377 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 21:19:55.45 ID:7LMrOgDfo
…
~倉庫~
ここは民家の倉庫。
様々な野菜が貯蔵されている。
玉葱。
ジャガイモ。
人参…
パルコアライちゃん「)」カリコリカリコリカリコリ
ああっ!
人参が害獣にかじられている!
パルコアライちゃん「)」サクサクサクサクサクサク
なんということだ。
痩せこけたパルコアライちゃんが、人参をかじっている。
どうやらチョコレート以来、久々に口にした食品のようだ。
冬を生き抜くのが困難とは何だったのか。
この悪運の強さがあれば、冬を越せるかもしれない。
378 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 21:24:47.57 ID:7LMrOgDfo
パルコアライちゃん「もっとたべゆのあー」スッ
パルコアライちゃんが、更に人参を食べようとすると…
飼い猫「フギャアアアアアアアアア!!!」ガジガジガジガジ
パルコアライちゃん「ぎぴいいいいいいいいいい」
…この家の飼い猫がやってきて、パルコアライちゃんに噛みついた。
飼い猫「フーッ!フーッ!」グイグイ
パルコアライちゃん「ぎぴいいいい やめうのあ ひっさびさのごはんなのあ」ズルズル
人参から引き離されていくパルコアライちゃん。
飼い猫「ハグウウゥ!!」ガブウゥ
パルコアライちゃん「ぎびいいいいいいい」
パルコアライちゃんは、首に噛みつかれた。
飼い猫は、このままパルコアライちゃんを窒息させる気だ。
379 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 21:27:41.71 ID:7LMrOgDfo
パルコアライちゃん「や…やべゆのあ…ごはん…じゃま…やーなのあ…」ビクッビクッ
飼い猫「フーッ!フーッ!」グイイイイ
パルコアライちゃんの首を絞めていく飼い猫。
パルコアライちゃん「く…ゆ…し…!」シュウウウウ ゴウッ
出た。
パルコアライちゃんの野生解放だ。
パルコアライちゃん「やべ…で…!」ペチッ
飼い猫「」
パルコアライちゃんは、首に噛みつく飼い猫の頭をちょんと叩いた。
380 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 21:33:08.94 ID:7LMrOgDfo
飼い猫「フギャウゥゥ!」ガブウウウ
パルコアライちゃん「げ…ぉ………ぇ……」
しかし、飼い猫には全くのノーダメージだ。
パルコアライちゃん「ぎ……ひ……」ペチペチペチペチペチペチ
野生解放したパルコちゃんは、飼い猫の頭を何度も叩く。
しかし相変わらず、ダメージはない。
パルコアライちゃん「…おが…しゃ…たひゅ…げ……!」ペチッ
パルコアライちゃんは、倉庫の床を叩いた。
倉庫の床「」ベッギィイイイインッバギバギィィイ
叩かれた倉庫の床は、まるでバンカーバスターでも撃ち込まれたかのようにえぐれ、床材が弾けとんだ。
パルコアライちゃん「のああああああああああああ」ビューーーーンッ
パルコアライちゃんは倉庫の外へ吹き飛んでいった。
飼い猫「フギャアアアアアウウウウ!?」ビクゥ トタタタタタタタタタタッ
突然の轟音に、飼い猫は逃げ出した。
381 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 21:35:53.01 ID:7LMrOgDfo
~倉庫の外~
パルコアライちゃん「ぴぎっ」ベチャッ
雪が積もる屋外へ吹き飛んだパルコアライちゃん。
パルコアライちゃん「さ、さぶいのああああ」ブルブルブルブル
パルコアライちゃん「でもさっきのとこにもどゆと、あのけものにころされゆのあ」ブルブル
パルコアライちゃん「にげゆのあー」ヨチヨチヨチヨチ
パルコアライちゃんは、民家の敷地から出て、道路の歩道をヨチヨチと歩いた。
383 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 21:40:03.45 ID:7LMrOgDfo
~昼、市街地~
パルコアライちゃん「なのあー」ヨチヨチヨチヨチ
人参を食い、腹がパンパンに膨れたパルコアライちゃん。
まだ消化しきってはいないようだ。
パルコアライちゃん「あったかいとこいくのあー」ヨチヨチヨチヨチ
歩道を歩いてると…
パルコアライちゃん「つかれたのあ」ヨチッ
ふと、歩みを止めて…
パルコアライちゃん「ここでねゆのあー」ムニャムニャ…
パルコアライちゃん「ふごーーががががががが…ぐがーーがごごごごごっ…」zzz
大きなイビキをかきながら、その場で寝てしまった。
除雪車「」ブウウウウウウウウウン ズババババババババババ
…そこへ、除雪車が通りかかった。
385 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 21:43:17.26 ID:7LMrOgDfo
除雪車「」ブウウウウウウウウウン ズババババババババババ
パルコアライちゃん「のだぁ…のだぁ…」zzz
