしたら、自分が張った結界のせいで入れなかった。


 幽体の霊夢からは、細い糸がずっと遠くまで伸びていた。
 体と繋がっているのだろう、と言うことは、霊夢にもなんとなく分かっていた。

 すいすいと進めないのをもどかしく思いながら飛んでいると、前方に人だかりが見えた。
 糸は丁度その辺りへと伸びている。
 それと同時に、耳に入って来たのは…喘ぎ声。
 物凄く嫌な予感がしたが、引き返す訳にもいかなかった。







「ふぁぁっ……あっ…あー、あーー!!」

(やっぱり……)
 霊夢は頭を抱えた。
 人だかりの中心に居たのは、服をはだけ、自慰にふける幽々子だった。
 だが、いかに中身が幽々子でも、その姿は霊夢である。
 当然、他の者には霊夢にしか見えない。


「はぁぁ…いいよぉ…また、またイくぅ…!!」
 衆目の中、身体をのけぞらせ、絶頂に達する幽々子。
 余韻も冷めやらぬまま、傍らのお払い棒に手を伸ばす。
 おもむろに股間にあてがうと、一気に奥まで突き入れた。
「はぐっ!」
 見せびらかさんばかりに腰を突き出し、お払い棒を滅茶苦茶に動かして、膣内をかき回す。
 ぐちゃぐちゃとお払い棒が愛液をこねる音がした。
「はぅっ…んはぁ! あうぅぅぅん!!」



「何あれ?」
「ほら、アレでしょ」
「変態?」
「じゃなくて、裏最萌」
「ああ、そう言えば」
「でも、あれ本気で楽しんでない?」
「涎垂らしちゃってるし」
「うーん、そうかも…」
「やっぱり変態よ、変態」
 そんな会話も聞こえる。


「こ…これじゃまるっきり痴女じゃないのよっ!!」
 幽体の霊夢がふるふると震える。
 幽々子は聞こえていないふりをしているのか、それとも本当に聞こえていないのか、
 相変わらずの痴態を演じていた。
 普通の者には、幽々子が入っている事など分からないし、
 例えそれが分かったとしても、幽々子の姿が見られる訳ではないのだ。


「あら、ようやく本人の到着ね」
「…ご愁傷様」

 霊夢に声を掛けてきたのは、騒霊の三姉妹だった。
 彼女達には、普通に霊夢の姿が見えるらしい。

「とんだ災難ね~」
「明日からは、変態淫乱巫女と呼んぐあっ!」

 霊夢のパンチが、リリカの頭を直撃した。
 どうやら、騒霊相手なら接触もできるらしい。

「…兎に角、こうしていても何にもならないわ」

 そう言うと、霊夢はふよふよとその場を飛び去った。




「ひぁぁぁ…あぁっ、いっ、いいっ、ここいいっ!!」
 幽々子は感じるポイントを見付けたらしく、そこを集中的に擦り始めた。
 更に、淫核へもくりくりと刺激を加える。
「すっ、すごいぃ!! だめ、くる、くるぅ!!!」
 霊夢の身体がぴくん、ぴくんと大きく痙攣し、やがてくたりと力が抜けて、ひくひくと震えるだけになる。
 秘所からは小水がちょろちょろと漏れだし、淫水でできた水溜りを更に広げていた。

(……見られるのって…気持ちいい……かも………)

 幽々子は小水を止めるふうも無く、その手は次の絶頂を目指して動き始めていた。



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「……ん…」

 目が覚めたのか、むくりと身体を起こす霊夢もとい幽々子。
 どうやら、絶頂したまま眠ってしまったらしい。
 既に周りには見物人も居なかった。

 そそくさと服を整える幽々子。
 他人の身体とはいえ、裸で歩くのには抵抗があるらしい。

「霊夢は…来てないのかしら?」

 どうやら、霊夢が来た事には気付いていなかった様だ。
 しかし、霊夢の居場所を知るのは簡単である。幽体の糸を辿って行けばいい。
 歩いて行くと、糸の先は幽々子の部屋へと入っていた。

