29 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/02/18(日) 20:44:20.46 ID:RqUZQLGko
黒パーカーの少女「さーて、これで全部かな…?」キョロキョロ
育児室の中を見渡した少女は、あるものを見つけた。
籠「」シーン…
…それは大きな籠であった。
砂トイレと水差しがついており、何の物音もしない。
黒パーカーの少女「あれは…?」ツカツカ
籠の中を覗くと…
アライちゃん10「っ…」プルプル
アライちゃん11「っ…」プルプル
アライちゃん32「っ…」プルプル
アライちゃん33「っ…」プルプル
…四匹のアライちゃん達が、身を寄せあっていた。
この籠は『不良ブタ箱』である。
少女は、不良ブタ箱の存在はまだ店員から聞いていない。
黒パーカーの少女「てめーらそれで隠れたつもりか?ああ!?」ガシャンッ
少女は籠を蹴った。
アライちゃん10「ひいぃ!?」ビクゥ
アライちゃん11「あっばか…!こえだしゅなぁ!…あっ」ビクゥ
アライちゃん32「しっ…だまってゆのりゃ…あっ」
アライちゃん33「っ…」ブルブル
33 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/02/18(日) 20:58:30.53 ID:RqUZQLGko
黒パーカーの少女「なんだてめーら。それで身を守ったつもりかよ、ああ!」ドガァドガァ
少女は籠を蹴る。
アライちゃん10「ひいぃっ…!」
アライちゃん11「だいじょーぶなのりゃ!このおりがあゆからだいじょーぶなのりゃ!」
アライちゃん32「お、おまえなんかにありゃいしゃんたちはこよせないのりゃ!このかたいかたいおりがあゆのりゃ!」ガシャガシャ
アライちゃん33「おまえには、げほ、ごほ!ごほ…」ゴホゴホ
部屋の中は、火炎放射器によって放たれた炎のせいで火災が発生している。
アライちゃん33は、燃えた部屋の煙を吸って咳き込んだ。
アライちゃん33「げほごほ!…うゆ、このおりのなかのありゃいしゃんたちにはひどいことできないのりゃ!あきらめてかえゆのりゃ!」
黒パーカーの少女「もうあまり長居もできないか…」スッ
少女はマスクを装着した。
35 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/02/18(日) 21:06:24.66 ID:RqUZQLGko
アライちゃん10「ありゃいしゃんは、きょーほどふりょーでよかったとおもうひはないのりゃ…」
アライちゃん11「ふりょーぶたばこのおかげで、けられないしふまれないのりゃ…」ブルブル
アライちゃん32「ありゃいしゃんたちをいじめた、おそとのやつらはいーきみなのりゃ!ありゃいしゃんをいじめたからばちあたったなのりゃ!」ノヒャヒャヒャヒャ
アライちゃん33「このままぶたばこでやりすごすのりゃ!」
黒パーカーの少女「…」
アライちゃん10「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃん11「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃんの10&11「「さっさとかえれ!」」コスリコスリコスリコスリ
アライちゃん32「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃん33「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃんの32&33「「さっさとでてけ!」」シッポフリフリフリフリフリフリ
アライちゃん10「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃん11「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃんの10&11「「さっさとかえれ!」」コスリコスリコスリコスリ
アライちゃん32「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃん33「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃんの32&33「「さっさとでてけ!」」シッポフリフリフリフリフリフリ
36 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/02/18(日) 21:08:01.68 ID:RqUZQLGko
アライちゃん10「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃん11「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃんの10&11「「さっさとかえれ!」」コスリコスリコスリコスリ
