07-305 :真理奈のいたずら・6 ◆cW8I9jdrzY :2011/08/07(日) 21:13:22.99 ID:qBl9wD4B

Part.06


「えっ、もう帰ったって !?」
祐介の素っ頓狂な声が、休み時間の教室にこだました。

「うん、升田先生は急に体調を崩して帰っちゃったわよ。
 一体どうしたのかしらね。心配だわー」
森田瑞希は自分の席に座ったまま、祐介を見上げて言う。
突然の教師の早退に彼女も驚いているようだが、
祐介にとってはめまいを覚えるほどに衝撃的な知らせだった。

「そ、そんな。それじゃあ、もう校内にはいないのかよ……」
顔が青ざめ、全身から力が抜けていく。
真っ直ぐ立っていられなくなり、瑞希の机に手をついて体を支えた。

(くそ……加藤のやつ、升田先生の体で学校を抜け出しやがったのか。
 どうしたらいいんだ。あいつがいないと、俺たちは元の体に戻れないのに……)
慨嘆する祐介の身体は、祐介自身のものではなかった。
クラスメイトの女子、加藤真理奈の黒魔術によって首をすげ替えられてしまい、
真理奈の体を押しつけられてしまったのだ。頭部だけは祐介のままで、
首から下は真理奈の体。現在の彼はそんな奇怪極まりない姿だが、奇妙なことに
教室にいるクラスメイトたちは、誰一人として祐介の外見に疑問を抱かない。
これもやはり真理奈のしわざで、今の祐介は周りの人間からは、
「加藤真理奈」本人だと認識されているらしい。
首から下が真理奈の体とはいえ、顔や髪型はまぎれもなく
祐介自身のものであり、とても女性に見えるはずはないのだが、
真理奈の魔法はそんな常識をいとも簡単に打ち破った。
祐介のことをよく知っている友人たちも、毎日顔を合わせている教師たちも、
そして彼の恋人である森田瑞希でさえも、今の祐介を真理奈と呼ぶ。
真理奈の魔法は、単に祐介の首をすげ替えたばかりでなく、
首から下の体に合わせて周りの人間の知覚さえも変えてしまったのだ。
まさに奇妙奇天烈としか言いようのない、驚くべき魔性の力だった。
こうして己の肉体だけでなく、名前や立場さえもそっくり奪われてしまった祐介は、
一刻も早く真理奈を見つけて、全てを元通りにさせなくてはならなかった。
だが、既に彼女はこの学校を抜け出して行方知れずという。

「手遅れか……困ったわ。一体どうしたらいいの……」
大いに落胆する祐介の隣で、升田がうめいて天を仰いだ。
世界史の教師である升田も、今回の騒動の被害者だった。
真理奈は祐介と肉体を交換したあと、次は升田に襲いかかり、
祐介と同じようにして彼女の体を奪い取ってしまったのだ。
そのため、今の升田の首から下は、なんと祐介の体になっている。
黒髪のショートヘアに眼鏡をかけた理知的な女性の顔に
男子高校生のたくましい肉体が融合しているのは、実に滑稽な姿だったが、
当事者である二人にとっては笑いごとではない。
全ての元凶である真理奈が姿をくらましてしまったと聞かされて、
祐介と升田は顔を見合わせ、憮然として立ち尽くした。

「二人とも、どうかしたの? そんなに変な顔をしちゃって」
瑞希は途方に暮れる升田と祐介を、不思議そうに見比べる。
何も知らない瑞希は、なぜ世界史教師の早退の知らせに「真理奈」と「祐介」が
これほどに意気消沈しているのか、理解できないのだろう。

「ううん、何でもないのよ。森田さんは気にしないで」
升田が無理やり笑顔を作ってそう答えると、瑞希はますます首をかしげる。

「祐ちゃん、どうしてそんな喋り方をするの? 女の子みたいで気持ち悪いんだけど……」
「あっ。そ、そうね……いや、そうだな。ごめん、気をつけるよ」
升田はばつが悪い様子で、不承不承、自らの言葉遣いを正した。
生真面目な女教師にとって、荒っぽい男の口調で話すのは実に辛いようで、
ひとこと喋るたびに顔を赤くして言い直していた。

07-306 :真理奈のいたずら・6 ◆cW8I9jdrzY :2011/08/07(日) 21:14:13.70 ID:qBl9wD4B
「あのさ、瑞希。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
祐介もできるだけ真理奈らしい喋り方を装って、瑞希に話しかけた。

「何? 真理奈ちゃん」
「俺……いや、あたしは誰に見える?」
「もう、真理奈ちゃんも何を言ってるの?
 真理奈が真理奈でなかったら、いったいどこの誰なのよ」
瑞希はくすくす笑った。祐介の問いをくだらない冗談だと思ったらしい。

「ああ、それはわかってるんだけどさ……あたしの顔、本当に女に見える?」
「うん、見えるわよ。可愛いって感じじゃないけど、凛々しくてカッコいいと思う。
 もしも真理奈が男だったら、絶対にイケメンになってるわよねー」
瑞希の答えに祐介は驚いた。今の自分は他人から
加藤真理奈の姿にしか見えないのかと思っていたが、それは少し違うようだ。

「じゃあ、髪の毛は。瑞希、あたしの髪の毛は何色に見える?」
「髪? 真っ黒いショートヘアじゃない。え、もしかして髪型を気にしてたの?
 大丈夫よ。よく似合ってるから安心しなさいって」
瑞希は手を伸ばして、励ますように祐介の背中を軽く叩いた。
彼女の言葉を信じるならば、今の祐介の顔は真理奈のではなく、
祐介自身の顔や髪型のままで周囲に認識されているらしい。
しかし、それではとても真理奈には見えないのではないだろうか。
祐介は改めて現状に疑念を抱いた。

「瑞希、それっておかしくない? あたし、今朝は髪は茶色に染めてなかったっけ」
「あれ、そうだっけ? そう言われるとそうだったような気もするけど、
 でも違う気をするし……うーん、あんまりよく思い出せないわね。
 おかしいなあ。他でもない真理奈のことなのに、なんで覚えてないんだろ?」
瑞希は近視眼者のように目を細くして祐介の顔を見つめ、
記憶の中にある真理奈の姿を思い出そうとした。
しかし、それもすぐに首を振ってやめてしまう。

「まあ、とにかく今の真理奈におかしなところは何もないから、大丈夫だって。
 胸はでかいし脚は長いし、ホントに真理奈が羨ましいわー。
 あたしのお子様体型と取り替えてほしいくらいよ。あっははは……」
冗談混じりに言って、瑞希は白い歯を見せた。
祐介は調子を合わせて笑いながらも、内心では複雑な思いだった。

「ねえ、話があるからこっちに来て」
瑞希との話が終わったのを見計らい、升田が祐介の手を引いて廊下に連れ出す。

「どうしたんですか、先生?」
「どうしたもこうしたもありません。
 森田さんと楽しくお喋りするのはいいけど、中川君はこれからどうするつもり?
 私たちをこんな風にした加藤さんは、もう学校にはいないのよ。
 あの子を見つけない限り、私たちは元の体に戻れないのに……」
周囲に聞こえないよう、小声で話す升田。眼鏡の奥の黒い瞳が不安に揺れていた。

「どうするつもりって……どうしたらいいんでしょう」
「どこに行ったのかわからないけど、とにかく加藤さんを捜しに行く?
 それとも、また加藤さんが戻ってくるかもしれないって、ここで待つ?」
「うーん……捜しに行くのはちょっと難しそうですね。
 あいつが学校以外でどこに行くかなんて、見当もつきませんよ」
「やっぱりそうよね。そうなると、このまま学校で待つしか手はない、か……」
升田はため息をついた。都合よく真理奈が戻ってくるとは限らないが、
校外に逃走してしまった彼女をこちらから捜索するのは不可能だ。
戻ってくるか、あるいは事態が好転するのを信じて、今は待つしかない。
相談の末、二人は教室で授業を受けながら、真理奈が戻るのを待つことにした。

07-307 :真理奈のいたずら・6 ◆cW8I9jdrzY :2011/08/07(日) 21:15:12.65 ID:qBl9wD4B
「はあ……どうして私が今さら高校の授業を受けないといけないのかしら。
 しかも女じゃなくて、男の子としてだなんて……」
「我慢して下さい。今の先生は俺になってるんですから。
 でも、先生はまだましです。俺なんて加藤の体ですよ?
 こんな格好で授業を受けるなんて、恥ずかしくてしょうがないのに……」
祐介は自分が身につけている膝丈のスカートをつまんで、がっくりと肩を落とした。
真理奈の魔術の効果によって、今の彼の格好を誰も不審には思わない。
かといって、女の体になっている恥辱が消えるわけでもなかった。
升田は祐介の情けない表情を見て、くすりと笑う。

「うふふ、そうね。たしかに中川君よりはましかもしれないわ。
 こうなったらお互い開き直って、いつもとは違う自分を演じましょう。
 ひょっとしたら加藤さんが戻ってくるかもしれないし、
 それまで教室で大人しくしておくのがいいわね」
「はい、そうですね……とほほほ」
祐介は升田と二人で教室に戻り、真理奈の席に腰かける。
俺は加藤真理奈、今の俺は加藤真理奈だと胸の内でつぶやきながら、
次の授業に備えて真理奈のカバンの中から
しわくちゃの教科書とノートを取り出し、机の上に広げた。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 

放課後、祐介のもとに瑞希がやってきた。

「真理奈ちゃん、一緒に帰ろうよ。祐ちゃんと一緒に、三人でさ」
「え? あ、ああ……わかった」
祐介は戸惑いながら瑞希を見返す。
小柄な少女の隣には、男子生徒の制服を着た女教師の姿があった。
その表情からは、今の状況に対する彼女の失望が窺える。
結局、あれから真理奈が学校に戻ってくることは一切なく、
祐介も升田も手の打ちようがなかった。仕方なく教室で授業を受けていたのだが、
教師の話はほとんど何も聞いていなかった。ただ呆然として時を過ごした。

「加藤さんがどこにいるかわからないんじゃ、どうしようもないわね。
 とりあえず、今日のところはこのまま帰りましょう。
 私は中川君の家に帰るから、中川君は加藤さんの家に行きなさい。
 今の私たちは入れ替わってるんだから、そうしないと不自然よ」
先ほど、升田はそんな提案を密かに祐介に伝え、祐介もそれを了承していた。
自分が真理奈の家に行き、見知らぬ人間の前で
彼女を演じるというのは非常に不愉快なことだったが、
今の祐介は誰からも「加藤真理奈」としか認識されないため、他に選択肢はない。
頭部以外の肉体と立場を交換させられてしまった以上は、
升田は祐介として振る舞い、祐介は真理奈になりきるしかなかった。

(いったい俺は、いつ元の体に戻れるんだ。加藤のやつ、絶対に許さねえ……)
沸々とこみあげる怒りを胸に秘めて、祐介は瑞希と升田のあとに続いて教室を出た。
自分が女の体になって、白と紺のセーラー服を着ていることに激しい嫌悪感を覚えた。
まして嫌いな相手の体であれば、ますます苛立ちが募る。

「真理奈ちゃん、どうしたの? そんな怖い顔して……何かあった?」
前を歩く瑞希が振り返り、怪訝な表情を浮かべた。祐介は「何でもない」と首を振る。
本当は自分が祐介なのだと訴えたかったが、瑞希は彼のことを真理奈だと
完全に信じ込んでいる。歯がゆい思いで少女の背中を見つめた。
祐介の気持ちも知らず、瑞希は隣を歩く升田と手を繋いで笑っている。

07-308 :真理奈のいたずら・6 ◆cW8I9jdrzY :2011/08/07(日) 21:16:09.39 ID:qBl9wD4B
「ねえ、祐ちゃん。帰りにうちに寄っていかない?
 勉強でわからないところがあるから教えてほしいのよ」
「わ、私──じゃない、俺に言ってるの?」
升田は突然のことに面食らい、まばたきを繰り返した。

「当たり前よ。祐ちゃんはあたしの彼氏なんだから、
 かわいい彼女の勉強につき合ってくれたっていいでしょ?」
「お、俺が森田さんの彼氏 !?」
「そうよ。今さら何言ってるの? あたしと祐ちゃんは相思相愛の恋人同士じゃない。
 『森田さん』なんて他人行儀な呼び方しないで、ちゃんと瑞希って呼んでよ」
瑞希は微笑んで升田の体にもたれかかる。
自分に向けられるべき少女の好意が、まったく関係のない
女教師に向けられていることに、祐介は不満を隠せない。

「瑞希、俺も──いや、あたしも瑞希の家に行っていい?」
二人を見ていられず、そんなことを口走っていた。瑞希は笑顔でうなずく。

「真理奈ちゃんも? うん、いいよ。皆で仲良く勉強しよっか」
すると升田が祐介に近づき、彼の耳にそっと口を寄せてきた。

「ねえ、中川君。森田さんとはどういう関係なの?」
「どうもこうも……まあ、一応はつき合ってますよ。
 互いの家が近くて、小さい頃から学校とかずっと一緒だったんで、
 いつの間にかつき合うようになったんです」
デリケートな話題に触れられて、祐介は仏頂面で答えた。
自分のプライバシーを教師に明かすのには抵抗があったが、この状況下ではやむを得ない。

「ふうん……まあ、交際するのはいいけど、気をつけなさいね。
 あの子、けっこう遊んでそうな顔をしてるから、二股かけられたりしないように」
「な、何を言ってるんですか。うぬぼれるわけじゃありませんけど、あいつは俺一筋です。
 他の男と遊ぶなんて真似、瑞希には絶対にできませんよ!」
升田の口調がしゃくにさわり、祐介はむきになって言い返した。
あんなに内気で臆病な少女をつかまえて、何という言いぐさだろうかと腹が立った。

「あら、そうかしら? こんなことを言ったら悪いけど、森田さんって何だか派手だし、
 喋り方にも品がないし、あんまり信用できそうにないのよね。
 最近の高校生って、皆あんな感じなのかしら」
「そんな馬鹿な。あいつが派手だなんて、そんなはずは──」
反論しようとした祐介だが、振り返った瑞希の顔を見て、
あとに続く言葉を飲み込んでしまう。理由はわからないが、
こちらを向いて不敵な笑みを浮かべる少女の姿に、得体のしれない何かを感じた。
(なんだ? 瑞希のやつ、なんだかいつもと雰囲気が違うような……)
十年以上も共に過ごした幼馴染みの顔を、しげしげと眺める。
高校生にしては少し派手な化粧も、明るい茶色に染められた
ミディアムヘアも、にやにや笑う華のある顔立ちも、
彼女の全てが祐介の恋人である森田瑞希のものに間違いなかった。
(いや、やっぱり俺の勘違いだな。瑞希はいつもの瑞希だ。当たり前じゃないか……)
どうやら自分の思い過ごしだったようだ。
瑞希のことを悪く言われ、冷静さを欠いてしまったためだろう。
突然大声をあげたり、ひとりで納得したりする祐介に、升田は呆れた顔をしていたが、
再び瑞希の隣に移動すると、他愛のないお喋りを始めた。

07-309 :真理奈のいたずら・6 ◆cW8I9jdrzY :2011/08/07(日) 21:17:43.52 ID:qBl9wD4B
祐介はその様子を後ろから眺め、静かに物思いにふける。
(そうだ、早く俺の体を取り戻さないと、瑞希も困るだろうな。
 何しろ今の俺たち、女同士だもんな……)
自分が着ているセーラー服の胸元で揺れる、豊かな膨らみを撫でる。
この二つの大きな乳房は、本来は加藤真理奈のものだった。
堂々たるサイズを誇るこの胸を、真理奈はしばしば瑞希に自慢していたものだ。
背が低くて幼児体型の瑞希は、それを羨ましそうに眺めるのが常だった。
(あーあ、こんな馬鹿でかい胸、瑞希にくれてやりたいよ……)
祐介は嘆息した。肩が凝りそうなほどの乳の重みが疎ましかった。

