アライちゃんのおうち・その12

211: 名無しさん (ワッチョイ 7b34-6681) :2019/03/31(日) 03:14:36 ID:wpWh36pM00
野良アライちゃん1「あ… あぁ… い、いもーとが……」ワナワナ… ジョワー

野良アライちゃん2「ぴいいぃぃぃぃっ!」ガクガクブルブル… ジョワー

妹を目の前で惨殺されたアライちゃん達は、あまりの恐怖に姉妹揃って失禁してしまった。

学生1「うわっ!ションベン漏らしやがった!」

学生2「汚えぇっ!何しやがる!」

野良アライちゃん1「ひ、ひとしゃん… かーいいしっぽのだんしゅみせてやるからゆるしてほしいのりゃ…」コスリコスリ

野良アライちゃん2「ひ、ひとしゃん!こーびさせてやるからここからだすのりゃ!」コスリコスリ

学生1・2「「………」」

野良アライちゃん1「しっぽふりふり、ふーりふり!ふわふわしっぽ、ふーりふり!かーいいかーいいあらいしゃん!なのりゃー!」シッポフリフリ

野良アライちゃん2「あはーん♥うふーん♥えむじかいきゃくなのりゃ~!」パックリ

学生1・2(^^#)ビキビキ

学生達はアライちゃんが入った虫かごを持って歩き出した。

野良アライちゃん1「うゆ?どこへいくのりゃ?ひとしゃん、あらいしゃんをたすけるきになったのりゃ?」シッポフリフリ

野良アライちゃん2「きっとあらいしゃんのかーいさがわかったのりゃ!ひとしゃんはもうあらいしゃんのけらいなのりゃ!」コスリコスリ

しばらく歩くと、公園内の池の端に着いた。

学生1「…誰が害獣の家来だボケ!汚ぇケツの穴さんざん見せびらかしやがって!」

学生2「誰がションベンまみれの害獣なんぞと交尾するか!」

学生1「とっととくたばれクソ害獣どもがあーーっ!」

ブゥン!

学生は池の中央めがけて虫かごを中のアライちゃんごと放り込んだ。

野良アライちゃん1・2「「ぴいぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!」」ザボーン


212: 名無しさん (アウアウ b8e7-204d) :2019/04/02(火) 16:35:06 ID:jyDMgixcSa
アライちゃん「くんくん…すこしひとしゃんのにおいがするけどひとしゃんはいないのだ」ヨチヨチ

アライちゃん2「ここがアライしゃんのあたらしいおうちなのりゃ?」ヨチヨチ


213: 名無しさん (ワッチョイ 1136-204d) :2019/04/02(火) 23:32:16 ID:G3nxY46Y00
アライちゃん3「けものはいてもひとしゃんいない♪」ヨチヨチ

アライちゃん4「アライしゃんはここではんしゅくしておっきなむれをつくるのだ」ヨチヨチ


214: 名無しさん (ワッチョイ 0bad-e5db) :2019/04/03(水) 01:56:25 ID:wpWh36pM00
211

野良アライちゃん1「だじでぇぇぇ!だあばばばばばばっ!」バシャバシャ

野良アライちゃん2「だじゅげぐばあっ!ごぼがぼごぼぼぼぼっ!」バシャバシャ

沈みゆく虫かごの中でアライちゃん達は必死にもがいていた。

野良アライちゃん1「ごぼあっ!ぼごごごごごごっ!」バタバタバタバタ

野良アライちゃん2「ごぼぼぼぼぼっ!ぐぼっ!」バタバタバタバタ

野良アライちゃん1「ぐぁ… ごはぁ… ぁ………」ピクピク

野良アライちゃん2「ぶぐぁ… のぁ…… がはぁ……」ピクピク

数分後…

野良アライちゃん1「」プカー

野良アライちゃん2「」ユラー

アライちゃん達は死体となり虫かごの中で漂っていた。

学生1「ああ、せいせいした!」

学生2「ザマミロだぜ!」

学生1「んじゃ、アライさんの死体持って役所行くか」

学生2「カネもらったらそれで昼飯食おうぜ!」

アライさんの死体「」ズリズリ…

アライさんの死骸を引き摺りながら、お目当てのクワガタの入った虫かごを手に学生達は公園を去って行った。


215: 名無しさん (ワッチョイ be26-8023) :2019/04/12(金) 01:52:38 ID:wpWh36pM00
さて、自称探検隊のアライちゃん姉妹はどうなっただろうか?

