808 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/07(火) 23:14:13.44 ID:CTUg8ic+o
…
~森~
アライキング・ボス「うえぇぇえええええええーーーーーあぁぁ…!」シュルシュルシュルシュル…
脱走したアライキング・ボスは、森の上空を飛行し、ゆるやかに速度を落としていき…
広葉樹「」ガサガサッ
やがて大きな木の葉や枝に突っ込み、飛行を止めた。
アライキング・ボス「はぁーはぁーはぁーはぁーはぁーはぁー」ゼェハァ
アライキング・ボスの肋骨は、飛行中に完全修復し、平べったい状態から元通りに戻っていた。
既に尻尾の傷も血が止まっていた。
しかし。
短時間で何度も高速回復を繰り返した上に、
長時間ずっと野生解放し続けていた。
さらに、天井貼りつきやアライトルネード等、サンドスターを大量に消費する技を連発していた。
逃亡したはいいものの、アライキング・ボスの体力とサンドスターは限界であった。
アライキング・ボス「ぜぇ…はぁ…や、休む…のだ…」ゼェハァ
811 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/07(火) 23:20:37.98 ID:CTUg8ic+o
アライキング・ボス「ふぅ、ふぅ…!」ザッザッ
アライキング・ボスは、最後の力を振り絞り、木陰の地面に穴を掘った。
アライキング・ボス「ぐっ…ここに、身を隠して…休む…のだ…」ゴソゴソ
アライキング・ボスは穴に潜った。
周囲の植物がいいカムフラージュになっており、穴を覆い隠している。
アライキング・ボス「っ…」キョロキョロ
そして、周囲に何者の姿もなく、追跡音もないことを厳重に確認すると…
アライキング・ボス「…はぁぁ…っ」フッ
野生解放を解除した。
814 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/07(火) 23:23:41.16 ID:CTUg8ic+o
その瞬間。
アライキング・ボスの全身に、強い痛みと、痺れが走った。
アライキング・ボス「ぐがあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」ビググググググッ
一体何であろうか?
サンドスターを酷使し、体に負荷がかかった反動か…?
アライキング・ボス「ぐぎびいいいいいいいいいいいいいいぃぃ!!!!」ビググググググッ」
815 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/07(火) 23:26:02.84 ID:CTUg8ic+o
アライキング・ボス「ぐうぅぅぅぅううううぐううぅぶぶうぅ!!?」
アライキング・ボスは、改めて周囲を見回す。
何者の姿もなく、何者の音もしない。
だが…この痛みは、過去に食らったことがある。
この痛みは…
スタンガンだ!
バカな。この穴は今掘ったばかりだ。
スタンガンなど当てられているわけがない。
アライキング・ボス「ぐ…ううううぅぅぅぅ!!」シュウウゥ
アライキング・ボスは、再び野生解放を試みる。
819 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/07(火) 23:31:32.48 ID:CTUg8ic+o
しかし、野生解放するよりも先に…
首筋に、鋭い痛みが走った。
アライキング・ボス「ぐはああああ!?」
やがて、スタンガンらしき痛みは無くなくなった。
アライキング・ボス「はぁ、はぁ…」
何が起こったのか?
とにかく、ここは危ない。
アライキング・ボスは、穴から出ようとした。
しかし…
アライキング・ボス(…!!?)
アライキング・ボス(か…体が…ピクリとも動かないのだ…!?)グググ
アライキング・ボス(何なのだ…これは!!さっきから何が起こってるのだ!)
アライキング・ボスの体は硬直しており、全く動けなくなっていた。
822 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/07(火) 23:37:46.58 ID:CTUg8ic+o
動かなくとも、周囲の様子を伺っているアライキング・ボス。
前述の通り、周囲には誰の姿もない。
一体自分の身に何が起こったのか。
アライキング・ボスはただただ困惑するばかりだ。
そのとき、何者かの声が聞こえてきた。
「こちら追跡班F!逃走した犯人を確保!サンドスター拘束固定剤を投与したでござる!」
アライキング・ボス「…!?」
誰の姿も見えない場所から、突如声がした。
「ただ、犯人のレベルは45!拘束固定剤が効くのはもって1分でござる!スタンガンと、残り3本のアンプルで持ちこたえるでござる!」
アライキング・ボス(どういうことなのだ…!?)