そのうちに一行は瑞希の家に到着した。瑞希の母親は買い物に出かけているらしく、
家には誰もいない。「ラッキー、ちょうどいいわ」と、瑞希が口笛を吹いた。

「何がちょうどいいの、瑞希?」
祐介が問うと、瑞希は舌をぺろりと出して笑った。

「ううん、何でもない。ママがいないから、冷蔵庫の中を漁り放題だなって思っただけ。
 飲み物とお菓子を持っていくから、二人は先にあたしの部屋に行っててよ」
その言葉に従い、祐介は升田を連れて瑞希の部屋へと向かう。
ほどなくして盆に載ったアイスコーヒーとチョコレートケーキが運ばれてきた。

「ところで瑞希、勉強を教えてほしいって言ってたけど、
 何の科目がわからないんだ? いや、わからないの?」
ケーキを口に運び、祐介は訊ねた。
日頃、甘いものはそれほど好きではなかったが、今はとても旨いと感じる。
首から下が真理奈の体になったことと、何か関係があるのかもしれない。

「うーん、そうねえ……じゃあ、世界史にしとこうかしら。
 世界史がさっぱりわかんなーい、ってことで」
「『じゃあ』って何だよ。あんなもん、適当に暗記しておけばそれでいいだろ。
 いや、いいでしょ」
「いいえ、それは違うわ。あなたたちは勘違いしてるみたいだけど、
 歴史は単に人物や出来事の名前を覚えたら、それでいいってものじゃないのよ」
急に横から割り込んできた升田の声に、祐介は驚かされる。
この堅物の世界史教師にとって、今のは聞き流せない発言だったようだ。

「森田さん、ノートを見せてちょうだい……ううん、見せてくれよ。
 俺がわかりやすく教えてやるからさ」
「うん、ありがとう。頼りにしてるわよ、祐ちゃん」
瑞希は嬉しそうに世界史のノートを取り出し、元女教師の男子高校生に教えを乞う。
熱心に指導を始めた升田を前にして、祐介の出る幕はなかった。

(ちえっ、瑞希のやつ、俺のことを無視しやがって……まあ、しょうがないか。
 何しろ今の俺は、馬鹿のお調子者で有名な加藤真理奈になってるんだもんな。
 瑞希が加藤に勉強を教えてくれなんて、言うわけないか)
祐介はその場で仰向けに寝転がる。急に眠気を感じて、無性に横になりたかった。
(あれ、何だかやけに眠いな。どうしたんだ、俺。疲れてるのか?
 まあいい。ここは升田先生に任せて、俺はひと眠りさせてもらうか……)
目を閉じて心地よいまどろみに身を委ねる。
柔らかなカーペットの上で祐介は意識を手放し、安らかな寝息をたて始めた。

07-323 :真理奈のいたずら・7 ◆cW8I9jdrzY :2011/08/25(木) 19:26:02.60 ID:j61uYrJY

Part.07


升田はノートから顔を上げ、部屋の反対側を見つめた。
カーペットの上に祐介が仰向けになって、安らかな寝息をたてている。
暇を持て余して眠ってしまったようだ。
(あら、中川君ったら寝ちゃったの?
 せっかく勉強しに来たっていうのに、しょうがないわね)
「中川君──いえ、加藤さん。眠ったら駄目だよ。起きなさい」
祐介の肩を揺さぶり、起きるように促す。
こんな状況下であっても、教師としては居眠りした生徒を放っておけない。
祐介の体を押すたび、胸元で豊満な膨らみが上下に揺れ動く。
はなはだ奇妙な光景だった。セーラー服を身につけた艶やかな女子高生の体と、
凛々しい男子生徒の頭部が一つになっているのだから。
(可哀想な子……でも、ひとのことは言えないわ。私だって中川君と同じですもの)
升田は祐介を揺さぶる己の腕を眺めた。どう見ても女の細腕ではない。
シャツの長袖に覆われた力強い腕は、元々は目の前にいる少年の所有物だった。
腕だけではない。首から下の体の全てが、祐介のものと置き換わっていた。

「真理奈、寝ちゃったの? おーい、大丈夫?」
この部屋の主である森田瑞希が、横から祐介の顔をのぞき込んだ。

「疲れてるみたいだし、放っておいたら?」という意見に升田は首肯する。

「まあ、仕方ないな。このまま寝かせておこう」
「じゃあ、あたしたちも休憩しよっか。それにしても、今日の祐ちゃんはすごいわねー。
 何を訊いてもすらすら答えてくれるし、教え方もまるで先生みたいにしっかりしてるし、
 なんか見直しちゃった」
「そ、そんなことないって……」
升田は赤面した。瑞希は祐介が女教師と入れ替わっていることにいささかも気づかず、
升田のことを祐介だと思い込んでいる。
(森田さんって中川君とつき合ってるのよね。
 なんだか騙してるみたいで、あんまりいい気がしないわ……)
これも真理奈が用いた黒魔術のせいだとはいえ、
女教師である自分が恋人のふりをして
瑞希と接することに、後ろめたさを感じてしまう。

「どうしたの、祐ちゃん? そんなに変な顔をして」
「ううん、何でもない。俺も少し寝ようかな。今日は疲れた……」
升田はベッドに上がって横になった。心労と疲労が重なり、
思った以上に消耗している。同じ境遇にある祐介が居眠りしてしまうのも無理はなかった。

「祐ちゃん、お昼寝するの? じゃあ、あたしも一緒に寝ようかな」
瑞希が明るい声で言い、ベッドに飛び乗ってくる。小柄な少女に密着されて升田は戸惑った。

「だ、駄目よ、森田さん。離れてちょうだい」
「あー、また気持ち悪い喋り方してる。それに、なんで離れなくちゃいけないの?
 祐ちゃんはあたしの彼氏じゃない。くっつくくらい別にいいでしょ」
瑞希は升田の胸に頭を押しつけ、嬉しそうに抱きついてくる。

「祐ちゃん、好き。祐ちゃん、大好き」という無邪気な愛の囁きが
呪文のように繰り返されて、升田にきまり悪い思いを抱かせた。

(違う、私は中川君じゃない。本物の中川君はそこで寝ている女の子よ)
そう教えてやりたがったが、肉体や立場が入れ替わってしまったなどと、
到底信じられる話ではなかった。かといって自分を慕ってくる少女を
拒絶するわけにもいかず、升田は瑞希のスキンシップを黙認するしかない。
(この子、本当に中川君のことが好きなんだわ。子供の頃からつき合ってる
 幼馴染みの間柄って言ってたわね。私のことを恋人だなんて思い込んで……)
少女に異性としての好意を向けられていることに、升田は狼狽の色を隠せない。
腰に瑞希の腕が回され、脚が脚に巻きつけられる。
綺麗に染められた瑞希の茶色の髪から爽やかな香りが漂い、女教師の小鼻を撫でた。

07-324 :真理奈のいたずら・7 ◆cW8I9jdrzY :2011/08/25(木) 19:28:13.63 ID:j61uYrJY
(だ、駄目。そんなにくっつかれたら、体が反応しちゃう……)
牡の本能を刺激され、股間がむくむくと盛り上がる。女子高生に抱きつかれて
興奮してしまうなど、教師にあるまじき醜態だった。羞恥で顔が熱くなる。

「あれ? 祐ちゃん、ここ……」
不意に瑞希があげた声に、升田は震え上がった。
瑞希は升田に密着したまま腕を伸ばして下半身をまさぐってくる。
硬くなった一物を、形のいい少女の指がズボン越しにつまみ上げた。

「あー、祐ちゃん、チンポが勃起してて苦しそうね。
 待ってて。今、あたしがヌいてあげるから」
瑞希の口から卑猥な用語が飛び出し、升田を驚かせた。
瑞希と祐介は恋人同士だと聞いたが、この様子では、
単にプラトニックな間柄というわけではないようだ。
升田は身をよじって瑞希の手から逃れようとする。

「や、やめて。触らないで……」
「どうして逃げるの、祐ちゃん? あたしは祐ちゃんの彼女なんだから、
 いくらでもエッチなことをしていいんだよ。わかったら早くその勃起チンポを出してよ」
瑞希は強引だった。たじろぐ升田の下半身に覆いかぶさり、素早くズボンのベルトを外す。
下着の中から取り出された升田の男性器は、既に充分な硬度を備えていた。
(ああ……おちんちんがこんなに大きくなってる。恥ずかしいわ……)
潔癖な女教師の理性が自己嫌悪の泥沼に浸かる。
性欲溢れる健全な男子高校生の肉体が恨めしかった。
血液が凝縮したかのように熱くたぎるペニスが自分のものだと思うと、
堪えがたい恐怖を覚えた。

「ふふっ、相変わらず素敵なチンポね。
 あたしのお腹をガンガン突いてくれる、たくましいチンポ……」
瑞希はうっとりした様子で、上向いた陰茎の中ほどを握りしめる。
少女のたおやかな手の感触に、升田の股間はいっそう熱を帯びた。

「やめなさい、森田さん。私たちは女同士なの。こんなことをしてはいけないのよ」
「今日の祐ちゃんはホントにどうしたの? こんなに立派なチンポがついてるのに、
 女のわけがないじゃない。ほら、くわえてあげるからじっとしててね」
「ち、違うの。森田さんは誤解してるわ。ああっ、やめてっ」
升田の制止を無視して、瑞希は今や升田のものになっているペニスに顔を寄せた。
唇が大きく開いて、血管の浮き出た肉塊を飲み込み始める。
(なんてこと。口いっぱいに頬張って……
 まだ子供のくせに、なんていやらしい顔をしてるの)
勝ち気な表情の美少女が口を限界まで開けて、そそりたつ肉の棒を口内に納めた。
男の欲望を煽る淫靡な光景に、女教師の胸が高鳴る。
日頃からこうした行為を重ねているのか、瑞希は慣れた様子で積極的に陰茎を貪る。
竿に唾液が絡みつき、粘膜に包まれた亀頭を舌が撫で回した。
巧みな口淫によって、升田は徐々に追い詰められていく。

「いい加減にして、森田さん。そこに中川君が……あなたの彼氏が眠ってるのよ」
「ふふふ、何言ってるの? 祐ちゃんはあんたでしょ。あそこにいるのは真理奈じゃない。
 真理奈はあたしたちが恋人同士だって知ってるから、
 目の前でエッチしたって別に気にしないわよ。ほっときなさい」
瑞希はにやりと笑い、赤い舌で幹の裏側を摩擦した。
美貌の女子高生に奉仕され、升田は己を抑えられない。
黒々とした男根がさらに膨張して、瑞希を喜ばせた。
(うう、女子生徒にこんなことをされて感じてしまうなんて。
 私は教師なのに。私も女なのに……)
生徒の模範となるべき女教師の誇りが、卑しい牡の欲求に汚されていた。
腹の底から卑しい衝動が湧き上がり、升田は浅ましい声をあげ続ける。
射精の欲求が先走りの液体となって尿道口から溢れ、瑞希になめとられていった。

07-325 :真理奈のいたずら・7 ◆cW8I9jdrzY :2011/08/25(木) 19:32:09.56 ID:j61uYrJY
だが、濃密な官能の時間は突然終わりを告げた。
いまだ射精を迎えていない肉棒から、瑞希が口を離したのだ。
(ああっ、どうしてやめちゃうの? もう少しでイキそうだったのに……)
升田は恨めしい眼差しで瑞希を見つめたが、
すぐにそれが常軌を逸した発想だと気づく。女でありながら
射精できなかったことに不満を覚えるなど、とても許されることではなかった。

「ふふふ、物欲しそうな顔して……そんなにザーメンをぶちまけたいの?
 祐ちゃんはホントにスケベな男の子よねえ」
「ち、違う。私はそんな人間じゃないわ……」
青ざめる升田の前で、瑞希は自分が着ていたセーラー服を脱ぎ始める。
年端もいかぬ子供のようにきゃしゃな少女の体から、升田は目が離せない。

「ねえ、祐介。今度はあたしを気持ちよくしてよ。
 ちゃんとあたしを満足させられたら、チンポをここにハメさせてあげるからさ」
瑞希はソックス以外の衣類を全て脱ぎ捨てると、白いベッドの上で脚を開いて升田を誘う。
升田はごくりと唾を飲み込み、小さな女子高生の陰部に見入った。
(森田さんのアソコ、ほとんど毛が生えていない。
 割れ目も細くて綺麗だし、まるで子供みたいだわ……)
白い素肌に刻まれた細い縦の筋は、本当に男のものを受け入れることが
できるのだろうかという疑念を抱かせる。しかし瑞希はそこに自らの手をあてがい、
恥ずかしがるでもなく肉びらを左右に広げた。秘所の内部がさらけ出された。
鮮やかなサーモンピンクの膜が連なり、升田の目を惹きつける。

「ぼーっと見てないで触ってよ。ひとりでやってても面白くないじゃない」
「え? で、でも……」
「いいから早く。祐介はあたしの彼氏でしょ?
 恋人同士なんだから、エッチなことをするのが当たり前なのよ」
瑞希は躊躇する升田を見上げ、強い口調で言う。
その瞳が怪しげな光を放ち、升田の抗弁を遮った。

(そうね、たしかに森田さんの言う通りだわ。今の私は中川君になってるんだから、
 恋人の森田さんとエッチなことをしてもいいのよね。今はそれが当たり前なのよね……)
瑞希と目を合わせていると、心の中にこの少女に対するいとおしさが湧き上がってくる。
どうにも我慢ができなくなって、升田は瑞希のきゃしゃな裸体を抱き寄せた。

「も、森田さん……」
瑞希の胸に顔をうずめ、繊細な素肌に口づける。
ほんの少し膨らんだ乳房から首筋にかけて、唾液をまぶしながら唇を滑らせた。

「ふふっ、いいわ。下もお願い……」
か細い手に導かれて、升田は瑞希の陰部をまさぐる。
ろくに毛の生えていない女性器に指を這わせていると、
無垢な子供を汚しているかのような罪悪感に胸が締めつけられる。
それでも升田は手を止めることなく、瑞希の肌を味わいながら女陰をこねた。
唾に濡れた指でクチュクチュと膣の入り口をかき回すと、瑞希は赤ら顔で喘いだ。

「ああっ、祐介……」
瞳を淫らな色に染め、喉から声をしぼり出す妖艶な少女の姿に、
升田は高揚せずにはいられなかった。瑞希の顎を持ち上げ、
淡い紅色の舌にむしゃぶりつく。呼吸をするのももどかしく、
貪るように瑞希の唇を味わった。

07-326 :真理奈のいたずら・7 ◆cW8I9jdrzY :2011/08/25(木) 19:35:18.55 ID:j61uYrJY
(私ったら、森田さんとキスしてる。
 女同士でこんないやらしいことをするなんて……)
あまりに大それたことをしている自分が信じられなかったが、
仕方がない、仕方がないのだと己に言い聞かせて接吻を続ける。
たとえ元は女同士であっても、今は恋人同士の男と女に違いない。
そう思えば、こうして唇を重ねて唾液をすすり合う行為も、決して不自然ではなかった。
事実、瑞希は升田のことを完全に祐介だと思い込み、
半ば目を閉じた恍惚の表情で彼女の舌に自分のものを絡めている。
陰部で升田の指が蠢くたび、ぴくぴくと小刻みに痙攣するのが愛らしい。
(なんだか変な気分になってきたわ……女の子とキスするのって、
 こんなに気持ちいいことだったの)
女子生徒の間違った愛情が、女教師の認識を歪める。
股間の肉棒が硬度を増し、目の前の少女との交わりをいっそう求めた。

「ふふふ……祐介ったら、チンポをビンビンにしちゃって。いやらしいわね」
「わ、私は……」
なんと返事すればいいのかわからず、升田は瑞希の体を抱いたまま沈黙する。
すると瑞希はその場に仰向けに寝転がり、何も隠すものがない股間を升田に見せつけた。

「でも、本番はもうちょっとおあずけよ。今度はあたしのここをなめなさい。
 あたしをクンニでイカせてくれたら、最後までエッチさせてあげる」
「えっ、そんなところをなめるの? 汚いわ……」
升田の頬が赤く染まった。女性の局部に舌を這わせた経験など、無論あるはずがない。
しかし瑞希は大きく股を広げ、女性器に口をつけるよう再三要求してくる。