ーーーーーー
アライちゃん1「うゆぅ… もうはちはいないのりゃ…」ガサゴソ
アライちゃん2「うぅ… いもーとが… いもーとがぁ……」グスングスン
アライちゃん4・5・6「「「の゛お゛あ゛ぁぁぁーん!の゛あ゛ぁぁぁーん!」」」ビエエエエエン

公園の草むらで身を寄せ合って泣きじゃくっていた。

アライちゃん1「うゆぅ… いもーとたち!もうなきやむのりゃ!」
アライちゃん2「うゆ?」
アライちゃん4・5・6「「「のりゃ?」」」
アライちゃん1「あのいもーとはあたらしーおうちをみつけるためのとーといぎせいになったのりゃ!」
アライちゃん1「あらいしゃんたちはいもーとのぶんまでいきるのりゃ!」フンス
アライちゃん2「うゆぅ… わかったのりゃ…」
アライちゃん4・5・6「「「のりゃ…」」」

グウ~~

アライちゃん4「おなかがすいたのりゃ!」シッポフリフリ
アライちゃん5「おなかがきゅーきゅーなのりゃ!」シッポフリフリ
アライちゃん6「なのりゃー!」コスリコスリ
アライちゃん2「おねーしゃ、どうするのりゃ?」コスリコスリ
アライちゃん1「うゆ!またごはんとおうちをさがすのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん2「しゅっぱつしんこー!なのりゃ~!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん4・5・6「「「のりゃ~!」」」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん姉妹は再び公園内をヨチり出した。


216: 名無しさん (ワッチョイ 0bad-c773) :2019/04/14(日) 02:38:50 ID:wpWh36pM00
アライちゃん1「うゆ?いもーとのにおいがするのりゃ!」クンクン
アライちゃん2「あっちのほうからにおうのりゃ!」クンクン
アライちゃん4「おねーしゃんがいるのりゃ!」シッポフリフリ
アライちゃん5「すぐにいくのりゃ!」シッポフリフリ
アライちゃん6「のりゃー!」ヨチヨチ


姉妹の臭いをたどってアライちゃん達は公園内を進んでいった。
たどりついたのは、先程の木の所だった。

アライちゃん1「さっきのおうちのところなのりゃ?」ヨチヨチ
アライちゃん2「だれもいないのりゃ?」ヨチヨチ
アライちゃん4「おうちはおるすなのりゃ?」ヨチヨチ
アライちゃん5「おねーしゃんのにおいなのりゃ!」ヨチヨチ
アライちゃん6「のりゃー!」ヨチヨチ

木の根元に寄っていったアライちゃん達が見たものは…

アライちゃん3&野良アライちゃん3「」グチャグチャ

さんざん踏み潰されてミンチ同然と化した自分達の姉妹と同族の死体だった。

アライちゃん1「これ、いもーとのにおいなのりゃ…」ワナワナ
アライちゃん2「い、いもーと……」ガクガク
アライちゃん4・5・6「「「びいぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!」」」ジョバー

アライちゃん達「「「「「の゛あ゛ぁぁぁぁーーーん!の゛お゛ぁぁぁーーーん!」」」」」

木々の間にアライちゃん達の鳴き声が響き渡った。


217: 名無しさん (オッペケ ba48-8fe9) :2019/04/14(日) 19:10:19 ID:FHcZDsdoSr
ひとしきり泣いて落ち着いたのか、アライちゃん達は改めて姉妹の亡骸を見つめます。