パルコアライちゃんの白い体は、真っ白い雪に溶け込み、除雪車の運転手の目に入っていないようだ。
除雪車「」ブウウウウウウウウウン ズババババババババババ
そのまま、除雪車はパルコアライちゃんに近寄り…
除雪車「」ブウウウウウウウウウン グシャベシャボギブシャアア
パルコアライちゃん「のぎゃああああああああがあああああああああああああああ」ブシャグシャベシャグチャアアア
除雪車のローラーに巻き込まれた。
周囲の雪が赤く染まる。
388 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 21:47:28.79 ID:7LMrOgDfo
パルコアライちゃん「ぎびいいいいいいいぢゃいのりゃああああああああああがああああばああああ」バリバリバリバリバリバリガリガリガリガリガリガリ
ローラーに引き裂かれていくパルコアライちゃんの体。
腹が破れ、内臓が飛び出た。
パルコアライちゃん「ぎゃがあああああばああああああいぢゃあああああいいいいいいのぎゃああああ」バリバリガリガリガリガリガリガリ
胃袋が破れ、せっかく詰め込んだ消化中の人参がバラ撒かれた。
パルコアライちゃん「」スポーンッ
ズタズタに引き裂かれたパルコアライちゃんが、除雪車から飛び出てきた。
パルコアライちゃん「」ドチャッ
内臓が飛び出たパルコアライちゃんは、雪の塊の上に落下した。
391 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 21:52:20.06 ID:7LMrOgDfo
パルコアライちゃん「う うゆううう」ビグンビグンビグン
…1時間後…
パルコアライちゃん「ひ ひぃ ひいぃ」ヨタ…ヨタ…
なんとか歩けるくらいまで回復したパルコアライちゃん。
しかし、フレンズの特殊能力には、サンドスターの消耗が伴う。
パルコアライちゃん「」ドチャッ
パルコアライちゃんは、歩道に力無く倒れた。
…
~夜、市街地~
雪の降る市街地。
街並みは白く染まる。
歩道に何かが落ちていた。
パルコアライちゃん「」
痩せこけたパルコアライちゃんだ。
先ほどせっかく食べた人参は、大半を消化前に吐き出してしまっていた。
そのせいか、ろくに栄養をとれていないようだ。
パルコアライちゃん「」
雪に埋もれ、ピクリとも動かない。
まるでボロ雑巾のように、街道に横たわるパルコアライちゃん。
パルコアライちゃん「」
通常のアライちゃんであれば、このまま放っておけば死ぬであろう。
パルコアライちゃんならどうだろうか。
試してみれば、結果が分かるだろう。
395 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 22:00:36.56 ID:7LMrOgDfo
しかし悪運の強いパルコアライちゃん。
こういう時に限って、毎度ながら何かがやってくる。
「ん?何かあるのです」ザッザッ
そう。今回も…
会長「…」ザッザッ
パルコアライちゃん「」
会長がやってきた。
会長「これは?」ヒョイ
パルコアライちゃんを拾い上げる会長。
パルコアライちゃん「」ブラーン…
会長「…」
会長「はぐっ」ガブリ
パルコアライちゃん「び…っ!?」ビクゥ
会長は、パルコアライちゃんに噛みついた。
399 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 22:04:41.11 ID:7LMrOgDfo
会長「美味そうなのです。がぶがぶっ、もぐもぐ…」モグモグ
パルコアライちゃん「ぐ…ぶ…ぎ…!」
パルコアライちゃんは、会長に噛み砕かれていく。
パルコアライちゃん「の…ぁ…あ…」シュウウウウ…
パルコアライちゃんは、いつもの野生解放をしようとしているが…
パルコアライちゃん「う…ゆ…ぅ…!」ブルブル
いつもより、出力が出ないようだ。
会長「…妙に噛みごたえが、もぐ、あるのです、もぐもふ」モグモグ
パルコアライちゃん「ふ…ぎぃ…」ブルブル
噛まれる度に自己再生していくパルコアライちゃん。
次第に、再生スピードは遅くなっていく。
403 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 22:11:36.85 ID:7LMrOgDfo
会長「ぺっ…何なのです?噛みきれないのです」オエッ
会長は、パルコアライちゃんを口から出す。
パルコアライちゃん「」ブラーン
会長「…キズが治っていくのです。これは一体…?」
温泉旅館オーナー「会長、何やってるんですかー?」バッサバッサ
鳥のフレンズ、温泉旅館オーナーがやってきた。
隊員1「何か見つけたんですか?」スタスタ
会長「このフレンズ…奇妙な再生力があるのです」
温泉旅館オーナー「あ!赤い耳に白い体…!それ、サンドスター科学研究所が探してたフレンズの赤ちゃんでは!?」
会長「そうなのですか!?」
隊員1「ああ、そういえば…言ってましたね」
温泉旅館オーナー「わぁ、見つかって良かったです!私が保護しますね」バッサバッサ
会長「頼むのです」
隊員1「お願いしまーす」
温泉旅館オーナーは、パルコアライちゃんを抱いて飛んでいった。
