230: 名無しさん (ワッチョイ c015-d88a) :2019/04/18(木) 03:02:08 ID:wpWh36pM00
― さて、追い出された長姉はどうなったのだろうか?
ここで少し時間を遡ってみる ―
――――――――――――――――
アライちゃん1「うぅ… いもーとたちはわからずやなのりゃ… もうしらないのりゃ…」グスングスン… ヨチヨチ…
姉なりに守ろうとした妹達を目の前で惨殺され、その妹達に暴言を浴びせられた挙句に群れから追い出されるという、恩を仇で返すような仕打ちを受けたアライちゃんの心は今にも折れんばかりであった。
トボトボと公園内を歩き出したその時―
ココハアライシャンノオウチナノリャーッ!
イギャアアアアァァァァァァッ!
アライちゃん1「うゆっ!?いもーとのこえなのりゃ!」
木々の間の向こうから妹達の悲鳴が聞こえてきた。
アライちゃん1「いもーとぉ~~! どうしたのりゃぁぁぁ~!」ヨチヨチヨチヨチ
妹達の悲鳴を聞き、危機が迫っていることを直感した長姉アライちゃんは、先程までいた木の穴へ引返した。
穴のある木の前に着くと、妹達を呼んだ。
アライちゃん5「いもーと!どうしたのりゃ!?」
ヒョコッ
アライちゃん5「ぴっ、ぴいぃぃぃぃぃぃっ!」
穴から顔を出したのは、妹ではなくアオダイショウだった。
チロチロチロチロチロチロチロ…
舌を出し入れしながらアオダイショウはアライちゃんの方を向いた。
アライちゃん1「に、にげゆのりゃぁぁぁぁぁ~っ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ
アライちゃんは恐怖に駆られその場から全力で逃げ出した。
――――――――――――――――
アライちゃん1「うゆぅ… はぁ… はぁ… はぁ… はぁ…」ヨチヨチ
アライちゃんは全力で逃げた。
どこをどう逃げてきたかも覚えていなかった。
いつしか辺りは真っ暗になっていた。
アライちゃん1「うゆぅ… つかれたのりゃ…」ヨチヨチ…
周囲を見渡すと、風景に見覚えがあった。
アライちゃん1「まえにいたところのちかくなのりゃ…」キョロキョロ
グ~ キュルルル…
アライちゃん1「…おなかもすいたのりゃ… ごはんがありゅかもしれないのりゃ…」ヨチ…ヨチ…
アライちゃんは前日いたゴミ捨て場へ戻ってみることにした。
231: 名無しさん (ワッチョイ c015-d88a) :2019/04/18(木) 03:29:08 ID:wpWh36pM00
ゴミ捨て場の近くまで来たアライちゃんの目に、何かが転がっているのが映った。
アライちゃん1「うゆ?なにかあるのりゃ?」
近寄ったアライちゃんの前にあったもの、それは…
アライちゃん5「ぁ゛…… の゛ぁ…………」グッタリ
アライちゃん1「い、いもーと?!」ガーン
…口から血の泡を吹く瀕死の妹だった。
アライちゃん1「いもーと!おきるのりゃ! なにがあったのりゃ!?」ユサユサ
アライちゃん5「お゛ぁ… お゛… ね゛… じゃ……」グッタリ
長姉は妹を揺さぶって起こそうとしたが、最早妹の命は尽きようとしていた。
アライちゃん5「だ… だ…… じゅ… げ… ぁ… ぁ… …… … 」ガクッ
アライちゃん1「いもーと!いもーとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」ユッサユッサユッサユッサ
妹は姉の眼前で短い生涯を終えた。
姉は妹の亡骸を揺さぶり続けたが、何の反応も返ってはこなかった。
アライちゃん1「う… う゛ぅ……… の゛あ゛ぁぁぁぁーーーん!の゛お゛ぁぁぁーーーん!」
心の糸が切れたのか、堰を切ったようにアライちゃんは泣きだした。
アライちゃん1「の゛あ゛ぁぁぁぁーーーん!の゛お゛ぁぁぁーーーん!の゛あ゛ぁぁぁぁーーーん!の゛お゛ぁぁぁーーーん!」ビエエエエエエエエエン
深夜の住宅街にアライちゃんの泣き声が轟いた。
6匹いたはずの探検隊姉妹は、たった1日で長姉を残すのみとなっていた…
232: 名無しさん (オッペケ 837b-83ce) :2019/04/19(金) 22:06:02 ID:FcSXBUTgSr
アライちゃん1「の゛あ゛ぁぁぁぁん!の゛あ゛ぁぁぁぁん!……………ひぐぅひぐ…お゛な゛がぁしゅいたのりゃあ゛!!の゛あ゛ぁぁぁぁぁん!」ギュルルルルルル
アライちゃんは半ばパニック状態の様で、泣きながら空腹を訴えていた。
アライちゃん1「の゛ぁぁぁぁぁん!のぁぁぁぁあ゛んどう゛じであらいしゃんがぁかわいぞうなめに゛ぃ!のあ゛ぁぁぁぁん」ジタバタビエエエエン!
