63 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 20:59:34.34 ID:r80oM3z/o
アライちゃん1「あらいっこなのだー」コスリコスリ
アライちゃん2「したにみずがたまってるのだ!」
アライちゃん3「のどかわいたのだー」
アライさんの子供たちは籠の底の隙間から、タライに溜まった水へ舌を伸ばす。
だが、水面に舌先は届かなかった。
先程洗浄のために使った水には抜けた毛や、なんやよくわからんネバネバが浮いている。
そんなものが気にならないほど、喉が渇いているのか…あるいは、元から気にしないのか。
大まかな汚れは取れただろう。
食通の友人は水を止めた。
アライちゃん1「の、のど、かわいたのだ…」
食通の友人「さて、と。それじゃ」ガチャ
食通の友人は、籠の上を開けると、中の子供へ手を伸ばす。
子供たちは、伸ばされた手から逃げ惑い、籠の中を走り回る。
アライちゃん1「ぴぃっ!」ヨチヨチ
アライちゃん2「つ、つかまるのやなのだ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん3「た、た、たすけ…」ガクガクブルブル
先程母親を殺されたときの恐怖が蘇ったのだろう。
籠のすみへ逃げる子供たち。
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 21:18:50.18 ID:r80oM3z/o
食通の友人は、子供の一人を背中からガシッと鷲掴みにした。
体の大きさは、フェレットの成体より一回り大きい程度だろうか。
アライちゃん1「ひぃ!い、ぁ、あああああ!」ジタバタ
アライちゃん2「お、おねーしゃんをはなすのだぁ!」ガブッ
子供の一人が、姉を掴む手へ噛みつく。
食通の友人「ッッ痛ってェーーなこのハエガイジクソムシがあァ!」
そう言うと、なんと食通の友人は、手に握るアライちゃん1を鈍器代わりに振りかざし、
アライちゃん2の頭をぶん殴った。
アライちゃん1「ぎびっ!!」
アライちゃん2「はぎゃあっ!」
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 21:27:24.56 ID:r80oM3z/o
食通の友人「このクソ虫が!このクソ虫が!このクソ虫がああっぁあ!」ブンッ ガンッ ガンッ
アライちゃん1の頭を、何度もアライちゃん2の頭へ打ち付ける。
ふと食通の友人は手を止める。
アライちゃん1「」ピクピク
アライちゃん2「」ピクピク
アライちゃん3「ひ、あ、あわ、あわっわわわ…こ、ころさな、いで、なのだぁ」ガチガチブルブル
食通の友人「フゥーッフゥーッ…いかん、殺してしまったら台無しだ」
アライちゃん1「う゛…ぁ…」ピクピク
アライちゃん2「いだい…いだいぃっ…」血ダラダラ
籠の中だけで、手首のスナップだけで殴っていたためか、
2匹とも致命傷には至らなかったようだ。
これがもし籠の外であれば、全身の力を使った渾身の殴打により、
2匹の頭蓋骨は割れた卵の殻のように潰れていたことだろう。
そして軽々と持ち上げられたアライちゃん1は、流し台へ移された。
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 21:37:15.02 ID:r80oM3z/o
アライちゃん1「ぐっう…!いだい…!あだまいだいのだぁ…!あだまいだいいだいいだいのだああぁぁ!」ビエエエエン
意識が戻り、痛みが強くなってきたのだろう。
流し台のアライちゃんは、大声で泣き出した。
食通の友人「黙れ。お前もああなりたいかい?」グイッ
食通の友人は、アライちゃんの顔を、まな板の上にある母親の死骸へと向けた。
アライちゃん1「ひぎゃっ…お、おかー…しゃん………!」ウルウル
アライちゃん1「おがーしゃん!おがーしゃああんっ!」ビエエエエン
先程は遠景でしか見ていなかったが、
こうして間近で母親の死体を見たことで、
愛する母親の死を実感したのだろう。
子供はワンワンと泣き出した。
食通の友人「…まあいいや。どうせ、すぐ声は止むんだからな」
食通の友人は、先程のホースの先へ、スポイトの先端のような器具を取り付けた。
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 21:52:49.58 ID:r80oM3z/o
そして器具を無理矢理アライちゃんの口の中へ捩じ込む。
アライちゃん1「むぐうぅぅっ!?」モゴモゴ
食通の友人「さっきの吐瀉物が食道に残ってるかもしれないから、念入りに洗わないとねぇ」キュッ
蛇口を捻ると、水が流れたホースが
蛇のように動き出す。
そして、アライちゃんの口の隙間から勢いよく水が吹き出した。
アライちゃん1「ぶごぐぶぼごがばぼごごぼぼうぐぶぼばっばべべばがばぼばぼぼ!!!」