「だから、いちいち遠慮することはないんだってば。あんたはあたしの彼氏でしょ?
 クンニくらいするのが当たり前じゃない。
 っていうか、男だったら自分から進んでやりたがるもんよ」
瑞希の瞳が不気味な光を放ち、升田から抗う意思を奪う。
頭がぼんやりして、何も考えられなくなった。

「そ、そうよね。私は森田さんの彼氏なんだから、
 どんなにエッチなことをしてもいいのよね……」
「うん、そうそう。わかったら早くしてよ。ほらほら」
「ええ、わかったわ……」

羞恥心を無くした女教師は瑞希の下半身に覆いかぶさり、
命じられるまま膣口をねぶり始めた。細い肉の割れ目に舌をこすりつけると、
薄い縮れ毛が表面にまとわりついてこそばゆい。

「ふふふ……いい子ね。その調子よ」
機嫌をよくした瑞希が升田の髪を撫でる。
誉められているのが嬉しくなって、升田は熱心に舌を動かした。
教師としての矜持を忘れ、瑞希の恋人の少年になりきっていた。
瑞希も興奮しているのか、性器から分泌される液体が少しずつ量を増している。
酸味を帯びた蜜の香りが升田の鼻孔を刺激し、獣性をいっそう煽った。
股間でドクドクと脈打つ肉の刀に、自分はもはや女ではないのだと痛感させられた。
(私は男……森田さんの恋人の男子高校生、中川祐介……)
先ほどの瑞希の言葉が蘇り、升田の理性を麻痺させる。
手がひとりでに動いて瑞希の入り口を広げた。
衝動のままに舌先で穴をほじくり、可愛らしい花びらの隙間に侵入させた。

「うっ、ううんっ。舌が中に……そうよ、もっと奥まで入ってきて……」
瑞希は陰部をひくつかせて、升田の舌を奥へといざなう。
女教師の高い鼻梁がなだらかな股間の膨らみに当たり、顔の下半分が汁で汚れた。
小柄な瑞希の内部は当然狭い。長く伸ばした舌が肉の扉に挟まれ、ぬるぬると擦られる。
ゆっくり舌を出し入れしながら、升田は瑞希の体液を飲み下す。
生暖かい塊を嚥下すると、腹の底がじんと疼いた。

07-327 :真理奈のいたずら・7 ◆cW8I9jdrzY :2011/08/25(木) 19:40:16.72 ID:j61uYrJY
「ううっ、なんかあたしもエッチな気分になってきちゃった……あん、あんっ」
頭上から陶然とした少女の吐息が降りかかった。
瑞希は輝く茶髪を振り乱し、腰を揺らして升田の舌づかいを堪能している。
自分がこの少女を満足させているのだと思うと、誇らしい心地だった。
(まだ高校生なのに、森田さんったらこんなにいやらしい声を出して……
 ああ、どんどんエッチな気分になっちゃう)
性欲が増大するにつれ、ただ瑞希に奉仕するだけでは物足りなくなってくる。
体の芯がかあっと熱くなり、ひと雫の粘液がペニスの先端からしたたり落ちた。
(おちんちんがはちきれそう。私のおちんちん、セックスしたがってるんだわ……)
自分が瑞希との交わりを求めていることをはっきりと意識する。
升田だけではなく、陰部に吸いつかれて艶かしい喘ぎ声をあげている瑞希も、
それを望んでいるに違いなかった。
瑞希を絶頂へと導くため、升田は愛しい少女の割れ目に顔を押しつけ、胎内をかき混ぜる。
少しずつ漏れ出してくる蜜を唇をすぼめて吸い上げると、
じゅるじゅると下品な音が耳朶に触れた。
浅ましすぎる己の恥態にも、今の升田が羞恥を覚えることはない。
犬が水を飲むようにして瑞希の股間をなめ回した。

「ちょっ、ちょっと待って。そんなにされたら、マジでイっちゃう……ああっ、あふっ」
瑞希は升田の頭を両手で押さえ、かん高い声をあげて悶えた。
激しさを増す淫らな責め苦に余裕をなくし、いやいやと首を左右に振り続けた。
女子高生のあられもない姿に、女教師だった少年はますます興奮をかきたてられる。
(うふふ……いいわよ、森田さん。私が見ててあげるから、好きなだけイっちゃいなさい)
胸の内に暗い欲望が広がり、歯止めが効かなくなる。
升田は舌を淫靡に蠢かせ、膣口の上部にある突起をこねた。
充血してぷっくり膨れた肉の芽をしゃぶられ、瑞希の呼吸が引きつった。

「ダ、ダメ、イクっ。あっ、ああっ、ああっ」
後頭部をシーツに沈めて、切れ切れにうめく瑞希。
その四肢の先までが電流がはしったように痙攣し、背筋が弓なりに反り返った。
可憐な美少女のアクメを目の当たりにして、升田はごくりと唾を飲み込んだ。
(森田さん、イっちゃったの? 私がアソコをなめて、この子をイカせた……)
男として初めての喜びに身震いする。己の内に確固たる自信が湧きあがっていた。
自然と唇がつり上がり、邪な笑みを浮かべてしまう。

「ふふっ、望み通りにイカせてあげたわよ、森田さん。気持ちよかった?」
「う、うん。えへへ……あたし、瑞希の体でイカされちゃった……」
瑞希は力のない声でつぶやき、満足げに吐息をつく。
升田はそんな彼女の両脚に自分の腕を回して持ち上げ、下半身を上向かせた。

「あっ、何する気?」
「何って、続きをするんじゃない。森田さんをイカせたら
 セックスさせてくれるって約束でしょう?
 私、もう我慢できないわ。森田さんと最後までしたいの」
升田はそう言って、己の下腹部に目を落とした。
黒いズボンの中からはたくましいペニスが伸び、雄々しく反り返っている。
卑しい汁にまみれた亀頭を入り口にあてがうと、瑞希は楽しそうに笑いだした。

「あはははっ、すっかりその体が気に入ったみたいね。
 いいわ、あんたのチンポをハメさせたげる。ほら、来なさいよ」
ベッドに肘をついて艶然と微笑み、瑞希は升田を呼ぶ。
升田もそれに応えて腰を押し出した。
傘の開いた男性器が、瑞希の中にずぶりとめり込んだ。

07-328 :真理奈のいたずら・7 ◆cW8I9jdrzY :2011/08/25(木) 20:05:42.78 ID:j61uYrJY
(いよいよね。私、森田さんとセックスするんだわ……)
借り物の体で女子生徒と交わることに、もはや罪の意識はない。
異性の肉体で味わう快感とは一体どんなものなのだろうか、という好奇心が頭をもたげる。
牡の欲望に忠誠を誓った升田はだらしなく頬を緩ませ、ペニスを女体に突き入れた。
狭い肉の門をズンと貫くと、温かくぬるぬるした感触に包まれる。
謹厳実直な女教師が童貞を失った瞬間だった。
(こ、これが森田さんの中なの。私、女の子とセックスしてるんだわ……)
「ああっ、ハメられてる。すごく大きい……ふうっ、ふうっ」
瑞希は小学生に間違えられるほど小柄な身体を引き絞り、太い陰茎を健気にくわえ込む。
窮屈な膣内に連なるひだが幹に吸いつき、升田を喘がせる。

「す、すごい。私、男の体でセックスをしているのね」
「ふふふ、何言ってるの? あんたは最初から男でしょうが。
 あんたは瑞希の彼氏の祐介で、他の誰でもないじゃない。そうでしょ?」
「ええ、そうね。私は祐介、瑞希さんの彼氏……」
自分に言い聞かせながら、升田は瑞希の中に深々とペニスを埋め込んだ。

肉の隘路を進んでいくと、やがて亀頭が袋小路に入り込み、
秘部の最奥に到達したのだと気づく。升田は息を止めて意識をペニスに集中させた。
美貌の女子高生の胎内が、隅々まで男性器で満たされていた。
(瑞希さんの中、きつくて……私のおちんちんをぎゅうぎゅう締めつけてくる。
 なんて気持ちがいいの……今にもイってしまいそう)
陰茎を痛いほど挟み込まれ、射精の衝動が湧きあがる。
升田は歯を食いしばってその誘惑に耐えた。
繋がったまま瑞希の腰を下ろしてベッドに寝かせ、おそるおそる抜き差しを始める。

「ああっ、いいっ。ズポズポされるの、気持ちいいっ」
不規則に繰り返される前後運動に、瑞希はうち震える。
膣の分泌する液体が量を増し、結合部を滑らかにした。
貫くたびに泡が弾け、淫猥な音色が男女を狂わせる。

「はあっ、はあっ。お、おちんちんが中で擦れて、ああ……駄目、腰が抜けちゃう……」
升田は呼吸を乱して瑞希を穿つ。
若い牡の生殖器から生み出される野性の刺激が、瞬く間に女教師を虜にした。
目を血走らせ、鼻息荒く女子高生の肉体を必死で貪る姿は、
礼節をわきまえた大人の女性のものとはほど遠い。
性交の仕方を覚えたばかりの物馴れぬ少年と、何ら違いがなかった。

「祐介、もっと突いてっ。あたしのオマンコ、ぶっといチンポでかき回してっ」
瑞希は美しい顔を歪めて激しい突き込みを乞い願った。
卑猥な懇願が升田をいっそう奮い立たせる。
女陰を貫く肉塊が前後に動きながら膨れ上がり、少女を内側から押し広げた。

「ああんっ、そうよ。祐介、素敵っ」
「み、瑞希さんも素敵だわ。熱くてトロトロして……
 ううっ、おちんちんが溶かされちゃう」
紅を塗られた唇の隙間から感嘆の吐息がこぼれ、瑞希の顔に降りかかる。
升田の体の下で瑞希は妖艶な仕草で腰をくねらせ、男子高校生のペニスを堪能していた。
極上の快楽を与えてくれる少女が無性にいとおしくなって、
升田は瑞希にのしかかる。裸体を抱きしめ唇を重ねた。
(瑞希さん、好きよ。愛してる)
本来あるはずのない慕情が升田を駆り立て、情熱的な接吻を強制した。
突然の行為に驚く瑞希の前歯を押しのけ、舌を口内に差し込んだ。
唾液が混じり合い、二人の体温を高める。
体の下半分では、互いの陰部が変わらず相手を求め合っていた。
雁首が執拗に膣壁を摩擦し、熱い体液の塊をこそげとる。
突いては引き抜く荒々しいピストン運動を、自分でも止めることができない。
セックスとはこんなにも素晴らしいものだったのかとつくづく思った。
女だったときは想像もしなかった牡の交尾の魅力に、升田は天にも昇る心地だった。

07-329 :真理奈のいたずら・7 ◆cW8I9jdrzY :2011/08/25(木) 20:06:31.33 ID:j61uYrJY
「瑞希さん、好きっ。瑞希さんっ」
「ああっ、あっ、あんっ。ゆ、祐介っ」
瑞希も瞳を情愛の色に染め、恋人の名を呼んだ。
先ほどアクメを迎えたばかりの体は淡い桃色に火照り、
再びの絶頂が間近に迫っていることを示していた。
升田は瑞希の細い腰をわしづかみにして動きを速めた。
パン、パンと音をたてて肉と肉とがぶつかり合い、少女を性感の頂に追いやる。

「ダ、ダメっ。こんなの、激しすぎて耐えられない……
 また瑞希の体でイカされちゃうよおっ」
「瑞希さん、イって! 私も一緒にイクから! あっ、ああっ」
「そ、そんな、いやあ──イ、イクっ。瑞希、イクっ!」
瑞希の全身がぶるぶる震えて、目から意思の光が失われる。
間髪入れず升田は肉棒を一気に奥まで押し込み、それまで堪えていた欲望を解き放った。
十七歳のペニスから白いマグマが噴き出し、瑞希を襲う。
己の胎内を蹂躙する精の奔流に、瑞希は裸体を痙攣させて悶えた。

「ああああ……で、出てる。いっぱい中出しされちゃってる。
 んっ、んふっ、気持ちよすぎる……」
「ううん……私、射精してるのね。本当に最高だわ。癖になっちゃう……」
升田は小刻みに震える瑞希の体を押さえつけ、結合部を緩慢な動作でかき混ぜる。
股間に力を込めると尿道に残っていた精の雫が押し出され、瑞希の秘裂に染み込んでいった。
いまだ受精の経験がない女性器に子種を余さず注ぎ込み、升田はようやく肉棒を引き抜く。
丸く広がった膣口からとろみのある液体が漏れ出してベッドを汚した。

「はあ……ありがとう、瑞希さん。とっても気持ちよかったわ。
 それに、なんだか頭の中がすっきりして気分がいいの。
 まるで悩みごとが全部なくなったみたい」
「あら、そう? ふふふ……うまくいったみたいね。そんなに男の体が気に入った?」
瑞希は不敵に笑いながら、升田を見上げて問いかけた。升田は上機嫌でうなずく。

「ええ、気に入ったわ。私ったら、どうして元の体に戻りたいなんて
 思っていたのかしら。男の子になるって、こんなに幸せなことなのに……」
「その口ぶりだと、もう元に戻りたくないって言ってるように聞こえるわね。
 生徒から借りた体を返したくないだなんて、一体どういうつもり?」
「だ、だって……男の子の体が気持ちよすぎるんだもの。
 それに元に戻らなかったら、もう一度私は高校生活をやり直せるのよ。
 中川君には悪いけど、できれば一生このままでいたいわ……」
今までの自分では考えられない言葉が、すらすらと口をついて出てくる。
若々しい少年の肉体と立場を手に入れ、人生を途中からやり直すというのは、
そろそろ中年の域に差し掛かりつつある女教師にとって、この上なく魅力的な誘惑だった。

「ふふふ……そうね、それがいいわね。
 あんたは今から、身も心も男子高校生の中川祐介よ。
 お堅い先生だった頃のことはもう忘れなさい。いいわね?
 これからはあたしの彼氏としていっぱいエッチして、あたしを満足させるのよ」
「わかったわ。これからよろしくね、瑞希さん」
升田は瑞希の手をとり、祐介に代わって愛を誓った。
なぜ事情を知らないはずの瑞希がこのようなことを口にするのかまるでわからなかったが、
とにかく今までの自分を捨ててこの可憐な少女と新たな人生を始めるのだと思うと、
我知らず有頂天になってしまい、些細なことを気にする余裕はなかった。

「さあ、納得したところで早速、もう一発するわよ。
 あんたが祐介になったお祝いに、今日は涸れるまで搾りとってあげる」
といって、瑞希は細い腕を伸ばして萎えたペニスを握りしめた。
最愛の女性の手に撫でられ、何度も精を放って萎えたはずの陰茎がたちまち活力を取り戻す。
まるで魔法のように不可思議な光景に、升田は目を見張った。

「ああっ、瑞希さん……」
「今度はバックから頼むわ。あたしはあんたの彼女なんだから、
 いくらハメられても孕まされても大丈夫よ。ガンガン突きまくってね」
瑞希は肉づきの薄い尻を振って升田を誘う。
升田は低い笑い声をあげると、少女の臀部をつかんで二度目の交合を開始した。

07-335 :真理奈のいたずら・8 ◆cW8I9jdrzY :2011/09/08(木) 21:53:45.28 ID:biWH1t+U

Part.08


「うっ、ううん。あれ……俺、寝てたのか」
目を覚ました祐介は、ぼんやりと天井を見上げた。
思った以上に疲れがたまっていたようで、
横になっているうちに眠り込んでしまったらしい。
自宅ではなく、よその家で昼寝をした無精を恥ずかしく思った。
(まあ、しょうがないか。今日はいろんなことがあって疲れたもんな。
 加藤のやつに体を取り替えられて……)
身を起こすと、ずしりという重みを胸元に感じた。
クラスメイトの加藤真理奈によって頭部をすげ替えられ、
今の祐介の首から下は女の体になっている。
セーラー服を着ている己の格好にはいつまで経っても慣れず、羞恥と困惑が湧いた。
(そういえば、瑞希と升田先生はどこに行ったんだ? 部屋にはいないみたいだが……)
祐介が居眠りする前、瑞希は升田に勉強を教わっていた。
首から下が男子高校生の身体になった奇妙な女教師の姿に、瑞希はいささかも疑問を抱かず、
升田のことを祐介だと思い込んで無邪気に教えを乞うていた。

