488 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/17(火) 19:33:38.91 ID:c1gYR+HRO
~サンドスター科学研究所附属病院~
ここは、命乞尾シロウが建てた病院。
アライさんからの生体組織移植手術を専門に行う病院である。
アライさんからの移植手術の大きなメリットとして、手術室へアライさんを運び込み、切り取った組織をその場で移植できるという点がある。
そのため、組織を保存液に漬けて冷却する必要がなく、移植後の組織がすぐに馴染みやすいのである。
しかし、困ったことに世間一般の医者達は皆、わざわざ研究所でアライさんから切除した組織を冷却保存して運んで欲しがる。
手術室でアライさんを殺せばコストも安上がりなのに、そうしようとしない。
利点を活かそうとしない世間の医者達へ業を煮やした命乞尾シロウが、自分で病院を建ててしまったのである。
「アライさんから移植されるくらいなら死んだ方がマシだ」という者も中にはいるが、
死ぬくらいならアライさんからでもいいので臓器移植してほしい、という者が多く、この病院の需要は高い。
490 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/17(火) 19:44:28.68 ID:c1gYR+HRO
~実験室~
脳実験台アライさん「うごおぉぉ…あうおえぇ…」ガクガク
迷路が設置された実験室に、奇妙なアライさんがいた。
切開された頭部は透明なプラスチックケースで覆われ、電極の刺さった脳が透けて見える。
理科の先生「前進」ポチッ
理科の先生は、XBOXコントローラーの前ボタンを押す。
脳実験台アライさん「うぅいぃいぃ…」ヨタヨタヨタヨタ
アライさんは足を交互に動かし、前によたよたと歩いた。
理科の先生「後退」ポチッ
脳実験台アライさん「うぅ~…ぁあああぁぁ…」フラフラヨタヨタ
アライさんは千鳥足で後退した。
理科の先生「では、迷路スタート」グイイッ
脳実験台アライさん「ぎひいいぃっ…うええぇっ…」ヨタヨタヨタヨタ
理科の先生はアライさんを操り、迷路の中を歩かせ、見事ゴールへたどり着かせた。
492 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/17(火) 19:54:30.27 ID:c1gYR+HRO
透明なプラスチックケースの裏には電子回路がついており、アライさんの脳へバス信号線でつながっている。
どうやらBluetooth無線で操られているらしい。
理科の先生「素晴らしい…。実験成功です。これで頸椎損勝者への外部神経デバイス開発が進みます。それだけでなく、アライさんを操作して放射性物質の除去などの危険な作業をさせることもできますね」カキカキ
理科の先生「アライさん?返事はできますか?」
脳実験台アライさん「ぎひーぎひーっ…ひっ、ひっ…や、やすませ、る、のだ…」ブルブル
理科の先生「ふむ。やはり今のままでは脳への副作用が多いですね。しかし返事ができる位の意識レベルを保つことには成功しました」
理科の先生「これでまた、脳科学の研究が進みました。教授?見てらっしゃいますか?あなたの理論を…あなたが書くだけ書いて眠らせていた机上の理論を!私が生体実験で実証しましたよ!」クルッ
理科の先生は、実験室内のカメラに向かって話しかける。
496 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/17(火) 20:05:46.44 ID:c1gYR+HRO
理科の先生「教授!いかがですか教授!あなたの理論は素晴らしい!だがあなたは今まで生体実験をしなさすぎた!素晴らしい理論が、ただの理論のまま眠っていた!なんと勿体無いことか!」
理科の先生「それがどうですか!あなたの理論をもとに行った実験の成果がこれです!素晴らしい!まあ、理論と実際のデータにはさすがに多少ズレがありましたが。見事に証明されました!」
理科の先生「素晴らしい!素晴らしいですよ!これからもどんどんアライさんの命を糧にして!あなたの理論を共に証明していきましょう!教授!」
研究員1「主任、もうお止めください」ガチャッ
理科の先生「どうしました?」
研究員1「教授が泣き出しました。袋にゲロを吐いています」
理科の先生「…いつもいつも、教授の反応は分からないですね…。素直に喜べば良いのに…」
最終更新:2017年11月24日 20:47