アライちゃんのおうち・その17

262: 名無しさん (ワッチョイ e1ef-100f) :2019/05/29(水) 05:51:31 ID:4ajoc3.k00
「さあアライちゃん、しっぽを取ったら人に一歩近づくよ」
「不愉快なしっぽのダンスなんてやらなくてもみんな仲良くしてくれるよ」
アライちゃん1に微笑みかける

ぎっとしっぽを捻り引く!
ブチブチと皮膚がちぎれる感覚がつたわってくる!
「えいっ!」

アライちゃん1「みんぎゃわー、ひぎっひぎっっっ!」
ブチっという音とともにしっぽがちぎれる
アライちゃん1は激痛とアイデンティティを失った悲しみでのたうち回る

アライちゃん1「みぎぃ、みぎぃー、ちっぽがぁぁぁ!アライしゃんのじょうめいがぁぁぁっ!!!」

「いやー、良かったね、これで人間になれる!人生勝ち組だよ!」
しっぽがなくなったアライちゃん1を祝福する

アライちゃん2「ぶるるっ!いやなのりゃ、あんなできそこないになりたくないのりゃっ!」
僕がアライちゃん1に気を取られてると思ったのだろう、アライちゃん2がそーっと僕から後ずさりで離れていく
もちろんヨチヨチハイハイのアライちゃんだ
ほんの2、3歩の距離を取るのがやっとだ

僕はアライちゃん1をアライちゃん3、4のいるケージに放り込むとあっという間にアライちゃん2のしっぽを掴み目の前にぶら下げる

アライちゃん4「いいきみなのりゃ、おくびょうもりょっ!」
アライちゃん3「ニンゲンにこびをうりゅとか、アライしゃんのかざかみにもおけないのりゃっ!」
アライちゃん3、4は落ちて来たアライちゃん1をゲシゲシと蹴りつける

アライちゃん1「やべーどりゃ、やめーどりゃ、いぼーどどくぜじでおでーじゃんにざがらゔにゃー!」
頭を抱えながら妹達に命令している
アライちゃん2の処理が終わるまで無事でいるかな?
まあ、死んだら死んだで3人になるだけか
アライちゃん2に視線を戻す
姉妹3人のしっぽが引きちぎられるのを目の当たりにしたからか、意外と静かだ
「悪あがきすると思ったんだけどな」

アライちゃん2「ひ、ひとしゃん」
「なにかな?」

アライちゃん2「ていあんがあるのりゃ、もういちどアライしゃんにちっぽのだんすやらせてほしいのりゃ」
アライちゃん2「さっきのはちっぱいしちゃったのりゃ、おねーしゃんがふりつけまちごってたのりゃ」
アライちゃん2「アライしゃんがかんぺききゅーとなだんすすゆかりゃ、こんどはアライしゃんだけでやらせてほしいのりゃ」

アライちゃん2は往生際の悪さを発揮して僕にはなんの得にもならない提案をする

アライちゃん2「そりぇでっ、かんぺきぷりちーにだんすできたりゃ・・・」
僕は話を無視して、今回は一気に力づくでしっぽを引きちぎった

ぶっっちぃーん!!!

アライちゃん2「あぎゃぎゃぎゃぎゃん!!!」
アライちゃん2「なんれー!なんれはなしおぎいれぐれっ、ひぎっ、ひきっ」
アライちゃん2は目を見開き驚きを隠せない様だ

「アライちゃん、交渉っていうのはね、相手が欲しいものを出さないと交渉にならないんだよ?知ってた?」
バカにも、アライちゃんにすらわかるように言ったはずだが、アライちゃん2はしっぽが無くなったおしりをさすりながらキョトンとしている
ショック過ぎたのか泣くのも忘れている様だ

アライちゃん2「らっで、ひどじゃん、ちっぽどだんず、ほべでぐれだのにー、いじゃいのりゃー、だばざでだのりゃー」
アライさん特有の不幸ゲージが振り切れたのか今度は号泣しだした
アライちゃん2「びぇっ、びええーん、のおぉーんおん」

「静かにしなさい!」
僕はアライちゃん2を叱りつけると胴体を持ち直し横っ面を思い切りビンタする

アライちゃん2「のぉー、ぷぺっっ!!!」
アライちゃん2の首がぐりんと真横を向く
アライちゃん2「っっつ?!」

アライちゃん2の頭を掴み正面を向かせる
「アライちゃん、勝手に話を進めて相手の同意も得ずに約束した気になるのはアライさん全体の悪い習性だよ?」
「そもそも何をしようと4人ともしっぽは取るつもりだったから、ダンスが上手くても無駄だったんだよ?」

