254 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/06/04(月) 20:13:53.87 ID:p8lElhcwO
研究員2「噴射!」プシュウウゥウ
研究員2が持つスプレーから、実験用アライちゃん達へ殺虫剤が噴射される。
実験用アライちゃん1「のびゃっ…う…ぐぎびいい、い、いいいいいい!くゆじいい!ぐうゆじぃいいいいいい!」ジタバタ
実験用アライちゃん2「のりゃ!のりゃ?…う、うぎゅうぅうううう!ぴぎゅううぅうう!」ジタバタ
実験用アライちゃん3「ぴぎゅ!うぷぎゅ!うぶぎゅうぅう!おえええええっ!」ゲボゲボ
実験用アライちゃん達はガスを浴びると、すぐに手足ががくがくと痙攣してひっくり返り、仰向けになってじたばたと手足を痙攣させた。
実験用アライちゃん4「がびゅ…ぐ…」ビクッビクッ
実験用アライちゃん5「ふ…ぎゅ……」ピクピク
実験用アライちゃん達は、そのうちぴくぴくと痙攣だけをするようになった。
実験用アライちゃん1「じ…ゆぅ…に…しで…やゆ…っで…う…しょぢゅ…ぎぃ…」ピクピク
研究員2「おお~すげー威力だ。どれ、ダミー達は?」クルッ
研究員2は後ろを振り返り、ダミー…
実験用アライしゃん1~3と実験用アライさんを見た。
これらのダミーに健康被害が出ないことが、安全性検証における最低必要条件である。
255 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/06/04(月) 20:20:28.72 ID:p8lElhcwO
実験用アライしゃん1「えれえげー」ゲボゲボ
実験用アライしゃん2「うぐぎゅ!うぅうう!だぜえええ!ごごがらだぜええええ!ぎもぢわゆいいぃい!」ビグンビグン
実験用アライしゃん3「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!あだまいぢゃああいいいいいいいいいいいいいーーーーっ!!いいいーーーだああああああああいいいのだああああああああああーーーーーっ!!」ジタバタ
実験用アライさん「うっ…ぶ…ぐうぅ…ぎもぢ…わるい…ぐるじいっ…!」 ウプッ
研究員2「あー、安全性ダメですねこれ」
研究員1「ま、分かってましたけどね」
開発チーフ『ウーム…致死量ギリギリの毒性のガスでも、健康被害は免れない、か。…一旦、研究員達は実験室から出るように。検体たちの様子を観察する』
研究員達は実験室から出て、カメラを回してアライさん達の様子を記録した。
256 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/06/04(月) 20:30:03.46 ID:p8lElhcwO
~数日後、研究室~
研究室には、たくさんの机、パソコン、レポートパッド、栄養ドリンクの空瓶等々が並んでいる。
開発チーフ「して、その後のダミー達の様子は?」
研究員1「アライちゃん達は、神経ガスによってあの場ですべて死亡しました」
研究員1「ダミーのアライしゃん達は、あの場では死にませんでしたが、重い神経麻痺が残りました。喋ることもできず、耐えず痙攣してばかり」
研究員1「自力で餌を食べることも水を飲むこともできず、そのまま衰弱死しかした」
研究員2「実験用アライさんは…嘔吐や下痢を繰り返し、二日間ずっと苦しんだ後、回復傾向が見られました」
研究員2「現在は喋ることはできませんが、自力で水を飲むことや、柔らかいものを飲み込みくらいはできるようになっています」
開発チーフ「なんて生命力だ…」
257 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/06/04(月) 20:32:48.72 ID:p8lElhcwO
開発チーフ「しかし、手詰まりか…?アライちゃんを最低限殺せる威力で、この有り様だぞ…」
研究員1「毒ガス兵器以外の何者でもありませんね」
研究員2「はぁー…。誰だよ、こんな仕事引き受けた奴…」
研究開発は難航しているようだ…。
260 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/06/04(月) 20:40:21.79 ID:p8lElhcwO
開発チーフ「一旦休憩するぞ…」
研究員1「はい…。チーフ、泊まり込みの間ヒゲ伸びてないでしょ。ヒゲ伸びすぎですよ、剃ったらどうです」
