名詞

 
名詞は人、モノ、場所、概念などを表す品詞です。
ピース語では動詞を修飾し、形容詞に修飾されます。
 

○区分け

名詞はそれぞれ異なった原形語尾と隠し語尾を持ち、異なる語尾を持つ名詞は異なった格変化(後述)を行います。
 
原型語尾
格変化を行う前の名詞の語末に連結している接辞を原形語尾、原形語尾を連結させた語形を名詞の原型と呼びます。文中に単語を置いたり、呼び掛けを行う(呼格)ときなどには名詞の原型を使います。
原形語尾の形状は合計6種類で非常に単純(母音のアイウエオ+無語尾)です。同じ原形語尾を持つ名詞は、同じ形式の格変化を行います。
 
第1変化型…-a
第2変化型…-i
第3変化型…-u
第4変化型…-e
第5変化型…-o
第6変化型…-ø(無語尾)
 
【例】
Rasiĭ-aラスィーヤ(ロシア:第1変化型)
Naģoc-iナヂョーキ(翼:第2変化型)
ŗen-uレーヌ(軍馬:第3変化型)
ļesuìc-eリェスイケ(少年:第4変化型)
şeduţ-oシェドゥーツォ(女性兵士:第5変化型)
nolod-øノーロド(過去:第6変化型)
 
 
名詞の語尾を見ることで、その語がどの変化型に属しているか判別することができます。
 
隠し語尾
品詞転換に伴って名詞の原形語尾が変化することがあります。このとき発現するもう1種類の変化型を隠し語尾と呼びます。隠し語尾は単語本来の原形語尾とは異なった体系として存在するため、別々に記憶する必要があります。
 
【例】
ăufaĭ-o-aウーファーヨ(蝉)→原型語尾は-oで隠し語尾は-a
ģeşoĭx-e-uヂェショイエ(蜃気楼)→原型語尾は-eで隠し語尾は-u
sobnir-u-uソブヌィール(レース編み)→原型語尾は-uで隠し語尾も-u
 

○格変化

名詞は6種類の格を持ちます。格は名詞語末の格語尾によって示され、名詞が文中で果たす役目を示す標識として機能します。格の名称は、絶対格属格与格能格具格奪格となります。
 
絶対格
 動作の主語または直接目的語となる格です。日本語の「~が」に相当します。
 
属格
所有、所属などを表す格です。日本語の「~の」に相当します。
 
与格
動作の間接目的語(動作から影響を受けるもの)を表す格です。日本語の「~に」に相当します。
 
能格
動作の主語となる格です。日本語の「~によって」に相当します。
 
具格
動作に用いられる手段、道具を表す格です。日本語の「~で」に相当します。
 
奪格
動作の起点を表す格です。日本語の「~から」に相当します。
 
・格変化の例(第1変化型、緑色活用)
原形:remudaレムーダ(声優)
絶対格:remudúレムドゥー(声優が)
属格rémudumレームドゥム(声優の)
与格remudanàaレムダーナー(声優に)
能格remudaĭレムーダイ(声優によって)
具格remudéレムデー(声優で)
奪格remudiļレムーディリュ(声優から)
最終更新:2014年06月07日 19:16