ところが今、部屋に二人の姿はない。不審に思って辺りを見回していると、
がちゃりと音がしてドアが開き、当の瑞希が部屋に入ってきた。

「あ、真理奈、起きたんだ。おはよー」
「み、瑞希? お前、何やってんだっ」
祐介は目を剥いた。瑞希は一切の衣類を身につけておらず、
透けるような白い素肌が丸見えだった。全身がほのかに湿り気を帯び、
石鹸とシャンプーの香りを漂わせていた。

「え? 何って、シャワー浴びてきただけよ。
 体じゅうがべとべとになっちゃったからね。ふふふ……」
「シャワーって……今まで勉強してたんじゃないのか?
 なんで体がべとべとになるんだよ。おかしいだろ」
なぜ勉強のあと瑞希が体を洗いに行ったのか、祐介には皆目見当がつかない。
戸惑う彼の前に、今度は升田が現れた。

「あら、起きてたの。せっかくだから、あなたもシャワーを浴びてきたら?
 さっぱりして気持ちいいわよ」
「ま、升田先生っ !? 先生まで、なんで裸なんですかっ!」
祐介はひっくり返りそうになった。女教師の顔を持った男子高校生が、
瑞希と同じ格好で部屋の入り口に立っていた。股間を覆う茂みからは
黒々とした肉の管がだらりと垂れ下がっているが、升田はそれを隠そうともしない。
肩にタオルをかけただけのラフな姿に、祐介は我が目を疑う。

「なんでって……この子とたくさんエッチなことをして汚れちゃったから、
 仕方がないでしょう。体じゅうがべとべとだったんだもの」
「エ、エッチなことって、どういうことですか。先生、まさか瑞希と……」
祐介は硬い声で訊ねた。嫌な予感がして平静を保っていられない。

その問いに答えたのは、升田ではなく瑞希だった。

「ふふふ……真理奈、気づかなかったの?
 あたしたち、さっきまでそこのベッドの上でエッチしてたのよ。
 祐ちゃんったら激しくて、あたし何度もイカされちゃった。えへへへ」
瑞希は嬉しそうに言って、升田に寄り添い腕を絡める。
思い人が見せる女の表情に、祐介の全身の血が逆流した。

「あ、あんた、なんてことをしやがったんだ! 絶対に許せねえっ!」
怒りに任せて升田を怒鳴りつけたが、女教師は悪びれもせず、
それどころか下卑た笑いを浮かべて祐介の神経を逆撫でする。

「本当にごめんね、中川君。でも私、決めたの。
 このまま元に戻らず、男の子として生きていこうって。
 あなたの体は私がもらうわ。これからはあなたじゃなくて、私が『中川祐介』よ」
あまりに途方もない発言だった。とても堅物の高校教師が発したとは思えない
常軌を逸した台詞に、祐介は度胆を抜かれた。
細い眼鏡の奥にある升田の目はぎらつき、狂気の光を放っていた。

07-336 :真理奈のいたずら・8 ◆cW8I9jdrzY :2011/09/08(木) 21:55:10.91 ID:biWH1t+U
(先生、一体どうしちゃったんだ?
 あの真面目な升田先生が、こんなことを言うはずがないのに……)
升田は瑞希の体を抱いて、頬や首筋にキスを浴びせる。
自分に見せつけるようなその行動に、祐介は再び激昂した。

「瑞希、そいつから離れろっ! そいつは俺じゃない! 祐介はこの俺だっ!
 信じられないだろうけど、俺たちの体が入れ替わってるんだ!」
「ふふふ……そんなこと知ってるわよ。
 だって、あんたたちの体を入れ替えたのはこのあたしなんだからね」
「な、何だってっ !?」
驚愕する祐介をあざ笑い、瑞希は目から不気味な光を放つ。
その途端、祐介は自分がとんでもない思い違いをしていたことを悟った。

「か、加藤っ !? お前、加藤真理奈じゃねえかっ! なんでここにいるんだっ!」
並外れたショックに、思わず祐介の声が裏返る。
今まで彼が瑞希だと思い込んでいた少女の正体は、
一連の騒動を引き起こした加藤真理奈だったのだ。
明るく染まった茶色の髪といい、ややつり上がった強気そうな目つきといい、
どう見ても瑞希とは似ても似つかぬ真理奈の顔を、
なぜ瑞希だと勘違いしていたのだろうか。
状況がさっぱり呑み込めず、祐介はめまいを起こしそうになった。

「あはははっ、びっくりした? あたし、今まで瑞希に化けてたのよ。
 升田と体を交換したあと、瑞希を呼び出してあの子と首をすげ替えたの。
 ついでに魔法の力であんたたちの目を誤魔化してね。
 ふふふ……全然気づかなかったでしょ。あんたの反応、見ててすっごく面白かったわ」
「お、お前、瑞希にまで手を出しやがって……あいつはどうした! 今どこにいるっ !?」
祐介の顔が青ざめ、握り締めた拳がわなわなと震えた。
動揺する祐介を眺め、真理奈はますます悦に入る。

「瑞希には升田の体をあげたわ。自分のことを先生だと思い込ませてあるから、
 まだ学校に残って仕事してるんじゃないかしら。ご苦労なことよね、ホント」
「なんてことを……お前だけは絶対に許さねえっ! ぶち殺してやるっ!」
祐介は立ち上がると、拳を振り上げて真理奈に飛びかかった。

しかし次の瞬間、脚に鋭い痛みがはしってその場に転倒する。
急にふくらはぎの辺りが痙攣して、動くことができなかった。

「な、なんだっ !? 俺の脚、どうしちまったんだっ !?」
「俺の脚って……それは元々、あたしのもんでしょうが。
 まあ、いいわ。とにかく、魔法であんたを動けなくしたから。
 センセー、こいつをベッドに運んでちょうだい」
「ええ、わかったわ」
身動きのできない祐介に升田が近寄る。
全裸の男子高校生に抱え上げられ、祐介の身はベッドに投げ出された。

「痛えっ! 何をするんですか、先生っ !?」
「本当にごめんね、中川君。私は加藤さんに逆らえないの。
 あなたも元に戻りたいなんて言わずに、私の仲間になりなさい。
 そうしたら、加藤さんが気持ちいいことをたくさん教えてくれるし、
 もう何も悩まなくて済むようになるわよ」
升田は虚ろな口調で語った。もはや彼女は身も心も真理奈に支配されていた。
理性を失った女教師が、祐介のセーラー服に手をかける。
シャツの裾を胸までまくり上げられ、祐介は震え上がった。

「先生、やめて下さい! こんなの狂ってるっ!」
「いいえ、私はもう先生じゃないわ。祐介よ」
たくましい腕で祐介の体を押さえつけ、乱暴に服を剥ぎ取る升田。
抵抗しようにも祐介の手足はびりびりと痺れ、まともに動かすことができなかった。
仮に動かせたとしても、女の細腕では男の力に敵うはずもない。
紺のプリーツスカートが無情にも奪われ、股ぐらを覆う下着がさらけ出された。

07-337 :真理奈のいたずら・8 ◆cW8I9jdrzY :2011/09/08(木) 21:59:19.73 ID:biWH1t+U
「や、やめろっ。加藤、お前も先生を止めてくれっ!」
「変なこと言わないでよ。加藤真理奈はあんたじゃない。あたしは森田瑞希よ。
 体を交換したんだから、今はあんたが真理奈で、あたしが瑞希なの。OK?」
「てめえっ! 畜生、こんなことが──ううっ、やめてくれえっ」
シャツやスカーフも床に放り投げられ、ブラジャーの上から乳をわしづかみにされる。
祐介は声をあげて悶えた。女子高生の平均をはるかに超えたサイズの脂肪の塊が、
升田の手に揉まれて自在に形を変えた。

「うふふ、大きなおっぱいね。手でつかみきれないくらい」
「やめろ。もうやめろぉ……」
無力な祐介は、残忍な凌辱者を絶望の眼差しで見上げた。
升田はそんな祐介の巨乳を玩具のようにもてあそぶと、ブラジャーのホックを外しにかかる。
ぷるんとこぼれ出た十七歳の豊かな乳房に、女教師の目は釘付けになった。

「ああ、やっぱり若いわ。肌に張りがあって羨ましい。ちょっと味見させてね」
紅の落ちた升田の唇が乳首をくわえ込む。
ちゅうちゅうと乳頭を吸われ、祐介の体が小刻みに跳ねた。

「い、嫌だっ。こんなの嫌だぁ……うっ、ううっ」
むずむずした感覚に体が火照り、羞恥が身を焦がす。

祐介の意思に反して、授乳器の先端にある突起は升田の口の中でしこり、
暴漢と化した女教師を喜ばせる。乳房を中心に熱の波紋が広がり、呼吸が荒く乱れた。
非道な被虐の体験が、今日一日の間に幾度となく繰り返された官能の記憶を呼び覚ます。
真理奈によって肉体を交換させられ、入れ替わったままの姿で無理やり犯されたこと。
首から下が自分の体になった升田と出会い、人目を忍んで互いの性器を慰め合ったこと。
尿意を催しては女子トイレに足を運び、陰茎の存在しない股間から小便を垂れ流したこと。
異性の肉体で過ごしたこの半日の出来事が次々と祐介の脳裏をよぎり、
気丈な彼を心身共に追い詰めていく。
(ひどい、ひどすぎる。一体俺が何をしたってんだ。
 なんでこんな目に遭わないといけないんだ……)
無残な辱めを受けて、女子高生の身体がおぞましいマゾヒズムに色めき立つ。
腹の底から熱が止めどなく湧き出し、頭にのぼった血が正常な思考力を奪う。
唯一残された下着の内側が、とろみのある液体で湿るのを感じた。
(体が熱い。またいやらしいことをされるのか。
 もう嫌だ、こんな体。瑞希、助けてくれえ……)
心の中で幼馴染みの名を呼び、情けなくも助けを乞うたが、
いつも祐介の隣に寄り添っているツインテールの髪の少女は現れない。
彼がクラスメイトの女子と身体を取り替えられてしまったのと同じように、
瑞希も目の前の女教師と肉体を交換させられてしまったのだという。
祐介は女々しく泣き喚き、好きな相手ひとり守ってやれない自分の不甲斐なさを嘆いた。

「ううん……乳首がコリコリして、とってもいい触り心地。
 真理奈さんも感じているのね。嬉しいわ」
「違う、俺は真理奈じゃない。早く俺の体を返せよ、畜生……」
「あらあら、まだそんなことを言ってるの? 今はあなたが真理奈さんで、祐介は私なの。
 お互いに今の自分を受け入れて、楽しくやりましょうよ。その方が幸せよ」
祐介の肉体を奪った女教師は、彼の首筋に舌を這わせて優しく諭した。
無骨な男の手が祐介の下着に伸びる。
丸みを帯びた女の尻から、とうとう最後の衣類が剥ぎ取られた。

「うふふ……それに真理奈さんだって、まんざらでもないんじゃない?
 パンツの中がこんなになってるわよ」
昨日まで彼のものだった指が祐介の股間を這い回り、秘所のぬかるみへと沈み込んでいく。
指先に温かな蜜がまとわりつき、淫猥な水音が鳴り響いた。

07-338 :真理奈のいたずら・8 ◆cW8I9jdrzY :2011/09/08(木) 22:01:01.51 ID:biWH1t+U
「あああっ。やめろ、触るなぁっ」
「ここはそんなこと言ってないみたいよ。ほら、指が簡単に入っちゃう」
升田は指を入り口に突き入れ、女子高生の性器に抜き差しを繰り返す。
興奮を煽られた肉ひだがうねり、同い年の少年の指をぐいぐい締めつけた。
それは祐介の体が男を求めている証だった。

「いやだっ、かき回さないで……あうっ、はあんっ」
「色っぽい声を出すのね。私、ますます真理奈さんのことが好きになっちゃいそう。
 ねえ、私とつき合ってくれない? 今の私たち、なかなかお似合いのカップルだと思うの」
「だ、誰がそんなことっ。あっ、ああんっ、やめてくれっ」
再び乳房への接吻を受けて、祐介は無垢な少女のように取り乱す。
微動だにできない囚われの身が恨めしかった。
そんな祐介の肌を升田の唇が伝い、首筋から顔へと這い上がる。
男と女の唇が重なり、不逞な舌が祐介の口内へと侵入した。
(ううっ。俺、先生にキスされてる……)
二十代の女性の唾液を飲み込まされ、祐介の女体が燃え盛った。
己の豊かな乳を好き勝手にいじられながら、情熱的なキスを強要される現状に
これ以上ないほどの羞恥と屈辱、そして興奮を覚える。
腹の奥がじんと疼き、牝の本能がむくむくと頭をもたげた。

「うふふっ、いやらしい顔……こっちの真理奈さんはとっても可愛いわね。
 それに、すごくエッチだわ。せっかくだから、
 この大きなおっぱいで私を気持ちよくしてもらおうかしら」
升田は心底楽しげに笑うと、再び祐介の胸に顔を寄せ、乳房の谷間を下品になめ回した。
汗と唾液が混じり合い、きめ細やかな肌をしとどに濡らした。

「ううっ、気持ち悪い。そんなとこをなめるなぁ……」
濡れた肌に空気が触れ、ひんやりした感触に気味悪さを覚える祐介。
升田はたぷたぷ揺れる彼の乳をぐっとつかむと、腹の上に馬乗りになった。

「わっ、何を……」
「ふふふ、教えてほしい? このたぷたぷのおっぱいの間に
 私のおちんちんを挟んで、しごいて気持ちよくしてほしいのよ。
 男の子は皆、そういうエッチな行為が大好きなんでしょう?」
「な、何だってっ !?」
あまりにも非常識な要求に、祐介は色を失う。
本来は男であるはずの自分が、たわわに実った乳房の間に男性器を挟んで
淫らな奉仕をおこなうなど、考えただけでも怖気だった。

「へえ、真理奈、パイズリするんだ? ふふっ、面白そうね。
 せいぜいその自慢のデカパイで、祐介のチンポをシコシコしてやるのよ」
ベッドの脇では、真理奈が祐介と升田の様子を興味津々の表情で観察している。
怪しげな黒魔術に手を染め、今回の騒ぎを巻き起こした彼女にしてみれば、
理性のタガが外れた女教師の乱行が、面白くて仕方ないのだろう。

「い、いやだ。パイズリなんて──ああっ、やめてぇっ」
祐介は涙を流して哀願したが、悪鬼と化した女教師を止めることは不可能だった。
いきりたった升田のペニスが祐介の乳房を左右に押しのけ、谷間を拡張する。
今まで体験したことのない胸の間を乱暴に摩擦される感覚に、
祐介は息を詰めて耐え忍ぶしかない。

「い、痛いっ、胸が擦れる。ううっ、やめてくれえ……」
「ああ、すごいわ。おちんちんがおっぱいにコシゴシされてる。
 なんて気持ちがいいのかしら。瑞希さんとセックスするのもいいけど、
 真理奈さんにパイズリしてもらうのも最高ね」
升田は陶然たる面持ちで満足の息を吐き出した。
太い幹が巨大な脂肪の塊に圧迫されながら、リズミカルに前後していた。
ぱっくり二つに割れた亀頭が、半球状の乳房の間から顔を出しては
またすぐに埋もれていく。先端が何度も顎に当たり、不浄の液体で汚した。

07-339 :真理奈のいたずら・8 ◆cW8I9jdrzY :2011/09/08(木) 22:04:15.51 ID:biWH1t+U
「真理奈さん、胸だけじゃなくてお口も使って。私のおちんちんをくわえ込んでっ」
「そ、そんな──ううっ、むぐっ!」
祐介の口がこじ開けられ、膨張しきった陰茎が押し入った。
自分のものだったペニスを食べさせられ、哀れな少年は嗚咽を漏らす。
生臭い肉の棒が乱暴に出入りし、口内を蹂躙した。
升田は執拗だった。
動くことのできない祐介の上半身をもてあそび、自らの快楽だけを追い求めた。
二つの乳房と唇にしごかれた男根は、ますます硬度と熱を増して祐介を悶えさせる。
(く、苦しい。頭がぼうっとして、息が……)
口を塞がれ呼吸さえも自分の意思でままならず、視界が暗くなる。
酸素の不足に苦しんでいると、祐介の脚に何かが触れた。
胴体にのしかかっている升田の向こう側に、真理奈の姿があった。

