ダブルテツヤと餌付けアライちゃん・前編

349 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 13:45:11.40 ID:JundX2OhO
~パン屋の前~

アライしゃん1「とったのだ~!とんずらするのだー!」トテトテ

アライしゃん2「ふははー!あむあむ!おいちーのだ!はぐはぐ!」トテトテムシャムシャ

パン屋店主「クォラァァ!うちのパン盗るんじゃねえええ!」ドタドタ

大きなパンを抱えた2匹のアライしゃんが逃げており、その後を店主が追いかけている。

走るスピードそのものは、店主の方が速いようだ。


350 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 13:48:16.97 ID:JundX2OhO

アライしゃん1「たかいとこににげるのだ!はむ!」ガブゥ

アライしゃん2「よっしゃーなのだ!がぶぅ!」ハグッ

2匹のアライしゃん達は、口にパンを咥え…

アライしゃん1&2「「うっしゅ!うっしゅ!うっしゅ!」」ヨジヨジヨジヨジ

高い塀をスイスイとよじ登っていった。

パン屋店主「げえぇ!」アセアセ

アライしゃん1&2「「さいならなのだー♪」」トテトテトテトテ…

パン屋店主「クッソォオァ!逃げられた…!」ゼェハァ

パン屋店主は、泣く泣く店へ戻った。


~パン屋~

パン屋店主「くっそぉお…」ションボリ

塾メガネ「お父さん…また…」ションボリ

パン屋店主と、その息子の小学生の息子はしょんぼりしているようだ。


351 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 14:05:33.13 ID:JundX2OhO

~その頃、公園~

野良アライちゃん4「うゆ~!」ヨチヨチヨチヨチ

野良アライちゃん5「のりゃっ!のりゃっ!」ヨチヨチヨチヨチ

公園おばさん「あら~アライちゃん!新しい子ね~!可愛いわね~」

女児1&2「「かわい~!」」ナデナデ

野良アライちゃん4&5「「ふみゅぅぅ~♪」」スリスリ

例のおばさんが、餌の入った袋を持っている。

野良アライちゃん4「おともだちからきーたのりゃ!ここに、ごはんくれゆやさしくてびじんなおんなのひとがいゆって!」シッポフリフリ

野良アライちゃん5「やさしくてびじんなおんなのひとがいゆって!」シッポフリフリ

公園おばさん「まあ美人!やだもぉ^~いっぱいご飯あげちゃう!」パッパッ

公園おばさんは、キャットフードを撒いた。

野良アライちゃん4「あむあむあむあむ!くっちゃくっちゃ!おいちーのりゃあ!」ムシャムシャ

野良アライちゃん5「やっぱりやさしくてびじんないーひとしゃんなのりゃあ~♪あむあむ!はぐはぐ!」クッチャクッチャ

女児1「おばさん優しいね!そうだ、はい!私もポッキーあげるー!」スッ

女児2「トッポあげるー!」スッ

野良アライちゃん4&5「「かりかりこりこりかりかりこりこり!」」ムシャムシャ

女児1&2「「か~わいいぃ~♪」」

公園おばさん「生き物には優しくしないとね~♪」

どうやら悪い大人である公園おばさんは、女児達の悪い見本になっているようだ。


352 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 14:38:50.36 ID:JundX2OhO
~翌日、学校~

女児1「でさぁ、公園に超かわい~アライちゃんがいるの!頭なでると尻尾振って喜ぶのがかわいくってー!」

女児2「ありがとーってお礼言ってくるの!ほんとかわいくってー!」

女児3&4「「ええー!いい子なんだねー!」」キャッキャ

ペットアライちゃんは女性に人気のペットだが、飼えない家庭も多い。
賃貸暮らしであったり、親がアライちゃん嫌いであったり…理由は諸々だ。

そんな中、小中学生の女子を中心に、野良アライちゃんへの餌付けがブームになっているようだ。

野良アライちゃんは、ペットアライちゃんと容姿が同じである。

加えて、野良アライちゃんの中には、人に甘えることで餌を貰い生きている個体もいる。

ペットを飼えないがアライちゃんを可愛がりたい女児達と、ニーズが合致したようだ。

女児5「でも、せんこーにばれたらまずいんじゃ?」

女児1「ばれなきゃいいの!それに、動物に優しくしてるから良いことなんだよ!公園に来る大人の人もそう言ってたし」

女児2~5「だよね~!」


353 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 14:45:27.08 ID:JundX2OhO
と、そこへ。