「全く動いてなかったのかしら…」
 そんな事も無いだろうと思いつつ、扉を開く。
 霊夢の身体があるために、壁を抜けたりする訳にはいかない。


 部屋に入ると、妖夢が待っていた。
「お帰りなさい、幽々子様」
「ただいま。妖夢………じゃなくって、霊夢」
 妖夢は、ちぇっ、といった顔をした。本当の妖夢なら見せない表情である。
「なーんだ、バレバレなのね」
「伊達に長年亡霊はやってないわ。…それで、妖夢は?」

 ちょい、と上を指差す妖夢もとい霊夢。
「んー、んー」
 その先には、御札で口を塞がれ、大の字で天井に貼り付けられている妖夢がいた。
 半身もその隣に貼り付けられ、魚の様にぴちぴちと尾を振っていた。

「どうやって妖夢を引っ張り出したのよ」
「いろいろ試したらできたわ」
「よく斬られなかったわね。楼観剣は幽体も斬れるのよ」
「背中に貼り付いたら斬られなかったわ」

 ふぅ、と溜め息をつき、上を見上げる幽々子。

「妖夢、修行が足りないわね…妖忌が見たら何て言うかしら…」
「……」

 貼り付けられたまましょんぼりする妖夢。

「そうだ、良い事を思い付いたわ。霊夢、妖夢になりなさい」
「…は?」
「えーと、妖夢になりきって頂戴」
「…分かりました、幽々子様」
 嫌々答える霊夢。
「よろしい。服を脱ぎなさい、妖夢」
「ぐっ…」
「妖夢はそんな顔しないわ」

 霊夢が渋々服を脱ぐ間、幽々子は霊夢の体を離し、本来の姿に戻った。
「う~」
「隠さなくてもいいじゃない、自分の体じゃないでしょ?」
「…それもそうか」
 改めて、妖夢の体をしげしげと観察する霊夢。
 鍛えられているからか、自分の体より引き締まった感じがする。

「さあ、いらっしゃい」
 手を広げて招く幽々子。妖夢の体を抱きとめると、そっとその胸をさすり始める。
「ふぁっ!」
 妖夢の体がびくん!と反り返る。
「んふふ…」
 さわさわさわ。
「ひっ…ちょっと待って! ストップ!」
「どうしたの?」

 幽々子が手を止める。霊夢は早くもはぁはぁと荒い息をついていた。
「かっ…感じすぎる…何で…?」
「ああ、自分じゃない体に入ると、たまにあるわ。気にしない気にしない」
「気にしな…ってっ! ふぅぅぅっ!」
 愛撫が再開される。
 幽々子の指がそっと胸をなぞるだけで、妖夢の体はびくびくと反応した。
「やっ…やめて、やめてぇ!!」
「口のきき方がなってないわ。よ、う、む」
 きゅむっ。妖夢の乳首をつねり上げる幽々子。
「きゃああああ!! や、やめてくださいっ! 幽々子様ぁ!!」
「んふふふ~、だ~め」
 こちょこちょこちょ。
「くあっ! んっ、ん~~~~~!」
「妖夢、声を出しなさい。我慢しちゃ駄目よ」
「はっ…はいっいぁぁぁ……」
 実の所、霊夢も声を我慢するのは限界だった。
「あっ、あーっ! あ~~~~~~!!」
「ふふ…そう、そうよ。可愛いわ妖夢…」
「いひゃぁぁぁ!! ゆっ、ゆゆこさまぁぁああっ!!」

 霊夢が幽々子の名を呼ぶと、幽々子の息は一段と熱くなり、愛撫は更に激しくなった。
 妖夢がどれだけ愛されているのかを、霊夢はその体越しに実感した。

「やっ! はっ! あぁぁっ!!」
 立っていられなくなった霊夢が、幽々子にすがりつく。
 幽々子はその銀髪を優しく撫で、もう片方の手で秘所をまさぐった。
 くちゅ、くちゅぅ…
「ああああああ~~~~~!!!」
 幽々子にしっかと抱き付いたまま、妖夢の体がぶるぶると震えた。

