アットウィキロゴ

アライハザード③ ~防衛のホルスタイン~

854 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 07:37:16.98 ID:nekZqsDio
襲撃されたのは、日中にアライさん達が襲撃を企てたのは別の街である。

ニュースキャスターは「厳重警戒体制をとっている」と言ったが、実際のところ、その言葉には欺瞞がある。

カメラの周りはいかにも厳重警戒体制をとっているかのような雰囲気だが、
実際のところ、それ以外の地区に住む人々は無警戒であった。

何故人々は警戒しないのか…?
それは、アライさんが「見下されているから」である。

皆さんは、「ゴキブリがたくさん集まっている」という理由で、会社が休みになったり、外出を控えたことはあるだろうか。

おそらく無いであろう。
人々のアライさんに対する認識は、その程度であった。

869 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 19:51:55.98 ID:nekZqsDio
…

~アライさんが制圧した村~

アライさんが都市を襲撃中、アライちゃんやアライしゃん等の子供達は、制圧した村に居座っていた。

見張り等の少数の成体アライさんの他は、多くが子供達である。

さすがに乳児には、その母親がついているようである。

村の公園では、アライさんの子供達が遊び回っていた。

アライしゃん1「あははは!これおもしろいのだぁ!」ブラーンブラーン

アライしゃん1は、ブランコに乗って遊んでいる。

アライしゃん2「はやくかわるのだぁ!あらいしゃんものりたいのだぁ!」ワクワク

アライしゃん1「やなのだ!もっとあそぶのだー!あはははは!たのしーのだ!」ブラーンブラーン

アライしゃん2「むぅー!いつまでやってるのだー!」

870 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 19:55:31.13 ID:nekZqsDio
アライしゃん3「ぽいなのだー!」ポーイ

アライしゃん3が、サッカーボールを投げた。

アライしゃん4「きゃっちなのだ!」ガシッ

アライしゃん4「けるのだー!」ポーン

アライしゃん5「わぁっ!どことばしてるのだー!」タタタタ

アライしゃん4「あははははっはは!」

アライしゃん達が転がして遊んでいるボールには、乾いた血の痕がついていた。

871 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 19:59:11.85 ID:nekZqsDio
アライちゃん1「これなんなのだー?」

アライちゃん1は、跳び縄に興味があるようだ。
大人数で跳ぶ用のやつだ。

アライちゃん2「なにしてあそぶのだー?」

アライちゃん3「わかんないのだー」ツンツン

四つん這いのアライちゃん達では、正しい遊び方を知っていても、遊ぶことはできないだろう。

872 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 20:05:08.67 ID:nekZqsDio
アライちゃん4「きれいなのみつけたのだー!」

家屋の中を探索していたアライちゃん4は、血まみれのタンスの引き出しから花札を見つけた。
花札は、古びた誕生日プレゼントの包装紙の上に置いてあった。

アライちゃん5「わー!きれいなのだー!ほしいのだー!」ヒョイ

アライちゃん5は、花札を1枚取った。

アライちゃん4「ああっ!あらいしゃんのものなのに!かってにとるなぁ!」

アライちゃん6「あらいしゃんもほしいのだー!」ヒョイ

アライちゃん7「あらいしゃんはこれをもらうのだー!」ヒョイ

アライちゃん4「とるなぁ~!」

この花札は、もう揃うことはないだろう。

アライちゃん達は、次々と村の子供達の遺品を持ち出し、思い思いに遊んでいるようだ。

873 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 20:14:29.55 ID:nekZqsDio
アライちゃん8「ん?ここは何なのだ?」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん8が辿り着いたのは、畑の近くの牛小屋である。

アライさん1「なんなのだこれ?くさいのだ」

アライしゃん1「あけるのだー」ガチャ

ブランコ遊びに飽きたアライしゃん1は、牛小屋の扉を開けた。
そこには…

雄牛「ウモォ~」

アライしゃん1「けものなのだ」

まずは、雄牛が一頭いた。品種はホルスタインだ。

ホルスタインのフレンズ「ひ…ひぃ…」ガクガクブルブル

さらに、牛と一緒にホルスタインのフレンズがいた。


そして、彼女の子供と思わしき、小さなフレンズが3人いた。

ホルスタインちゃん1「ぃ…ゃ…」プルプル

ホルスタインちゃん2「っ…」プルプル

ホルスタインちゃん3「ままぁ…」ガクガクブルブル

875 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 20:27:40.69 ID:nekZqsDio
ホルスタインのフレンズ(以後ホルスタイン)「た…食べないで…ください…」ガクガクブルブル