アライちゃん2は今度はぼろぼろと大粒の涙を流しながら声も出さずにメソメソと泣き始めた


267: 名無しさん (ワッチョイ e1ef-fec5) :2019/05/30(木) 03:31:29 ID:4ajoc3.k00
アライちゃん2はまだ鼻を鳴らしてぐずっている
アライちゃん2「いたい・・・のりゃ、かなしいのりゃ・・・ぐずっ」

よし、準備が出来た
僕は部屋の中央に備え付けた背の高いテーブルに3人の入ったケージとアライちゃん2を降ろす

アライちゃん2「ここ、なんなのりゃ?ひとしゃん?ぶるるっ、まだいたいことすうのりゃ?」

テーブルはアライちゃんたちがこれから暮らす空間として用意したもので、一般的な4人掛けの食卓テーブルを2つ繋げている
そこには体長50センチ程度のアライちゃんがゆったりとくつろげるミニチュアのベッドが4台と
食卓として利用するミニチュアのテーブルとアライちゃんの人数分の4脚の椅子が並べてある
また猫用の砂箱をトイレとしてテーブルとは離れた位置に設置してある

部屋自体は6畳程度の広さで天井近くに2か所、明り取り用の窓がはめ込んである
窓ははめ殺しで開けることは出来ず、入り口も一か所、出入りには鍵の必要なオートロックの扉と逃亡防止策は万全だ
これからこの部屋でアライちゃんが人間社会で共存するための教育を進めていくつもりだ

アライちゃん4「ここからだすのりゃー、アライしゃんをいじめるニンゲンはやつざきにすりゅのりゃ!!」
アライちゃん3「はやくちっぽなおすのりゃ、アライしゃんのいうこときかないとゆるさないのりゃ」
相変わらず鼻息が荒いな、教育を始める前にお仕置きしないと
しっぽを捻じ切った痕も塞がりつつあり、既に血も止まっている、さすがの回復力だ

アライちゃん1はというとアライちゃん3、4にボコられ全身が引っ掻き傷だらけで毛皮もあちこち擦り切れている
アライちゃん1「うじゅう、ひどいのりゃ、ひとしゃんもいもーともアライしゃんにひどいことばかりするのりゃ」
頭を抱えて丸まりブルブルと震えている

僕はケージの入り口を開け、雑にケージを逆さにした
アライちゃん1「ぽげっ!」
アライちゃん3「ぴぎっ!」
アライちゃん4「へぶっ!」
3人のアライちゃんはケージに体のあちこちをぶつけながらテーブルに落ちる

3人のうち、最も好戦的なアライちゃん4がいち早く体勢を立て直し、頭を低く構える
アライちゃん4「ふしゃーっ!!!ニンゲンめ、ゆるさないのりゃっ!!」
全身の毛を逆立てて自分を大きく見せる!唸り声もなかなかの大きさ、激しい怒りと殺意に溢れている!!
ぐぐぐっと身体を縮めると反動をつけて後ろ足でテーブルを蹴った!

ぴょーん

いくら姉妹の内が膝立ちや伝い立ちが出来るからと言って、ハイハイ期のアライちゃんでは矢の様にとはいかない
跳び上がったアライちゃん4は放物線を描き僕に向かってくる
緩やかなジャンプの頂点あたりでアライちゃん4を叩き落とす!

アライちゃん4は「へぶっ!」とさっきと同じ声を上げて床に叩き付けられた
思い切り顔面と腹を床に打ち付けのたうっている

「アライちゃーん、やっちゃったねぇ」
アライちゃんのファーの様な首回りの毛をむんずと掴み目の前に吊り下げる

アライちゃん4「ふぐー、お、ば、えっ!!あらいひゃんにひどいごどばっかじでっ」
アライちゃん4「いまにおかーしゃがだずげにぎでおばえなんが、ごでんばんじひでぐれるんだぞー」
アライちゃん4「のおおぉーん、のっ、のおおおおぉん」
号泣である
アライちゃん4にはアライさんのアイディンティティを全否定する屈辱を与えないとな

僕はアライちゃん4をテーブルに置き首元に手をかける、そして・・・
びりぃっとアライちゃんの毛皮を引き裂く
面白いことにアライさんたちの毛皮は服状になっていてきれいに脱がすことが出来るが
アライさんたちはそれを自分の毛と認識している為、自分で脱ぐことは出来ない様だ
もちろん生まれて数ヶ月のアライちゃん達にそんな認識は無い訳で、アライちゃん4も
他の成り行きを見守っていた3人の姉妹も驚きを隠せずにいた