アライちゃん32「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃん33「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃんの32&33「「さっさとでてけ!」」シッポフリフリフリフリフリフリ
アライちゃん10「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃん11「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃんの10&11「「さっさとかえれ!」」コスリコスリコスリコスリ
アライちゃん32「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃん33「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃんの32&33「「さっさとでてけ!」」シッポフリフリフリフリフリフリ
アライちゃん10「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃん11「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃんの10&11「「さっさとかえれ!」」コスリコスリコスリコスリ
アライちゃん32「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃん33「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃんの32&33「「さっさとでてけ!」」シッポフリフリフリフリフリフリ
アライちゃん10「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃん11「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃんの10&11「「さっさとかえれ!」」コスリコスリコスリコスリ
アライちゃん32「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃん33「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃんの32&33「「さっさとでてけ!」」シッポフリフリフリフリフリフリ
37 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/02/18(日) 21:08:36.74 ID:RqUZQLGko
アライちゃん10「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃん11「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃんの10&11「「さっさとかえれ!」」コスリコスリコスリコスリ
アライちゃん32「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃん33「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃんの32&33「「さっさとでてけ!」」シッポフリフリフリフリフリフリ
アライちゃん10「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃん11「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃんの10&11「「さっさとかえれ!」」コスリコスリコスリコスリ
アライちゃん32「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃん33「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃんの32&33「「さっさとでてけ!」」シッポフリフリフリフリフリフリ
アライちゃん10「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃん11「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃんの10&11「「さっさとかえれ!」」コスリコスリコスリコスリ
アライちゃん32「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃん33「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃんの32&33「「さっさとでてけ!」」シッポフリフリフリフリフリフリ
アライちゃん10「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃん11「かっえれ!」コスリコスリ
アライちゃんの10&11「「さっさとかえれ!」」コスリコスリコスリコスリ
