アットウィキロゴ

高額取引されるアライちゃん その2

634 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 21:31:59.94 ID:cp2pOnAbo
武装警官「放射!」カチッ

火炎放射器から炎が放たれた。
厳密には着火された可燃液が噴射されたのである。

当然、そんなことをアライさん達が予測できるはずもなく。

交尾後アライさん1「あぎぎぎぎぃゃぁあああああーーーーーーっ!」ボッゴオォゥウ

次々に、炎に包まれる。

妊娠中アライさん2「あづいあづいいぃぃっぎゃあぁああああああーーーーーーー!!」ボジュウゥゥ

新しい命は、生まれることもなく。

出産直後アライさん3「のぎゃあああぁぁあっぁぁああああああ!!やめるのだあああっ!」ガシィ

産まれたばかりの我が子を、火炎から身を守る盾に使う。

乳児アライちゃん3「ぶじぇえええっ!」ボオオゥ

乳児アライちゃん4「ぴぎぃぃっ!」ボオォゥ

産まれたばかりの命は、母の盾となって燃えていく。

638 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 21:39:33.83 ID:cp2pOnAbo
乳母アライさん4「だずげでぇーーーっ!!!!」ボゴゴジュウウゥゥ

乳児アライちゃん1「びいぃぃぃっ!!!」ボオオウ

乳児アライちゃん2「のりゃああああああああっ!!!」ジュワアアアァ

母子もろとも、一瞬で炎に包まれる。

母アライさん5「びぎいいぃぃぃぃぃっっっ!!ちびたぢいいぃぃぃっ!おがーざんをだずげでえええっ!」ボッゴオォゥウ

籠の中へ囚われた我が子へ助けを求める。

アライグマ♂「キュルルル!!」メラメラ

ついでに害獣を一匹駆除する。

火炎放射を浴びたアライさん達は、燃え盛る炎に身を焼かれ、悲鳴を上げる。

639 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 21:41:20.75 ID:cp2pOnAbo
アライちゃん1「お、おがーしゃんがもえてるのらあぁ!」ガシャガシャ

アライちゃん2「たいへんなのだ!ひとしゃん!おかーしゃんをたしゅけるのらぁ!」ガシャガシャ

運転手によって籠へ閉じ込められた子供達は、籠の中で騒ぎ、暴れている。

武装警官「こいつらはどうします?保健所送りですか?」

警官1「養殖させられた特定有害駆除対象フレンズは、いかなる目的にも利用できない。まとめて焼却処分しましょう」

武装警官「了解」ガシッ

アライちゃん1「のだ?」

アライちゃん2「あらいしゃんたちを、おへやからだしてくれるのか?」

武装警官は、アライちゃん達の入った籠を持ち上げる。

641 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 21:44:47.04 ID:cp2pOnAbo
武装警官「フン!」ポイッ

アライちゃん1&2「のりゃあああ!?」

投げられた籠は、炎の中へ落ちた。

アライちゃん1「ぴぎいぃぃぃいぃっっ!!!あぢゅいあぢゅいのりゃあああああっ!!だぢゅげでええっ!だちてえええぇえーーっ!」ガシャン!ガシャン!

アライちゃん2「のぎゃあああああああああああっ!!!おがーじゃーーーんっ!!だぢでえええええええっ!」ガシャンガシャン

炎に包まれたアライちゃん達は、籠の中で暴れ回る。
だが籠はびくともせず、アライちゃん達を炎にくべたまま閉じ込めている。

644 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 21:50:51.31 ID:cp2pOnAbo
やがて、放った炎は消えた。

交尾後アライさん1「」プスプス

妊娠中アライさん2「」プスプス

出産直後アライさん3「お…ご…ぇ…」ジュウゥゥ

乳母アライさん4「…ァ…」プスプス

乳児アライちゃん1~4「」ジュウウゥ

母アライさん5「」プスプス

アライグマ♂「」プスプス

死屍累々である。
焦げ臭い匂いが部屋に充満する。

649 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 21:59:10.49 ID:cp2pOnAbo
アライちゃん1「」ブスブス

アライちゃん2「」ジュージュー

籠の中の子供2匹も、焼け焦げたようだ。

武装警官「焼却完了」

警官「まだ1匹息があるぞ」

出産直後アライさん3「…だ…げ…で…」ジュージュー

出産直後のアライさん3は、我が子を盾にすることで、頭部や胸部など致命的な部位を防御していた。
もっとも、手足や下半身は燃え尽きており、放置しても助かる見込みはないだろう。
単体回復スキルがあっても、もはや死を待つばかりである。

武装警官「焼きますか?」

警官1「いや、いい…」スタスタ

警官1は、アライさん3へ歩み寄る。

出産直後アライさん3「だ…げ…ず…げ…」ピクピク

警官1「フン!」グシャッ

出産直後アライさん3「ぎゅっ」メキィ

警官1は、アライさん3の喉を踏みつけた。

警官1「ふっ!ふっ!ふっ!」ドスドスドスドスドスドス

出産直後アライさん3「」グシャッグシャッグシャッグシャッ ボギン

何度も喉を踏みつけると、そのうち首が折れた。

657 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 22:08:41.24 ID:cp2pOnAbo
警官1「おい、アライさんはこれだけか?嘘をついたら刑期が延びるぞ、慎重に答えろ」ガシッグイッ