「いいわ、その調子よ…」
 愛撫を続けながら、幽々子が話す。
「妖夢ってば恥ずかしがり屋さんだから、いつもあんまり乱れてくれないの…ねぇ?」
 ちらりと天井を見上げる幽々子。
 妖夢は顔を真っ赤にしてそっぽを向いていた。
 幽々子は後ろに回り、妖夢の体が妖夢によく見えるように体勢を変える。
「目を背けちゃ駄目よ。ちゃんとこっちを見なさい」

 命令されれば、見ないわけにはいかない。
 あられもない姿を晒し、悶えくねる自分の体。
 はしたなく濡れ、くちゅくちゅといやらしい音を立てる秘部。
 口の端からは涎を垂らし、周りはばからぬ喘ぎをあげる。
 その目は呆けた様に宙を見上げ、ただひたすらに快楽に溺れる。
 おおよそ、最も見られたくない自分の姿が、そこにあった。

 ぺちん!

 幽々子が、妖夢の尻を平手で打つ。
「ぁいっ!!」
 ぺちん! ぺちん! ぺちん!
「ひぃっ! あえっ!? なんで…たっ、叩かれるの、気持ちいいよぉ!?」
「だって、妖夢はお尻を叩かれると悦ぶんですもの。ねぇ?」

 ふるふるふる。妖夢は一生懸命首を横に振った。

「あら、そう?」
 幽々子は、蜜壷を掻き回す手を速め、更に一層強く尻を打った。
 ばちん! ばちん!
「あひぃ!! やっ、らめぇ!!」
「どう、気持ちいいでしょ?」
「いっ、いいっ!! イっひゃうぅぅぅ!!」


 ぱーーーーーーーん!!!!


 渾身の平手が飛ぶと同時に、妖夢の体は激しく痙攣を始めた。



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「ひっ…酷いです…幽々子様…」
 縛を解かれて一番、妖夢は涙声でそう言った。
「は…恥ずかしくて…死んじゃいそう…」
「乱れた姿の妖夢も可愛かったわよ?」
「はぅぅ……」
 妖夢はますます赤くなってしまった。

「さて…妖夢はしばらく、霊夢の方に入っててもらおうかしら」
 幽々子は気絶している霊夢と、その体を交互に見てそう言った。
 長時間、幽体が抜けたまま放っておくのは、体にとっては望ましくない。
 妖夢がその幽体を霊夢の体に重ねる。
 目を開け、体を起こそうとした所で、幽々子が覆い被さって来た。
「起きなくてもいいわ」
「え…あの…」

 近付いてくる幽々子の顔を、避ける事ができないまま、唇を奪われる。
 しばし、舌を絡め合う二人。

「あんなのを見せられたら、もう我慢できないんじゃないかしら?」
「そ、そんな事ないです」
「そんな事って、どんな事?」
「あの…その………ぁぅ…」
 幽々子の手がスカートをまくり上げ、下着の中へと侵入する。
「あっ…やぁ…」
 そこは僅かに、だが確かに、熱く湿っていた。
「やっぱり…興奮しちゃった?」
「やっ、やめて下さい、幽々子様」
「どうして? もう何度もしてきたじゃないの」
「ひ、他人の体でなんて…ひゃうっ!!」
 敏感な所を刺激され、妖夢が思わず声をあげる。
「どう?」
「あぁっ! いやぁ…なんで、こんなにぃ?」
「やっぱりね。貴方と霊夢は、肉体と幽体の相性がいいみたい」
「ふぇっ!? ひぁっ! だめ、だめです幽々子様ぁ!」