アライちゃん32「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃん33「でってけ!」シッポフリフリ
アライちゃんの32&33「「さっさとでてけ!」」シッポフリフリフリフリフリフリ
39 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/02/18(日) 21:12:37.90 ID:RqUZQLGko
黒パーカーの少女「その口の悪さ…お前らアレだろ。悪いことしてそん中に閉じ込められてるんだろ」
アライちゃん10「う、うゆ…そーなのりゃ…」
黒パーカーの少女「どうだ?そこから出たくないか?鍵持ってるから出してやれるぜ」
アライちゃん11「ぜ、ぜったいでないのりゃ!ありゃいしゃんはこのなかからでないのりゃ!」
黒パーカーの少女「絶対出ないのか?誓って言えるか?」
アライちゃん32「ぜったいぜーったいでないのりゃ!ちかうのりゃ!」
アライちゃん33「でてやゆもんかー!べろべろばー!ごほ、ごほ…!かえれー!」
黒パーカーの少女「…へへ…」ニヤニヤ
アライちゃん10「な、なにわらってゆのりゃ…」
40 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/02/18(日) 21:17:24.85 ID:RqUZQLGko
黒パーカーの少女「やっぱクソ害獣は、こうでなくっちゃなあ!」ガシィ
少女は、不良ブタ箱を持ち上げて…
黒パーカーの少女「じゃあ誓った通り!そこから出たがるんじゃねえぞ!」ポーイ
アライちゃん達「「「のりゃああ!」」」ガシャンッ
アライちゃんのいる不良ブタ箱は…
アライちゃん10&11&32&33「「「ああああああああああああぢゅいいいいいいいいいのりゃあああああああああああーーーーーーっ!!」」」ジュウウウウパチパチメラメラ
…燃え盛る炎の中に投げ込まれた。
41 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/02/18(日) 21:21:31.23 ID:RqUZQLGko
アライちゃん10「あっぢゅぃいいいいいいいいいい!あぢゅいのりゃあああああああーーーーーっ!ぴぎいいぃぃいーーっ!」ヨチヨチヨチヨチピョーンッ ガシャンッ
アライちゃん11「だちて!あぢゅいいいい!だちてええーーっ!」ヨチヨチピョーンッ ガシャンッ
アライちゃん10と11は、しきりにケージへ体当たりをしている。
アライちゃん32「あぢゅいのりゃあ!だちて!だちてくだしゃいなのりゃああああ!」ピギイィィヨチヨチヨチヨチ
黒パーカーの少女「ああー?さっきお前ら、絶対そこから出ないって誓ったばっかじゃねーか!誓いは守れよ!ははははははは!」ゲラゲラ
アライちゃん33「あれはなし!なしなのりゃあああああああああああああああああっ!ぎびいいいいいいいいっ!!」ジュウウウウメラメラ
アライちゃん達は、籠の中で暴れまわっている。
42 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/02/18(日) 21:29:22.04 ID:RqUZQLGko
黒パーカーの少女「何が無しだ。出さねえよ!その中で燃えカスになっちまえよ!」
アライちゃん10「おねがいだからだちてええええーーっ!」ジタバタ
アライちゃん11「あぢゅいあぢゅいあぢゅいあぢゅいぃーーっ!」ジタバタ
アライちゃん32「うぅ…たあ~っ!」ピョーンッ ムギュゥッ
アライちゃん10「ぎびゃ!?あ、あああぢゅいいいい!」ズシリ
アライちゃん33「あぢゅいのもーやなのりゃああっ!たあ~!」ピョーンッ ムギュゥッ
アライちゃん11「びぎゃあああっ!あぢゅいのりゃああああああああああっ!」ズシリ ジュウウウウ
なんと、アライちゃん32&33は…
…アライちゃん10&11の上に乗って、火から逃れようとしている。
当然、アライちゃん10&11はすぐに火だるまになった。
アライちゃん10「ぴっぎぃいいいいいいいいいいいいーーーーーーーっ!きゅるるるるるるるっるぅううううううーーーーっ!うえのゆのやべろおおぉおーーーっ!」ピギイィィジタバタシッポフリフリ
アライちゃん11「だぢゅげでえええええええーーーーーっ!ありゃいしゃbがかわいそーーーなのりゃああああああーーーーーーーっ!」ピギイィィメラメラパチパチ
黒パーカーの少女「はーーーーーーーーーーっはっはっはっはっは!!!お前らはそれでいいんだよ!さっきみたいなクソ気持ち悪い偽善ガイジなんか居なくていい!てめーらみたいなのだけいればいいんだよ!はははははははっ!」ゲラゲラ
少女は大笑いをしている。
44 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/02/18(日) 21:40:12.24 ID:RqUZQLGko
アライちゃん10「ああああああああぎゃああああああ!おりろおおおおお!うえがらおりろおおおおおおおおおおおおおーーっ!」ジュウウウウ
