ペットアライちゃんのつくりかた―工場編その1

666 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/03/15(木) 22:24:22.87 ID:Zz/s1Dq/o

アライちゃん1「…」ヨチヨチ

物心ついたとき、アライちゃん1はケージの中にいた。

アライちゃん2「なのりゃ~」ヨチヨチ
アライちゃん3「なの~りゃ」ヨチヨチ
アライちゃん4「な~のりゃ~♪」ヨチヨチ
アライちゃん5「のりゃ!のりゃ!」ヨチヨチ

同じケージにいる同族達は、仲間だとすぐに分かった。

アライちゃん1「なのりゃ~」ヨチヨチ

アライちゃん1はお腹が空いていたので、ご飯を探した。

ケージの中のものを嗅ぎ、食欲をそそるものを探した。

アライちゃん1「のあああぁ…」

だが、食べ物は見つからなかった。


667 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/03/15(木) 22:29:05.26 ID:Zz/s1Dq/o
飼育員「ほ~ら、ご飯だよ。こっちおいで」ガララ

ケージが開けられた。

向こうには大きな生き物がおり、なにかいい匂いが漂ってきた。

アライちゃん2「なのりゃ~」ヨチヨチ

仲間の一匹が、大きな生き物へ向かってヨチヨチした。

アライちゃん3「なのりゃ~」ヨチヨチ
アライちゃん4「なのりゃ~」ヨチヨチ
アライちゃん5「なのりゃ~」ヨチヨチ

アライちゃん1「…」

仲間達が、みんな大きな生き物の方へ向かっていく。

アライちゃん1「なのりゃ~」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん1も、仲間についていった。

飼育員「はい、ミルクだよ~」スッ

アライちゃん2「のりゃ!のりゃ!」クンクン
アライちゃん3「なのりゃー!」ヨチヨチ
アライちゃん4「のりゃあー!」シッポフリフリ

飼育員がもつ哺乳瓶から、いい匂いが漂ってくる。

アライちゃん1「のりゃ!のりゃ!」ヨチヨチ

アライちゃん1も、それを欲しがった。


668 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/03/15(木) 22:34:41.38 ID:Zz/s1Dq/o
アライちゃん2「ぢゅるるるるっ!ずじゅじゅじゅじゅじゅっ!ぢゅばっ!」ジュルジュル

仲間達が、次々と哺乳瓶でミルクを与えられていく。

あの大きな生き物は、自分の味方だ。
好きになるべき相手だ。

アライちゃん1「な~のりゃ~」ヨチヨチ

アライちゃん1は、大きな生き物へヨチヨチして近付いた。

飼育員「次は君ね~」ガシィ

アライちゃん1「のああ」ヒョイッ

アライちゃん1は、飼育員に抱き抱えられる。

飼育員「はい、どーぞ~」スッ

ずっと欲しかった食べ物だ。

アライちゃん1「あむっ!」ハムゥ

アライちゃん1は、哺乳瓶の乳首をくわえ…

アライちゃん1「はむはむっ!あむっ!じゅるるるるるるっ!ずぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅぅぅっ!じゅるじゅるっ!」チュパチュパ

中のミルクを、お腹いっぱい飲んだ。


669 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/03/15(木) 22:52:41.84 ID:Zz/s1Dq/o

アライちゃん2「なのりゃ~」コロコロ

アライちゃん2が、ボールをアライちゃん1の方へ転がしてきた。

アライちゃん1「のりゃ?のりゃ~」ペチッ

アライちゃん1は、ボールを弾き返した。

アライちゃん2「のりゃー!」ペチン

アライちゃん3「のりゃっ!」ヨチヨチ ペチン

アライちゃん4「なのりゃー!」ペチン

アライちゃん5「のぉりゃあ~!」ヨチヨチヨチヨチ ペチン

アライちゃん1は、仲間たちとボール遊びをした。

このとき、アライちゃん1は、『仲間といっしょに遊ぶことは楽しい』ということを理解した。

アライちゃん1「のりゃあ~!」ヨチヨチ ペチン

どうすれば、ボールはよく転がるのか。

どうすれば、速くヨチヨチできるのか。

アライちゃん1は、様々な遊び道具で仲間達と一緒に遊ぶ中で、いろいろなことを学んだ。


670 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/03/15(木) 23:00:14.38 ID:Zz/s1Dq/o
飼育員「アライちゃんたち、ごはんだよ~」スタスタ

アライちゃん2~5「「「なのりゃ~~!!!」」」ヨチヨチヨチヨチ

いつも美味しいご飯をくれる、大きな生き物が来た。

アライちゃん1はこの生き物が大好きだ。

アライちゃん1「なのりゃ~~!」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん1は、大好きな生き物と触れ合うために。
そして、美味しいご飯を貰うために。
飼育員へ向かってヨチヨチした。

アライちゃん1~5「「のりゃあ!のりゃ!」」ピョンピョン

アライちゃん1は、仲間達とともに、ミルクを貰おうとして飼育員へ抱きついている。

飼育員「アライちゃん達、いい?これはねー、『ご・は・ん』!」

アライちゃん2~5「「のりゃ?」」

飼育員「ご~、は~、ん!」

アライちゃん2「の、のりゃ」コスリコスリ
アライちゃん3「なのりゃ」ピョンピョン

何故だろうか。
今日は、すぐにご飯をくれない。

飼育員「ご~、は~、ん!」

アライちゃん1「のりゃ~」コスリコスリ

飼育員は、繰り返し同じ声を出し続けている。
どうしたのであろうか。


671 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/03/15(木) 23:03:49.16 ID:Zz/s1Dq/o
メカアライちゃん「ナノリャー」ウィーンガシャンウィーンガシャン