 霊夢の声で『幽々子様』と呼ばれる事に、幽々子は少なからず興奮を覚えた。
 黒髪を飾る赤いリボンを外すと、それで霊夢の手をを後ろ手に縛る。

「いっ、嫌です! 解いて下さい! 幽々子様!」
 縛られた事のない妖夢は怯えた顔を見せるが、実際に見えるのは霊夢の顔である。
 それが一層幽々子の嗜虐心をそそった。
「さあ、観念なさい」
 幽々子は霊夢の体を無理矢理抱き寄せると、乱暴に服をはだけ、胸や秘部を弄りだす。
「いやぁ、あひっ!? あ…うぁぁ!! やめ…ああああ!!!」
 自由の利かない体と、襲い来る未知の快感に混乱する妖夢。
 戒めを解こうともがくが、意外にもしっかりと結ばれたリボンは解ける様子を見せない。
 上着を頭まで脱がせると、幽々子は桃色の頂に吸い付き、吸い上げる。
「んあっ!! いっ…ん、ん~~~~~~~~~~!!!」
 舌でころころと先端を転がすと、霊夢の腰がへなへなと崩れかかる。
 幽々子は股間に手を入れ、崩れる腰を支えた。
「ゆゆ、こ、さ…はぁぁぁぁぅっ!!」
 こりこりに勃起した桃色の粒を甘噛みし、歯でしごき上げる。
「はひっっっ…!!!」
 霊夢の体が大きくのけぞり、股間に当てた手からは、愛液が湧き出てくるのが感じられた。
 これを頃合と、幽々子は下の口へ指を侵入させる。
「くぁっ! も、もう許し…いぁぁぁーーーっ!!」
 幽々子は手を休めない。
 自分が入っている時に見つけた、感じるポイントを徹底的に責めにかかる。
 くりくり、こりこり、すりすり。
「あーーーっ!! ひっ、あっ…!! っ!!! きゃぁぁぁ!!」


 不意に妖夢の中で、今の自分と、先程見せつけられた、乱れ狂う自分の姿が重なる。
 途端、頭が真っ白に弾けた。
 限界を超えた羞恥心が精神を焼き尽くし、何も考えられなくなる。


「…あーーーーーーーーーっ!!!!」
 様子が変わった事に、幽々子もすぐ気付いた。
 しかし、それでも手を緩める気はない。
「あー、あー、うぁぁぁー!!」
 妖夢は髪を振り乱し、狂った獣のように、ただ快楽を貪る。
「あーっ、あぉぉっ!! っ…!!! はひゃあぁぁぁぁぁ!!!」

 つぷっ。

「か…あ…!!??」
 突然の刺激に、一瞬、妖夢の動きが止まる。
 何時の間にか起きて来た霊夢が、後ろのすぼまりへ指を突っ込んだのだ。
 自分の体、どこが感じるかは霊夢自身が一番良く知っている。
「あ…あぃぁあああ!!!」
 前と後ろの穴をほじくられる快感に、更に暴れる妖夢。
 様子を見て、霊夢が挿し入れた指を手首からくいっと捻った。
「あ…が!!!?? あ、か、ぁ………」


 霊夢の体から完全に力が抜け、ずるずると崩れて行った。



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 どさり。


「…え?」

 一瞬、幽々子には何が起きたのか理解できなかった。
 が、すぐに押し倒されたのだと分かる。
 押し倒したのは妖夢…の体。霊夢だ。

「ちょっと、何の…」
「幽々子様」

 言葉を遮られた。

「…好きです」
「ん…!?」
 間髪入れず、唇を塞がれてしまう。
「んっ…」
「んー!」

 首を振って唇を離すと、幽々子は妖夢の目を睨んだ。

「いい加減にしなさい! あなた自分の立場が…」
「幽々子様!」
 真剣な表情で見つめる妖夢の瞳。
 幽々子は思わず口をつぐんでしまった。

「申し訳ありません…でも…もう、我慢できません!」
 襟の隙間から、妖夢の手が入って来て、胸をまさぐる。
「やっ…やめなさ…い」


 どうして?
 抵抗できない?