「ふふっ、楽しんでるわね。さーて、あたしも混ぜてもらおうかな。
 あたしは真理奈の下の方を気持ちよくしてあげるわね」
と言って、祐介のむっちりした太ももを開き、手のひらで股間を撫で回す。
指が陰毛をかき分けて性器に触れるのを感じた。

真理奈は鼻唄をうたいながら、祐介の秘所を無造作にまさぐる。
細い指が女陰を突き刺し、嫌悪の震えが祐介の背中を奔ったが、
既に多量の蜜が滴っている女性器は、楽に真理奈の指を受け入れてしまう。
内外を自在に行き来する二本の指に肉びらが絡みつき、物欲しげにうねった。

「や、やめ──おおっ、うっ、うああっ」
祐介の悲鳴があがった。複数の性感帯を同時に責められては為すすべもない。
胸から上は狂った女教師に、そして腹より下は下劣な女子高生に嬲られ、
祐介は強制的に性感の頂へと押し上げられる。
(な、なんで俺がこんな目に──ううっ、いっそ殺してくれ。
 もう耐えられない……ああっ、イクっ。あたし、イっちゃうっ)
真理奈から借りた体が色めき、少年の心に女のオーガズムを刻みつけた。
目の前に赤い花びらが舞い、祐介をはるかな高みへと連れていく。
祐介は艶かしい女の肢体を弾ませ、禁忌の愉悦を貪った。

「ううっ、真理奈、イったのか? 俺ももうすぐ──おおっ、イクっ。イクぞっ」
祐介の絶頂に合わせて升田も腰のストロークを速め、ペニスを胸の谷間に深々と突き入れる。
尿道口からおびただしい量の精がほとばしり、祐介の顔面に叩きつけられた。

「うええっ、うぷっ。か、顔が、あたしの顔が……あれ? あたし……」
むせかえるような精の臭いを嗅ぎながら、
祐介は自分の身に起こった奇怪な異変に気づく。
荒い呼吸が収まると、これまでとは比べ物にならないほど強烈な違和感が祐介を襲った。

「な、何これ……あたしがあたしじゃなくなってる。ど、どういうこと?」
祐介は驚いて自らの手を見つめた。整った形をした細長い女の指は、
本来は彼自身のものではない。真理奈の指のはずだった。
だが、真理奈から譲り受けた手をいくら眺めても、祐介には
それが他人の体の一部だとはどうしても思えない。
むしろ、この美しい手は間違いなく自分自身のものだという確信が
心の内から湧き上がってくる。不可解な事態に祐介は狼狽を隠せない。
(この手……真理奈の手だよね。あれ、真理奈ってあたしのことじゃないっけ?
 でも、あたしは祐介でしょ? ううん、違う。あたしは真理奈。加藤真理奈……)
軽い頭痛を覚えて、祐介は顔をしかめた。
頭が混乱して、一体何がどうなっているのかよくわからない。
まるで夢の中をさまよっているように自己が希薄だった。

「あれ……俺、どうなったんだ? 頭の中が妙にこんがらがって変だな。
 俺の名前は……何だっけ。升田美佐か? それとも中川祐介か?」
祐介の隣では、素裸でベッドの上にあぐらをかいた升田が、
彼と同じようにして頭を抱えている。祐介は困り果てた升田と顔を見合わせ、
これはどういうことかと訝しんだ。

07-340 :真理奈のいたずら・8 ◆cW8I9jdrzY :2011/09/08(木) 22:06:07.36 ID:biWH1t+U
二人の疑問に答えたのは真理奈だった。真理奈はベッドの縁に悠然と腰を下ろし、
余裕しゃくしゃくの笑みを浮かべて祐介と升田を交互に見やる。

「うふふ、驚いた? あなたたちが気持ちよくなってる間に記憶の大半を抜き取って、
 体に合わせた記憶と取り替えてあげたのよ。中川君の頭の中には私の記憶が、
 升田先生には中川君の記憶を入れたの。どう? なかなか面白いでしょう」
「記憶を取り替えた? 嘘つかないで。そんなこと、できるわけないじゃない。
 あたしは祐介なんだから、今までの記憶がなくなるなんてこと、あるわけないわよっ」
祐介は真理奈にぴしゃりと言い返すと、
目を閉じて本来の自分の記憶を脳裏に思い浮かべようとした。
自分の生まれ育った家や家族、親類のこと。
高校に入る前、小学校や中学校で友達と過ごした日々。
そして、幼馴染みの森田瑞希に告白され、つき合うようになってからの思い出。
どれも祐介にとってはかけがえのない大事な記憶だ。
ところが、いくら意識の引き出しを漁っても、
子供の頃から今に至る祐介の人生の軌跡が、まるで頭に浮かんでこない。
思い出されるのは「加藤真理奈」の家族や日常生活についての記憶ばかりだった。

「な、なんで? なんで思い出せないのっ !? あたしは祐介じゃないの……?」
「うふふ、まだわからないの? 今のあなたには中川君の記憶はほとんど残っていないわ。
 懇切丁寧に説明してあげたのに、お馬鹿さんね。
 頭の中身が私と入れ替わっちゃったからかしら? うふふ、いい気味だわ」
真理奈は混乱する祐介をあざ笑い、今度は升田に向き直る。
首から下が男の体になった女教師は、自分が眼鏡をかけていることに納得がいかないようで、
日頃から使っているはずの眼鏡を、何度もかけたり外したりして困惑していた。

「一体どうなってるんだ? 眼鏡が無いとよく見えない……。
 それに、男の体に戻ってるのに、この声……これは女の声じゃないか。なんでだ?」
「あらあら、こっちも大変そうね。自分の置かれた状況が理解できてるかしら、升田先生?」
「升田先生だって? 加藤、くだらない冗談はよせ。こっちは取り込み中なんだ」
升田はわずらわしげに手を振って、真理奈を追い払おうとする。
世界史教師としての記憶を奪われ、代わりに男子高校生の人格を植えつけられた升田は、
自分のことを祐介だと信じて疑わない。
真理奈はそんな彼女の姿に満足した様子だった。

「うふふ、うまくいったわね。心も体も入れ替えちゃう魔法は大成功だわ。
 あとは私の中にある升田先生の記憶を森田さんのと交換すれば、
 皆が新しい自分に馴染んで、不自由なく楽しく生きていけるわね。
 それとも、私が升田先生になっちゃおうかしら?
 飽きたらまた、体と記憶を取り替えてしまえばいいんだし」
「ねえ、あんた。なんであたしの顔をしてるの?
 それに、なんであたし、こんな声になっちゃったの?
 これじゃあ、まるで男じゃん……」
祐介は途方に暮れて真理奈に助けを求めた。
移植された真理奈の人格に心を侵され、自分の声が自分のものだとさえ認識できなかった。

「ごめんなさいね、真理奈さん。あなたの顔と声、ちょっと借りてるわよ」
「はあ? ふざけないでよ! あたしの顔を早く返せっ!」
祐介は自分の間違いにも気づかず、顔を返せと真理奈に食い下がる。

「そうね……顔を返してあげてもいいけど、それには条件があるわ」
瑞希の肉体と升田の記憶を手に入れた真理奈は、
慌てふためく二人にそう言って微笑みかけた。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 

07-341 :真理奈のいたずら・8 ◆cW8I9jdrzY :2011/09/08(木) 22:09:09.39 ID:biWH1t+U
デスクの隅に置かれた棚から教科書を一冊取り出し、無造作に中を開く。
細かい文字で埋められたページの余白には、
ところどころ色つきのマーカーで注釈とおぼしきメモが書き込まれていた。
おそらく、この教科書の持ち主がつけ加えたものだろうと推察された。
言うまでもなく、この本の持ち主とは自分のことだ。森田瑞希はそう思った。
ここは職員室にある世界史教師の「升田美佐」の席であり、
当然、この教科書も普段自分が使っているもののはずだ。
書き込みをしたのも自分──「升田美佐」に間違いない。
ところが瑞希には、自分がそのようなことをした記憶がまったくなかった。
たしかに自分の教科書だというのに、それに注釈を書き加えたのかどうかを
思い出すことができない。これはすこぶる奇妙なことのように思えた。
(これ、たしかに私の教科書だよね。でも、いつこんな書き込みをしたんだろう?
 全然覚えてない……)
身に覚えのないメモを眺め、瑞希は長々と嘆息した。
自分の教科書に自分が書き込んだはずの内容が
ほとんど理解できないことに気づいて怖くなった。

考えてみれば、今日の自分はどこかおかしい。
世界史の教師として何年も教鞭をとっているはずなのに、
教科書に記載されている基本的な内容をきちんと説明できなかったり、
授業中に生徒から質問されても答えられなかったりと、
教師の資質を疑われるような失態をいくつも演じた。
平生の実直で謹厳な印象とはかけ離れた「升田先生」の態度に、
授業を受けていた生徒たちも、さぞかし訝しんだに違いない。
(今日の私、おかしいよ。本当にどうしちゃったんだろう。
 こんなんじゃ、先生なんて務まらないよ……)
目頭が熱くなり、瑞希はスーツの袖でまぶたを拭った。
真理奈の魔術によって女教師と首をすげ替えられ、
自らのことを「升田先生」だと思い込んでいる哀れな少女は
職員室のデスクに顔を伏せ、声を殺して泣いた。

「升田先生、どうしました?」
にわかに声をかけられ、瑞希は顔を上げた。
デスクの脇に初老の国語教師が立って、気遣わしげな表情を顔に浮かべていた。

「あ……大丈夫です。何でもないです。すいません」
「そうですか。大丈夫ならいいのですが、なんとなくお疲れのようでしたから……」
「いえ、大丈夫です。本当に何でもないんです……」
瑞希は立ち上がり、デスクの脇にかけられたハンドバッグを手にとった。
みっともないところを人に見られ、顔から火が出そうだった。

「それじゃあ私、帰ります。お疲れ様でした」と早口で言い、急いで職員室をあとにした。
(私のバカ。ホントに今日はどうしちゃったの?
 何をやってもうまくいかないなんてひどいよ)
べそをかいた瑞希が向かったのは、職員室の隣にある職員用のトイレだった。
涙で汚れた顔では外を歩けない。鏡をのぞき込んで、化粧直しが必要かどうかを確認した。
(私は先生なんだよ。なのに、なんでちゃんと勉強を教えられないの?
 こんなの絶対におかしいよ……)
間違った認識を植えつけられた女子高生は、自らの誤りには決して気がつかない。
鏡には黒い髪をツインテールに結った、グラマラスな体つきのスーツ姿の女が映っていた。
赤の他人の肉体に自分の頭部だけが繋ぎ合わされている奇怪な姿にも、
瑞希は別段驚くでもなく、ひたすら鏡を凝視して化粧のみを確かめた。

「はあ、気が重いなあ……気晴らしに寄り道して帰ろうかな。
 お酒──は未成年だからダメだし、甘いものがいいな。うん、ケーキでも買って帰ろう」
と、ひとりごとを口にして己を慰める。
何とか気を取り直すと、瑞希は校舎を出て街に向かった。
自分の肉体を奪った真理奈が「森田瑞希」になりすまし、自宅で祐介や升田を
勝手気ままにもてあそんでいることなど、今の瑞希には知る由もなかった。

07-352 :真理奈のいたずら・9 ◆cW8I9jdrzY :2011/09/29(木) 20:45:13.76 ID:SVhkeCbp

Part.09


ベッドに腰かけた升田の前に、裸の祐介がひざまずいた。
ややうつむき加減になって、堂々たる大きさの乳房を升田の股間に押し当てる。
生暖かい吐息を浴びた下腹部が、くすぐったそうに震えた。

「はあ……なんであたしがこんなことをしなきゃいけないのかしら。
 それも相手が中川だなんて、マジ最悪……」
祐介は日頃の彼らしくない女々しい口調でぼやいたが、
声や顔は依然として男のままであるため、少々気味が悪い。
陰鬱な表情を浮かべて升田のペニスを乳の谷間で挟み込み、
豊かな肉の質感で若い幹を揺さぶった。

「けっ、文句があるならしなきゃいいだろ。俺は別にこんなこと頼んじゃいないぞ」
と、升田美佐が祐介の頭上で口を尖らせた。
こちらも喋り方が平生の彼女のものとはまるで異なる。
この眼鏡の女教師は、首から下の身体を祐介と交換させられただけでなく、
記憶までも祐介のものと置き換えられてしまったのだ。
そのため、今や完全に己のことを男子高校生の「中川祐介」だと思い込んでいた。

「あんっ、動かないでよ。だってしょうがないでしょ。
 あんたとエッチなことをしないと、あたしの顔が元に戻らないっていうんだもん。
 まったくもう……あんたの気持ち悪い声になっちゃって、テンションだだ下がりよ」
「うるせえ、俺の顔でチンポしゃぶってんじゃねえよ。
 男にしゃぶられてるみたいで気持ち悪いんだよ。とっととその顔を返せ。
 俺だって、いつまでも升田先生の顔でいたくなんかねえんだ」
苦虫を噛み潰したような顔で舌打ちする升田。
祐介と口喧嘩をしながらも、彼の巨乳にしごかれた男根は雄々しく立ち上がって
細かく脈動しており、この淫猥な奉仕が効果的であることを如実に示していた。

「だから元の顔に戻るために、こうやって頑張ってるんじゃない。
 あたしのおっぱいでゴシゴシされるの、気持ちいいでしょ?」
今日何度射精したかもわからない升田のペニスを、
祐介は柔らかな胸の肉でこね回しながら、舌を伸ばして尿道口をねぶった。
真理奈に与えられた記憶と経験に基づいての行動だった。
日ごろ真理奈と言い争いばかりしていた少年が、肉体を彼女のものと交換させられ、
元の自分の体を相手に、淫らな接待に没頭している。
奇妙奇天烈な己の状況を特に気にするでもなく、祐介は乳と口とで升田を愛撫し、
謹厳な女教師だった少年の獣欲をそそった。

「ううっ。くっ、これは……」
「ふふっ。なんだかんだ言いながら感じてるのね。
 チンポがギンギンに膨れて苦しそうよ。ほらほら、もう降参?」
「う、うるせえっ。誰がお前のパイズリなんかで感じるか。
 こんなもん、百年やってもイカねえよ。ほら、もういいからこっちに来い」
升田は乳房での奉仕に熱中する祐介を我が身から引き離し、
ぶっきらぼうな物言いでベッドに上がってくるよう命じた。
明らかな照れ隠しの態度に、祐介はにんまり笑って勝ち誇った。

「何よ、やっぱりイキそうだったんじゃない。
 無理やり誤魔化しちゃって、みっともないやつね」
「だから違うって。なあ、それより瑞希、さっきの話は本当なんだろうな。
 本当にこいつと……その、最後までしたら、俺たちの顔は元に戻るのか?」
と、升田は真理奈に問いかけた。真理奈は升田の傍らに腰かけ、首を小さく縦に振った。

「ええ、本当よ。この魔法はエッチなことをすれば解けるの。
 それ以外の方法では決して元に戻らないから、
 元の顔に戻りたいのなら我慢して、二人でセックスしなさい」
真理奈の解説に二人は顔を見合わせ、「はあ、しょうがない……」と嘆息した。

07-353 :真理奈のいたずら・9 ◆cW8I9jdrzY :2011/09/29(木) 20:46:28.96 ID:SVhkeCbp
真理奈は祐介と升田の記憶を操作したあと、自分の正体は「森田瑞希」で、
ここにいる者の顔や声を魔法で取り替えたのだと説明した。
もちろんそれは嘘で、実際に入れ替えたのは顔や声以外の全てなのだが。

