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野食会合宿・その4

908 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 21:19:57.77 ID:8dzdt39D0
オーナーはエンジンを止め、車から降りてボンネットを開けた。
すると、そこには…

アライちゃん「ぴぎいぃぃーーーっ!!いぢゃいいぃっ!だぢゅげでえーーっ!!」ビエエエン

…エンジンの回転部品に下半身が巻き込まれ、挟まっているアライちゃんがいた。
肉が焼ける焦げ臭いニオイがする。

肉料理屋店主「あー最悪だ…掃除しねえと…」ガシィ

オーナーは軍手をつけて、機械に挟まったアライちゃんのお腹を握った。

アライちゃん「うぎゅうぅ!!ぐゆじぃいい!!」ジタバタ

オーナー「うい…しょっとッ!!」グイイイイイイイイイイイイイッ

アライちゃん「がびゃあぎゃあああああああああああああああっ!!!」ブヂブヂブヂブシュウウゥゥッ

なんと、オーナーはアライちゃんを機械から引っこ抜いた。
しかし、力づくで無理矢理引っこ抜いたせいか…

アライちゃん「あ…ぎゃ…が…い…ぢゃい…」ビクビク

…下半身が千切れ、臓物や背骨が断面から突き出ている。

肉料理屋店主「クソが」ポイッ

アライちゃん「びぎっ」ベチャア

上半身だけとなったアライちゃんは、その辺にポイっと投げ捨てられた。

アライちゃん「い…ぢゃい…じに…だぐない…だぢゅげ…で…」ピクピク

…絶望的で素敵な顔だ。

肉料理屋店主「おいバイト、エンジンの掃除手伝ってくれ」

承知です。
私はオーナーと一緒に、エンジンの機械に挟まった肉片やズタズタの尻尾、
血痕と30分ほど格闘した。


909 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 21:26:57.72 ID:8dzdt39D0
エンジンを掃除している間、後ろの方から『たしゅ…けて…』などと聞こえてきたが、
無視していたらそのうち声はしなくなった。

肉料理屋店主「まーこんなもんだろ…。よし、あいつら迎えに行くぞ」ガチャッ

オーナーは車に乗った。
私は、さっきのアライちゃんをちらっと見た。

アライちゃん「」

…あれから上半身だけでこっちへ這って近づいていたようだ。
移動した後に血痕が残り、腸が伸びている。

私は木の枝でアライちゃんをつっついてみた。

アライちゃん「」

反応はない。

肉料理屋店主「どうした?何見てるんだ?」スタスタ

あ…いや、何でもないです。

肉料理屋店主「それはさすがに食えねえぞ…」

分かってますよ。
私は車に乗り、他三人を迎えに行った。
そして宿泊施設へ向かった。


911 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 21:43:50.57 ID:M+D1zxpeO
~キャンプ場~

私達は、各々収穫した食材で料理を始めた。

肉料理屋店主「さて。やるぜ」

作りましょう。アライさんジビエ料理。
どんなのにするんですか?

肉料理屋店主「ガキ共は煮込む。大きい奴は焼く。って感じかな」

ほうほう。一緒にやりましょう。

バラエモン「はじめての共同作業かしら?」

肉料理屋店主「店でいつもやってるよ!」

えーと。どうすればいいんです?

肉料理屋店主「そうだな。まずは皮を剥くか」

私達は、アライちゃんやアライさんの皮を剥いた。

耳と尻尾を取られ、皮を剥かれたアライさんの肉は…

ギョエモン「うっわ…」

バラエモン「きっついわね…」

ムシエモン「虫は食えても、これはキツイぞ…」

…ほぼ人間の女性の皮剥ぎ死体そのものであった。

肉料理屋店主「あんまこっち見んな」テキパキ

ギョエモン「…よくそんなの料理できるね…血の気が引くよ…」

ですよね…。


912 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 21:55:58.33 ID:M+D1zxpeO
アライちゃんは、全身をバラバラに切って、原型が分からないようにした。