 もう片方の手が、幽々子の腕を掴んで布団に押し付ける。
 隙のできた唇を、もう一度奪われた。
「んっ…むふ…んちゅ…」
「ふむ…ぅ…んふぅ…」


 違う。目の前にいるのは、妖夢じゃない。
 体は妖夢だけど、中身は霊夢だ。


 胸を触っていた手が、今度は裾をめくり、何も着けていない秘唇を弄くり始める。
「幽々子様…とっても柔らかいです…」
「やめて…やめてよ…」


 本当の妖夢は、こんな事はしない。
 私に対して無礼な真似はしないし、私がやめろと言えばやめる。


 自由な方の手が、妖夢の体へと伸びる。
 だが、押しのけるのその力はとても弱々しく、抵抗らしい抵抗にはならなかった。
 くちゅ、くちゅ。
 腰の辺りから、湿った音がした。


 そもそも恥ずかしがり屋の妖夢が、自分からこんな事をしてくるはずがない。
 だから…


 妖夢の手が、着物の帯にかかる。
 結びを解かれた帯はたやすく緩み、幽々子の肌を露にした。
「綺麗です、幽々子様」
「ぁ…ぁ……」


 だから…
 妖夢が
 私を
 『犯してくれる』
 はずは…ない…


 着物を離れた帯が、幽々子の腕を拘束する。
 幽々子はもう、抵抗しなかった。
 何故なら、気付いてしまったから。

「妖夢…私を犯して! 思いっきり、めちゃめちゃにしてぇ!!」




 妖夢の指が、乳首を乱暴に摘み、擦り、引っ掻き、こねくり回す。
「ひぃっ!! いっ! あうっ!!」
 痛みの中にも、幽々子は確かな快感を感じ取っていた。
 さらに乳首を口に含むと、舐め上げ、吸い、齧る。
 両手は幽々子の尻を乱暴に揉みしだいた。
「あっ、あー!! あはぁ…ぁああ!!」
 だが、その愛撫はなかなか肝心な所へは触れてくれない。
 痺れを切らした幽々子が懇願する。
「妖夢…お願い…こっちも…」
 そう言って腰を振る幽々子。
「こっちって、どっちです?」
 笑いを含んだ妖夢の声。
「あ、あそこぉ…」
「あそこって、どこです?」
「…お、お○んこ、お○んこいじってぇ!!」
 観念した幽々子が、恥ずかしい言葉を口にする。

「…はいはい、じゃあうつ伏せになって、お尻を上げてください」
 いかにも、やれやれ、といった感じの妖夢の声。
 幽々子は顔を真っ赤に染めながら、言われた通り腰を上げる。
 腕を背後で縛られているので、体を支えるのが辛い。
「もっと上げてください」
 仕方なく、顔を布団に押し付け、膝を浮かせて腰を上げる。

「…もうこんなに濡らしてるんですか。いやらしい人ですね。幽々子様は」
 幽々子の恥ずかしい所をつまんで広げると、いきなりなじり倒す。
「ん…んー…」
 恥ずかしさと情けなさで、幽々子の目から涙が零れる。
 妖夢の指がいきなり淫核の皮を剥き、剥き出しになったそれをくりくりと転がした。
「いひゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
 突然の強烈な刺激に、幽々子がバランスを崩して転がる。
 妖夢の手は幽々子の足を掴んで引き寄せると、執拗に秘芯をいたぶり始めた。
「きゃあぁぁぁぁぁっ!!! いやぁぁぁ!! ひぃぃぃぃぃっ!!!」
 強すぎる快感に幽々子が暴れるも、妖夢の手はがっちり腰を捕まえて離さない。
「だ、だめっ!! でちゃう!! おしっこ出ちゃう!! やめてぇ!!!」