「な、なんであたしの顔が中川のになってんのよ !? 最低、信じらんないっ」
祐介は今まで己の身に起きた異常な出来事を残らず忘却して、
自分のことを「顔だけを祐介と取り替えられてしまった真理奈」だと思い込んだ。
升田も同じだ。肉体と記憶のほとんどを奪われ、別人のものと交換させられた二人に、
もはや固有のアイデンティティは存在しなかった。
何とか元の姿──つまり、刷り込まれた記憶通りの姿に戻りたいと願う二人に、
真理奈が提示した解決策は、互いに性交渉をもつことだった。

「エッチをすれば元に戻る」という怪しげな真理奈の説明に、
祐介と升田は思いつく限りの文句を並べ立てたが、結局は言われた通りにせざるをえない。
修復不可能なほどにねじ曲げられた二人の心と身体は、既に真理奈の玩具でしかなかった。

「おい、加藤、こっちに尻を向けろ。濡らしてやるから」
と言って、祐介を四つん這いにさせて臀部に顔を埋める升田。
ぴちゃぴちゃと下品な音がして、祐介が身をよじった。

「あんっ。あたし、中川にアソコをなめられてる……ひっ、ああっ」
祐介の白い背中に震えがはしり、プロポーション抜群の肢体が躍動する。
頭部と声とを除けば、祐介の全てが真理奈という存在に置き換わっていた。
(うふふ……楽しいわ。人を思うがままにもてあそぶのって、なんて気持ちがいいのかしら)
ベッドの上で情事にふける二人を見つめ、真理奈は胸の内で高笑いをあげた。
この凌辱劇の代償として自分自身の記憶をほとんど無くしてしまったが、
代わりに聡明な女教師の知性を手に入れたのだから、決して損ではない。
それに、たとえ自分の記憶や肉体を失ったとしても、
黒魔術を使えばいつでも元に戻すことができるのだ。
今の自分にはどんなことでもできる──そんな自信が真理奈をそそのかしていた。
人間を食い物にする悪魔と化した真理奈に見守られ、祐介と升田は睦まじく肌を重ねる。
丸みを帯びた祐介のヒップが持ち上がり、そこに升田の切っ先があてがわれた。

「じゃあ、入れるぞ。力抜いとけよ」
「う、うん、いいわよ……ああっ、入ってくる。ああんっ」
自分のものだったペニスを後ろから挿入され、祐介は歓喜の声をあげてシーツに突っ伏した。
豊満な乳が体に押し潰され、持ち前の弾力を誇示するように跳ねた。

「くっ、すごい締めつけだ。いやだいやだとか言いながら、
 やる気マンマンじゃねえか。スケベな女だな、お前は」
一匹の牡と化した升田が、祐介の尻をわしづかみにして乱暴に腰を叩きつける。
生真面目な女教師が顔にいびつな笑みを貼りつけ、女子高生の操を貪っていた。

「そ、そんなわけないでしょ──あっ、ああっ、奥が擦られてる。
 中川のくせに、こんなの……は、激しいっ。あんっ、あふっ」
祐介は升田の力強い動きに合わせて肉づきのいいヒップを妖しくくねらせ、
野太い金切り声をあげ続ける。なんと無様なことかと、真理奈は嘲笑を抑えられない。

「うふふふ……気持ちよさそうね、真理奈さん。
 私の彼氏のおちんちん、たくましくて素敵でしょう」
「う、うん、すごいっ。中川の……祐介のチンポ、あたしのお腹をゴリゴリしてくるの。
 はああっ、気持ちいいよお。こんなの、頭がおかしくなっちゃう……」
祐介は嬉し涙を流し、口から舌を吐き出して荒い呼吸を繰り返した。
全身がじっとりと汗ばみ、繊細な肌が桜色に染まる。
尻たぶらに升田の爪が食い込んでいたが、いささかも痛がる様子はなく、
それどころか体の重心を自ずから前後させて、さらに深い突き込みを求める。

07-354 :真理奈のいたずら・9 ◆cW8I9jdrzY :2011/09/29(木) 20:51:47.23 ID:SVhkeCbp
「ひっ、ひいっ。そこダメ……そんなにされたら我慢できないっ。
 ああっ、オマンコ締まるっ。あっ、ああっ、イクっ」
軽く気をやったのか、調子外れな悲鳴があがった。
祐介は真っ赤な顔を寝台に押しつけ、初めて男に貞操を捧げた乙女のように
いやいやをしてみせた。尻を高く持ち上げて、
もっともっと犯してくれと自分からせがんでいるようにも見受けられた。

「うおっ、締まるっ。すげえ、チンポが食いちぎられそうだ。
 くくくっ、スケベな体しやがって。お前はマジで淫乱だな、真理奈」
快楽に溺れた牝の姿に興奮をそそられ、升田の動きもいっそう激しさを増した。
精気に満ちた十七歳の男の肉体を自在に操り、獣じみた姿勢で祐介を手篭めにする。

「どうだ、真理奈っ。おらっ、気持ちいいかっ」
「ああっ、こんな格好……ダ、ダメっ、今イったばっかなのに……ああんっ、ひいっ」

ベッドに腰かけた真理奈の位置からは、長い脚を高く掲げ、
膣口をずぶずぶと貫かれる祐介の姿が丸見えだった。
真理奈は舌なめずりをして、かつての自分の肉体が晒す淫らな醜態を観賞した。

「ふふふ……とってもいやらしいわよ、二人とも。
 心も体も自分じゃなくなって、操り人形にされるのは最高の気分でしょう?
 私もさっき散々セックスしたばかりなのに、興奮して仕方がないわ」
真理奈の手が己の下半身へと伸び、体毛の薄い陰部を撫で回す。
同級生の森田瑞希から奪った肉体が、目の前で繰り広げられる
「祐介」と「真理奈」の交わりに刺激されて高ぶっていた。
細い指を秘所の中に沈めると、確かな熱と疼きを感じた。

「森田さんも、あのまま放っておくのはもったいないわね。
 せっかく升田先生の体になったんだから、明日にでも中川君の体になった先生と
 エッチなことをしてもらおうかしら。『お人形』が三つもあると、
 いろいろ組み合わせを変えて遊べるわね。ちっとも飽きないわ。うふふふ……」
自らの女性器を指でかき回しながら、真理奈は妖艶な笑みを浮かべた。
シャワーを浴びて綺麗になった少女の体が再び燃え盛り、貪欲に男を求める。
子供っぽい瑞希の身体も、徐々に淫乱な牝の肉体へと変わりつつあった。

他人の体で自慰にふける真理奈のそばでは、
性別の入れ替わった祐介が升田に押さえつけられ、幾度目かの絶頂を迎えようとしていた。
パン、パンと男女の肌が音を立ててぶつかり、狂気の交わりが最高潮に達した。

「いやあっ、またイクっ。あたし、イっちゃうっ」
「真理奈、またイクのか? よし、俺もイクぞ。たっぷり受け止めろよっ。うおおっ」
升田は祐介の腕を引いて体を起こし、下から激しく突き上げる。
膣内射精が間近に迫っていることを告げられ、性転換した少年は戦慄した。

「ダ、ダメっ、抜いてっ。お願いだから中はやめてっ。
 妊娠しちゃう……あ、赤ちゃんできちゃうっ。ああっ、イクっ。オマンコイクうっ!」
「知るか、妊娠するなら勝手にしろっ。おらっ、出すぞ。真理奈、孕めっ!」
女教師は祐介の身をがっちり固定し、かん高い雄叫びを放つ。
次の瞬間、隠すもののない結合部からとろみのある液体が噴き出し、
二人が絶頂に達したことを真理奈に知らせた。「ふうう……」と、長い満足の吐息が漏れた。

「うおっ、まだ出る。なんて気持ちいいんだ、お前の中はっ。
 搾り取られる……ううっ。す、すげえっ、止まらねえっ」
「あああっ、動かないで。アソコがキュンキュンする……。
 こ、これ気持ちよすぎ──ん、んふっ、またイクっ。イっちゃうっ」
祐介はだらしなく頬を緩め、己を孕ませる精の奔流を受け止めた。
身も心も真理奈のものに置き換わり、女のアクメを堪能する祐介の表情からは、
もはや昨日までの凛々しい男子高校生の面影を感じ取ることはできなかった。

07-355 :真理奈のいたずら・9 ◆cW8I9jdrzY :2011/09/29(木) 20:54:56.84 ID:SVhkeCbp
「へ、へへへ……たっぷり出たぜ。中出しって最高だな、真理奈」
「あらあら、避妊もしないで中に出しちゃったの? 若いっていいわねえ。
 でも、もし赤ちゃんができたらどうするのかしらね? うふふふ……」
オーガズムを迎えたあとも下半身を揺さぶって祐介を嬲り続ける升田に、
真理奈は嘲弄と侮蔑の微笑を投げかけた。
自分の思い通りに事が運び、この上なく満ち足りた気分だった。
(何もかもがうまくいったわ。あとは私たちの顔を交換すれば、
 中川君も升田先生も完全に入れ替わってしまって、元の自分を意識することもなくなる。
 うふふ……二人とも、今までの自分とはまったく違う人生を楽しんでちょうだいね)
真理奈は升田の肩に手を伸ばし、唯一残された体のパーツである頭部の交換に取りかかる。
精神を集中すると真理奈の額が淡い緑色の光を放ち、
この世のものならぬ黒魔術の力が発動した。

「さあ、最後の仕上げよ。約束通り二人の中身はそのままで、
 残った顔も取り替えてあげる。あなたたちは入れ替わったことも忘れて、
 これからはまったくの別人として生きていくのよ。うふふふ……」
「残念だけどそれは無理だよ、真理奈さん」
出し抜けに声が室内に響き、真理奈は飛び上がった。

「だ、誰っ !? どこにいるのっ !?」
きょろきょろと辺りを見回し、声の主を確かめようとする。
祐介の声でも、升田の声でもない。ましてや、真理奈自身の声でもなかった。

「あははは、探しても無駄だよ。僕はその部屋にはいない。
 遠く離れたところで、君のことを観察していたんだ。さて、僕が誰かわかるかな?」
焦る真理奈をからかうように、声は軽薄な口調で喋り続ける。
言葉遣いから察するに、おそらく真理奈や祐介とそう変わらない年頃の少年の声と思われた。
成人男性とはやや異なる、どこか中性的な声音に聞き覚えがあった。

「あなたは、私にこの力を与えてくれた……」
「そうだよ。君は僕と契約し、魔法の力を手に入れた。
 他人の心と体を自在に操る力──人間の手に余るほどの強大な力をね」
真理奈の予想は当たっていた。姿を見せずに語りかけてくる相手の正体は、
彼女に黒魔術の力を授けてくれた魔性の存在。いわゆる悪魔だった。

悪魔はその邪悪なイメージに似つかわしくない、爽やかな少年の声であとを続ける。

「その力を使って君がやったことは、とても面白かったよ。
 他人の心も体も操ってとことん弄ぶやり口は、実に素晴らしい。
 僕が言うべきことではないかもしれないけど、
 君はそこらの悪魔よりも、はるかに悪魔めいていると思う」
誉めているのかけなしているのか、どちらともつかない語り口だ。
どこから聞こえてくるかもわからない悪魔の声に、真理奈は苛立ちを募らせる。

「お褒めにあずかって光栄だわ。でも、それならどうして邪魔をするの?
 今、とってもいいところだったのに」
「ああ、うん。別に邪魔をするつもりはなかったんだけどね。
 どうしても君に言っておかなくちゃいけないことがあって」
「なに? 私に何を教えてくれるの?」
真理奈は天井を仰いで訊ねた。一刻も早くこの会話を切り上げ、
祐介と升田への措置を再開したかったが、さりとて無視はできない。
硬い顔で相手の発言を待った。

07-356 :真理奈のいたずら・9 ◆cW8I9jdrzY :2011/09/29(木) 20:56:39.17 ID:SVhkeCbp
「実は、残念なお知らせがある。最初、契約を結んだときに言っておいたと思うけど、
 今回のはあくまで仮契約だ。言わばお試し期間ということで
 簡単な手続きで済ませたけれど、その契約期間がちょうど今、終わった。
 君はもう魔法を使えなくなる」
「ええっ !? な、何ですって !? そんな話、聞いていないわ!」
真理奈は目を剥いた。せっかく黒魔術の力をここまで操れるようになったというのに、
突然終わりを宣告されて納得できるはずがなかった。

「あれ、言ってなかったっけ? おかしいな。言ったはずなんだけどなあ。
 君の力は二十四時間でなくなるって。一日きりの魔法だよ。シンデレラみたいなものさ」
「聞いてない、聞いていないわ! 今さらそんなことを言われても困るわよ!」
真理奈は必死で抗議したが、悪魔は特に悪びれた様子もなく、
「まあ、これも規則だからね。諦めてよ」と、にべもなかった。

「そ、そんな。魔法が使えなくなっちゃうなんて、絶対に嫌よ。
 この力はもう私のものだわ……」
「気に入ってくれたのなら、また今度、本契約を結んでよ。
 ただ、そっちはちょっと手続きが複雑でね。生け贄も必要だし随分と手間がかかる。
 とにかく、今回の契約はこれでおしまいだ。君がいじった皆の心を、元に戻してあげよう」
「ま、待って! せめてもう少しだけ──ああっ、頭が……!」
にわかに激しい頭痛が真理奈を襲った。
今の自分の人格を構成している女教師の記憶が抜け落ちていき、
代わりに元の女子高生の記憶が戻ってくる。
意識を残したまま頭の中身が変質していく異常な過程に、苦痛にも似た目まいを覚えた。

(ううっ、あたしの記憶が戻ってくる……先生じゃなくて、高校生のあたしの記憶が……)
その場に立っていられなくなり、真理奈は床にへたり込む。
やがてその不快な感覚が消え失せたとき、真理奈は完全に己の記憶を取り戻していた。
(あたしは真理奈……二年C組、加藤真理奈。先生じゃない。
 あーあ、元に戻っちゃった。つまんないの……)
真理奈はうっすら目を開け、その場に座り込んでいる自らの姿を確かめた。
記憶が元に戻ったのならば、体も元に戻っているはずだ。
長身でスタイルのいい、本来の自分の身体が視界に入ってくる……そのはずだった。
だが、現実は違った。今までと同じ、子供のように華奢な少女の体だった。
真理奈は驚いた。真理奈の首から下は、瑞希のままだったのだ。

「あれ、なんで? 頭の中は元に戻ったはずなのに、体がそのまんま……」
真理奈だけではない。彼女と同様、隣に倒れている祐介の頭部には
艶美な女子高生の肢体が繋がったままだ。
眼鏡をかけた女教師の首の下には、若い活力に満ちた男子高校生の肉体があった。
いずれの体も入れ替わったまま、元に戻ってはいなかった。

真理奈の発した当然の疑問に答えたのは、この騒動の黒幕である悪魔だった。

「ああ、首がすげ替わったままなのはどうしてかって? それは単純に技術的な理由でね。
 記憶には重さも体積もないから、移し変えるのも元に戻すのも簡単だけれど、
 首はそういうわけにはいかない。しかも、もう一人の被害者の瑞希さんが
 そこからだいぶ離れた場所にいるから、簡単には元に戻せないんだ。まあ、また今度だね」
「今度っていつよ。明日? それとも明後日?」
「いや、それがそうもいかなくてね。ちょっと言いにくいことなんだけど、
 僕はこれから野暮用があってね。しばらくこの街からいなくなるんだ。
 君たちが元に戻れるのは、そうだね……早ければ一週間くらいあとかな?
 それまで我慢するように、そこの二人にも伝えておいてよ。それじゃあ、僕はこの辺で」
「ま、待って! そんな無責任なこと言うなっ! 待ちなさい!」
「いやあ、今日は楽しませてもらったよ。本当にありがとう。じゃあ、またね」
別れの挨拶を最後に悪魔の声がやみ、それからは一切聞こえなくなる。
魔力を失った真理奈は途方に暮れ、その場に膝をついた。

07-357 :真理奈のいたずら・9 ◆cW8I9jdrzY :2011/09/29(木) 20:57:54.91 ID:SVhkeCbp
「そ、そんな……いつでも元に戻せると思ってたから、安心して遊んでられたのに。
 これからどうしよう……」
取り替えた記憶こそ元に戻ってはいるが、体は入れ替わったまま、戻すことができない。
呆然とへたり込む真理奈の後ろで、祐介と升田がのそりと身を起こした。

