03 夏ゆめがたり



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|prev=02 Floating Gravity
|next=05 ひとつよがりの逃避行
降り注ぐ日差し浴びて
夏草渡る風 匂い
ポツリと佇むバス停
指で (けしき) 囲った

水たまり映る虹に かくれんぼ
風が囁くの そっと

夏ゆめがたり あの日
またここで逢うために
「内緒」小指かたく結び
約束をした きみを忘れない

賑やかな声を聴いて
寂しくなって 会いたくて
そんなあたたかな気持ちに
懐かしさを感じて

弾かれて 零れ落ちる硝子玉
きみの左手に 溶けて

もう一度その()で視て
ぎゅっと心に触れて
ふたり同じ 幻想(せかい) にいる
それだけで嬉しくて
取るに足らない言葉
繋いだだけの時間だけど
青空に溶けるオレンジに
終わらないでと ひとり願って

夏ゆめがたり いつか
またここで逢うために
「内緒」小指かたく結び
約束をした きみと…
うたかた 夢のように
心に咲いては散る花火
振り返るひと夏の 不思議(ひび)
思い出 語りかけて 優しく

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最終更新:2022年11月26日 15:36
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