アライちゃん4「へっぷしっ!ニンゲン、アライしゃんになにしたのりゃっ!てにもったのはなんなのりゃっ?!」
上半身丸裸になったアライちゃんは肌寒いのか、恐ろしいのかブルブル震えている
残っている毛皮はタイツ上の下半身だけだ

「これ?アライちゃんの毛皮だよ?アライちゃんはもうアライちゃんじゃなくなるから残った毛皮も取るよ」
ビリビリと残った下半身の毛皮もむしり取りぽいと投げ捨てる

何が起こっているのかわからないといったアライちゃん達
アライちゃん4には事態を理解させる為に大きな鏡で自分の姿を見せてやる
姉妹と鏡の中の自分を交互に見返し、何度目かにようやく鏡の中の奇妙な奴が自分だと気付いた様だった

アライちゃん4「ひ、ひどいのりゃ、ちっぽもない、けがわもない、アライしゃんのかわいいとこがぜんぶきえたのりゃ」
ついさっきまであんなに怒気を孕んでいたアライちゃん4の声からみるみる覇気が消えていくのがわかった
ぼんやりと空を見つめ、焦点の合わない瞳からは光が消え失せ、吊り上がっていた目尻も心なしか下がっている様に見えた


268: 名無しさん (ワッチョイ e1ef-fec5) :2019/05/30(木) 03:32:42 ID:4ajoc3.k00
アライちゃん1がおそるおそる口を開く
アライちゃん1「ひとしゃん、そ、そのへんにしとくのりゃ」
アライちゃん1「まだひきかえせるのりゃ、それいじょうやるとおかーしゃをよんでころしてもらうしかないのりゃ」
最も弱気なアライちゃん1から脅しの言葉が発せられた

アライちゃん1「あ、アライしゃんもてあらなことはしたくないのりゃ、
はやくしないとおかーしゃがひとしゃんをころしにくるのりゃ」
どうやら置かれている状況を理解する必要がある様だ
僕は一旦部屋から出ると黒い布を被せた大きなケージを台車に載せて運んで来た
ケージからは「なんなのだー?くらいのだー?」と呑気な声が聞こえる

「アライちゃん達、これが誰かはわかるよね?」
ケージに掛かった布を取ると、そこにはアライちゃん達の母親、アライさんがいた!

アライさん「おー、アライさんの子たちなのだ―、待ってるのだ、すぐここから出るのだー」
静かにさせる為に入れておいた揚げパンをくちゃくちゃやりながらケージの出口を探している
アライさん「うーん、出方がわかんないのだ」
きょろきょろと辺りを見回すアライさんと目が合った

アライさん「おい、そこのひと、アライさんをここから出してほしーのだ!」
アライさん「聞こえてるのか、アライさんはあの子たちと一緒に居ないとダメなのだ」
無視する
アライさん「うー、何で黙ってるのだっ!!いいから早く出さないとかんど―的な親子の再会が出来ないのだ―!」
アライさんはケージに手をかけガシャガシャとケージを揺すり出す

僕は無言のままケージの入り口を開ける
アライさん「それでいいのだ、従順にしてれば悪い様にはしないのだwww」
僕を見下す様に一瞥するとアライさんは子供たちのいるテーブルに近づく
そして子供たちを見て・・・

アライさん「なっ!どうしたのだ!!みんなのしっぽがないのだ!!」
アライちゃん4「ううっ、おかーしゃ!あのニンゲンなのあ、あいちゅがアライしゃんたちにひどいことしたのりゃー!!」
アライさん「ひ、ひどいのだ・・・お前、毛皮まで取られたのか・・・許せないのだ!アライさん一家の危機なのだ!!!」
アライさんはブルブルと震えこちらを殺意を孕んだ目で睨み付けている

アライさんはぐっと姿勢を低くし爪を立てた、完全な臨戦態勢だ!
だっ!床を蹴り僕に向かって突っ込んでくる!!
アライさん「とりゃー!!!」
掛け声はマヌケだった


269: 名無しさん (ワッチョイ af43-fe41) :2019/05/30(木) 21:11:54 ID:wpWh36pM00
268
母アライさん登場だ!
親子揃って身も心もバキバキにへし折ってやりたいですね!



※このページは、『アライさんアンチスレ避難所』様にあるアライさん、コバエさんなりきり用のスレッド『アライちゃんのおうち』をまとめたものです。





最終更新:2019年06月17日 00:00