アライちゃん11「ぎ…びぃ…」ジュウウウウ
アライちゃん32「ふぎゅ、ふぎゅぅ!げほごほ!だ、だちて、だちてええ!」ガシャンッガシャンッ
アライちゃん33「ごほごほ!がほごほ!だしゅのりゃああっ!いっしょーせったいしてやゆかりゃあああっ!」ガシャンッガシャンッ
黒パーカーの少女「ふぅー…。『生きて人の役に立つ、善良なアライさん』なんて矛盾した存在なんぞこの世に必要ない。気持ち悪いだけだ」
黒パーカーの少女「全てのアライさんは、皆等しく人に迷惑かけてばっかの害獣らしくあればいいんだ!」
黒パーカーの少女「あーあ、実を言うとおれはなぁ。アラ信共を殴ってまでこの手で直接手を下したくはなかったんだよなぁ…」
黒パーカーの少女「まるで、『善良なアライさんの存在を認めてしまった』かのような…敗北感すら感じるぜ」
黒パーカーの少女「理想を言えば…お前らが客を噛みついたり引っ掻いたりして、合法的に殺処分されるっていう自滅オチが!見てて一番気持ち良かったのによぉ!」
アライちゃん32「かまないからああ!ひっかかないからあああ!だちてええええええっ!」ガシャンッガシャンッ
黒パーカーの少女「うるせえ!てめーらアライさんという生き物は!皆駆除されることにのみ価値があればいい!生きてることに価値があっちゃいけねえんだよクソ害獣!」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/02/18(日) 21:49:44.96 ID:pyQ5UmX20
悪い奴→駆除したい
じゃなくて
駆除したい→悪い奴
なのがサイコパス感あるな。
46 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/02/18(日) 21:54:29.54 ID:RqUZQLGko
黒パーカーの少女「ハエガイジ共は!善良であっちゃあ!いけねえんだよ!社会に貢献しちゃ!いけねえんだよ!」ドガァドガァ
少女はバットを震い、アライちゃん32をケージ越しに殴った。
アライちゃん32「いぢゃいのりゃあああああっ!…ぴぎっ!あぢゅいぃっっ!」ゴロンゴロン
殴られたアライちゃん32は、アライちゃん10の上から転げ落ち、炎の中に落下した。
黒パーカーの少女「てめーらハエガイジは!おれが安心して見下せるサンドバッグであればいいんだよ!常におれより下の存在でなくちゃいけないんだよ!」ドガァ
アライちゃん33「ぴぎぃぃっ!あ、あぢゅいいいっ!」ゴロン ジュウウウウ
黒パーカーの少女「いくらブッ殺してもいい存在でなくっちゃ駄目なんだよお前らは!てめーらを殺すことでおれが英雄として賞賛されるような!絶対的な悪役でなくちゃ!ゴミパンダヴィランでなくちゃいけねえんだ!」ドガァドガァ
黒パーカーの少女「それ以上の価値を持つことなんぞ絶対に許さねえ!おれ以上に!人に愛されて!価値を認められて!承認されることなんぞ、決してあっちゃならねえ!そんなもんは絶対に認めねえ!」ドガァドガァ
不良ブタ箱「」ガシャンッガシャンッ
黒パーカーの少女「だから駆除してやる!害獣以上におれを不快にさせる益獣(笑)なんぞ、この世から一匹残らず消し去ってやる!」ドガァドガァ
黒パーカーの少女「フレンズのまがい物のハエガイジですらない!ハエガイジのまがい物のクソ益獣は!おれにとって!害獣以上にクソムカつくんだよおおおおっ!」ドガシャドガシャ
不良ブタ箱は、ひしゃげてぐにゃりと曲がりつつある。
47 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/02/18(日) 22:05:39.45 ID:RqUZQLGko
黒パーカーの少女「てめーらハエガイジが人に愛されてるだと?おれを差し置いて、害獣のてめーが?ムカつくんだよブチ殺す!てめーらは人の愛を利用して生きる寄生害獣!最悪のクソ害獣だ!」ガシャンッガシャンッ
黒パーカーの少女「てめーらのように、人にハエガイジモドキの寄生害獣に許される道はたった2つだけだ!」ドガシャドガシャ
黒パーカーの少女「おれに殺されるか…あるいは…!」ガシャンッガシャンッ
黒パーカーの少女「脱走して、害獣らしく人に迷惑かけるヴィランとして生きるか!その二択だけだ!」ガシャンッガシャンッ
黒パーカーの少女「できれば後者のヴィラン堕ちの方が!安心して見下せるから!そっちの方が嬉しいなあああ!」ズガシャアアッ
黒パーカーの少女「はぁ…はぁ…」ゼェハァ
少女は、不良ブタ箱の中の様子を見る。
アライちゃん10「」ジュウウウウ…
アライちゃん11「」ジュウウウウ…
アライちゃん32「」ジュウウウウ…
アライちゃん33「」ジュウウウウ…
どうやら不良アライちゃん達は、熱によって既に死んでいるようだ。
黒パーカーの少女「よし、じゃあ撤収するか」シャッ
少女は、窓際のカーテンを締めた。
やがて、がららっと窓が開く音が聞こえた。
…しばらくして、カーテンが風でなびいて捲れると…
…既に少女の姿は、そこには居なかった。
最終更新:2018年05月18日 18:30