「おい!いい加減にしやがれ誰だこんな遅くによぉ!」カツカツ
アライちゃん1「の゛、のぁあ!?」ビクン!
いつ止まるとも知れないアライちゃんの鳴き声が止まる。
「てかやっぱりアライちゃんかよ!こっちは仕事終わりで疲れてるってのによぉ!」ツカツカ
眠りを邪魔された恨みもあってか敵意を隠さずにアライちゃんに向かっていく人間。
発情期の野良ネコよりも大声なアライちゃんの鳴き声が深夜の住宅街に鳴り続けて居たのだ、こうなる事は必然的だっただろう。
アライちゃん1「!?のぁぁぁぁぁん!!ひどじゃああああん!あらい゛じゃんをたちけてぇ!」ビエエエエンヨチヨチヨチ
普段のアライちゃんならばこんな無防備に人間に近づいたりする事は無いはず(?)ではあったが、心が折れていた為だろうか縋り付く様に人に向かって行ってしまった。
233: 名無しさん (ワッチョイ c015-d88a) :2019/04/20(土) 02:07:58 ID:wpWh36pM00
男「うっせえぇぇぇぇぇっ!」ドゴオッ!
アライちゃん1「ぎびい゛ぃぃぃぃぃっ!」ゴロゴロゴロゴロ
男の蹴りを喰らい、アライちゃんは地面を転がった。
アライちゃん1「い゛ぢゃあぁいぃぃぃーー!い゛ぢゃいのりゃあぁぁぁぁっ!」バタバタ
激しい痛みにアライちゃんはさらに大きな泣き声をあげた。
男「~~~~~~~~~っ!!!」ピキピキ
その泣き声は男の憎悪を一層掻き立てた。
男「…」ザッ…ザッ…
男は無言でアライちゃんに歩み寄っていった。
アライちゃん1「ぴいぃぃぃっ!に、にげるのりゃあぁぁぁ~っ!」
必死に逃走を図ろうとするアライちゃん。
しかし…
アライちゃん1「ぴぎいっ!あ、あんよがいたいのりゃあぁ~っ!」ズリ… ズリ…
先程の蹴りで脚を痛めてしまい、その場からまともに動くことができなかった。
男「…」ザッ…ザッ…
男は尚も無言でアライちゃんに迫っていった。
アライちゃん1「く、くりゅなあぁぁっ!くりゅなあぁぁぁぁぁっ!」ガクガク
男の歩みは止まらない。
アライちゃん1「ひ、ひとしゃん… や、やめりゅのりゃ… あらいしゃんがかわいそーなのりゃ… 」ブルブル
男「…」ザッ…ザッ…
アライちゃん1「ひ、ひとしゃん… かーいいしっぽのだんしゅみしぇるからゆりゅしてほしーのりゃ… 」シッポフリフリ
アライちゃんは命乞いのつもりか、尻尾のダンスを始めた。
アライちゃん1「しっぽ♪しっぽ♪しっぽのだんしゅ♪」シッポフリフリ
男「…」ピタッ
男の歩みが止まった。
アライちゃん1「しっぽふりふり、ふーりふり♪かーいいかーいいあらいしゃん♪なのりゃー!」シッポフリフリフリフリ
男「…」
男は無言のままその場で仁王立ちになった。
アライちゃん1「ひ、ひとしゃん?みのがしてく―」
男は足を振り上げ―
アライちゃんを踏んだ。
アライちゃん1「びぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」グシャア!
男「バカにしてんのかオラァーーーーーーーッ!!!」グシャッ!
アライちゃん必死の命乞いは完全に逆効果だった。
男「なーにが『しっぽのだんしゅ』だあぁぁぁっ!」ゲシゲシゲシゲシッ!
アライちゃん1「ぴぎぃ!ぐぶぅ!ごばぁ!げぼぉ!」グチャッグチャッグチャッグチャッ!
男「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇぇぇぇぇぇぇーーーーーっ!」ゲシゲシゲシゲシッゲシゲシゲシゲシッ!
アライちゃん「ぐっ!ごっ!ばぁ!い゛っ!や゛っ!あ゛っ!ぶっ!ぎびっ!おぶっ!がばっ!」グチャッ!グチャッ!グチャッ!グチャッ!グチャッ!グチャッ!グチャッ!グチャッ!グチャッ!グチャッ!
アライちゃん(お…おか…しゃ… い……いも………と…………)
アライちゃんの意識は急速に遠のいていった…
―ーーーーーーーーー
男「ハァ… ハァ… あークソがっ!」ゼエ…ハア…
アライちゃん1「」グッチャグチャ
男「ハァ… もう1回風呂入って寝なおすか…」スタスタ
原形を留めないほど踏み潰されたアライちゃんの死骸を残して、男は自宅へと去っていった。
―こうして探検隊アライちゃん姉妹は全滅した。この間、僅か1日の出来事であった…
234: 名無しさん (ワッチョイ aea6-1e34) :2019/04/23(火) 00:43:44 ID:dGQV6BaM00
good
※このページは、『アライさんアンチスレ避難所』様にあるアライさん、コバエさんなりきり用のスレッド『アライちゃんのおうち』をまとめたものです。
最終更新:2019年06月03日 00:36