「ううん……あれ。俺、どうしたんだっけ──な、なんだこりゃあっ !?
 俺の体が、こんな──そうだ、これは加藤の体じゃねえかっ!
 お、思い出したぞ! 俺、あいつのせいで女にされちまったんだ!」
「わ、私の体が男のまま……中川君の体のままだわ。どうして元に戻ってないの?」
首から下が女子高生の身体になっている祐介と、
首から下が祐介の体になっている女教師は揃って驚愕したが、
ベッドの脇で固まっている真理奈に気がつくと、二人して彼女につかみかかった。

「おい、加藤っ! 今までのことは、全部お前のしわざだろう!
 早く俺の体を元に戻せっ! 戻さねえとこの場で絞め殺すぞっ!」
「まだ頭の中がぼーっとしてて、よく思い出せないけど……。
 でも、私たちが今まで、あなたに変なことをされていたのは覚えているわ。
 さあ、加藤さん、今すぐ私たちの体を元に戻してもらいましょうか。
 さもないと酷いわよ。男の腕力……ちょっと試してみようかしら」
「そ、そんなこと言われても、もう魔法は使えなくなっちゃったし……」

憤慨する二人に左右を挟まれ、たちまち真理奈の顔が青ざめる。
きゃしゃな首に四本の腕が伸びて、無力な少女の身を拘束した。

「ぐええっ! ううっ、ご、ごめんなさいっ。
 実は黒魔術が使えなくなって、もう元に戻せないの……」
先ほどまで見せていた余裕はもはやどこにもなく、真理奈は目に涙を浮かべて許しを乞うた。
しかし祐介と升田は真理奈を解放するどころか、逆に猛烈な力で彼女の首を絞めつけた。

「何だとぉっ !? お前、俺に一生この体のままでいろっていうのかっ!
 この色ボケ女、絶対に許さねえ! 今すぐ死んで詫びろっ!」
「へえ……これだけ好き勝手しておいて、元に戻せないですって?
 それはつまり、あなたの身がどうなろうと、私たちにとっては変わらないってことよね。
 うふふ……私は殺すなんて言わないわ。ゆっくり時間をかけて、
 死んだ方がましって思えるくらいの苦しみをあなたに与えてあげる……」
静脈の浮き出た二対の手が真理奈の呼吸を圧迫し、脳への血流を阻害する。
真理奈は踏み潰された蟹のように口からぶくぶくと泡を吹き出し、
逃れることのできない苦痛に悶えた。

「ゆ、許して……ぐええっ、殺さないで。死にたくない、死にたくないよぉ……」
白目を剥いた真理奈の股間から小水が漏れ出し、カーペットを汚す。
二人が顔をしかめて手を離すと、真理奈の体は支えを失って
悪臭のする水たまりの中に倒れ伏し、そのまま動かなくなった。

07-372 :真理奈のいたずら・10 ◆cW8I9jdrzY :2011/10/07(金) 21:09:55.50 ID:tdavqHxJ

Part.10


窓の外でさえずる小鳥の鳴き声に、祐介は目を覚ました。
枕元の時計を見ると、そろそろ起きなければならない時刻だ。
気だるさの残る体を叱咤して寝床を這い出る。
部屋の壁の、彼の顔とほぼ同じくらいの高さの場所に、長方形の鏡が掛かっていた。
カーテンの隙間から明るい朝の光が差し込む中、祐介は鏡をのぞき込んでため息をついた。

「くそっ、まだ元に戻ってない。いったい俺は、いつ男に戻れるんだ……」
鏡には険しい顔をした短髪の少年が映っていた。パジャマのボタンを外して前を開くと、
黒いブラジャーに包まれた巨大な二つの膨らみがこぼれ出た。
細くくびれた腰の下方には、同じ色のショーツが見える。
体型も下着も、明らかに若い女のそれだった。
(手も、足も、胸も、尻も……頭以外は全部、加藤真理奈のものなのか。
 今の俺、あいつの体になってるんだ……)

祐介の首から下が真理奈の体になってから、既に三日が経過していた。あの悪夢の日、
黒魔術によって祐介の頭部は真理奈のものとすげ替えられ、祐介は女になった。
ただ体が入れ替わっただけではない。
そのあと調子に乗った真理奈は散々祐介を辱しめ、彼の身も心もぼろぼろに傷つけた。
全てが終わったあと、祐介は放心状態で家に帰り、そのまま寝込んでしまった。
眠っている間も記憶に刻み込まれた被虐の体験が祐介を苛み、何度も何度もうなされた。
それから二日が経ち、ようやく起き上がれるようにはなったものの、
いっこうに元の体に戻れない現状では、依然として気が晴れない。
今日も学校を休んでしまおうかと考えたが、病気でもないのに
いつまでも欠席し続けるわけにはいかない。
やむをえず立派な乳房にサラシを巻いてきつく締めつけ、男子用の制服に袖を通した。

三日ぶりに外に出ると、爽やかな風が家々の間を吹き抜け、祐介の顔を優しく撫でていった。
道路の向かい側にある一戸建てを訪ね、インターホンを鳴らす。
しばらく待っているとドアが開いて、驚いた顔の瑞希が姿を見せた。

「祐ちゃん、もう体は大丈夫なの?」
「ああ、だいぶマシになったよ。いつまでも休んでられねえからな」
祐介は無理をして笑顔を浮かべ、一緒に登校しようと瑞希を誘った。
瑞希はこくりとうなずき、嬉しそうに祐介の手をとる。

「祐ちゃんの手、すべすべだね。これ、真理奈ちゃんの手なんだね……」
「ああ、そうだ。でも瑞希、変わったのはお前も同じだろ。
 こんなムチムチの体になっちまって……」
瑞希の肩に手を置いて、祐介はしみじみと言った。
学年でも一、二を争うほどに小柄な体格だったはずの瑞希が、
今は長身の真理奈の体と大差ない背丈になっていた。
各所が丸みを帯びた肉づきのいい体が、セーラー服の下で窮屈そうに縮こまっていた。

「しょうがないよ。この体は升田先生のなんだから。
 元に戻るまで、私も祐ちゃんと一緒に我慢しなきゃ」
瑞希はかすかな憂いを瞳に表す。祐介が真理奈と体を取り替えられたのと同じく、
瑞希も世界史担当の女教師の体になってしまっていた。今の祐介に勝るとも劣らない巨乳と、
大きく左右に張り出した熟女のヒップが十七歳の童顔の下にあった。

07-373 :真理奈のいたずら・10 ◆cW8I9jdrzY :2011/10/07(金) 21:15:47.81 ID:tdavqHxJ
「はあ……俺たち、いつ元に戻れるんだろうな。まさか、ずっとこのままなんてことは……」
「大丈夫、きっとすぐに戻れるよ。だからそんな顔をしないで」
不安がる祐介を瑞希が慰める。大事な自分の体を奪われ、
ひと回りも年上の女教師の身体を押しつけられても気丈に振る舞う瑞希の姿に、
祐介は自分の情けなさを思い知らされた。
(そうだな。瑞希だって泣きたいだろうに、我慢してるんだ。
 俺が弱音を吐いてどうする……ん?)
そのとき、祐介は交差点の向こうから背丈の低い女がやってくるのに気づいた。
せいぜい中学生か、もしかすると小学生と間違えてしまいそうなほど
小柄な茶髪の女子だった。だが瑞希と同じセーラー服を着ていることから、
おそらく祐介と同じ学校に通う高校生なのだろう。
ゆっくりこちらに近づいてくる女の顔を見て、祐介は眉をひそめた。
相手は彼の肉体を奪った憎らしい女、加藤真理奈だった。

「おはよう、真理奈ちゃん」
「おはよ、瑞希……」
瑞希は真理奈に笑いかけたが、真理奈の声には元気がなかった。
三日前の横柄な態度とはまるで別人だった。
しょげ返ったようにうつむいてばかりで、祐介の方を見ようともしない。

「おい、加藤。俺に何か言うことはないのか?」
と祐介が話しかけても、押し黙って膨れっ面をするだけだ。
普段よりも二十センチ以上背丈が低くなっている真理奈を見下ろし、
祐介は怒りをあらわにした。

「おい、何とか言えよ。俺は無理やりお前の体にされちまったんだぞ。
 望んでもないのに女にされた俺の苦しみがわかるか !?」
「そんなこと言われても、今のあたしにはどうしようもないわよ。
 もう魔法は使えないし、あんたたちを元に戻してあげることもできない……」
真理奈はぽつりと言った。百七十センチ近い長身を誇る真理奈を
自分が見下ろしていることに、祐介は激しい違和感を覚えた。
真理奈の体は祐介の首に繋ぎ合わされ、代わりに真理奈の首は、
小柄な瑞希の身体に接合されている。真理奈自身がそのようにした結果だが、
もはや魔力を失ってしまった今の彼女には、すげ替わった自分たちの首を
元に戻すことは不可能だという。これも祐介が寝込んでしまった理由の一つだった。

「じゃあ、一体どうするんだよ。俺に一生女のままでいろって言うのか?
 そんなのごめんだぞ。瑞希だってこんな体にされちまったんだ。
 絶対、元に戻してもらう!」
「できるんだったらとっくにそうしてるって。
 でも、あたしに黒魔術を教えてくれたバカ悪魔のやつ、
 どっか行っちゃったらしいのよ。
 あいつが戻ってくるまでは、皆このままでいるしかないわ」
「そんな無責任な……おい、せめて俺と瑞希に謝れよ。お前がしょーもないことをするから、
 こんな厄介なことになったんだろうが。責任とって土下座しろ」
祐介は真理奈の胸ぐらをつかんで迫ったが、真理奈は「絶対やだ」とへそを曲げてしまう。

「瑞希には謝ってやってもいいけど、中川には絶対やだ。
 元はといえば、あんたが日頃からあたしにケンカばっかり
 吹っ掛けるのが悪いんでしょうが。自業自得よ」
「何だと、てめえっ!」
「祐ちゃん、やめてよ。真理奈ちゃんも、祐ちゃんのことをあんまり悪く言わないで……」
またしても喧嘩を始めてしまった二人を、瑞希が慌てて仲裁する。
瑞希を挟んでいがみ合う祐介と真理奈の姿は、それぞれの身長と体型さえ除けば、
常日頃繰り返されている日常の光景と何ら変わりがなかった。

 ◇ ◇ ◇ ◇ 

07-374 :真理奈のいたずら・10 ◆cW8I9jdrzY :2011/10/07(金) 21:16:53.32 ID:tdavqHxJ
世界史教師の升田美佐は生徒指導室の椅子に腰かけ、彼女が来るのを待っていた。
(それにしても……まだこの格好には慣れないわね。
 皆も私の服装を見てひそひそ噂していたし、いやだわ……)
机の下で太くがっしりした脚を組み替え、小さく嘆息する。
平生、堅苦しいスーツ姿で授業をしている升田だが、
今日は安物のジャージを身につけていた。
堅物で知られる女教師の変貌ぶりに、さぞ生徒たちも驚いていたに違いない。
それというのも、升田の首から下は升田の身体ではないからだった。
本来の自分の体ではないどころか、女でさえない。
細い眼鏡をかけた知的な美貌の下方には、若く健やかな男子高校生の肉体があった。
(この三日間で少しはこの体にも慣れたけど、やっぱりしっくりこないわね。
 お手洗いに行くのだって恥ずかしいし。ああ、早く元の体に戻りたい……)

升田が怪しげな黒魔術の力で男子生徒と首をすげ替えられてから、既に三日が経過していた。
その間、衣食住からトイレに至るまで、不慣れな男の体で生活するのは大変な労苦だった。
日常生活だけではない。無論、仕事にも差し支えはあった。
いくら大きめのサイズのジャージで隠しているとはいえ、
今の升田が女の体格でないのは一目瞭然である。
好奇心旺盛な生徒たちの目から逃れるため授業を早めに切り上げ、
チャイムが鳴る前に急いで職員室へと戻らなければならなかったし、
職員室でも同僚の教師たちが興味津々の顔で何があったか訊ねてくる。
いい加減にしてほしい、というのが率直な気持ちだった。
(それもこれも、全部あの子のせい……ああ、やっと来たようね)
部屋のドアがノックされ、升田は顔を上げた。
おそるおそる入ってきたのは二年の女子生徒、加藤真理奈だった。

「遅かったじゃない、加藤さん」
「す、すいません……掃除が長引いちゃって」
升田の鋭い視線に射すくめられ、真理奈はうつむいて弁解した。
升田は授業態度の悪い真理奈のことを日頃から嫌っていたが、
現在、彼女が抱いている感情は、とてもそんな生易しいものではない。
今にも噴火してしまいそうな怒りのマグマが、升田の胸をちりちりと焦がしていた。

「言い訳はいいから、そこに座りなさい。
 まったく、誰のせいでこんなことになったと思っているの?」
「は、はい、あたしです……」
真理奈は長机を挟んで升田の向かいに座り、小柄な身体を丸めてかしこまった。
反論でもされたら間違いなく激昂したことだろうが、
卑屈に振る舞われたところで怒りが収まるわけではない。机の下で拳をぐっと握り込んだ。

「そうね。あなたが妙なことをしてくれたおかげで、
 先生はこのとおり男の体になっちゃったわ。
 しかも私の体は勝手に別の女の子が使っているし、いつ元に戻れるかもわからない。
 これも全部あなたのせいよ。どう責任をとってくれるの?」
怒りを隠しきれずに声を震わせると、真理奈の顔が蒼白になった。

「ご、ごめんなさい。多分、来週までには元に戻れると思いますから……」
「へえ、それはまた随分と気の長い話ね。少なくとも来週までは
 この格好でいないといけないなんて……一体どうしてくれようかしら」
「ご、ごめんなさい。あのときのあたし、どうかしてたんです。
 このとおり謝りますから許して下さい……」
真理奈は亀のように首を縮めて謝罪する。
升田はそんな真理奈の襟をつかんで、力任せに自分の方へと引き寄せた。
真理奈の椅子が倒れてガタンと音をたてた。

07-375 :真理奈のいたずら・10 ◆cW8I9jdrzY :2011/10/07(金) 21:20:12.48 ID:tdavqHxJ
「本当に悪いと思っているの? 先生に対してあんなひどいことをして、
 そう簡単に許してもらえると思ってるの?」
「うぐっ、やめて下さい。許して下さぁい……」
男子高校生の大きな手で細い首を絞めると、たちまち不快なうめき声があがった。
真理奈の顔が赤く染まり、次第に青みがかってきた。
信号機のように変わる少女の顔色を眺めて、升田はようやく笑みを浮かべた。

「あなたみたいに頭の悪い子は、厳しくしつけないといけないわね。
 まったく、親御さんはどういう育て方をなさったのかしら」
「ぐええっ、許して。何でもしますから殺さないで……ごぶっ、ごぶっ」
真理奈の必死の命乞いに、升田は腕の力を緩めた。
ようやく解放された真理奈は激しく咳き込み、長机に突っ伏して悶えた。

「げほっ、げほっ! うう、苦しい……」
「こっちに来なさい、加藤さん。教師の私が責任をもって、あなたを指導してあげます」
升田は真理奈をそばに招くと、自分が着ているジャージのズボンをずり下ろし、
ボクサーパンツの中からだらりと垂れた男性器を取り出した。

「せ、先生、いったい何を……?」
「出来の悪いあなたに貞淑な女性のマナーを教えてあげます。
 さあ、まずはこれをしゃぶってちょうだい」
「い、嫌です! なんであたしがそんなことをしなきゃいけないんですか!」
真理奈は首をぶんぶん振って嫌がったが、
升田が再びその首に手をかけようとすると、恐怖で真っ青になった。

「早くしなさい。ここには私とあなたしかいないのよ。腕づくで言うことを聞かされるか、
 それとも教師の私に逆らってあとで痛い目を見るか……。
 どちらにしても、あなたは従うしかないの。わかったら早くしなさい!」
「ひ、ひどい。ううう……」
真理奈は目尻に涙をためて、こわごわ升田の下半身に近づく。
升田はそんな彼女の髪を乱暴にわしづかみにして、顔を無理やり自分の陰部に押しつけた。