アライちゃん2「うぅ、いもーとぉ…どーしてこんなすがたになってしまったのりゃ」

アライちゃん1「いもーとはくいしんぼうで…たまにあらいしゃんたちのおやつをよこどりしたこともあったけど、こんなむごいすがたになるほどわるいあらいしゃんじゃないはずなのりゃ」

上の姉達がまだ悲しみに暮れていると下の妹達が話しかけてきた。

アライちゃん4「おねーしゃん、おねーしゃん…あらいしゃんおなかしゅいたのりゃ」グゥー
アライちゃん5「いっぱいありゅいたり、ないたりしたかりゃらおなかぺっこぺこなのりゃ」グゥー
アライちゃん6「…おにくたべたいのりゃ」ジッー

どうやらもう悲しみよりも食欲が勝っているらしく、早くアライちゃんの死骸の肉を食べたい様だ。

アライちゃん1「…もうちょとまつのりゃ」
アライちゃん2「もうすこしだけおわかれさせてほしいのりゃ」

最初に公園に来る前にアライさんの死骸を食べていた様に姉妹を食べる事にも大きな抵抗感は無いらしい。

アライちゃん1「…いもーと、おまえのおにくはむだにはしないのりゃ!はぐ!はぐ!」
アライちゃん2「あらいしゃんたちのちにくとなっていきるのりゃ!あぐ!あむ!」

アライちゃん4「あらいしゃんもたべるのりゃー!」ヨチヨチ
アライちゃん5「やわらかいとこたべたいのりゃー!」ヨチヨチ
アライちゃん6「おにく!おにく!」ヨチヨチ

アライちゃん3の身体は血を分けた姉妹達に貪られ、みるみるうちに無くなってしまいました。


218: 名無しさん (ワッチョイ be26-57d7) :2019/04/15(月) 03:26:14 ID:wpWh36pM00
―その時

バサバサバサバサバサバサバサバサッ!

アライちゃん4「ぴいいいぃぃぃぃぃぃっ!」
アライちゃん5「なんなのりゃ!?」
アライちゃん6「うゆ?」

アライちゃん達の頭上に黒い塊が降ってきた。

アライちゃん1「と、とりしゃん!?」
アライちゃん2「とりしゃんなのりゃ!」

それはカラスの一群だった。

カラス達「ガァッガァッ!」

―この地域では、カラスや野良ネコ、そしてアライさん達によるゴミ漁りの被害が多発し、最近その対策として鉄製のゴミ箱が普及したため、カラス達も飢えていた。

アライちゃん2「あ、あらいしゃんのききなのりゃ~!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん1「あ、あのきのあなににげゆのりゃ!」ヨジヨジヨジヨジ
アライちゃん4「ぴいいいぃぃぃぃぃぃっ!」ヨジヨジヨジヨジ
アライちゃん5「わっちぇ!わっちぇ!」ヨジヨジヨジヨジ
アライちゃん6「うゆぅ?」キョトン

アライちゃん達は木の穴に逃げ込もうと幹をよじ登っていった。
一番下の妹1匹を除いて…

219: 名無しさん (ワッチョイ be26-57d7) :2019/04/15(月) 03:27:29 ID:wpWh36pM00
カラスは空腹になると時として子犬や子猫を襲うこともある危険な存在であることを、このアライちゃんは知らなかった…

アライちゃん6「とりしゃん、どうしたのりゃ?あらいしゃんとあそぶのりゃ~!」シッポフリフリ
カラス達「…………(凝視)」ジーッ

アライちゃん1「ばかいもーと!なにしてるのりゃ!」ピギュルルルル
アライちゃん2「はやくにげゆのりゃ!」テマネキテマネキ
アライちゃん6「うゆぅ?」

先に穴へと逃げ込んだ姉達の声にアライちゃんが上を見上げた瞬間―

ガッ!
グチャッ!