ガンソテツヤ「へえ~、優しいんだね」スタスタ

女児1「あ!ガンソテツヤくん!」

彼はクラスでも頼りにされているガンソテツヤ。

このクラスには、『テツヤ』という名前の男子生徒が2名いる。

クラスメートは当初、『テツヤ』君と『オカルテツヤ』君として呼び分けをしていた。

だが、『テツヤ』と呼んだときに、ついついオカルテツヤ君が反応してしまうことがあった。

反応するなというのも酷だろう。
そこである男児が、テツヤ君を『元祖テツヤ』と呼び始めた。

それが面白がられ、やがて『元祖』の部分まで含めてアダ名になったのである。


354 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 15:16:39.92 ID:JundX2OhO
ガンソテツヤ「どんな子なの?」

女児2「見て見て~!ほら、可愛いでしょー!!」スッ

女児2は野良アライちゃん4&5の写真を見せた。

ガンソテツヤ「へえ~、人懐っこいんだねえ」

女児1&2「「でしょー!」」

ガンソテツヤ「毎日同じ時間に餌やりに来てるの?」

女児1「毎日じゃないけど…お昼過ぎくらいかなぁ」

ガンソテツヤ「なるほど。先生にばれないようにね」スタスタ

女児2「うん!」


355 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 15:23:26.74 ID:JundX2OhO
~土曜日、公園~

野良アライちゃん4「そろそろひとしゃんがくゆころなのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ

野良アライちゃん5「うゆ~!ひとしゃんのごはんいつもおいちくってたのちみなのりゃ~!」ヨチヨチヨチヨチ

野良アライちゃん4&5「「ごっはん♪ごっはん♪おいちーごっはん♪」」ヨチヨチシッポフリフリヨチヨチシッポフリフリ

野良アライちゃん姉妹は、いつも公園おばさんが餌付けに来るあたりへ来た。

すると…

ガキ大将「…お、ほんとに来た!きめー!」

ガンソテツヤ「待ち伏せ成功だね」

いつもとは違う子供が、既に来ていた。

野良アライちゃん4「うゆ?いつもとちがうひとしゃんなのりゃ」ヨチヨチヨチヨチ

野良アライちゃん5「ひとしゃんごはんくれゆのか?」

ガキ大将「ああ、くれてやるぜ」

野良アライちゃん4&5「わーい!≧∀≦」ヨチヨチヨチヨチ

野良アライちゃん姉妹は、ガキ大将のところへ這いヨチった。


356 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 15:29:52.48 ID:JundX2OhO
ガキ大将「さ、こっち来な」スッ

ガキ大将は、ポケットから結束バンドを取り出した。

野良アライちゃん4「うゆ?それごはんなのりゃ?」キョトン

野良アライちゃん5「みたことないごはんなのりゃ!」シッポフリフリ



野良アライちゃん姉妹は興味津々のようだ。

ガキ大将「よいしょ」ガシィ

野良アライちゃん4「ぴいぃ!?」

ガキ大将「もっとも、くれてやるのは…」グイグイ



なんとガキ大将は、野良アライちゃん4の腕を結束バンドで縛った。

野良アライちゃん5「ぴいぃ!?お、おねーしゃになにしゅゆのりゃあ!」ビクゥ


357 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 15:38:43.34 ID:JundX2OhO
ガキ大将「あの世への餞別だけどなああ!」グイグイ

ガキ大将は、なんと捕まえた野良アライちゃん4の肛門に…



…爆竹をねじこんだ。

ガキ大将「オラオラオラオラオラオラぁあああ!」グリグリブチブチ

野良アライちゃん4「ピッギィイイイイイ!!!いぢゃああああああああああああああいいいいいいーーーっ!!いっぢゃあああいい!」ジタバタ

肛門の径は明らかに爆竹より狭く、裂けて出血している。

野良アライちゃん5「ひ…ひっ…!!」ガクブル


358 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 15:42:36.23 ID:JundX2OhO
ガキ大将「こんなもんでいいか!よっと!」シュボッ

そして爆竹にライターで火をつけた。
親の私物であろうか。

ガキ大将「よーいしょ」ポイッ

野良アライちゃん4「の゛り゛ゃっ」ポテッ

ガキ大将は、野良アライちゃん4を地面に落とした。



野良アライちゃん4「とってぇ!とってえええ!おちりのいぢゃいのもぉ!おててのわっかもいりゃないのりゃああっ!」シッポブンブン


359 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 15:46:31.59 ID:JundX2OhO
野良アライちゃん5「あ、ありゃいしゃんはそれいらないのりゃああーーーーっ!」ヨチヨチシッポフリフリヨチヨチシッポフリフリ



野良アライちゃん5は、姉を見捨てて逃げ出した。

ガンソテツヤ「あれはいいの?」

ガキ大将「ん?…ああ、大丈夫そうだぜ」チラッ

野良アライちゃん4「ふんーーーっ!!ふんーーーっ!!」グググ



野良アライちゃん4は、肛門に捩じ込まれた爆竹を必死にひり出そうとしている。

果たして、野良アライちゃん4は無事に爆竹を排出できるのであろうか?