827 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/07(火) 23:43:10.13 ID:CTUg8ic+o
やがて、誰の姿も見えない空間に、少女の姿が浮かび上がった。
緑の髪のフレンズ「ぜぇ…はぁ…!足音まで消すのは、さすがに疲れるでござる…!」シュウウゥン
アライキング・ボス「……!!!!??」
何もない空間から、突如現れた少女の姿に、アライキング・ボスはぶったまげた。
アライキング・ボス(何なのだこいつは…!?透明人間!?いや違う…フレンズなのだ!)
緑の髪のフレンズ「今の、うちに…!手錠をかけるで、ござる…!」ズルズルウゥ
緑の髪のフレンズは、アライキング・ボスを穴から引きずり出そうとしている。
829 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/07(火) 23:47:41.58 ID:CTUg8ic+o
緑の髪のフレンズ「どっ…せええい…でござる!」ズルウゥ
とうとうアライキング・ボスは、穴から引きずり出された。
アライキング・ボス「っ…」
緑の髪のフレンズ「くっ、そろそろ2本目のアンプルを注入しないと…」ゴソゴソ
緑の髪のフレンズは、注射器に薬品のシリンジを取り付けようとしている。
だが、それより先に…
アライキング・ボスは、体が動く感覚を取り戻していた。
緑の髪のフレンズ「2本目を投与…」 スッ
アライキング・ボス「遅いのだああああああああ!」ズガァ
アライキング・ボスの高速回し蹴りが決まった。
緑の髪のフレンズ「ぐびゃぁああああああああああ!!」ベギゴギボギ
脇腹を打たれたフレンズは、きりもみ回転して吹き飛ぶ。
833 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/07(火) 23:51:39.46 ID:CTUg8ic+o
緑の髪のフレンズ「ひっ…ぎっ…」ビクンビクン
どうやらこのフレンズは、白兵戦闘力は高くないらしい。
立ち上がれない程のダメージを負ったようだ。
アライキング・ボス「はぁ、はぁ…。丁度いいのだ、サンドスターを補給したかった所なのだ」ザッザッ
アライキング・ボスは、フレンズに近づく。
緑の髪のフレンズ「ぐっ…うっ…」
アライキング・ボス「アライさんの、正義の糧となるのだ!」ザッザッ
835 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/07(火) 23:53:28.97 ID:CTUg8ic+o
その時。
「ダメよー?」ザッザッ
アライキング・ボス「…!?」クルッ
アライキング・ボスは、何者かが近寄ってきたことに気付く。
そちらを振り向いたアライキング・ボス。
踊り子のフレンズ「それ以上のおいたはダメよ」ザッザッ
踊り子のような姿をしたフレンズが、アライキング・ボスへ近寄ってきた。
838 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 00:01:04.12 ID:nfVXhkx+o
アライキング・ボス「…?」
アライキング・ボス(何なのだ、こいつは。…踊り子みたいな衣装なのだ。ふざけてるのか?)