 動きがぴたりと止まった。

「それは困りましたね…」
 周りを見渡し、幽々子を転がしたまま、妖夢の足は風呂場へと向かった。
 そして手桶を持って戻ってくる。
「これでどうぞ」
「え…?」

 幽々子は、何の事か分からない、という顔をした。
 そんな幽々子をちゃぶ台の上に乗せ、しゃがませて、脚を広げさせる。
 ようやく幽々子にも、その意図が飲み込めた。

「い…いやぁ…そんな…」
「小便が出るのでしょう?」
 そう言って、淫核責めを再開する。
「ひぁぁぁっ!!! お願いっ!! 厠、厠に行かせてぇ!!」
「駄目です」
 手は休めず、幽々子を責めつづける。
「幽々子様のような変態女には、厠なんて必要ありません。これで十分です」
「いっ、嫌、嫌ぁ!!」
「…嫌なら、これ以上してあげませんよ?」

 妖夢の手が幽々子を離れる。

「…ぁ……ぅ……」

 幽々子は体を妖夢に預け、後ろに傾けると…


 ぷしゅ…
 しょろろろろろろろろろ……
 たぱたぱたぱたぱ………

 腰を突き出し、脚を大きく広げ、見せ付けるような格好で、幽々子は放尿を始めた。

「あははははは!! 本当にするなんて、幽々子様は本物の変態ですね」
「そ、そんな…、妖夢がしろって言うから…」
 まだ放尿も止まらぬまま、妖夢の声が幽々子を責めなじる。
「何がです? 犯されたいが為にこんな格好で小便をするなんて、変態以外の何者でも無いですよ」
「嫌ぁ…違う、違うの…」
「まだ言いますか? なら少しお仕置きが必要ですね…」
 まだ少し小水が出ているのも構わず、妖夢の腕が幽々子を脇に抱える。

 ぱちーん!

 そして、幽々子の尻に平手。
「いっ、痛いぃ!!」

 ぺちーん! ぱちーん! べちーん!

「あぃっ!! あっ!! ひっ!! やめて、やめてぇ!!」
「認めますか?」
「……はぃ…幽々子は…犯されたい為に…恥ずかしい格好で…小便をする…変態女…です…っ!!」

 とんでもない言葉を言わされる事に涙する幽々子。
 しかし、それが快感でもある事も、彼女は知っていた。

「では…思う存分犯してあげますよ…これでね」
 幽々子の入り口に、楼観剣の、鞘の側があてがわれる。
「えっ!? そっ、そんなの入らな…いっ…ぃぎぃぃぃぃぃ!!!」
 あまりの太さに、苦痛に悶える幽々子。
 しかし何とか、その太いモノを飲み込んだ。
「あっ、かっ、はぁ…はー、はー、はー……」
 幽々子が落ち付くのを待たず、その長物を前後させる。
「や…あがっ! おあっ! ひぃぃぃ!!!」
 ずっ、ずずっ、ずぶぶぶ…
「うーっ! くぅぅぅ!! あぉぉぉぉぉぉ…!!」

 ずるっ、ずずっ、ずりゅ………………ずちゅ、ぬちゃっ、ぐじゅっ、じゅぶっ。

「あっ、ああっ、あはぁっ、ひぁぁぁぁぁ…!!」
 最初は抵抗のあった動きも、幽々子のそこが蜜を湧かせるにつれ、滑らかになっていった。
 幽々子の表情からも苦痛が消え、異物に蹂躙される快楽に酔っている。

 ふと、抽挿が止まった。

「あれ…? なんでぇ? もっと、もっと犯してよ、妖夢ぅ…」
 とろけきった声で哀願する幽々子。その尻に、冷たい感触があった。
「え…?」
 後ろのすぼまりにあてがわれていたのは、やはり白楼剣だった。
「ぁ…ぁ……ぁ………!!」