開発チーフ「そうするか…」フラフラ
…
開発チーフは、洗面所に行って鏡を見た。
開発チーフ「うおー…ヒゲ伸びてるな…」スッ
開発チーフは髭剃りを持った。
電気シェーバーではないやつだ。
開発チーフ「ん…そういや、髭剃りのジェルがないな…」
研究員1「ふぅー」スタスタ
開発チーフ「あ、おーい!研究員1!髭剃りジェル持ってないか?」
研究員1「ジェルは無いですが、これならありますよ」スッ
研究員1は、スプレー缶を取り出した。
261 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/06/04(月) 20:44:51.36 ID:p8lElhcwO
開発チーフ「これは?」
研究員1「スプレータイプのクリームですよ。こんな感じです」シューッ
髭剃りクリーム「」シュウゥウウウウウウ
研究員1がスプレー缶の頭を押すと、ノズルから髭剃りクリームが飛び出た。
開発チーフ「」
研究員1「使ったことないんですか?これを手に取って、顔に塗って…」
開発チーフ「これだ…」
研究員1「え?」
開発チーフ「これだよ!!!!盲点だった!!スプレーと言われて、ずっとガス噴射だけに囚われていた!!!」
研究員1「ち、チーフ?」
開発チーフ「そうだ!!クリームタイプがあるじゃないか!!!これでいこう!!!」
研究員1「な、なにか名案が…!?」
開発チーフ「うおおおおおおおお!!!」ジョリジョリジョリジョリ
開発チーフは、凄まじい勢いでヒゲを剃った。
開発チーフ「フン!!」バシャア
そして顔を洗った。
265 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/06/04(月) 22:53:48.10 ID:FnbHrVSdo
…
そして、試作1号ができた。
~実験室~
アライちゃん101「なのりゃ~」コスリコスリ
アライちゃん102「なのりゃ~」ヨチヨチ
アライちゃん103「のりゃ~」シッポフリフリ
アライちゃん104「くんくん、ふんふん…」ヨチヨチ
アライちゃん105「なのりゃ~」ヨチヨチ
実験室では、5匹のアライちゃん達がヨチヨチしている。
アライしゃん31「うぅー!のだー!のだー!」ガシャガシャ
アライさん「アライさんをほどくのだー!」ガシャガシャ
研究員2「よし、噴射!」プシュウゥーッ
研究員2は、アライちゃん達へ向かってスプレーを噴射した。
すると、ピンク色のクリームが地面に線を書いた。
アライちゃん101「?くんくん…のりゃ!のりゃ!」ヨチヨチ
アライちゃん達が、クリームへ近付いてきた。
アライちゃん102「ぺろっ…のりゃ!ぺろぺろぺろぺろ!」ペチャペチャ
アライちゃん103「ぺちゃぺちゃぺちゃ!!」ペロペロペチャペチャ
アライちゃん104「ぺろぺろぺろぺろぺろぺろ…」ペチャペチャ
アライちゃん105「あむあむぺちゃぺちちゃ…」ペチャペチャ
アライしゃん31「いーにおいなのだ…たべものなのか!?あらいしゃんもたべるのだ!」ガシャガシャ
アライさん「のだっ!のだっ!」ガシャガシャ
アライちゃん達は、床のクリームを熱心に舐めている。
267 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/06/04(月) 23:00:38.35 ID:FnbHrVSdo
1分くらい経つと…
アライちゃん101「なのりゃ~…う゛ゆ゛!?」ビクゥ
アライちゃん102「ぎ…ぎびっ…!びっ…!」ビグググッ
アライちゃん103「のりゃ…あ、あび、あびびびび、ぎゅる」ビグンビグン
アライちゃん104「きゅるるぅ…ぐびゅるるぅ…」ビグンビグン
アライちゃん105「う゛ゆ゛ぅ~~う゛ゆ゛うぅ~!ぐびゅっ…びぎゅ…」ビグンビグン
アライちゃん達は突然白目を剥き、激しく痙攣し始めた。
アライしゃん31「!?なんなのだ?」ビクゥ
アライさん「うぅ!?や、やくぶつなのか…!たべれなくてよかったのだ…」ホッ
研究員2「ふむ…。思った通りの効果ですね」カキカキ
アライちゃん101~105「「「」」」ビクゥビグググッ
このスプレーから噴射されたクリームには果実の匂いと味が含まれている。
しかし、中にはアライちゃん程度ならば1分でコロリと死ぬ神経毒が入っているのである。
268 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/06/04(月) 23:06:47.50 ID:FnbHrVSdo