しかし、アライキング・ボスは、そのフレンズの異常に気付いた。
踊り子のフレンズ「もうこれ以上、パークの仲間を傷つけられるのはごめんだわ」シュウウゥ
そのフレンズは、野生解放してすらいないのに、サンドスターが体から漏れ出していた。
つまり。
動物本来の姿が、あまりに巨大であるため。
サンドスターの輝きがあまりにも強大なため。
それをヒトの体の大きさに留めておくことが難しい、ということである。
839 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 00:04:15.06 ID:nfVXhkx+o
踊り子のフレンズ「あなたのことは、アライさん達が許しても…このインドゾウが許さないわ!」ザッザッ
アライキング・ボス「…!!!野生解放!!!」バッ
アライキング・ボスは、すぐに後ろを向き、残り少ないサンドスターを消費して全速力で駆け出した。
アライキング・ボスは、伊達に今まで人間と戦ってきたわけではない。
一般的な、蛮勇にあふれ身の程を知らない野良アライさんとは違う。
戦うべき相手と、逃げるべき相手の違いくらいは分かるのである。
アライキング・ボス「命あっての人生なのだー!」ドタタタタ
踊り子のフレンズ「待ちなさーい!」ズゥンズゥン
どうやら、足の早さではアライキング・ボスに分があるようだ。
840 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 00:05:32.05 ID:nfVXhkx+o
踊り子のフレンズ「…仕方ないわね…」ゴソゴソ
踊り子のフレンズは、じゃらりと10粒ほど、パチンコ玉を取り出した。
そして…
踊り子のフレンズ「ていっ!」ブンッ
それを、前方を走るアライキング・ボス目掛けて投げつけた。
844 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 00:08:46.32 ID:nfVXhkx+o
周囲から、凄まじい轟音が鳴り響く。
太い幹の大木に、目標から外れたパチンコ玉が衝突し、そのままめきめきと大木をへし折って貫通していく。
そして、パチンコ玉のうち1つが…
アライキング・ボス「ぐぎびぃ!」ボヂュウウッ
アライキング・ボスの右足を千切り飛ばした。
アライキング・ボス「ぎっ…やぁああああああああああ!!!」ブッシュウウウウウゥ
右足の切断面から血が吹き出した。
850 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 00:13:13.63 ID:nfVXhkx+o
アライキング・ボス「ひぃ、ひいいいいぃぃ!」シャカカカカッカカ
千切れ飛んだ右足の方へ、残った手足で必死ににじり寄るアライキング・ボス。
踊り子のフレンズ「待ちなさーい!」ズゥンズゥン
しかし右脚を失ってもなお、両手と左足だけで這いずり回るアライキング・ボスの方が移動速度が速い。
アライキング・ボス「ぐっ…おおおぉぉ!逃げ切ってやるのだあああああ!!!!」シャカカカカカカカカカカ
アライキング・ボスは、とうとう右脚を掴んだ。
アライキング・ボス「ぐぅっ、治れ治れ治れ…」コスリコスリコスリコスリ
851 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 00:17:52.80 ID:nfVXhkx+o
だが、2発目のパチンコ玉が飛んできて…
アライキング・ボス「ぐひびいいぃぃーーーーーーーーっ!!」ドボヂュァアアアッ
…残った左脚も吹き飛ばした。
アライキング・ボス「ひっ、ぁ、ああああああああああああああーーーーーーーーっ!!!」ブッシュウウウウウゥ
アライキング・ボスは、両足の断面の激痛に泣き叫んだ。
断面から、鮮血がほとばしる。
踊り子のフレンズ「…」ズゥンズゥン
とうとう、踊り子のフレンズはアライキング・ボスへ追い付いた。
アライキング・ボス「ひ、ひぃっ…や、やべで、ご、ごろざないで……しぎだぐないのだあぁ…!」ジョボボボボ
あまりの恐怖に、アライキング・ボスは失禁した。
856 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 00:26:08.42 ID:nfVXhkx+o
アライキング・ボス「ごろざないで、うぅ、だ、だずげで、ひぐっ、ぐすっ、ふぇ、ふぇねっく、へねっくううぅうぅ…!!」ガクガクブルブル
アライキング・ボス「へねっくぅ!へねっぐううぅぅ!へねっぐううぅぅーーー!!ふぇねっぐぅ!だずげでええええ!!ふぇねっくーーーーぅぅ!!」ブルブル
踊り子のフレンズ「貴女に報いを与えるのは、私じゃないわ」
オーロックス「見つけたぞ!」タタッ
アラビアオリックス「お縄につけ!」ガチャッ
警官のフレンズがやってきて、アライキング・ボスへ手錠をかけた。
オーロックス「手間かけさせやがって…」ギュッ
そして、アライキング・ボスの両足の断面をきつく縛り、冷却して止血した。
アラビアオリックス「犯人を確保した!刑務所へ戻る!」
アライキング・ボス「戻りたくないのだああああああああ!!!うああああーーー!部下たちいぃ!!部隊長ぅー!ヒルズうぅーー!!英雄の帰還なのだああー!誰か来るのだあーーーっ!!」ズルズル…
オーロックス「お前には、我々はたっぷり辛酸をなめさせられたからな…。二度とお前達なんかに負けるか!」
こうして、アライキング・ボスの見事な逃走劇は、その晩あっけなく幕を閉じた。
最終更新:2017年11月26日 22:08