運転手「………奥の部屋で、チビを集めてる。それで全部だ」

運転手は諦めたようであり、自供する。

…

先程のアライちゃん飼育室の扉が開けられる。

金網の向こう側に、アライちゃんがわらわらと集まっていた。
その数、ざっと30匹はいると見てよい。

アライちゃん1「ひとしゃんなのらー」ヨチヨチ

アライちゃん2「ごはんなのかー?」ヨチヨチ

アライちゃん3「そっちいくのらー」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん4「ひとしゃん!あらいしゃん、おしょとにいってみたいのら!もりでおしゃんぽしたいのらぁ!」ヨチヨチヨチヨチ

警官1「む、壁の穴に入ろうとしている!焼却開始!」

武装警官「ラジャー」ガシャリ

武装警官は、火炎放射器を構えた。

662 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 22:15:50.04 ID:cp2pOnAbo
武装警官「放射!」ボッゴオォゥウ

火炎放射器から、30匹ほどのアライちゃん達に向かって炎が放たれる。

アライちゃん達「「「「のぎゃああああああああああああああーーーーーーっ!!」」」」ボゴワアアァァ

武装警官は、火炎放射器を左右に動かし、広範囲へ炎を放つ。

アライちゃん1「ぎぴいいぃぃっっ!!」ピョンピョン

アライちゃん飼育室の床は金網になっている。
アライちゃん1は金網の上で炎に包まれ、跳ね回る。

アライちゃん2「あぢゅいいいぃぃっ!おがーじゃーーーんっ!だぢゅげでえええええっ!」メラメラ

アライちゃん2は、体を床に擦り付けて火を消そうとする。

だが床は金網である。火を消すには役に立つはずもない。

665 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 22:22:59.68 ID:AjArXORvO
アライちゃん25「ひ、ひいいぃっっ!!とんねるにかくれりゅのりゃああっ!!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ

何匹かのアライちゃん達は、壁に空いた穴へ向かってよちよちと走る。

アライちゃん26「なのだーーっ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ スポッ

アライちゃん27「びいぃいっ!せなかがあぢゅいのりゃあっ!」メラメラ ヨチヨチヨチヨチ スポッ

アライちゃん28「こあいのらーーっ!!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ スポッ

アライちゃん29「かくれるのだぁ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ スポッ

アライちゃん30「これでだいじょうぶなのだぁ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ スポッ

数匹のアライちゃんは、壁に空いた穴へ逃げ込んでしまった。

警官1「ちっ!逃げ込まれたか!」

666 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 22:27:55.87 ID:cp2pOnAbo
武装警官「…あの壁の穴、どこに通じてるんでしょうかね?」

警官1「いや、わからんが…」

武装警官「…ん?金網の向こう側だけじゃなく、こっち側の壁にも穴が空いてるな」

武装警官は、壁の穴に気付く。
籠へアライちゃんを『捕獲』するためのトンネル出口だ。

武装警官は、壁の穴に耳を当てる。

「こ…こわいのらぁ!」
「もういったのか?」
「まだはなしごえがきこえたのらぁ!」
「びええええええんっ!せなかがあぢゅいのりゃああああっ!」
「べりーかーぷ!」

武装警官「…どうやら、この穴は向こう側とつながってるみたいですね」

警官2「ということは…」

武装警官「このトンネルの中に潜んでますね」

667 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 22:31:17.47 ID:cp2pOnAbo
武装警官は、壁の穴に火炎放射器の先を突っ込む。

武装警官「放射!」カチッ

暗い壁の穴の中が、火炎によって照らされ明るくなる。

火炎はジェット噴射のような勢いでトンネル内を焼き尽くしていく。

金網の隔たりの向こう側に空いた壁の穴から、火炎が飛び出た。

669 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 22:35:56.27 ID:cp2pOnAbo
武装警官「放射終了」カチッ

武装警官は穴から火炎放射器を引き抜く。

武装警官「燃やしました」

壁の穴へ逃げ込んだアライちゃん達がどうなったか、確認の必要はないだろう。

警官1「さて、向こうは…」

アライちゃんの飼育室は、焼け焦げたアライちゃんの山となっていた。

警官1「…全員死んだかな?」

武装警官「一応念入りに燃やしておきます」ボッゴオォゥウ

武装警官は、アライちゃんの山へ再び炎を放った。

アライちゃんの山から聞こえた声「のぎゃあああああああああああっっ!!!!」

武装警官「生き残りがいるっぽいですね。念入りに焼きましょう」ボッゴオォゥウ

やがて、燃料をだいぶ減らしたあたりで炎を止める。
もう声は聞こえなかった。

671 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 22:42:18.96 ID:cp2pOnAbo
…