アライさん1「?何言ってるのだ、フレンズなんて食べないのだ」

アライさん2「じゃあこっちのけものはどうするのだ?」

雄牛「ウモォ~」

雄牛とはいえ、牛は大変有益な家畜である。
田畑を耕すことができるし、牛糞は発酵・殺菌することで、栄養価の高い堆肥となる。
畑の近くにいることから察するに、トラクターと共に田畑を耕しているのであろう。

アライさん1「食べるのだ!」

だが、アライさんに農耕の知恵などない。

880 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 20:35:10.10 ID:nekZqsDio
アライさん3「チビ達と一緒に食べるのだ!」キラン

アライさん3は、包丁を雄牛へ振りかざす。

ホルスタイン「はなおさんを食べないでぇーーっ!」ドゴォ

アライさん3「うぎゃああぁ!」バギメギ

背中にタックルを受けたアライさん3は、きりもみ回転しながら吹っ飛び、地面に叩き付けられた。

アライさん3「うぁ、ああああああび!せなかがいたいのだああああ!足がしびれるのだあぁ!」ジョロロロ

アライさん3は背中の痛みを訴えている。
失禁していることに気づいていないようであり、その脚はピクリとも動かない。

ホルスタイン「はぁ…はぁ………」

アライさん1「こ、こいつ、強いのだ…!」

アライさん2「こんな手強いやつがいたのか…」

アライさんの身体能力は人間の少女程度。
それは、アライグマの身体能力が基本的にヒト以下であるため、ヒトの力まで底上げされているためである。

だがホルスタインは牛のフレンズ。
人の力などゆうに超える。
フレンズになっても尚そのパワーは残っており、タイマンではアライさんなど相手にならない程の強さがあるのだ。

883 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 20:40:41.75 ID:nekZqsDio
だが。
それはタイマンで、素手で戦ったときの話である。

アライさん1「こいつ、アライさん達を攻撃したのだ!」スチャ

鋭く大きな農具を構えるアライさん1。

アライさん2「アライさんたちの敵なのだ!アライさん達の平和を脅かす悪のフレンズなのだ!」スチャ

アライさん4「こんな悪い奴、フレンズなんて呼べないのだ」スチャ

アライさん5「ヒトの味方する奴は許さないのだ」スチャ

「倒すのだ!」「やっつけるのだ!」「力を合わせるのだ!」「武器を持つのだ!」

ホルスタイン「…」シュルシュル

ホルスタインは、雄牛の鼻輪につけられた紐を外し、自由にする。

ホルスタイン「はなおさん、子供達と一緒に逃げてください。ここは私が食い止めます」

ホルスタインちゃん1「ままー!」ビエエエン

ホルスタインちゃん2「ままもいっしょににげようよぉ!」ビエエエン

ホルスタインちゃん3「だれか…たすけてぇ…」ガクガクブルブル

887 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 20:44:56.30 ID:nekZqsDio
雄牛「ブモオオォォォ!」ドドドドド

ホルスタイン「はなおさんっ!」

だが、雄牛はアライさん達の方へ向かって走り出した。

雄牛「ブモォ!」ドゴォ

アライさん1「ぐひぃっ!」ドサァ

アライさん1は、雄牛のタックルを農具で防御するも、大きく吹っ飛ばされた。

雄牛「ブモォ!」ドゴォ

アライさん2「ぐぼげえぇ!」ガハァ

雄牛の後ろ蹴りを腹に食らったアライさん2は、大量に吐血した。

雄牛「ブモオオォォォ!」ドドドドド

雄牛はなおもアライさん達へ突撃を繰り返す。

892 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 20:53:23.97 ID:nekZqsDio
だが…