 恐怖と甘美な期待が、幽々子の背筋を駆け抜けた。




___________________________________________________






「…ふぅ」

 妖夢…もとい霊夢は、大きな溜め息をひとつ吐いた。
 傍らには、失神しながら痙攣を繰り返している幽々子と、
 すやすやと寝息を立てている、霊夢もとい妖夢。

「やりすぎたか…と思ったけど、あんなに溜まってたとはねぇ」

 一人呟きながら、とりあえずの後始末を済ませる。

「主従間の愛ってのも大変…なのかも。
 それとも、あっちのが奥手すぎるだけかな…?」

「それにしても、疲れたわ…」

 よっこらしょ、とばかりに腰を下ろす霊夢。

「……お尻が痛い…」

 幽々子に打たれたのがまだ効いているらしい。

「……寝よ」

 霊夢も二人の傍らに倒れ込み、目を閉じた。
 眠りはすぐにやってきた。



_________________________________________________





「う~ん、う~ん」
「痛い痛い、痛いってば!!」

 翌日。
 妖夢もとい霊夢を、幽々子と霊夢もとい妖夢が引っ張っていた。

「駄目だわ…元々相性がいいのに加えて、そのまま一晩寝ちゃったから…
 ちょっとやそっとじゃ離れないわよ、これ」

 幽々子いわく、肉体と幽体の相性が良すぎると、極稀にこういう事があるそうだ。
 とはいえ、当人達はたまった物ではない。

「って、冗談じゃないわよ!」
「そ、そんなぁ…」
「えーい、私の顔でそんな情けない顔しないで!」

 幽々子がいくら引っ張り出そうとしても離れない。
 当然、霊夢と妖夢には幽体離脱能力は無い。

「うーん、こうなったら、古典的手法に頼るしかないわね…」
「この際何でも良いわ。さっさと元に戻して頂戴」
「じゃあ二人とも、そこに向かい合って立ってくれるかしら」
「こう?」
「いいわ。二人とも目をつぶって…」





 ごちん!!













 …そんな訳で、もう少し眠るはめになった霊夢は、頭のこぶを押さえつつ歩いていた。

「…まあ、元に戻ったから良かったけどね」

 一日ぶりに、自分の部屋の扉を開ける。

「おう、お帰り、変態淫乱巫女」
「お帰り、変態淫乱巫女」

 頭からコケた霊夢は、更に一つこぶを増やす事になった。
 それはともかく、魔理沙と魅魔が、勝手に上がりこんでお茶を飲んでいた。

「いい見世物だったな」
「まぁやってるのが本人じゃなかったけどね」

 流石に魅魔には見えたらしい。

「それで、その変態淫乱巫女ってのは」
「ああ、私は魅魔様から聞いて、魅魔様はリリーから聞いて、
 リリーはリリカから聞いたって言ってたらしい」

「…………ぶっ殺ス!!!!!」


 霊夢はありったけの御札を持って、部屋を飛び出して行った。




「言う相手を間違えたね」
「まぁ広めるのには持ってこいだけど…犯人の情報まで広めちまうからな…」
「それより魔理沙、そこの戸棚に煎餅があるから取って来て」
「それぐらい自分で動けよな…」
「なんか言った?」


 最萌があり、裏最萌があっても、それは瑣末な事柄にしか過ぎず、
 幻想郷は今日も、弾幕が乱れ飛ぶおおむね平和な一日なのだった。


 おしまい

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 あとがき

 最後まで読んでくれた人、処理落ちが10%ほど出ます。メモリ足しても直りません。どうしましょ?
 本文読まずにあとがきだけ読んでる人、GeForce3は積んでるんですけどねぇ。サウンドカードでしょうか?

 そんな訳でお久し振りです。えいやしょえいやしょな日々を送っていました。
 とりあえず紅魔組でA&B&エキストラクリア。今回はかなり歯応えの有る難易度でしたね。
 で、最初に出たラストワードが幽々子のだったんでこいつを書いた次第です。

 永夜抄のキャラ達については、とりあえずエンディングを全部見て、会話も全部見て、おまけテキストを
 読んで、それからぼちぼちと書く事にします。裏最萌もまだありますしね。
 それにしても永遠亭の皆さんは憎まれ口を叩いてくれるので、苛め甲斐がありそうです(笑

 とは言いつつ、ネタはあっても書く時間が無い今日この頃……


 書いた人:達磨源氏
最終更新:2008年12月29日 20:46
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