アライちゃん6「あぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

カラスの嘴がアライちゃんの右眼に突き刺さった。


220: 名無しさん (ワッチョイ be26-57d7) :2019/04/15(月) 03:28:39 ID:wpWh36pM00
アライちゃん6「おめめがぁ!おめめがぁぁぁぁぁっ!」ジタバタジタバタ

アライちゃん1「い、いもーとぉぉぉぉぉ!」ワナワナ
アライちゃん4「ぴっ、ぴいいいぃぃぃぃぃぃっ!」ガクガクブルブル
アライちゃん5「の゛お゛あ゛ぁぁぁーん!の゛あ゛ぁぁぁーん!」ビエエエエエン
アライちゃん2「な、なにするのりゃぁぁぁ~っ!」フシャー

ガッ!
グチュッ!

アライちゃん6「い゛ぎゃあ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」ドッタンバッタン

今度は左眼に嘴が突き込まれた。

アライちゃん2「う゛ゆ゛~っ!いもーとのききなのりゃ!」フシャー
アライちゃん2「うつくしーしまいのきずなをみせりゅときなのりゃ!」ピギュルルルル
アライちゃん1「い、いもーと!なにすりゅきなのりゃ!やめるのりゃ!」アセアセ
アライちゃん2「こいちゅらぶっこりょしておにくにしてやりゅのりゃ!たあ~っ!」ピョーン

2番目の姉は妹の危機に我慢できずカラスの群れへ向けてダイブした。

アライちゃん2「へぶっ!」ビターン

怒りに任せて飛び出したアライちゃんは目測を誤り、前のアライちゃん同様顔面から地面に落下した。

アライちゃん2「はぐぁ… あ、あらいしゃんのかーいいおかおがぁ……」

鼻血を出しながら顔を上げたアライちゃんの目に飛び込んできたのは…

ガッ!
ザシュッ!

アライちゃん2「ぴぎいぃぃぃぃぃぃぃっ!」

カラスの一撃だった。


221: 名無しさん (ワッチョイ be26-57d7) :2019/04/15(月) 03:29:37 ID:wpWh36pM00
ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!
アライちゃん6「お゛、お゛ね゛…じゃ…だずげ…い゛ぎゃあ゛ぁぁっ!」グチャッ!グチャッ!

ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!
アライちゃん2「い゛、い゛も゛ー…ど… の゛あ゛っ!ぐお゛ぁっ!」グチャッ!グチャッ!

カラス達は目を潰したアライちゃんの頭と腹に、嘴を執拗なまでに突き立て続けた。

ズルッ!グチャッ!グッチャグッチャグッチャグッチャ!

そして、アライちゃんの脳や内臓を食い漁っていった。

アライちゃん6「の゛ぁ………ぁ……………」ピク… ピク…
アライちゃん2「ひぐっ!ぅ………ぁ……………」ピク… ピク…

カラス達「カァーッ!カァーッ!カァーッ!カァーッ!カァーッ!カァーッ!カァーッ!カァーッ!」

バサバサバサバサバサバサバサバサッ!

腹を満たしたカラスの一群は、勝鬨のごとき鳴き声を上げながら飛び去っていった。

後に残されたものは―

アライちゃん2「」グチャグチャ
アライちゃん6「」グチャグチャ

―全身を啄ばまれ、見るも無惨な姿に変わり果てた2匹のアライちゃんの死骸と、

アライちゃん1「あ… あぁ…… いもーと………」ボーゼン
アライちゃん4「ぴっ… びいぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!」ヘナヘナ…ジョワ~
アライちゃん5「の゛お゛あ゛ぁぁぁーん!の゛あ゛ぁぁぁーん!」ビエエエエエン