アライさん5「よくも仲間を!」ドガァ

アライさん5は、突っ込んでくる雄牛の額へバールを振りかざした。

雄牛「ブモッ…!」ガクッ

雄牛はガクリと膝をついた。

アライさん5「今なのだ!たあ~!」ドガドガ

アライさん6「仲間を痛め付けた仕返しなのだ!怪獣め!」ドガドガ

アライさん7「正義の鉄槌なのだ!」ガスガス

アライさん達は、雄牛の頭めがけて農具を叩き付ける。

ホルスタイン「嫌ァああああああぁぁァァっ!!!」ダッ

ホルスタインは、子供を連れて逃げることができなかった。

ホルスタインは、雄牛を見捨てて小さな命と共に逃げ延びる選択肢を選べなかった。

ホルスタインは、懸命な判断ができなかった。

ホルスタイン「はなおさんを!ころさないでえぇーーっ!」ダッ

アライさん6「ひえ!」サッ

アライさん7「き、きたのだ!」サッ

アライさん5「ごぶぎぇえええっ!」ドボギャアアァ

ホルスタインの捨て身タックルをくらったアライさん5は、体が変な風に折れ曲がった。

897 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:02:23.35 ID:nekZqsDio
ホルスタインちゃん1「まま!がんばってぇ~っ!」

ホルスタインちゃん2「まけないでぇ~っ!」

ホルスタインちゃん3「わるいやつをやっつけてぇ!」

ホルスタインの子供達もまた、時間を稼いでくれている親を見捨てて逃げ出すことができなかった。

ホルスタイン「だあぁーっ!」ドガァ

アライさん1「や、やめるのだ!こっちは怪我人なのだ!」ヨロヨロ

ホルスタイン「だったら…この村から出ていってください!もうはなおさんを傷つけないで!」ガスゥ

アライさん1「ぎゃふぅっ!」ゴロンゴロン

ホルスタイン「はぁ…はぁ…」

アライさん1「うぅ…痛いのだ…」

村のみんなを殺した憎き敵。
いつも野菜泥棒をして、みんなを困らせる悪い奴。
雄牛の命を奪おうとする敵。

そんなアライさん相手であっても、ホルスタインは本気でアライさん達を殺すことができずにいた。

最初のタックルでアライさん3の脊髄をブチ折ったものの、
それ以降のホルスタインの攻撃は、アライさんに重傷を与えることができずにいた。

ホルスタイン「もう傷つきたくなかったら!出ていってください!」

ホルスタインは、そう訴え続けるばかりだった。

899 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:08:24.22 ID:nekZqsDio
アライさん6「はぁはぁ…こうなったら、弱い奴から倒すのだ!」ダッ

ホルスタインちゃん1「ひっ!」

ホルスタインちゃん2「や、やあぁ!」

ホルスタイン「や、やめてぇっ!」タタッ

ホルスタインが子供達のところへ駆け付けようとした、その時。

アライさん7「足元がお留守なのだ!」ドガァッ

ホルスタイン「きゃあああっ!」ドサァ

アライさん7のバールが、ホルスタインの膝を打った。

アライさん7「転んだのだ!今なのだ!」ドガァドガァ

アライさん8「たぁ~!」ガスガス

ホルスタイン「きゃああっ!」

アライさん達は、ホルスタインの手足へ何度も農具を打ち付けた。

ホルスタイン「う…ぁ…っ」ブルブル

ホルスタインの手足の骨は、へし折れてしまった。

901 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:14:50.93 ID:nekZqsDio
雄牛「ブ…ブモォ…」