手や足の末端は捨てた。
頭も、脳ミソだけ取り出して捨てた。

ほとんど捨てちゃうんですね…。

肉料理屋店主「人っぽいとこが残ってると食欲減退だろうしな」グツグツ

鍋見てますよ。
オーナーは親の方の調理進めててください。

肉料理屋店主「サンキュ、助かるぜ」スタスタ

私はアライちゃん達が煮込まれている鍋を覗き込んでみた。

…アライちゃんの原型は全く残っていないな…。


913 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22:02:55.60 ID:M+D1zxpeO
肉料理屋店主「さてと。こっちもやりますか」ザグンザグン

オーナーは、アライさん二匹をざくざくと切って解体している。

あの大きさの動物を解体できるのは、オーナーのマッシブな腕力あってこそのものであろう。

肉料理屋店主「肉を削いで、切って…と」ザクザ

ふぅ、だいぶ鍋のアライちゃん肉もトロトロになって来ましたね…。

バラエモン「へぇ、美味しそうじゃない。私が採ったキノコ入れてみない?」スタスタ

だそうですが、どうですかオーナー?

肉料理屋店主「キノコか!いいぞ!」ザクザク

ムシエモン「ボクが獲った蜂の子入れてみない?」

蜂の子「」ウジャウジャ

だそうですが、どうですかオーナー?

肉料理屋店主「虫は入れんじゃねえ!」ザクザク





914 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/15(月) 22:05:20.78 ID:ehfF2DUXO
昆虫食はいやーきついっす





915 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22:07:43.32 ID:M+D1zxpeO
そうして、料理は出来上がった。

ムシエモン「イナゴの佃煮!そして蜂の子の甘露煮だぞー」

蜂の子って…蜂獲ったんですか!?
刺されませんでした!?

ムシエモン「刺されない刺されない…クロスズメバチの巣くらい余裕だぞ…地面を掘ってザクザクと」

スズメバチぃ!?
食べて大丈夫なんですか!

肉料理屋店主「クロスズメバチは昆虫食界ではメジャーな方だぜ」

そ、そうなんですか…


916 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22:16:49.58 ID:M+D1zxpeO
ギョエモン「こっちは川エビの唐揚げだよ。魚は…残念ながらいなかった」

わ。美味しそうですね。

ギョエモン「ザリガニもあるよ」

う、それは…

ムシエモン「ザリガニ!?た食べるぞ!」

食い付きいいですね!?

ムシエモン「ザリガニは…どっちだ?昆虫じゃないけど…」

…昆虫食でいいんじゃないですか。
バラエモンさんはどうでしたか?…って、わあ!
果物がありますよ!

バラエモン「それはアケビね。採れたのはオニグルミとか、セリとか…タマゴタケがあったわね。炒め物にしたわ」

肉料理屋店主「タマゴタケ?…ベニテングタケじゃないだろうな?」

バラエモン「失礼ね。間違えないわよ、今度は」

今度は…って何ですか?


918 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22:24:26.33 ID:M+D1zxpeO
ギョエモン「それで、ジビエモンは…」

肉料理屋店主「アライさんのステーキと」

アライちゃんの煮込みデミグラスシチューです。

肉料理屋店主「アライさん二匹はさすがに量が多かったんで、片方はいま燻製にしてるぜ」

ムシエモン「アライさんの原型ないな…」

バラエモン「原型あったら食えたもんじゃないわね…」

肉料理屋店主「さて、それじゃあ皆、食うか!」

\いただきまーす!/

さて、まずはアライさんステーキですね。
はむ…もぐもぐ…

肉料理屋店主「どうだ?」

お…美味しい!
脂が少なくて、肉にコクのある味がついてますね!

