読:みりくてつみち
岩手県の三陸海岸を縦貫する路線を持つ、第三セクター方式の鉄道会社で1984年4月1日に特定地方交通線の第三セクター化第一号として開業した。国鉄再建法により廃止されることになった国鉄盛線(盛 - 吉浜)・宮古線(宮古 - 田老)・久慈線(普代 - 久慈)、及び旧日本鉄道建設公団で建設中だった吉浜 - 釜石・田老 - 普代を引き受け、1984年4月1日に特定地方交通線の第三セクター化第一号として開業。 ちなみに久慈~八戸間と宮古~釜石間はJR線であるため「くろしお鉄道」ごとく中抜き状態あるいは北陸鉄道ごとく保有している路線が別々にあるという状態だ。三鉄釜石駅はネーミングライツにより南部さけコンドロイチン釜石という副称が1年間だけ与えられた。
元々民鉄特有のバカ高い運賃でやってきたが東日本大震災で線路の路盤崩落・線路流失により経営が困難になった。しかし三鉄社長は他社がやってこなかった奇抜な製作に出た。それは無賃輸送である。これは「運賃収入よりも地域の役に立ちたい!」という熱意から2012年3月から一ヶ月間無賃輸送を実施した。翌月からは臨時割引制度になり、さらに翌月は通常運賃に戻す予定。だが運賃無料だとどうやって鉄道関係維持費や人件費を賄うのだろう?資本金や自治体からの出資で賄っているのだろうか?どっちみち自治体は震災で資金に余裕などないはずであるが。それに沿線の田老町は数億円かけて万里の長城の異名を持つ防潮堤を作ったが津波はあっさり塀を乗り越え、海水が町を覆った。 謝恩無料利用券発行平成24年4月1日~平成24年4月7日。おかげさまで平成24年4月1日に、北リアス線田野畑~陸中野田間で、運転が再開されることになりました。これまでご不便をおかけしましたことから、下記のとおり普通乗車券、または普通運賃で乗車されたお客様に、謝恩無料利用券を差し上げます。これからも三陸鉄道を、ご利用いただきますようお願い申し上げます。田野畑~久慈間で普通乗車券を購入、または普通運賃を支払って利用されたお客様お一人に対し1枚の、利用券を差し上げます。≪定期乗車券、回数乗車券、企画乗車券、フリー乗車券等は対象になりません≫平成24年4月14日までです。それ以降は使用できません。謝恩無料利用券1枚で田野畑~久慈間が片道1乗車について無料で乗車できます。下車した時点で無効になります。ただし回数券定期券などは対象外。
JR東日本は2014年1月31日、東日本大震災で被災し、不通となっている岩手県沿岸の宮釜線(宮古─釜石間)を、第三セクターの三陸鉄道に移管しちゃいますといったんだ。ようは被災路線から撤退するとの意思を示したのだなげ*。
震災から約3年経っても、宮釜線(宮古─釜石間)の復旧は手つかず。復旧方法をめぐって、宮古市、釜石市など沿線4自治体とJR東などで構成される「宮釜線復興調整会議」で、何度も話し合いが行われたが、議論は平行線をたどっていた。
210億円と試算された復旧費用のうち、JR東は線路や設備などの原状回復に伴う140億円は負担すると明言(残りは公的資金を活用して自治体などが負担)。同時に、BRTでの仮復旧を繰り返し提案してきた。BRTはバスによる高速輸送を指す。専用道路を走らせて鉄道並みの定時制を確保すると同時に、鉄道よりコストがかからない強みを生かし、停車駅や運行本数を増やすことができる。
だが、沿線自治体は「宮古─釜石間は路線バスが1日11往復走っている。BRTにかけるおカネも時間ももったいない」(宮古市役所)として、あくまで鉄道による復旧を要望していた。いったんバスで復旧させると、そのまま鉄道は廃止されるのではないか、という懸念も残る。 赤字額を一時金で補填
そんな中でJR東が提案したのが、三陸鉄道への移管案だ。2月11日に宮古市で開催された「宮釜線沿線首長会議」の席上で、JR東は移管案をあらためて説明。地上設備や用地を沿線自治体に無償で譲渡するほか、運行に伴う赤字額を一時金で補填する考えを示した。
宮釜線の宮古─釜石間は、三陸鉄道の南北リアス線に挟まれる形で敷設されている。JR東の山口保幸・復興企画部担当部長は「山田線は(1987年の)JR発足後から震災前までに輸送人員が6割減ってしまった。三陸鉄道と一体運営することができれば利用促進につながる」と説明する。
三陸鉄道は、NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」に登場する鉄道のモデルだ。山田線と同様、震災で甚大な被害を受けたが、わずか5日後に、北リアス線の一部区間(小本─宮古間)で運転を再開。津波で車を失った住民にとって、貴重な移動手段となった。