361 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 15:52:30.62 ID:JundX2OhO







…どうやら、ダメだったようだ。


362 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 15:55:19.62 ID:JundX2OhO
ガキ大将「あはははははははは!何回やってもおもしれーや!」ゲラゲラ

ガンソテツヤ「好きだね~」

野良アライちゃん5「ぴぃ!ぴいいぃぃ~~!」ヨチヨチシッポフリフリヨチヨチシッポフリフリ

妹は、猛ヨチヨチで必死に逃げていく。

??「…」スタスタ

そこへ、誰か別の人間が近付いてきた。

野良アライちゃん5「ぴぃ!ひ、ひとしゃん!あっちにわゆいやちゅがいゆのりゃ!おねーしゃんをどーぶちゅぎゃくたいちてぶっこよちたのりゃあ!」

野良アライちゃん5「あいつやっつけてええ!」シッポフリフリ


364 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 16:04:01.95 ID:JundX2OhO
??「…」スチャッ

その人物は、野良アライちゃん5の顔へ何かの道具を向けた。



…毎度お馴染み、ホームセンターで誰でも買える便利な護身道具、アライボウである。

野良アライちゃん5「うゆ?それなんなのりゃ!?それであのがいじをぶっこよちてくれゆのりゃあ!?」シッポフリフリ

男児兄「死ねこらぁ!」バシュゥッ

野良アライちゃん5「ごびゅっ!」ドズウゥッ

野良アライちゃん5の顔面へアライボウの矢が深々と突き刺さり、腰のあたりから矢の先端が突き出た。

野良アライちゃん5「」ビグッビグッビグググッジタバタビグググッ

野良アライちゃん5は大量に出血しながら、やがて痙攣を止めた。

男児兄「お待たせー」スタスタ

男児弟「うぅ、勝手に父さんと母さんのアライボウ持ってきて良かったのかな…」スタスタ

オカルテツヤ「ふへへへ…レッツパーリーの時間だゾ…」スタスタ

3人の男児が、ガキ大将&ガンソテツヤ君のと合流した。


365 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 16:12:46.10 ID:JundX2OhO
ガキ大将「ガンソテツヤが言ってた通りだったな。クラスの女どもが餌付けしてたガイジューはここにいたのか」

男児兄「二匹ともブッ殺せてよかった」

野良アライちゃん4&5「「」」グチャ

ガキ大将「よし、本題だ。…さて、みんな集まったな!アライボウは持ってるか?」スッ

男児兄&オカルテツヤ「「「イエーイ」」」ガチャッ

男児弟「い、いえーい…」スッ

ガンソテツヤ君以外の4人の男児達は、バッグからアライボウを取り出した。

どうやらガンソテツヤ君だけは、アライボウを持たない役割らしい。

ガキ大将「今日呼んだのは他でもない!塾メガネの家のパン屋さんが、近頃アライしゃんに泥棒されてて困ってるそうだ!」

ガキ大将「そこで、俺達の手でクソガイジューを仕留めるんだ!どこかにいるパン屋泥棒のアライしゃんを探しだして、俺達の手でブッ殺そうぜ!モンスター退治だ!」

男児兄「いえーーーい!」

オカルテツヤ「魔物退治だ…!」

男児弟「っ…」ドキドキバクバク

ガンソテツヤ「塾メガネ君のお父さんの仇討ちだ!」

ガキ大将「よし、行くぞ!」

男児兄&ガンソテツヤ&オカルテツヤ「「おおー!」」

男児弟「おー…」

果たして男児達は、無事ににっくきパン泥棒を仕留めることができるのか?


366 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/08/10(金) 16:13:30.00 ID:JundX2OhO
続く


367 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/10(金) 16:27:11.10 ID:l7xAnR9+o
「果たして~~のであろうか?」ってフリから「ダメだった」って落とすパターン好きだよね
正直使いすぎだと思う


369 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/10(金) 17:08:27.29 ID:K50+zQyhO
印籠見せたら争いが終わる水戸黄門スタイルやぞ


370 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/10(金) 18:35:46.83 ID:81S6on1d0
餌付けアライちゃんの正しい駆除方法は然るべきところに
連絡してやってもらうが一番無難だろうなあ、死骸が景観汚すし
死骸になっても迷惑かけるのかよ!





最終更新:2019年02月10日 22:43