23 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/29(火) 20:14:25.97 ID:MbUOQXZyo
それで、次のフェスは近いんだろ、準備はどうなんだ?
食通の友人「ばっちりだ。丁度食べごろだぜ」
食べごろ?どういうことだ。
アラジビってのは、捕まえたアライさんを料理するんだろ。
食べごろも何もないんじゃないか?
もしかして旬があるとか…?
食通の友人「まあ、楽しみにしてろよ」
まあ別に俺は食わないけど…
食通の友人「今回から予算増額するらしくてさ、会場もでかくなるし、海外からも客がくるんだと」
海外…?海外にまでモノ好きがいるんだな。
食通の友人「なんとフランスの大使が来るんだと。今回は、勝ったな」
何が勝ちなんだか…。
まあ、俺も稼ぎ時ではある。
当日は食肉ブースへアライさんを持っていくよ。
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/29(火) 20:42:48.71 ID:aTYyVHTSO
…
アラジビフェス当日。
オープニングイベントの、人気アイドルグループのライブは大盛況であった。
そしてあちこちのブースで、アラジビ料理が販売されていた。
アラジビ初心者「うわー…すごいな…」
店主1「いらっしゃーい!アラ汁だよー、塩味のきいたアラ汁だよー」
店主2「ヒャッハー!ライブキッチンだァ!超新鮮なアライさんホルモン焼き肉だぜエェ!!」
アライさん1「あ…あらいさんの…おなか…いだいのだ…だずげで…」ピクピク
ショクエモンPの影響だろうか。
彼のような、過激なパフォーマンスを好む料理人も増えている。
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/29(火) 20:46:45.15 ID:aTYyVHTSO
そして例のライブキッチンが始まった。
今回、ショクエモンPとブラウンPのクッキング対決は本イベントの目玉として、順番としては最後であった。
最後のステージクッキングは、17時前後。夕飯時である。
それまでは、若手料理人や、ベテランの料理人が、それぞれの料理を振る舞うのだ。
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/29(火) 20:55:41.63 ID:aTYyVHTSO
ステージクッキングでは、様々な料理が披露された。
血抜き済みの新鮮なアライ肉を、ショウガ醤油でいただく「アラ刺し」。
アライさんの肉を使った「アライソテー」。
煙でいぶしながら焼いた「ローストアライ」。
…どれも精肉済みのアライ肉を使った、『まともな料理』である。
食通の友人がやるような虐殺ショー…いわゆるライブキッチンは、ごくごく少数派なのだ。
中には 、アライちゃんの内臓を引きずり出し、ソーセージを詰めて焼く「ホットアライ」のようなゲテモノもあったが…。
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/29(火) 21:03:31.24 ID:aTYyVHTSO
そしてメインイベント。
ついにクッキングバトルが開始される。
司会「お待たせしました~!次は皆様おまちかねの、クッキング対決です!」
ブラウンP「やあみんな。ブラウンPだ。よろしく」
観客『YEAHHHHHHHHHHHHHHH!!』ワーワー!キャーキャー!
客席から黄色い悲鳴が聞こえる。
彼女、ブラウンPは「かっこいい女性」という印象を持たれている。
女性ファンも男性ファンも多い。
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/29(火) 21:07:32.15 ID:aTYyVHTSO
司会「挑戦を受けるのは!我らがレジェンド・オブ・キチガイ!ショクエモンPでございます!」
ショクエモンP「ヒャッハー!ついに俺の秘密兵器を披露するときがきたか!」
観客『YEAHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH!!!』
ショクエモンPこと食通の友人は、圧倒的な男性人気がある。
彼の冒涜的で暴力的で嗜虐的なライブキッチンはもはや伝説。
日本中、いや世界中のサディストどもの心と胃袋を鷲掴みにしている。
女性ファンもいることはいるが…
大概の場合、女性は「隠れファン」であることが多く、自ら名乗り出る者は多くない。
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/29(火) 21:16:07.63 ID:aTYyVHTSO
…
ブラウンP「さて、早速始めようか。おいで、おちびちゃん」パチン
アライちゃん1「なのだー!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん2「なのだー!」ヨチヨチヨチヨチ
観客『オォー!』パチパチパチパチ
司会「ブラウンP、この子達はどうやって入手したのですか?」
ブラウンP「森で罠にかかっていたところを、罠を外して連れてきたんだ」
アライちゃん1「そうなのだ!ぶらうんおねーしゃんは、あらいしゃんたちのいのちのおんじんなのらぁ!」
アライちゃん2「おかーしゃんにおいてかれて、おなかぺこぺこでしにそうだったとこを、たすけてくれたのだ!」
司会「へぇ~。アライちゃん達、ブラウンお姉さんのことは好きかい?」
アライちゃん1「だいしゅきなのだぁ~!おかーしゃんよりだいしゅきなのだ!」キャッキャッ
アライちゃん2「まいにちおいしーごはんくれるのだ!スキスキなのだ!」キャッキャッ
司会「んん…?ブラウンP、イベント前の食事は…?」
ブラウンP「飴玉とミルク、野菜ジュースだけを与えてある。胃や腸に残るものは与えてないね」
観客『パチパチパチパチパチパチ…』
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/29(火) 21:24:17.89 ID:aTYyVHTSO
司会「しかし、ブラウンPもライブキッチンにデビューするのですか?」
アライちゃん1「らいぶ?ぺぱぷらいぶなのか?」
アライちゃん2「さっきもぶらうんおねーしゃんといっしょにぺぱぷらいぶみたのだ!たのちかったのらー!」キャッキャッ
ブラウンP「ああ、そうだ…。ショクエモンP、あなたは私の憧れだ」
食通の友人「ふむ?」
ブラウンP「恐怖、絶望、混沌…それら全てが歓喜の渦となって客の心を鷲掴みにする。同じくホラーを表現する者として、あなたには感心するばかりだ」
ブラウンP「そう…ショクエモンP。君の料理は、客の胃袋だけでなく心を満たす」
ブラウンP「なればこそ、私とてその道で生きる人間。人の心を動かすことに、フィクション作品も料理も通じるんだ」
ブラウンP「ショクエモンP!私は君の背中ばかり追いかけてきた!今日この日、私は歓喜と恐怖の表現者として!キミを超える」
女性ファン『キャヤヤヤヤッヤアァァァアアーーーー!!!』
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/29(火) 21:32:53.88 ID:aTYyVHTSO
司会「それではさっそく、ブラウンPの料理、行ってみましょう!どうぞ!」
ブラウンP「それじゃあみんな、練習通り、一緒に頑張ろうか」
アライちゃん1「わかったのだー!」
アライちゃん2「いっしょにごはん、ちゅくるのらー!」
ブラウンP「さ、それじゃあ、お洋服脱ぎ脱ぎしようか」
アライちゃん1「ぬぐのらー!」ヌギヌギ パサッ
アライちゃん2「はだかんぼなのらー!」ヌギヌギ パサッ
アライちゃん達は、キッチンで全裸になった。
その姿は、普通の人間の少女とほとんど変わらない。
アライちゃん達がヒトの姿を得たけもの、フレンズであることが今一層観客へ実感を持たせた。
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/29(火) 21:45:49.59 ID:aTYyVHTSO
つづく
最終更新:2017年11月14日 20:23