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農家への報復・その2

409 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 16:39:16.59 ID:ucpKpgfbO
…

農夫「ともあれ、畑をまた片付けなくちゃな…。ああ、どんどん野菜がなくなっていく…」

農夫「もうこのままでもいいんじゃねえかな………」

食通の友人「食いやすいものを残しておくと、餌場にされますよ」

農夫「おお、お前さんは…うちのお得意さんのショクさん」

食通の友人「はい、農夫さん…昨日も八文字八百屋さんから野菜買いましたよ」

農夫「ハハ…今年は出荷できるかな…」

食通の友人「酷いですねこれ…アライさん被害ですか」

農夫「ああ。昨日、籠罠つけてみたんだけどね…かかったのは1匹だけで、荒らされ放題だよ」

食通の友人「…自分で仕掛けたんすか?」

農夫「ああ。かかった1匹も、水に沈めてから籠から出してほっといたら、いつの間にか消えてたけどな」

食通の友人「…」

農夫「ショクさん?」

食通の友人「…なんでプロの駆除業者に頼まなかったんすか?」

410 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 16:48:28.97 ID:ucpKpgfbO
農夫「いやあ、害獣駆除なんてさ、イノシシやアライグマぐらいなら手慣れたもんだし。それに金もかかるんだろ?」

食通の友人「…それでこの結果ですか…」

農夫「ど、道具が悪かったんだよ。次はもっといいのを…」

食通の友人「言っておきますけど…あいつらをただの害獣と一緒だと思わない方がいいっすよ」

農夫「え」

食通の友人「あれはフレンズ…。言葉を話し、知能はヒトに匹敵するかもしれない…は言い過ぎだが、まあその辺の獣より狡猾です」

食通の友人「しかも、そいつらが森にウジャウジャ住んでいて、互いに情報交換している…」

食通の友人「そんな連中を、あなたは敵に回してしまった。やばいっすよ」

農夫「またまた、たかがアライさんだろ?大したことないって…」

食通の友人「…」

411 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 16:51:34.58 ID:ucpKpgfbO
食通の友人「今からでもプロの駆除業者に依頼した方が…」

農夫「いいっていいって。それよりホレ、今日は電気柵を買って取り付けるんだ」

食通の友人「…」

…


412 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 16:58:30.27 ID:ucpKpgfbO
~森の中~

アライグマ♂「…」ヘコヘコ

アライグマ♀「キューキュー」

森の中で、アライグマのつがいが交尾をしていた。
野性動物の交尾は数十秒で終わるという。雄のアライグマは間もなく雌へ遺伝子を注ぐだろう。

アライさん2「ちょっと待つのだ!」ガサッ

アライグマ♀「!?」ビクッ

アライグマ♂「!?」ビクッ

アライさん2「お前ばっかりずるいのだ!アライさんによこすのだ!」ゲシィ

アライグマ♀「キュー!」トテトテトテ…

アライさん2は雌のアライグマへ蹴りを放つ。雌は一目散に逃げていく。

アライグマ♂「…」ガクガクブルブル

アライさん2「おいお前、アライさんを気持ち良くするのだ」

アライさん2はよつんばいになり、雄のアライグマへ尻を向ける。

アライさん2「はやくするのだ」シッポフリフリ

アライグマ♂「…!」ガバッ

交尾を途中で邪魔された雄は、目の前のフレンズが雌のアライグマと同じフェロモンを
出しているのに気付き、アライさんに後ろから覆い被さる。

413 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 17:11:12.37 ID:ucpKpgfbO
アライグマ♂「キュ~」ヘコヘコ

アライさん2「あー気持ちいいのだ!」

雄はアライさん2へ覆い被さり、腰を打ち付ける。
アライさん2は恍惚の表情を浮かべている。

アライグマ♂「…!」ヘコヘコヘコヘコ

アライさん2「はぁっ…!はぁっ…!」

雄の腰の動きが速くなる。
アライさん2は眉間に皺を寄せ、口の端から涎を垂らしている。

アライグマ♂「っ…!」ビクッビクッ

アライさん2「の、のあぁぁっ…!」ビクッビクッ

アライグマの雄とアライさんは同時に、びくびくと腰を震わせた。

アライグマ♂「…」タターッ

アライさん2「はぁ、はぁ…気持ちよかったのだぁ…」ゼェハァ

アライグマをはじめとした野性動物は、ヒトに比べて交尾で絶頂に至るまでの時間がずっと短い。
どうやらそのフレンズであるアライさんも、同じ性質を受け継いでいるようだ。

414 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 17:24:38.95 ID:ucpKpgfbO
…