あまりの恐怖に打ち震える、既に半数を失った探検隊姉妹であった…


222: 名無しさん (オッペケ 9e5c-1fd8) :2019/04/15(月) 20:35:37 ID:i9BuXrEUSr
カラス達が帰った後でも妹アライちゃんは恐怖で木の穴から出れずに頭を抱えて蹲っていた。

アライちゃん4「こあいのりゃあ!でたくないのりゃあ!」ブルブル
アライちゃん5「とりしゃんこあい!こあいー!」ガタガタガタガタ

残った妹達はココから離れたくない様だ。

アライちゃん1「(キョロキョロ)もうとりしゃんはいないのりゃ……いもーとぎゃくなのだ、こんなきけんなところはやくおしゃらばしなくちゃだめなのりゃ!」

姉はカラスが居なくなったのを確認すると早く離れようと説得するが…。

アライちゃん4「!?…そんなにはなれたいならおねーしゃんだけでいけばいいのりゃ!」フシャー
アライちゃん5「そ、そうなのりゃ!あらいしゃんたちはここをおうちにしゅるのりゃ!」フシャー

余りの突然のおうち宣言にアライちゃん姉は目を丸くして驚いてしまいます。

アライちゃん1「な、なにをいってるのりゃいもーとたち!あらいしゃんはおまえたちのことをかんがえて…」アセアセ
アライちゃん4「しょれでしまいがしんだのりゃ!」
アライちゃん5「おねーしゃんがころちたもどーぜんなのりゃ!」
アライちゃん1「のりゃ!?」

アライちゃん姉は真っ先に逃げ先を確保したり、カラスの群れに飛び込むのを制止しようとしたりしたのに妹達からは姉妹が喰われた原因と思われているらしい。

アライちゃん4「おねーしゃんがみんな、みーんなわるいのりゃー!」キー!キー!
アライちゃん1「いもーとちがうのりゃ、あらいしゃんのせいじゃ」ソッ
アライちゃん5「!!しゃわるなー!」ベシッ
アライちゃん1「ぴい!」

妹達に伸ばした手は叩かれてしまいました、完全に拒絶されています。

アライちゃん1「いもーとぉ!またとりしゃんがきたらこんどはあらしゃんたちがたべられちゃうのりゃ、ききなのりゃあ!」
アライちゃん4「ここにいればとりしゃんははいってこれないのりゃ!あんぜんなのりゃ!」
アライちゃん5「ほかのあらいしゃんたちだってここにしゅんでるのりゃ!ありゃいしゃんたちだってくらしぇるのりゃ!」

ここの前の住人である野良アライちゃん達がカラスに食われなかったのはアライさんという存在が居たからこそなのだがそれを考える思考力はアライちゃん達には無かった。

アライちゃん4「わかったらとっととでていくのりゃー!」グイグイ
アライちゃん5「のりゃー!」グイグイ
アライちゃん1「のりゃ!?あらいしゃんをおしちゃためなのりゃあ!」

憎しみを持つことにより恐怖心が薄れたのか頭と前足を押し付けて元気よく姉を巣の外に押し出そうとします。

アライちゃん1「うぅ…もうしらないのりゃ!」ピョンヨジヨジ

先程の妹伸ばした様に地面とキスするよりかは自分で出ていったほうがマシと考えたのがそそくさとアライちゃん1は涙目になりながらも木を降りていきました。

アライちゃん4「しょーりなのりゃ!こんどはあらいしゃんがりーだーなのりゃー!」キュルルルルルル
アライちゃん5「しょーりのだんしゅなのりゃ♪」シッポフリフリ

残ったアライちゃん達は恐怖を忘れ楽しそうに鳴きました。


223: 名無しさん (ワッチョイ be26-57d7) :2019/04/16(火) 02:08:42 ID:wpWh36pM00
アライちゃん4「ふはははは~!このおうちはあらいしゃんのものなのりゃ~!」シッポフリフリ
アライちゃん5「むのーなおねーしゃんなんかもういらないのりゃ~!」シッポフリフリ
アライちゃん4「このおうちからてんかをとりゅのりゃ~!」シッポブンブン
アライちゃん5「だんしゅ♪だんしゅ♪しょーりのだんしゅ♪」シッポブンブン

