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|album=
𠷡
|circle=
凋叶棕
|vocal=めらみぽっぷ
|lyric=RD-Sounds
|arrange=RD-Sounds
|original=恋色マスタースパーク;少女綺想曲 ~ Dream Battle
|dam_req=『DAM選曲番号(存在なき場合は「none」)』
|joy_req=『JOYSOUND選曲番号(同上)』
|joy_url=『JOYSOUND楽曲URL(存在なき場合は削除)』
いつもながらの、見知った顔。
けれど、いつになく、強い意志の、瞳。
――曰く、私が魔王で。
世界を救う勇者だと。
ほんとに、呆れた、悪巫山戯。
――いつからか、わかってしまっていたとしたら?
認められぬものを認めてしまったとしたら?
超えられないものがあるということを知ったとしたら?
"私"は、諦めてしまうのか?
儚く不確かなものに縋っているより、
一つ一つレベルを上げていけるようなやり方で、
ああ、どこまでも強くなっていけるのだとしたら?
「私」は、希望と歩んでいく筈じゃないか?
魔王の居る場所まで、
手が届くようにと、
「主人公」になる幻想に手を伸ばすんだ!
そして立ち向かう、悪の魔王に。
世界を救うなんて、誰も頼んでなんていないのに。
滑稽なくらいに、必死に、抗い続けて。
稚拙な、イデオロギーを抱えて。
あの背中に、追いつけたら……。
――孤独の勇者は、なぜ戦うの?
勝ち目などないと、どうしてわからないの?
何もかも諦めて楽になろうとは思わないの?
理解に苦しむことばかり。
たとえ誰が如何なる目的を持つにせよ。
私に挑みかかるものの末路は同じこと。
立ち塞がる全てを何もかも壊していくだけで。
私の前にその膝をつかせるまで。
何を叫ばれようと、
それが私であるから。
魔王とでも、なんでも、呼べばいい――。
そして始まる最後の戦い。
世界を救うなんて、誰も望んでなんていないのに。
惨めなくらいに、必死に、抗い続けて。
遥かな、トートロジーを掲げて。
空疎な児戯に、幕を引かせまいと……
――《遊び》は終わりでいいでしょ?
――私は、「私」でいたいんだ……。
――あんたは十分あんたでしょ。
――私は、"私"じゃダメなんだ!
――何それ、意味がわからない。
――お前にわかってたまるもんか!
――じゃあ、勇者はどうするの?
――最後まで魔王に立ち向かうんだ……!
世界の半分も要るものか!
救いたいのは世界なんかじゃなくて、私自身なんだ。
せめて何かを起こせたら……。
そこに望みが在り続ける限り、
諦めてなどけしていられない、悲しき勇者ね。
……それじゃ、終わりにしましょう。
けして、立ち止まらず、自分を、探して。
歩いていくなら、今は、叶わなくても。
魔王は、逃げないから。
この道の向こうで、
勇者を、待ち続ける。
――そんな夢を見ている。
最終更新:2022年06月06日 15:42