その後、密室で30分が経過した。
アライしゃん31「いやなのだあ!あらいしゃんはあれいやなのだあ!」ジタバタ
アライさん「アライさんにも食わせる気かぁ!ぜぇーったい食わないのだ!」ジタバタ
研究員1「不揮発性の毒だから、密室で使ってもダミーに健康被害は無し。やぁー、これならいけそうですね!」
研究員2「これなら、一般向けに販売しても平気そうですかね」
開発チーフ「…待て」
研究員2「どうしました?」
開発チーフ「…もう一匹、アライちゃんをこの部屋に放ってみろ」
研究員2「かしこまり」ポイッ
アライちゃん106「の゛り゛ゃっ」ビターン
研究員2は、実験室内にアライちゃんを投げ入れた。
アライちゃん106「ぴぃ~!ぴぃぃ~!のりゃっ!のりゃっ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん106は、部屋の中をヨチヨチしている。
研究員1「これがどうしたんですか?」
開発チーフ「よく見てみろ…」
269 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/06/04(月) 23:13:46.41 ID:FnbHrVSdo
アライちゃん106「のりゃ…のりゃ?くんくん、ふんふん…」クンクン
アライちゃん106は床のにおいを嗅いでいる。
アライちゃん106「ぺちゃぺちゃぺちゃ、ぺろぺろぺろぺろ…」ペチャペチャ
研究員1「あ、床にクリームが残ってたんですね」
そして1分後。
アライちゃん106「びぎ…ぎぃ…」ビグググッ
アライちゃん106も神経が麻痺した。じき死ぬだろう。
研究員2「おお!床に効き目が残るんですね!いいことじゃないですか!それが何か?」
開発チーフ「今度は、そこのアライさんの服を適当に切って、肌に直接スプレーしてみろ」
研究員1「了解」プシュウゥーッ
研究員1は、アライさんの腕にスプレーをかけた。
アライさん「や、やめるのだ!やめるのだああ!?」ジタバタ
270 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/06/04(月) 23:17:32.37 ID:FnbHrVSdo
…数分後…
アライさん「う゛…ぅ゛う゛う゛うぅっ!う、うでが、うでが…」ブルブル
アライさんの腕は、ぴくぴくと痙攣している。
研究員1「おお、粘膜だけじゃなく肌から吸収しても効くんですね!」
研究員2「素晴らしい!これはいけるんじゃないですか!?」
開発チーフ「…」
開発チーフ「…『逆』だ。ダメだ、これは」
研究員1「ええっ!?どうして!」
271 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/06/04(月) 23:22:49.53 ID:FnbHrVSdo
開発チーフ「つまりこれは、カーペットの上とかで使った場合、カーペットに染み込んで有効成分が持続するということだぞ?屋内で使ったら、住人の足が麻痺するかも」
研究員1「あ…」
開発チーフ「それに、これを床にぶちまけて…どうやって除去するんだ」
研究員2「ふ、拭き取るとか?」
開発チーフ「どうやってだ!素手で触ったら、肌から吸収するんだぞ!」
研究員1「…ゴム手袋と、ティッシュとかで…」
開発チーフ「果たしてそれが、『お年寄りにも安全に使える』と言えるだろうか…」
研究員2「…うぅ…。では、限定的な条件下で使うということで…」
開発チーフ「まだ問題点はある。そのスプレーを、そこのアライしゃんとアライさんに噴射してみろ」
研究員2「了解」テクテク
アライしゃん31「く、くるなあああ!」
アライさん「その薬剤をかけたらぶっ殺すぞおおおっ!」フシャアアア
272 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/06/04(月) 23:26:02.33 ID:FnbHrVSdo
研究員2は、アライしゃんとアライさんの顔にスプレーを噴射したが…
どちらもクリームを舐めなかった。
研究員2「…」
開発チーフ「このように。もしアライちゃんに、このスプレーが毒だと知られたら。もう舐めなくなってしまう」
研究員1「…うまくいけそうに見えて、けっこう穴だらけだなぁ…」
そうして、試作第一号「アライデリシャススプレー」はお蔵入りとなった…。
最終更新:2018年07月24日 22:22