アライさん2「ふぅ、これでアライさんも子供ができるのだぁ」テクテク

アライちゃん1「あたらしいおかーしゃん、なにしてたのだ?」ヨチヨチ

アライちゃん2「あらいぐましゃんにいじめられて、かわいそうなのだぁ~」ヨチヨチ

アライさん2「今のは交尾なのだ。とっても気持ちいいのだ。将来チビ達もこうやって、赤ちゃんを作るのだぁ」

アライちゃん1「あたらしいおかーしゃんも、おかーしゃんになるのだ?」ヨチヨチ

アライちゃん2「かぞくいっぱいでたのちーのだぁ」キャッキャッ

アライさん2は、子供のアライさんを2匹連れて森の中を歩いていた。
これらはアライさん2自身の子ではなく、籠に捕まったアライさん1から託された子である。

アライさん1「ぜぇ…はぁ…」フラフラ

アライさん2「!お前、箱に閉じ込められてた…。出られたのか」

アライちゃん1「おかーしゃんなのだあー!」ヨチヨチ

アライちゃん2「あらいしゃんさびしかったのだ、おかーしゃんすきすきなのだぁ」ギューッ スリスリ

アライさん1「おーよしよし。チビ達、お母さんは戻ったのだ」ナデナデ

アライさん2「うぅ…チビ達が、元の親のとこに戻ってしまったのだ。あのまま帰ってこなきゃよかった…とは、さすがに言えないのだぁ」ションボリ

418 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 17:51:00.89 ID:ucpKpgfbO
アライさん3「出られたのか?」ガサッ

アライさん4「凄いのだ!よかったのだ」ガサッ

アライさん5「どうやって出たのだ?」

利己的かつ自己中心的な性格で知られるアライさんといえど、
籠罠の危機を知らせてくれた仲間のことは、多少なりとも身を案じていたのだろうか。
アライさん1が無事に帰ってきたのを見て、まあ若干は嬉しそうだ。

アライグマは基本的に群れをつくる習性はないが、
フレンズとしての知能と言語を得たためか、
出会ったら挨拶する程度の社会性は芽生え始めているようだ。

何かのきっかけがあれば、アライさん達はコロニーを作り、群れで活動するようになるだろうか?
いや、利己的な性格のアライさん達には、社会性を身に付けることなど無理だろう。

アライさん1「アライさんは…。あの畑を独り占めしようとしてる悪い人間に、殺されそうになったのだ…!」

アライさん2~5「!?」

419 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 17:58:20.44 ID:ucpKpgfbO
アライさん1「人間に捕まったアライさんは、箱ごと水に沈められて、殺されたのだぁ!でも、なんとか生き返って、ここまで戻ってきたのだ」

アライちゃん1「おかーしゃんをころすなんてひどいのだぁ!」ビエエエエン

アライちゃん2「わるいにんげんなのだぁ!」ビエエエエン

アライさん2「なんて悪い奴なのだ…」

アライさん3「このままあの畑に収穫に行ったら、もっと色々酷いことされるかもしれないのだ…」

アライさん4「食べ物のためにアライさんを殺すなんて、地獄の閻魔も見放すゴミなのだぁ」

アライさん5「どうすればいいのだ…。他の畑を探した方がいいのか…?」

420 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 18:33:53.25 ID:6kJ9zAp3O
アライさん1「いや、そんなわけにはいかないのだ…。あの畑は、チビ達を育てるのに必要なのだ」

アライさん3「えらく同感なのだ」

アライさん1「それに、あいつはアライさん達を殺そうとする大悪党なのだ…!みんな、あいつをやっつけるのだ!」

アライさん2「!でも…ヒトを敵に回すと怖いのだ…」

アライさん1「大丈夫なのだ。敵はあの人間1人なのだ。夜のうちにみんなであいつのところへ行って、棒切れで叩いたり引っ掻いたり首を絞めれば、それでみんなの畑に平和が戻るのだ!」

アライさん4「これだけの仲間がいれば、人間一人くらい楽勝なのだ!」

アライさん5「力を合わせてやっつけるのだ!」

アライちゃん1「のだー!」

アライちゃん2「なのだー!」

422 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 18:41:32.83 ID:6kJ9zAp3O
こうして森の奥では、アライさん達による農夫暗殺計画が企てられていた。

利益を互いに奪い合う利己的なアライさん達だが、
共通の敵を見つけたことで、その攻撃性を合わせて団結してしまったのだ。

もっとも農夫が死んでしまったら、もうこの畑に新たな作物は実らなくなるのだが…。


そんな恐るべき事態が進行しているとは知らない農夫は、呑気に電気柵の設置を進めし、
畑を夜襲から守る準備をしていた。
…今晩夜襲の目標となっているのが、畑でなく自分自身だというのに!


果たして彼らの戦いの行方は…?

そして、アライさん達による農夫暗殺計画が、今夜決行される。
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 18:42:34.32 ID:6kJ9zAp3O
つづく


426 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/08/18(金) 18:55:02.41 ID:TCDLyxwh0
こういうSSのハエガイジの繁殖方法が
野生のアライグマとの交尾と脳内補完してたけど
文章にするとめっちゃキモくてほんと素晴らしいです




最終更新:2017年11月13日 23:53