雄牛は縄できつく手足を縛られていた。
アライさん達は、どこで縄の縛り方を学習したのだろうか…

アライさん6「こいつは、今殺したら鮮度が落ちてもったいないのだ。後で殺すのだ」

ホルスタインちゃん1「ひぃ…!」ブルブル

ホルスタインちゃん2「あぁ…」ブルブル

ホルスタインちゃん3「ま、ママ…!」

ホルスタイン「み…んな…お願い…ママとはなおさんはもういいから、みんなで…逃げて…」

ホルスタインちゃん1「や…やだぁ…!」ヨチヨチヨチヨチ

ホルスタインちゃん2「ままぁ…やだよぉ…!」ヨチヨチヨチヨチ

ホルスタインの子供達は、四つん這いで母親に近づく。

ホルスタインちゃん3「おねがい…あらいしゃんたち…もう…やめて…」

アライしゃん1「つかまえたのだ!」ガシッ

ホルスタインちゃん1「ひっ!」

アライしゃん2「てきのざんとーなのだ!みんなでやっつけるのだ!」ガシッ

ホルスタインちゃん2「は…はな…ちて…!」プルプル

905 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:20:02.61 ID:nekZqsDio
アライしゃん1「さっきのぶらんこ、もっとたのしいあそびかたおもいついたのだ!」

アライしゃん2「どうしゅるのだ?」

アライしゃん1「こうやって、こいつをのっけるのだ」ヒョイ

ホルスタインちゃん1「な…なにしゅるの…やめて…」プルプル

ホルスタインちゃん1は、ブランコへ横向きに乗せられる。

アライしゃん1「そして、こーやって、ぶらぶらさせるのだ!」ブンッブンッ

ホルスタインちゃん1「い、いやああぁ!」ギュー

ブランコは勢いよく揺れていく。

アライしゃん1「そして、なげるのだぁ!」ブンッ

アライしゃん1は、ブランコからホルスタインちゃん1を投げた。

ホルスタインちゃん1「きゃあああああぁあっ!」ポーン

ホルスタインちゃん1は、空中へ投げ出された。

ホルスタインちゃん1「んぎぃっ!」ドシャ

そして落下し、地面をゴロゴロと転がった。

ホルスタインちゃん1「あ…ぅ…い…だい…」ピクピク

アライしゃん2「おもしろいのだー!あらいしゃんもやるのだぁ!」ガシッ

アライしゃん2は、再びホルスタインちゃん1をブランコへ乗っけた。

908 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:24:38.60 ID:nekZqsDio
アライしゃん3「あらいしゃんも、ひもとぼーるのあそびかた、おもいついたのだぁ!」グルグル

ホルスタインちゃん2「きゃああぁ!」

ホルスタインちゃん2は、跳び縄で縛られてしまった。

アライしゃん3「まとあてなのだ!おなかならおはなかーど1まい、おかおなら3まいなのだぁ!」

ホルスタインちゃん2「や…やめて…」プルプル

アライしゃん4「たのしそーなのだぁ!えい!」ボンッ

アライしゃん4は、ボールを蹴った。

ホルスタインちゃん2「ぎゃぐぅ!」ドゴォ

ボールはホルスタインちゃん2の腹へ当たった。

アライしゃん4「おはなかーど1まいなのだぁ!」キャッキャッ

アライしゃん5「たのしそーなのだ!あらいしゃんもけるのだぁ!」ボンッ

910 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:29:21.98 ID:nekZqsDio
ホルスタインちゃん3「ひ…ひぃ…」ブルブル

アライしゃん6「あらいしゃんも、ぼすみたいにつよくなりたいのだ!とっくんするのだ!」

アライしゃん6「たっくるなのだ!たぁ~!」ドゴォ

ホルスタインちゃん3「いだいっ…!」ドサァ

アライしゃん7「ふははっは!さかさまにもつのだ!」ガシッ

アライしゃん8「うしろからささえるのだ!」ガシッ

ホルスタインちゃん3「も、もう、やめて…!」ジタバタ

ホルスタインちゃん3は、逆さまに抱えあげられた。

アライしゃん7「くらえ!ぱいるどらいなーなのだぁ!」ドガンッ

ホルスタインちゃん3「ぐぎゅっ!」ドガァ

アライしゃん7は、ホルスタインちゃん3の頭を地面に叩き付けた。
体重の乗ったパイルドライバーである。

ホルスタインちゃん3「ああああああああああ!いだい!いだいいいいいいぃぃっ!」バタバタ

アライしゃん9「かっこいいのだぁ!あらいしゃんも、ぱいるどらいばーするのだぁ!」ガシィ

再び、ホルスタインちゃん3は…。





最終更新:2017年11月14日 23:47