警官は、この違法養殖場の従業員を一人残らず逮捕した。
現場にいなかった従業員の名前も芋づる式に判明。
指名手配は済んでおり、いずれ捕まるだろう。

運転手「くっ…なぜ、ここがわかったんだ!?追跡はされてなかったのに!」

山での所有者「ここの従業員以外、誰も立ち入らせてなかったぞ!バレるはずがない!」

車のトランクに入った装備は少なかったが、それだけで警官による追跡などを行う相手に決めるのは困難であろう。
実際のところ、カムフラージュに隙は見当たらず、山へ立ち入る人物は確認されていなかったのだ。

警官1「電話で通報があったんですよ、ここで養殖されてるって」

運転手「で…電話!?バカな、一体誰が!?」

警官2「匿名の通報でした」

山の所有者「匿名…!?」

672 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 22:46:02.19 ID:cp2pOnAbo
…

~特定有害駆除対象フレンズ撲滅委員会 本部~

会長「…」

会長がいる部屋の自動ドアが開く。
しかし、出入りする人物の姿は見当たらない。

「拙者、帰還したでござる」

どこからともなく、部屋の中で声がした。

会長「…よくやったのです。お前の潜入調査で、違法養殖場を摘発できたのです」

「はっ、拙者、光栄でござる!」

返事をした人物の姿は見当たらない。

673 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 22:51:00.07 ID:cp2pOnAbo
会長「もう透明化を解除してもよいのです」

「御意でござる」

会長以外誰もいなかった空間に、次第に人影が浮かび上がっていく。

緑の髪の少女「ふぅ…大変こわかったでござる…」スッ

なんと、緑の髪の少女が出現した。
今までは透明になっていたようだ。
いったいどんなテクノロジーだろうか?

…現代科学でこのような芸当を披露することはできない。
未知なる可能性、サンドスターを操る者…フレンズの特殊能力で間違いないだろう。

675 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 22:57:32.96 ID:AjArXORvO
会長「長期にわたる潜入捜査、ご苦労だったのです」

緑の髪の少女「い、いえいえ、拙者、できることをしたまででござる…」

会長「そう謙遜しなくていいのです。お前のハートは、かつてのビビり屋さんだった頃よりずっとタフになっているのです」

緑の髪の少女「いやぁ、そんな…」テレテレ

会長「野良アライさんは、一匹残らず滅ぼすのです。食べて、殺して、絶滅させるのです」

緑の髪の少女「…仲良くできたらいいのでござるが…拙者、もうその望みは捨てたでござる」

緑の髪の少女「かの救世主が、たったひとつだけ和解を諦めた相手、セルリアン…。きゃつらもその同類とみなし、心を鬼にするでござる…!」

会長「ただ一つ、大変なことがあるのです」

緑の髪の少女「な、何でござるか?」

会長「お前、ずっと透明になって潜入捜査してたせいで、行方不明者扱いになって捜索されてるのです」

緑の髪の少女「なんとな!?」

677 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 23:03:49.40 ID:AjArXORvO
…

緑の髪の少女「…」テクテク

緑の髪の少女は、部屋から出て、廊下を歩く。

緑の髪の少女「…ぅ…」テクテク

少女の脳裏に、炎に包まれるアライさん達の顔が浮かぶ。

必死に助けを求める者。
最期に母親の愛情を求める者。

必死に助かる術を探し隠れるも、無惨に殺される者。

緑の髪の少女「う…ぷっ…!」

炎に焼かれ、焼け焦げていく顔。
苦しみに悶える、断末魔の悲鳴。
肉が焼ける匂い。


そんな所業を、ヒトとそう変わらない姿のアライさん達へ、躊躇なく執行する武装警官の顔。



緑の髪の少女「むぐっ…んん!」タタッ

緑の髪の少女は、トイレへ駆け込む。


緑の髪の少女「げえええええっ!おえええええええっ!!!」

少女は吐いた。
涙を流しながら吐いた。

679 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 23:10:43.24 ID:cp2pOnAbo
緑の髪の少女「はぁ…はぁ………」ゼェゼェ

緑の髪の少女「なんでで…ござるか…」ハァハア

緑の髪の少女「アライさんだって、拙者達と同じフレンズなのに…!」

緑の髪の少女「親子の愛があって、喜んで、遊んで、笑って、泣いて…心があるのに!」ハァハア

緑の髪の少女「なんでっ!あんなに躊躇なく、みんな殺してしまえるのでござるかっ…!」ハァハア

緑の髪の少女「どうしてあんなに残酷になれるのでござるか…どうして…」ハァハア

緑の髪の少女「…」ハァハア

緑の髪の少女「……うぐっ、ぐすっ…」シクシク

緑の髪の少女「分かってるでござる…もう、平和的な解決方法がないってことくらい…」

緑の髪の少女「それでも…彼女達を殺すのに、微塵も心を痛めないのは…おかしいでござる………」トボトボ

緑の髪の少女「…」トボトボ



668 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/03(日) 22:35:08.73 ID:I1ss82tZ0
なんか心が痛むな
このコバエさんが違法な方法で養殖されたものじゃなかったらどれだけの経済的価値があったかと思うと






最終更新:2017年11月14日 23:07