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窮地を脱するジャパリスタジオその1

91 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/25(月) 21:07:11.11 ID:PLtijGMfo
~ジャパリスタジオ~

ここはジャパリスタジオ。
主にフレンズを中心としたタレントが集う芸能事務所である。

そこへ今年も、タレントでなく事務志望の新人が、7名入ってきた。

スタジオ社長「入社おめでとう!これからよろしく!」

新入社員1「よろしくお願いします!」

スタジオ社員1「…っと、さっそく、事務室へ案内します」ガラッ

新人達は事務室へ入る。


~ジャパリスタジオ事務室~

事務員1「…う~…冷えピタがきれた…」ゴソゴソ

事務員2「寝ちゃ駄目だ…寝ちゃ駄目だ…寝ちゃ駄目だ…」ウツラウツラ

事務員3「ハァッハァッ…レッド●ル…レ●ドブルを飲み続けなきゃ…俺は死ぬ…」ゴクゴク

事務員4「猫の手も借りたい…そうだ!うちの猫連れてこよう!2週間前に2週間分の餌と水やったから、そろそろ餌やりに戻らないと…」ヘラヘラ

事務員5「ん~…今何時?え、11時?朝の?夜の?どっち?」グッタリ



新入社員2「な…」

新入社員1~7「なんだ ここは…」


93 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/25(月) 21:14:50.19 ID:PLtijGMfo
そこはまるで地獄であった。

見るからに脳ミソが限界を迎えたようなスタッフ達が、
覇気なくぐったりしながら働いていた。

そこら中に栄養ドリンクの瓶がある。

そして、ひっきりなしに電話が鳴っている。
その度に、事務員が死ぬ気で元気そうな声を張り上げて対応する。

電話が切れた途端、事務員は糸が切れた操り人形のように机に伏せた。

事務員2「や…やあ…歓迎する…よ…」ヨロヨロ

新入社員1「…ど、どうも…」

事務員2「……今日は、仕事の説明だけだから。定時で帰れるから」

新入社員2「…は、はい…」

事務員2「あ…心配しないで…うちはちゃんと残業代出るよ、申請すれば」

新入社員3「…はい…」

事務員2「そ、それじゃ…みんなの席に案内するから…」ヨロヨロ

新入社員4「わ、分かりました…」


97 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/25(月) 21:18:59.51 ID:PLtijGMfo
新入社員たちは、PCを立ち上げ、いろいろ資料を見る。

まずは真っ先に社員名簿を見た。

名だたるフレンズタレント達の顔写真が写っている。

フレンズ達の社員情報には、当然『何のフレンズか』も掲載されている。

次に、その他のスタッフの情報を見たが…
新入社員たちは、ある情報を見つける。

新入社員1「あの…すいません」

事務員2「どうしました?」

新入社員2「この会社…」


98 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/25(月) 21:21:00.77 ID:PLtijGMfo






新入社員1&2「「…アライさんなんか雇ってるんですか…?」」





事務員2「あっ…」

新入社員たちが見たのは、清掃員の御手洗の社員情報。
当然ありのまま、アライグマのフレンズであることが記載されている。


99 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/25(月) 21:27:36.04 ID:Fvd2LeoBO
新入社員3「ペパプの助けになれるなら、残業にも休出にも耐えられるけど…」

新入社員4「アライさんなんかと一緒に働きたくないっすよ…」

事務員2「い、いや、いやいやいや。彼女は優秀な清掃員だよ。今はアレだけど、派遣先では常人の3倍のスピードで…」

新入社員5「アライさんを擁護するとか…アラ信かよ…」

事務員2「」

新入社員6「…社員全員、アライさんを受け入れてるんすか?」

事務員2「そ…そうだよ!彼女はアライさんだけど、いい人だから…」

新入社員7「社員全員アラ信とか…やば…。私もここにいたらアラ信に洗脳されるんですかね…」

事務員2「な…ないない!!そんなことないよ!アラ信じゃないよ!!」ブンブン


101 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/25(月) 21:31:28.22 ID:PLtijGMfo
新入社員7「アライさんにいい人なんかいるわけないっすよ…うちの婆ちゃん、アライさんからひったくりに遭ったんですよ…」

新入社員1「近所の坊さんも、床下にウジャウジャ住み着いてたって言ってたし…」

事務員2「だ、大丈夫ですって!ずっと前に戸籍取って、それから真面目に働いてる実績あるから…!」

新入社員1~7「こ…戸籍持ち!!!?」

事務員2「あ」



アライさんの戸籍証明腕輪…

それは今や、社会的な信用を示さない。


危険なテロリストの象徴である。


102 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/25(月) 21:35:07.10 ID:PLtijGMfo
…18時…

新入社員1「あ…定時ですね…」ソソクサ

新入社員2「お先に失礼します…」ソソクサ

事務員2「あ…あの!今日は助かったよ!明日もよろしくね!」

新入社員3「…」スタスタ

…

…翌日…

事務員2「…新人が誰一人来ない…」

新人はそれ以来、ジャパリスタジオへ来ることは無かった。


104 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/25(月) 21:40:13.00 ID:PLtijGMfo
~社長室~

事務員2「…新人、誰も来なくなりました…」

社長「…さっき、社員が2人辞めたよ…。『これ以上続けたら死ぬ』って、ドクターストップくらったって…」

事務員2「…ああ…」

社長「どうしようね…タレントの仕事は増えてるのに。社員は減っていくばかり…」

事務員2「…」

社長「ああ…新人欲しいなぁ…」

どうすれば状況が好転するかは、皆分かっている。

ようは。

新 入 社 員 が 、社 員 名 簿 を 見 て 逃 げ 出 さ な け れ ば い い 。


…だが、そんなことは…
誰も、口が裂けても言えなかった。

いつも苦労している彼女を、のけものにしたくなかったからだ。


110 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/25(月) 21:54:48.93 ID:PLtijGMfo
清掃員「う、うぅ…あたし、みんなの脚引っ張ってるばかりなのだな…」

コウテイ「御手洗さんは悪くないよ…」

ジェーン「世間がもう少し、優しくなれば…」

フルル「大丈夫?おかし食べる?」

プリンセス「酷い…!みんな、アライさんを一纏めにして…!こんなの差別よ!」

ジャイアント「だが、不満ばかり言ってもしょうがない。どうにかせんとな…」

人気アイドルグループ『ペパプ』の5人組が、御手洗と話している。

モノマネ師「かといって、社員名簿を偽装することはできませんし…」

ジャイアント「いっそ御手洗と他だれか2人だけの会社を立ち上げ、そこへ業務委託すればいいのでは…!」

モノマネ師「それヤバいやつでは…?」






最終更新:2017年11月19日 18:51