自分達の命を救ってくれたはずの実の姉を追い出したアライちゃん達は、先程の事など忘れてしまったかのようにはしゃぎ回っていた。


シュル… シュル… シュル… シュル…


その足元に次の脅威が迫っていたことなど気付く由もなかった…


224: 名無しさん (ワッチョイ be26-57d7) :2019/04/16(火) 03:26:17 ID:wpWh36pM00
シュルシュルシュルシュルシュルシュル…

アライちゃん4「うゆ?」クルッ
アライちゃん5「のりゃ?」クルッ

― やっと気配に気付き巣穴の入口の方へ振り返ったアライちゃん達が目にしたのは…

チロチロチロチロチロチロチロチロ…

アライちゃん5「ぴいいぃぃぃぃぃぃぃっ!」
アライちゃん4「のぁ… ぁ… の゛り゛ゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

こちらを睨む大蛇 ― 体長2m近いアオダイショウの姿だった。

アライちゃん4「な、なんでへびしゃんがここにいりゅのりゃあぁぁぁぁっ!?」ガクガク

アオダイショウは蛇の中でも木登りが得意な種であり、その成体は樹上の小動物や鳥の巣を狙うことも多い。
勿論、その様なアオダイショウの生態など、アライちゃん達が知っているはずもなかった。

アライちゃん5「で、で、でてけぇーっ!」ガクガクブルブル
アライちゃん4「こ、こここ、ここはあらいしゃんのおうちなのりゃーっ!でてかないとぶっこりょしゅぞぉーっ!」フシャー…ガクブル

アライちゃん達は恐怖に震えながらも必死に威嚇した。

ガブッ!

アライちゃん4「いぎゃああああぁぁぁぁぁぁっ!」

アオダイショウは威嚇など何ら気にすることなく、アライちゃんの頭に噛みついた。
そしてその長い胴を巻きつかせアライちゃんを締め上げていった。

アライちゃん4「い、いもーとぉ!はやくあらいしゃんをたすけりゅのりゃあぁぁっ!」ギリギリギリギリ
アライちゃん5「ぴ、ぴいぃぃっ! の、のりゃっ!のりゃっ!」ブンブン

姉の危機に妹のアライちゃんは爪をアオダイショウに向けるが、完全に腰が引けてしまっているせいか、その腕は宙を切るばかりであった。

アライちゃん4「あぐぁ… が……あ……」ミシ…ミシ…

締め上げられたアライちゃんからは、全身の骨がきしむ音が鳴り出した。

アライちゃん5「ぴ、ぴいぃぃっ! に、にげゆのりゃあぁぁぁぁ~っ!」ピョイ ヨジヨジ

その音を聞き更なる恐怖心に駆られた妹の方は、姉を見捨てて巣穴から逃げ出した。


225: 名無しさん (ワッチョイ be26-57d7) :2019/04/16(火) 03:44:37 ID:wpWh36pM00
既に全身の骨が折れるかヒビが入るかしたアライちゃんに、この強敵に抗う術は残されていなかった。

アライちゃん4「お… おね…しゃ…… あ…あらい…しゃんが… わりゅ…かった… のりゃ… 」
アライちゃん4「だ… だか…ら… は…やく…た、たす…け… 」

アライちゃんは自らが追放したことも忘れたかのように、一番上の姉が助けに来てくれることを祈った。

ゴクッ! ゴクッ! ゴクッ! ゴクッ!