407 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 22:18:28.19 ID:7LMrOgDfo
隊員1「…会長、作戦中の捜索対象だって…知ってましたよね?」
会長「…?」
隊員1「だから、会長が俺達に教えてくれたんでしょう?任務中に、行方不明のフレンズを探すって…」
会長「フレンズ…?」
隊員1「そうですよ!今抱いてたのが、会長が言ってたフレンズで…!」
会長「私は今…フレンズを食べていたのですか?」
隊員1「え」
会長「…」
隊員1「…会長?」
411 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 22:23:37.68 ID:7LMrOgDfo
会長「…あ、ああ」
隊員1「会長、どうしたんですか?食べていたって、何が?」
会長「…そ、そんな、わ、私は、私は…」
隊員1「食べてたって、何のことですか!?会長!?」
会長「…私はさっき、あのフレンズの子供を、食べていたのです」
隊員1「た、食べッ…!?」
会長「…アライさん以外のフレンズは、警察の公務以外では傷害を与えてはならないのです」
隊員1「会長!?」
会長「じ、自首するのです。ここは大臣に任せたのです」フワッ
隊員1「会長!会長ッ!?待ってくださいッ!」
会長「…」シュパアアアーーーッ
会長は、音もなく夜の空に消えていった。
420 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 22:35:52.51 ID:7LMrOgDfo
…
~空中~
パルコアライちゃん「はぁ、はぁ…」チュパチュパ
温泉旅館オーナー「待っててください、私が連れてってあげますから…くぅっ、遠い…」バッサバッサ
パルコアライちゃんは、タオルに包まれ、ホッカイロで温められている。
そして、温泉旅館オーナーが口に栄養食品のゼリーの飲み口を与え、食べさせている。
一般のアライちゃんには有り得ない厚待遇である。
温泉旅館オーナー「くっ…風が…冷たいです…!」バッサバッサ
サンドスター科学研究所は、はるか先だ。
しかし夜中のため新幹線も飛行機も使えない。
温泉旅館オーナーは、自前の飛行能力で、サンドスター科学研究所目指して飛んでいく。
パルコアライちゃん「ま…」
温泉旅館オーナー「あ…喋れるんですか?あまり無理しないで…」
パルコアライちゃん「まま…」
温泉旅館オーナー「え」
パルコアライちゃん「ままぁ あいたかったのら ままー」スリスリ
温泉旅館オーナー「え…あ、あはは…」バッサバッサ
422 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 22:41:04.62 ID:7LMrOgDfo
パルコアライちゃん「まま ままー」スリスリ
温泉旅館オーナー「わ、私はママじゃないですよ。はい、ゼリーおかわりあげますね」ナデナデ バッサバッサ
温泉旅館オーナーは、替えのゼリーの吸い口を咥えさせようとする。
パルコアライちゃん「うそなのら あらいしゃんをあっためて だっこして おっぱいくれたのら ままー」
温泉旅館オーナー「…寂しかったのかな…」ギュー
パルコアライちゃん「ごくごく…ちゅぱちゅぱ…」チューチュー
温泉旅館オーナーは、パルコアライちゃんにゼリーを吸わせて暖めながら、研究所目指して飛んだ。
425 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 22:48:55.56 ID:7LMrOgDfo
…
~翌日、サンドスター科学研究所~
温泉旅館オーナー「」グッタリ
パルコアライちゃん「ままー おっきすゆのあ あらいしゃんとあそぶのら ままー」クイクイ
温泉旅館オーナーは、精魂尽き果てていた。
パルコアライちゃんを一刻も速く届けるため、サンドスターが枯渇するまで飛んでいたのである。
研究員1「お疲れ様です。それじゃあ連れていきますね」ダッコ
パルコアライちゃん「のあー まま まーま やなのあ ままといっしぃにいたいのら」ジタバタ
研究員2「後で会わせてあげますから…」スタスタ
パルコアライちゃん「まま まーまぁあああーー」ジタバタ
パルコアライちゃんは、研究員1に抱かれて連れて行かれた。
研究員3「…」
温泉旅館オーナー「」グッタリ
研究員3「サンドスターチャージャーありますけど、飲みます?」スッ
研究員3は、ゼリー食品のパックを出した。
温泉旅館オーナー「なんれすか?それ…」
研究員3「え…と…うちで作った、サンドスターを補給できる栄養食品です」
温泉旅館オーナー「いただきます!」チューチュー
426 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/21(火) 22:51:00.56 ID:7LMrOgDfo
温泉旅館オーナー「美味しかったです!ちなみに、どうやって作ったんですか?」
研究員3「…知らない方がいいかと…」
温泉旅館オーナー「知りたいですー!」
研究員3「…シロウ先生に聞いてみてください…」
温泉旅館オーナー「あ、はい…」
最終更新:2017年12月02日 22:32