05 比那名居天子の憂鬱



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|album=セイントキャッチャー
|circle=鉄腕トカゲ探知機
|vocal=白トカゲ
|original=天衣無縫
遥か山の頂 煙るその先
舞った花弁一つ ふわり

風の指す方を見て 一人呟く
紡ぐのは面映ゆい 人と人の言葉

楓爽と世を謳歌することを請えども
未だ手を拱いて何もできずにいる

曖昧に時は過ぎ 歌うべき歌も知らずに
只々遣る方無く 涙一つ零す

いつかこの世の全て 消える それでも
永い時を織成す天と地と人と

世界中に響く無数の産声は寄せては返す波のよう
その潮騒の中 取り残されていく気がして寒気がした

遮二無二駆け出せども 砂を噛むような日々では
魂が枯れてしまう 呻き声残して

遠く彼方の空に 馳せる想いを乗せ
雲は風の隨に ゆらり 消える

嗚呼、我巌頭に立ち 目の当たりにした天壌に
得るべく答えなどは あるはずないと知る

風に戦ぐ蒼髪 青空を 今 一身に受けて
魂は枯らすものか 強く 願う
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最終更新:2018年08月02日 20:27
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