そのような自分勝手な願いなど届くはずもなく、止めとばかりにアオダイショウはアライちゃんを飲み込み始めた。

アライちゃん4「ぁ……… ぁ……… !……… !……… 」モガモガ

飲み込まれていくアライちゃんの声は次第に小さくなり、

アライちゃん4「………………………」
アライちゃん4「…………」
アライちゃん4「…」
アライちゃん4「」

…やがて静寂が訪れた。


226: 名無しさん (オッペケ 2bf8-1fd8) :2019/04/16(火) 20:18:00 ID:3DkVJ/BISr
アライちゃん5「びぃぃぃぃ!ぴぃぃぃぃ!」ヨチヨチヨチヨチ

アオダイショウに姉が食べられている隙に命からがら逃げ出すことに成功したアライちゃん。

アライちゃん5「かえりゅう!おかーしゃんのところへかえりゅのりゃあ!」ヨチヨチヨチヨチ

今日一日で半数以上の姉妹を失いすっかり心が折れてしまったのか自分たちが親に捨てられた事も忘れ一心不乱に元いたおうち目掛けて必死のヨチムーヴをしていた。

アライちゃん5「おかーしゃーん!おかーしゃーん!」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃんなりに早く走っているつもりなのだろうが如何せん体格が小動物のそれである。

アライちゃん5「ぴぃ、ひぃ、おかー…しゃ…おうちぃ…」ハァハァ

逃げ出してからそれ程掛からないうちにもうバテてしまったのかハァハァと息を切らして苦しそうだ。

アライちゃん5「の、りゃあ…!おうちに…かえりゅう…かえりゅう…!」ヨチ…ヨチ…ヨチ

何時ものアライちゃんならもう疲れて歩きたくない等とほざいていたかもしれないが、今回ばかりは必死さが上回っていたらしくヨチるのをやめずに進み続けようとしている。

公園を抜け、アライさんを食べたごみ捨て場に戻ってきた時にはもう辺りはすっかり暗くなってしまっていた。

アライちゃん5「ひぃ…ひぃ…ようやっとここまでもどってきたのりゃ…」

体力に限界が来たのかごみ捨て場に到着した途端ぺたんと座り込んでしまうアライちゃん。

アライちゃん5「ちゅかれたのりゃ…ちょときゅーけしゅるのりゃ……………しゅう…しゅう……」ヨチゴソゴロン

ごみ捨て場のネットの中に潜り込むと寝転ぶとすぐに寝息をたてて寝てしまった。


227: 名無しさん (オッペケ c5a2-83ce) :2019/04/17(水) 15:34:47 ID:lpkzrqTYSr
アライちゃん5「…しゅう…しゅう…おかーしゃん……」

アライちゃんがごみ捨て場で呑気に寝息を立てていると

カツン、カツン

誰かがごみ捨て場に近づいてきた。

「明日は燃えるゴミの日だし早く出しとくか」

どうやら夜中にゴミを捨てに来たらしい。

アライちゃん5「う、うゅ…だれなのりゃ……(ーд⊂)コ」ゴシゴシ

腐っても野生生物、気配を察したのか眠そうにしながらも起き上がった。

「なんかいるぞ‥…ってアライちゃんかよ」

「隣の地区は鉄製のゴミ箱だってのに、うちはまだネット式だからアライが湧くんだよ」ブツブツ

アライちゃん5「ひとしゃんなのりゃ、ここはあらいしゃんがねていりゅからべつのところでねてほちぃのりゃ」

アライちゃんは男が寝床を探して来たと思ったらしい。

男「………アライちゃん美味しいものあげるからちょとこっちに来てくれないか?」

アライちゃん5「のりゃ!たべたいのりゃあ!いまいくのりゃあ」モソモゾヨチヨチシッポフリフリ!

(アライちゃんにしては)長距離の移動でお腹が空いているアライちゃんは疑いもせずにネットから這い出て男の足元に駆け寄ってくる。

アライちゃん5「しょのふくろからいーにおいがしゅるのりゃ、ごちそーのにおいなのりゃ!」シッポフリフリ

アライちゃんがゴミ袋に手を伸ばそうとしたその時です。

男「これで蹴りやすくなったなっと!」ブゥン!
アライちゃん5「げびぃ!」グシャア!