どこからか、仲間と同じ姿だが…微妙に違う者が来た。

メカアライちゃん「ゴー、ハー、ン。ゴー、ハー、ン」ウィーンウィーン

飼育員「はーい、よくできました!」スッ

メカアライちゃん「チュパチュパ~」

メカアライちゃんが、飼育員に抱き抱えられてミルクを貰った。

アライちゃん2~5「「のりゃー!のりゃあー!」」シッポフリフリ

アライちゃん1「…」

ひょっとしたら。
同じ声を出せば、ご飯が貰えるのではないだろうか。

アライちゃん1「…お~、あ~、ん!」シッポフリフリ


673 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/03/15(木) 23:08:37.54 ID:Zz/s1Dq/o
飼育員「よくできたね~!ご褒美だよ~」スッ

飼育員が、アライちゃん1を抱っこしてくれた。

アライちゃん1「のりゃ!のりゃ!≧∀≦」シッポフリフリ

飼育員「はい、もう一度。ご~、は~、ん」スッ

アライちゃん1「お~、あ~、ん!」シッポフリフリ

飼育員「はい、飲んでいいよ~」スッ

哺乳瓶が向けられた。

アライちゃん1「はむっ!ぢゅるるるるるるるるるっ!ちゅぱっ!ずじゅうるるるるるるるるっ!ごぐごぐっ!≧3≦」

アライちゃん1は、飼育員と心が通じあったような気がして、とても嬉しかった。


677 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/03/15(木) 23:14:26.13 ID:Zz/s1Dq/o
アライちゃん1「げぇぷぅ!≧3≦」

アライちゃん1は、お腹いっぱいミルクを飲んだ。

アライちゃん2「おーあーん!」コスリコスリ
アライちゃん3「おあん!おあん!おあん!」コスリコスリ
アライちゃん4「のりゃん!のーりゃーん!」
アライちゃん5「のぉおーーーーーーーーぁあああーーーーんっ!のぁああああああーーーーんっ!のぉおおおおおおおおーーーぁああああーーんっ!」ビエエエエン

仲間達の中にも、次々と自分と同じ声を真似し始める者が出始めた。

飼育員「はい、よくできたねー」ヒョイッ

アライちゃん2「のりゃっ!のりゃっ!≧∀≦」シッポフリフリ

飼育員の真似をうまく出来た者から、美味しいミルクを与えてもらえた。

中には、うまく真似ができなくて、ミルクを貰えない仲間もいた。

アライちゃん1「なのりゃ~」シッポフリフリ

アライちゃん1は理解した。
この声は、食べ物のことを表す合図であると。


678 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/03/15(木) 23:21:02.24 ID:Zz/s1Dq/o
それからというものの、アライちゃん1と仲間達は…

飼育員「これはねー、ぼ、お、る!」コロコロ

アライちゃん1「お、お、ゆ!」

飼育員の真似をして、言葉を覚えていった。

アライちゃん2「おーゆ!おーゆぅ!」シッポフリフリ

アライちゃん3「おーゆぅ!」

アライちゃん4「なのりゃー」コスリコスリ

アライちゃん5「おーあーん!おぉーーーぁああーーんっ!おあんーーっ!」シッポブンブンブンブン

飼育員「さあ、ちゃんと言えた3匹は、こっちきて遊んでいいよ~」ヒョイッ

アライちゃん1「なのりゃー!≧∀≦」シッポフリフリ
アライちゃん2「おーゆぅ!おーゆ!」シッポフリフリ
アライちゃん3「きゅるるん♪きゅるうるん♪」スリスリ

アライちゃん1と、2匹の仲間が、柵の中に入れられてボールを与えられた。


681 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/03/15(木) 23:24:50.48 ID:Zz/s1Dq/o
ボール「」コロコロ

アライちゃん1「おーゆぅ!」ヨチヨチ

アライちゃん1は、ボール遊びが大好きである。

アライちゃん2「のりゃ!のりゃ!」シッポフリフリ

アライちゃん1「のりゃー!」ペチン

アライちゃん1は、仲間に向かってボールを手で弾いた。

アライちゃん2「おーゆなのりゃー!」ペチン

アライちゃん3「おーゆぅー!」キャッキャ

アライちゃん1「なのりゃー!≧∀≦」シッポフリフリ

次々と、新しい単語を身につける度に…
次々と、仲間達や飼育員と一緒にできることが増えていく。

単語を覚えることは楽しい。

アライちゃん1は、それからもたくさんの単語を飼育員から教わり、覚えていった。


683 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/03/15(木) 23:25:46.64 ID:Zz/s1Dq/o
続く


684 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/03/15(木) 23:30:40.96 ID:zHP4KL8Jo
ヨーチ園ってか


686 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/03/15(木) 23:59:56.84 ID:BDwydV5s0
飲み物をすする音がすっごい気持ち悪くて好き
ヘイトパートが長いと虐開始の時に開放感があるし、短くすぐアラ虐してくれるなら爽快感がある
やっぱりアラ虐は最高だぜ





最終更新:2018年05月26日 01:16