口を適当に洗浄すると、器具を引き抜く。
アライちゃん「げはーっ…がぼっ…ごぼっほ!げほっ、げぇーっほごほっ!」
だがそれでは終わらず、今度は器具の先端をアライちゃんの肛門へと突っ込んだ。
アライちゃん1「ぴぎいぃぃっ!?」
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 22:03:09.33 ID:r80oM3z/o
今度は隙間から水が出ては来ない。
水を流し込まれた腹が、どんどん膨らんでいく。
アライちゃん1「あ゛あ゛あ゛ぁあああ!ぐるじぃおながいだいおしりいたいぎゃああああああああああ!!!」
そして破裂するのではと心配になるくらい水を流し込んだあたりで、肛門から器具を引き抜く。
途端に肛門から勢いよく水が排出され、排水口へ流れていく。
アライちゃん1「う゛う゛う゛ぅ゛ぅ゛っ!」ビューーッ
食通の友人は、水の排出を促すために、腹を上から下にぐーっと押していく。
アライちゃん1「ぎひーっ…ぎひーっ…」ピクピク
どうやら洗浄は完了したらしい。
先程より綺麗なケージへと、アライちゃんを入れ、蓋を閉める。
食通の友人「さてと、残りの奴は…」クルッ
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 22:13:47.77 ID:r80oM3z/o
アライちゃん2「もうちょっとででられるのだ!」グググ
アライちゃん3「はやくひっぱるのだ!みつかるのだ!」ヨジヨジ
なんと、先程閉め忘れた籠の蓋から1匹が這い出ており、
もう一匹を引っ張り上げようとしているではないか。
食通の友人「逃げるのかい?」
アライちゃん2「ひっ!み、みつかったのだ!」 ビクッ
アライちゃん3「は、はやくひきあげるのだぁ!」ヨジヨジ
食通の友人は、笑顔で籠へと近づく。
アライちゃん3「き、きたのだ!はやくぅ!」ヨジヨジ
アライちゃん2「ひ、ひゃあああ!」パッ
籠の上にいたアライちゃんは、なんと手を離し、もう一匹を籠の中へ落とした。
アライちゃん3「のだっ!」ボテッ
アライちゃん2「に、にげるのだぁ!」ピョン
なんと、このアライちゃんは、姉妹を見捨てて一匹だけ逃れようというのだ。
籠から下りると、アライちゃんは這い這いで一目散に部屋の外へ逃げていく。
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 22:19:05.30 ID:r80oM3z/o
アライちゃん3「お、おねーしゃん!?あらいしゃんがまだでてないのだぁ!あらいしゃんもつれてくのだぁ!」ガシャガシャ
アライちゃん2「はぁはぁ、にげるのだぁ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ
籠の中から、遠ざかる姉を見て泣き叫ぶ妹。
アライちゃん3「おいてくなんてひどいのだぁ!やくそくしたのだぁ!いっしょにおうちかえるって!おねーしゃん!おねーしゃん!」ガシャガシャ
アライちゃん2「おまえのぶんまでいきるのだー!」ヨチヨチヨチヨチ
だが、アライちゃんが尻を振りながら腹這いで逃げるそのスピードはあわれゴキブリ以下。
ルンバですら余裕で追い付けるほどの遅さだ。
食通の友人はすぐに距離を詰める。
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 22:27:44.61 ID:r80oM3z/o
アライちゃん2「もうちょっとでそとなのだぁ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃんはついに出ることができた。厨房の外へ。
だが外にはフローリングの廊下が続いており、どこが出口かは分からない。
アライちゃん2「とにかくにげるのだぁぁ!」ヨチヨチヨチヨチ
フローリングの床に、アライちゃんの腹と手足がこすれ、ドタドタと音を立てる。
左右に揺れるフワフワの尻尾が床に擦れ、綿埃が宙を舞う。
アライちゃん2「おそとにいくのだぁ!」ヨチヨチ
食通の友人「残念、ゲームオーバーだ」ガシッ ヒョイ
追い付いた食通の友人は、尻尾を掴んでアライちゃんを持ち上げた。
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 22:32:59.60 ID:r80oM3z/o
つづく
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/07(月) 23:53:53.57 ID:FJWBSZMB0
アライちゃん2「おまえのぶんまでいきるのだー!」ヨチヨチヨチヨチ
ナチュラルな下衆っぷりに吹いたわ
表向きは仲良し家族でも、所詮は害獣か
本当の愛なんてあるわけがなかった
最終更新:2017年11月13日 23:21