男「ふぅ、チョットすっきりしたぜ、アライと関わりたくないしゴミを捨ててさっさと帰るか」スタスタ

蹴り飛ばされたアライちゃんは車道に勢いよく飛ばされて行きます。


228: 名無しさん (オッペケ 5ac4-83ce) :2019/04/17(水) 22:48:36 ID:j.NqwZ.ASr
アライちゃん5「じび!」ボトッ!ゴロンゴロン!

アスファルトの車道に蹴飛ばされたアライちゃん、痛みでそのまま蹲っていて泣いてしまうとかと思いきや

アライちゃん5「う、うぎう゛、にげりゅう!」ヨチ!ヨチヨチヨチ!

以外にも素早くヨチの体勢になって車道から離れ始める。

アライちゃん5「う゛ぅ、はじににげるのりゃあ゛!」ヨチヨチヨチヨチ

車道は危ないと姉から教わった事をまだ覚えていたらしく、再び道路の端にあるごみ捨て場に向かってヨチヨチと向かっていった。


229: 名無しさん (ワッチョイ c015-d88a) :2019/04/18(木) 02:05:05 ID:wpWh36pM00
アライちゃん5「うゆぅ… おなかしゅいたのりゃ…」ヨチ…ヨチ…

夜中ということもあり、車の通行がなかったため、アライちゃんは何とか元のゴミ捨て場にたどりついた。

アライちゃん5「さっきこのふくろからいーにおいがしてたのりゃ!」バリバリバリバリ

アライちゃんはゴミ袋を引っ掻いて穴を空けた。

ガラガラガラガラガラガラッ!

…袋の中身は空缶だった。

アライちゃん5「ぴいっ!」

アライちゃんの頭上に空缶が降り注いだ。

アライちゃん5「び、びっくりしたのりゃ…」
アライちゃん5「でもここからおいちそーなにおいがするのりゃ!」ガサゴソ

空缶の山を漁るアライちゃんだったが、お目当ての餌になりそうなものは見つからなかった。
それもそのはずで、前日は生ゴミの回収日だったが、この日は空缶の回収日だった。

アライちゃん5「うゆぅ… ごはんがないのりゃ…? でもごはんのにおいはするのりゃ?」ガサゴソ

そんなこととは露知らず、アライちゃんはなおも空缶を漁り続けた。

アライちゃん5「うゆ!ここからいちばんいーにおいがするのりゃ!」

アライちゃんが見つけたのはサバ缶の空缶だった。
洗い方が雑だったせいか、臭いと僅かなカスが缶にこびりついていた。

アライちゃん5「ぺりょぺりょ…ぺりょぺりょ…」ピチャピチャピチャピチャ

アライちゃんは缶に付いた残りカスを舐め始めた。

アライちゃん5「おいちーのりゃ~!もっとなめるのりゃ!」ペリョペリョペリョペリョ

ザクッ!

アライちゃん5「いぎゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!」ビクーン

缶の鋭い切り口の部分がアライちゃんの舌を切り裂いた。

アライちゃん5「へおは!へおはいはいほらあぁぁぁぁぁぁっ!(べろが!べろがいたいのりゃあぁぁぁぁぁぁっ!」ドタバタジタバタ

激しい舌の痛みにアライちゃんは口から血を垂れ流しながらのたうち回った。

アライちゃん5「あ゛ぅ゛ぁ… あ゛ぁ…………」ピクピク

今日1日の逃走劇で疲れ切っていたところへの大量の出血、そして強烈な痛み…
アライちゃんの心身は急速に衰弱していった…



※このページは、『アライさんアンチスレ避難所』様にあるアライさん、コバエさんなりきり用のスレッド『アライちゃんのおうち』をまとめたものです。




最終更新:2019年06月03日 00:36