949 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/28(月) 22:46:28.18 ID:UavrjrOjo
…
アライさん1は、 やがて籠ごと誰かの家に運び込まれた。
男「ちわーす。特定有害駆除対象フレンズ配送でーす。親1匹と、子供2匹持ってきました」
ブラウンP「はい、ありがとう」
ブラウンPは、男へ金を支払った。
ブラウンP「助かるよ。日中は漫画の仕事で忙しいし、猟師の知り合いもいないし。届けてくれるのは実にいいね」
男「またのご利用お待ちしておりまーす」
男はまた車に乗り走り去っていく。
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/28(月) 22:48:32.18 ID:UavrjrOjo
アライさん1「ここがアライさんの家なのか?」
ブラウンP「君の家?…君は、どういう話を聞いてここに来たんだい。話してくれるかな」
アライさん1「いいのだ。見たとこお前もフレンズなのだ。戸籍を持ってそうなのだ」
ブラウンP「戸籍…」
アライさん1は、これまでの経緯を話した。
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/28(月) 22:52:27.88 ID:UavrjrOjo
アライさん1「というわけなのだ…キツネはいいやつなのだ。美味しいものくれたのだ。嘘つくはずがないのだ」
ブラウンP「…あっはははっはは!彼女もまた随分面白いアライ狩りを始めたじゃないか!親友と同じ姿のフレンズにやることとは思えないな!いい漫画のネタになりそうだ!」
アライさん1「何笑ってるのだ?アライさんはまだ戸籍を貰ってないのだ」
ブラウンP「君は、戸籍をとる前に試験をやることを知ってるかい?」
アライさん1「聞いたのだ。簡単な問題をやるって。で、いつやるのだ?」
ブラウンP「もう終わってるよ」
アライさん1「え?」
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/28(月) 22:55:10.96 ID:UavrjrOjo
ブラウンP「戸籍をとる前の試験は、ごく単純な2択問題だよ。1問題正解すればOKなんだ」
アライさん1「どんな問題なのだ?」
ブラウンP「教えてあげよう。問はこうだ…。『戸籍取得希望者は、特定有害駆除対象フレンズに含まないか』」
アライさん1「…?とく…な…なんなのだ…?」
958 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/28(月) 22:58:27.62 ID:UavrjrOjo
ブラウンP「さて、お腹が減ったな。なにか料理でも作ろうっと」
アライさん1「アライさんも食べたいのだー!」
…
フレンズの戸籍取得に試験が追加されたのは、
『特定有害フレンズの駆除促進のための法律』が施行されたのと同じ日である。
本法律が施行されて以来、戸籍を取得したアライさんの数は、0である。
959 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 23:00:53.20 ID:V0Mqi4Ubo
施行前にはいたんかね?
960 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 23:04:14.50 ID:8RCDvSnvO
ジャパリパークのアライさんじゃね?
961 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/28(月) 23:04:38.58 ID:UavrjrOjo
…
夜の保健所。
バスを清掃し終えた清掃員は、缶コーヒーを空けて飲んでいる。
キツネ「お疲れ様」
清掃員「…おつかれなの…だわ」
先程のフレンズが、清掃員の隣に腰掛ける。
キツネ「…今日もいっぱい、アライさんを保健所送りにしたよ」
清掃員「…仕事だから、仕方ないの…よ」
キツネ「…はは…」
清掃員「…きっとあいつらも、お前と話せて、浮かばれるの…です」
キツネ「…もうこんな仕事嫌だよおぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっぉおぉぉっ!!」ダキッ
キツネは清掃員に抱き付き、大声で泣く。
966 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/28(月) 23:10:56.55 ID:+ttmDDEtO
キツネ「みんな死ぬんだ!私が殺した!私があのアライさん達を殺したんだあああぁああああっ!!」
清掃員「…」
キツネ「あの子たちもっ!私と友達になれたかもしれないんだっ!みんなで一緒に宝探しとかしてっ!羽のついた帽子追っかけ回して!一緒に笑ったりできたかもしれないんだっ!それを私は皆殺しにしたんだっ!」
清掃員「…」ゴクゴク
清掃員「…ヒトの社会で生きるには、金がいるの…だ」
清掃員「ア…たし…達は、狭い動物園の檻の中じゃなく、自由を選んだのだ。その代償がこれなのだ」
清掃員「人間は皆、こうやって生きてたのだ。アライさん達も、そこに仲間入りしてしまったのだ…」
キツネ「うぅっ…!こんな事するくらいなら!ずっとジャパリ動物園にいればよかった!あの狭い動物園の中で、ゴロゴロしてればよかった!出てこなきゃよかった!」
清掃員「…今さら戻っても、もう美味しいゴハンの味や面白いゲームの楽しさは忘れられないのだ」
973 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/28(月) 23:18:59.16 ID:+ttmDDEtO
キツネ「うぅ…」
清掃員「…こっちもこっちで大変なのだ。つい頭に血が上って喧嘩することなんてしょっちゅうなのだ」
清掃員「…保健所に連れてこられたり…、畑を荒らして駆除されるアライさん達を見てると、分かるのだ」
清掃員「ア…たしも、お前や仲間達と出会わなかったら、きっとああしていたのだ」
清掃員「お前との出会いがなかったら、あたしもきっと、畑を荒らして暮らしてたのだ」
キツネ「畑…」
清掃員「ボス達の畑なのだ」
キツネ「ああ…」
清掃員「…みんなと溶け込むのが、つらいのだ」
キツネ「…」
978 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/28(月) 23:25:56.46 ID:UavrjrOjo
清掃員「…お前とペパプのみんなだけが、あたしの心の支えなのだ」
キツネ「はは…。なんで人は、こんなに辛い思いして、自分も他人も傷付けて、互いに窮屈な思いしながら…」
キツネ「贅沢な暮らしをすることを選んで、その道に突き進んでいるんだろうね…」
清掃員「…けものはいないけどのけものはいる。それがヒトの社会なのだ…」
キツネ「…」
キツネ「また、あの頃に戻れたらなぁ…。大好きだった宝探しとかして、毎日ぶらついてさ…」
清掃員「宝探しなんてしなくても、ネットで調べればすぐ見つかるのだ。でも、それを買うお金も、そこに行く時間もないのだ」
キツネ「…」
清掃員「…でも、宝物は…あるのだ」
キツネ「…うん、私もだよ」
ビー、ビーとブザーが鳴る。
今夜も保健所では、捕獲された有害駆除対象フレンズの安楽死が始まるのだ。
979 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/28(月) 23:26:27.18 ID:UavrjrOjo
つづく
983 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 23:32:15.61 ID:V0Mqi4Ubo
この様子だと清掃員は戸籍持ちかね
996 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/29(火) 00:01:48.49 ID:rlILW9wF0
フェネックから漂うダメ男を見捨てられないエリートキャリアウーマン感
まあアライさんの害悪さはその辺の人間なんかじゃかなわないけど
最終更新:2017年11月14日 19:56