ギョエモン「お、美味いな!牛肉とはまた違った味だ…」モグモグ

肉料理屋店主「いつ食っても最高だぜ」モグモグ

…オーナー、実はけっこう食べてました?

肉料理屋店主「…ちょくちょく捕まえてた」モグモグ

ジャンキーですかね。


919 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22:29:47.57 ID:M+D1zxpeO
次はアライちゃん煮込みデミグラスシチュー。

…肉に骨がついたままなんですね。

肉料理屋店主「ああ。骨ごといってみ」

では。もぐもぐ…
…!ふほぉ!柔らかくてとろっとしてて美味しいですねぇ!

バラエモン「骨も軟骨みたいで、ポリポリしてて美味しいじゃないの!んん!」モグモグ

肉料理屋店主「アライさんやアライちゃんは森の中の奴に限るぜ」モグモグ

ムシエモン「アライさんジビエ…恐るべし。こんな美味かったとは…」モグモグ

ギョエモン「これだけ美味しいなら、動物園で集めたり、ペットフードの原料になるのも頷けるね」モグモグ


920 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22:39:10.68 ID:M+D1zxpeO
ギョエモン「ん!美味い!なんだこれ?」モグモグ

肉料理屋店主「それは脳だな。肝臓とかも煮込んであるぜ。…アライさんは、脳が一番美味えんだ」

脳が一番美味しい動物って珍しいですね。

ムシエモン「一説には、アライさんの脳には未知の物質も含まれてるとか」モグモグ

バラエモン「内臓も料理したの?」モグモグ

肉料理屋店主「ああ。傷みやすい内臓も、獲ったその日のうちなら美味しくいただけるってわけだ。野食会の醍醐味だぜ」モグモグ

ギョエモン「おかわり、もう一杯!あと、ブログに載せる写真撮らないとね」

肉料理屋店主「あ!忘れてたな。まあ、料理はまだあるし。一旦撮影するか」


921 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22:40:26.30 ID:M+D1zxpeO

写真撮影の後も、私達はお互いが作った料理を食べ合った。

ギョエモンさんの海老の唐揚げ。
バラエモンさんの野草炒め。
ムシエモンさんのイナゴの佃煮。(蜂の子は無理でした)

本職のシェフ達が、新鮮な食材で作った野食料理は、どれもとても美味しかった。

肉料理屋店主「どうだ、バイト。これが野食会だぜ」

野食、さいこー!

ムシエモン&ギョエモン&バラエモン「「「野食サイコー!」」」

肉料理屋店主「喜んで貰えてよかったぜ!」


922 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22:46:12.10 ID:M+D1zxpeO
そうだ、オーナー。

アライさんのくず肉って余ってます?
切れ端みたいのでいいです。

肉料理屋店主「ああ、たっぷりあるぜ」

それ、いくつか貰って冷蔵庫で冷やしといていいですか?

肉料理屋店主「いいけど、何するんだ?まさか刺身にでもするのか?」

それもいいかもしれませんが…
明日のためにとっておきたいんです。

肉料理屋店主「…なるほどな。いくらでも取ってけ」

はい!

…私は、アライさんのくず肉を削ぎ、器に貯めて冷蔵庫で冷やした。
血や肉汁へ漬け込んで…。

そして私達は食べ終わり、後片付けをした。

アライさんの使わなかった部位は、キャンプファイヤーで火葬した。

一同「「山の恵みに感謝!ご馳走さまでした!」」


923 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22:46:38.86 ID:M+D1zxpeO
一旦ここまで


927 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/16(火) 00:38:05.34 ID:QLnhwXv+0
アラジビはこっちでも流行りそうですね


928 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/16(火) 06:23:31.72 ID:kFWYfdm7O
ジャンや美味しんぼでも脳ミソ食ってたな


930 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/16(火) 11:13:03.47 ID:JZLfLzZs0
乙です
ここからアラジビが拡がって行くのか?





最終更新:2018年02月18日 23:16