「い、痛いっ!」
「そうね、痛いでしょうね。でも、私を怒らせたらこんなものじゃないわよ。
 許してほしかったら、せいぜい私を気持ちよくさせることね。
 さもないとどうなるか……わかってるわね?」
「は、はい、やらせていただきます。うう……」
ぽろぽろ泣きながら、升田の陰茎に舌を這わせる真理奈。
上目遣いでこちらの機嫌をうかがう女子高生の姿は、少なからず升田の怒気を和らげた。

「そう、その調子で先っちょをペロペロするの。裏筋も忘れずにお願いね……
 んっ、歯は立てないように。そうよ。なかなか気持ちがいいわ。やればできるじゃない」
「ふぁい、ありがとうございます……ううっ、うむっ」
「うふふ、とってもいい顔をしてるわね。下品でいやらしいあなたにはお似合いだわ」
升田は真理奈をあざ笑いつつ、ポケットから携帯電話を取り出してカメラを向けた。
浅ましい醜態を間近で撮影され、真理奈は狼狽した。

「やだ、撮らないで──い、痛いっ。髪を引っ張らないでぇっ」
「ほら、お口がお留守になってるわよ。大事な髪を引き抜かれたくなかったら、
 さぼらずおしゃぶりに励みなさい」
「ううっ、あたしがなんでこんなことを……」
めそめそして鼻水をすする真理奈の顔が、動画として記録される。
升田は愛用の携帯電話を構え、にやりと笑った。

「もしも私の体が元に戻らなかったら、この映像を学校の皆に見せてあげる。
 普段から性欲を持て余してる男の子たちは、さぞ喜ぶでしょうね。
 まあ、その代わりあなたは二度と学校に来れなくなるでしょうけど」
「そ、そんな。それって脅迫じゃ……いぎいっ! やめてぇっ!」
きらきら光る茶色い髪を強く引っ張り、奉仕を再開するよう促す。
真理奈は子供のように泣きじゃくり、女教師の男根を奴隷のようにしゃぶり続けた。

07-376 :真理奈のいたずら・10 ◆cW8I9jdrzY :2011/10/07(金) 21:23:13.27 ID:tdavqHxJ
「ああ、いい気分。嫌がる女の子を力で従わせるのって最高ね。
 男の人の気持ちが少しだけわかったわ」
「ううっ、ぐすっ。ううう……」
暴力と権力とで脅され、無力な真理奈に抵抗のすべはない。
命じられるまま升田のペニスを口に含み、カメラの前で淫らな奉仕にふけった。
若い肉棒は女子高生の舌づかいに奮い立ち、真理奈の口を内側から拡張した。

「うふふ、やっぱり年頃の男の子の体は元気ね。おちんちんがこんなに膨れて、
 破裂してしまいそう」
「むぐっ、口が……ああっ、大きい……」
真理奈は泥酔したかのような赤ら顔で、脈動するペニスに見とれる。
舌を伸ばして幹をなめ回す淫猥な姿に、女教師はますます笑みを深くした。

「もっと口を開けなさい。この大きなおちんちんを根元まで食べさせてあげる」
「は、はい。ううっ、うぐ。うむうっ」
床に膝をついた真理奈の大口に肉の剣を突き込み、遠慮なしに奥へ差し入れた。
真理奈は若く反り返ったペニスを口いっぱいに頬張り、声にならない悲鳴をあげた。
生意気な女子高生が男性器に奉仕しながら下品な顔で喘ぐ姿は、
升田にとって最高の見世物だった。

「ふふっ、気持ちいいわ。加藤さんのお口、ぬるぬるして温かい」
真理奈の頭をつかんでゆっくり腰を前後させる。
唇と陰茎の隙間から唾液がこぼれ、真理奈の制服の襟元を汚した。

「ふごっ、ふごっ。ううっ……」
次第に激しさを増すペニスの動きに、真理奈は呼吸をせき止められて悶えた。
肉の塊が執拗に喉を穿ち、強気な少女を嬲りものにする。
肉体を取り替えられた数日前とは立場が正反対だった。

「あらあら、こんなにいやらしい顔でおちんちんをくわえちゃって。
 とってもエッチな女の子ね、加藤さんは」
「ううっ、うむう……」
とろんとした瞳で升田を見上げる真理奈の面には、
苦痛とは明らかに異なる感情が表れていた。
散々もてあそんだ女教師から受ける被虐が、真理奈の体を火照らせているのだろう。
ぐぽぐぽと卑猥な音をたててイマラチオに熱中する真理奈の表情からは、
もはや升田に対する憎悪も敵意も消え失せていた。
(ああ、なんていい心地なの。腰が勝手に動いて、自分でも止められないわ)
心の内に潜むサディズムに火がつき、升田は己を抑えきれない。
本能の命じるままに腰を打ちつけ、哀れな真理奈の口腔を犯した。

魔術を行使する力を失った今の真理奈は、
もはや傲慢な女教師を満足させるための道具に過ぎなかった。
祐介のものだった男性器が少女の喉奥を突き、
現在の所有者である升田にとろけるような快楽をもたらす。
今の自分が牝ではなく牡であることを、升田は薄ら笑いを浮かべて真理奈に感謝した。

「すごい。加藤さんの喉、たまらないわ。今にも出ちゃいそうよ」
「うぐっ、待って──ぐぼっ、ごふっ。ふごごっ」
制止しようとした真理奈を力で押さえ、口内に深々とペニスを挿し込む。射精は間近だった。

「ああっ、出るわ。真理奈、飲んでっ!」
「ふおおっ、うごっ。おおおっ」
升田の陰嚢がぶるぶると震え、女子高生の消化器に熱い樹液を撒き散らした。
濃厚な精を直接食道に注がれた真理奈のうめき声は、とても美少女のそれとは思えない。
豚にも似た悲鳴をあげて升田のスペルマに溺れた。

07-377 :真理奈のいたずら・10 ◆cW8I9jdrzY :2011/10/07(金) 21:25:25.33 ID:tdavqHxJ
「おぐっ、ごほっ! ううう……けほっ、けほっ」
「うふふ、いっぱい出しちゃったわ。気持ちよかった……
 お次はこっちのお口にも飲ませてあげる」
射精が終わっても若いペニスはいささかも萎えない。
升田は床に四つん這いになって咳き込んでいる真理奈の尻を両手でつかむと、
彼女の小さな背中にのしかかった。獣の交尾の姿勢だった。

「あっ? 先生、何を──あんっ、入れちゃダメぇっ。いや、いやぁっ」
狭い女性器に焼けた杭のような陰茎を突き立てられ、真理奈ははしたない悲鳴を放つ。
森田瑞希の肉ひだが愛する祐介のものを締めつけ、二人は擬似的な恋人同士となった。

「ああ、きつくて気持ちがいいわ。こんなに私のおちんちんを締めつけてくるなんて……
 うふふ、元の体に戻るまで、毎日こうしてあげるから覚悟しなさい。
 さもないと、今撮ったあなたの恥ずかしい映像を学校中にばらまくから」
「そ、そんな──ああっ、突かないでっ。ああんっ、激しいっ」
「可愛いわ、加藤さん。不真面目なあなたのことは好きじゃなかったけど、
 今なら仲良くやれそうね。気を失っちゃうくらい、気持ちよくしてあげる」
後背位で真理奈を犯しながら、升田は男子高校生の肉体で味わう官能に酔いしれる。
艶やかな声をあげて絡み合う男と女の淫靡な姿を、
机の上に置かれた携帯電話が余さず記録していた。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 

「はい、祐ちゃん。熱いから気をつけてね」
「ああ、サンキュ」
祐介は瑞希の手から受け取ったコーヒーカップを口元に運んだ。
紅茶とほのかなレモンの香りが鼻孔をくすぐる。茶菓子は瑞希の好きなアップルパイだった。

「それにしても、今日はドキドキした。皆にバレなくてほっとしたよ」
レモンティーを一口すすり、ベッドにもたれかかった。
制服の前を開くと、胸を覆う白いサラシが現れる。
幾重にも巻かれたそれを取り去り、祐介は上半身裸になった。

「ふう、楽になった。ちょっと締めすぎたか?
 でもこのサイズだと、隠すのが大変だからな……」
男の体には決して存在しない二つの大きな膨らみが、祐介の手のひらに載っていた。
あり余るボリュームを誇る見事な乳房がたぷたぷと弾む。
クラス中の男子生徒を誘惑する加藤真理奈の巨乳だ。

学校での半日を真理奈の身体で過ごしたが、
幸いにも周囲に怪しまれるようなことはなかった。
体育の授業を見学し、できるだけ目立たない振る舞いを心がければ、
誰に注目されることもない。元の体に戻るまで、何とかやっていけそうに思った。

「ふふふ……真理奈ちゃん、スタイルいいからね。
 でも祐ちゃんは背丈があんまり変わってないから、まだましだよ。
 私なんて升田先生の体になっちゃったから、皆が目を丸くしちゃってさ」
瑞希は苦笑して、己の姿を指し示す。
そこには女子高生の制服を身につけた、世界史教師の升田美佐の肉体があった。
身長も体格も本来の瑞希の体とはまるで異なるため、
自分の制服も着られず、大柄な真理奈から借りたセーラー服を着ていた。

「そうだな。クラスで一番小さな瑞希が、今は升田先生のむっちりした体だもんな。
 男子の中にはお前のこと、いやらしい目でちらちら見るやつもいたし、まったく腹が立つ」
「え、そうなの? 全然気づかなかった。恥ずかしい……」
瑞希は耳まで赤くして顔を伏せる。祐介は「気にすんな、ほっとけ」と言い聞かせ、
ひと回りも年上の女教師の身体になってしまった幼馴染みを慰めた。

07-378 :真理奈のいたずら・10 ◆cW8I9jdrzY :2011/10/07(金) 21:28:43.95 ID:tdavqHxJ
「まあ、これも元に戻るまでの辛抱だ。
 加藤の話によれば、来週には何とか元に戻れるそうだからな」
「そうだといいね。やっぱり今のままじゃ困るもん。祐ちゃんは男の子でないと」
「絶対元に戻れるさ。だからそんなに心配するなって。ほら、こっちに来い」
祐介は手招きして、憂いを帯びた表情の瑞希をそばに呼んだ。
頭の左右で束ねた黒髪を撫でてやると、瑞希はようやく笑顔を取り戻した。

「ありがとう、祐ちゃん。お返しに、私も祐ちゃんを慰めてあげるね」
柔らかな笑みを浮かべて、瑞希は祐介の頬に口づけた。
淡い桃色の唇が頬をついばみ、首筋から耳の下までなめ回す。
こそばゆくも心地よい感触に、祐介はふっと微笑む。

「おいおい、何するんだよ。そんなところ、なめたらくすぐったいじゃないか」
「いいじゃない。いつもは私が祐ちゃんにこうしてもらってるから、
 たまには私がしてあげたいの」
瑞希は半裸の祐介に抱きつき、そっと唇を重ねてきた。
軽く表面を触れ合わせるだけのキスが、やがて舌を絡める情熱的な接吻へと変わる。
祐介は目を閉じ、恋しい美少女との口づけを堪能した。

「んんっ、瑞希……ん?」
接吻に夢中になっていた祐介だが、不意に胸の辺りに鋭い刺激を受けて目を開いた。
視界の下方で、瑞希の手が乳房を揉みしだいていた。

「お、おい、何するんだ。やめてくれ」
「大きくて柔らかい……祐ちゃんの体、本当に真理奈ちゃんのになっちゃってるんだ」
瑞希は好奇心を剥き出しにして、張りのある豊かな乳を握りしめた。
指の腹で敏感な乳頭を摩擦されると、口から勝手に声が漏れてしまう。

「ああっ……瑞希、やめてくれ。そんな風にされたら──うっ、ううんっ」
「なんだか祐ちゃん、本物の女の子みたい。ちょっと可愛いかも……」
瑞希は頬を朱に染めて、祐介の背後に回り込む。
後ろから祐介の乳房を揉みつつ、再び唇を重ねて喘ぎ声を封じてくる。
いつになく積極的な恋人の愛撫に、祐介は抵抗することも忘れてなすがままになっていた。
(はあっ、乳首がコリコリする。女の体って、なんて敏感なんだ……)
男物の黒いズボンの内側で、女の芯がじんと疼いた。
性に奔放な真理奈の肉体が火照り、不可視の糸で祐介の心を絡めとる。

「祐ちゃん、好きだよ。私と一緒に気持ちよくなろうよ」
「ああっ、瑞希……お、俺……」
自然と目が潤み、息が苦しくなる。瑞希はそんな祐介の体の向きを変え、
自分と向かい合う姿勢にした。彼の胴体にゆっくりと顔を近づけ、
指ではなく上下の唇で乳の先端を挟み込んだ。

「み、瑞希──ああっ、駄目だ。こんなの駄目だって。あんっ、ああんっ」
祐介は天を仰いで熱い吐息を吐き出した。真理奈と肉体が入れ替わった日に受けた
羞恥の記憶が蘇り、ピンク色の乳首をしこらせる。
女のように高い声をあげて悶える自分の姿に、倒錯した興奮が湧き上がった。

「祐ちゃんのおっぱい、綺麗だね。大きくて形もいいから羨ましいな」
先端が上向いた祐介の乳房を羨望の眼差しで見つめ、瑞希は自分の服を脱ぎ始める。
夏物のセーラー服の中から現れたのは、あどけなさを残した童顔に似つかわしくない、
グラマラスな女教師の肉体だった。
あまりにも大きすぎる顔と体のギャップが、祐介の目を釘付けにする。
升田から借りたという地味なデザインのベージュの下着が床に落とされ、
瑞希は丸裸になった。

07-379 :真理奈のいたずら・10 ◆cW8I9jdrzY :2011/10/07(金) 21:31:02.12 ID:tdavqHxJ
「祐ちゃんも下を脱いでよ。祐ちゃんの首から下についてる
 真理奈ちゃんの体、全部私に見せて」
「お、おい、瑞希……」
祐介は抗議の声をあげたが、強引な瑞希にズボンとショーツを剥ぎ取られ、
ソックスだけの姿にされてしまう。十七歳の裸身がなめらかな肌を晒した。
持ち主である祐介でさえ思わず唾を飲み込んでしまうほど、美しく均整のとれた肢体だ。
すらりと長い手足と腰高の細い体がまぶしい。

「これが女の子の祐ちゃん……祐ちゃんの顔と真理奈ちゃんの体がくっついてるんだ。
 何度見てもびっくりしちゃうね」
瑞希は感嘆し、入れ替わりの事実を確かめるように祐介の胸や股間をまさぐる。
敏感な箇所を這い回る手の感触に、祐介は喘ぎ声を抑えられない。

「あんっ、ああんっ。瑞希、やめろ……そ、そんなところをいじっちゃ駄目だ。あんっ」
「どうして? 祐ちゃんの体、気持ちいいって言ってるよ。
 おっぱいの先がこんなに硬くなってるし、下だって、ほら。おつゆが漏れてきた」
瑞希が手で祐介の割れ目を広げた。幾重にも連なった肉の膜を指先がなぞり、
とろみのある液体が滴っているのを教えてくれる。祐介の秘所から染み出した蜜だった。

(ううっ、アソコが濡れてる。俺はこんなの嫌なのに……)
主の意思とは無関係に発情してしまう淫らな体が恨めしい。
真偽のほどは定かではないが、美人でスタイルのいい真理奈は、
複数の男性と肉体関係を持っていると聞いたことがある。
おそらく彼女を妬んだ者たちによる心無い噂なのだろうが、
この淫乱ぶりではあながち間違いではないかもしれない、と祐介は思った。
瑞希の指が乳頭をしごき、陰核を弾く。
心地よい電流が身体中を駆け巡り、祐介の理性を蕩けさせた。
抗う力も失せ、祐介は幼児のように震えながら恋人に身を委ねた。
平生、自分が瑞希にしてやっている行為が、今は逆に祐介を虜にしていた。

「瑞希、やめて──ああっ、すごい。ひいっ、ひいいっ」
「えへへ、祐ちゃんの体、とってもエッチだね。
 感度がすごくて、どこを触ってもビクビクしちゃう」
瑞希はいたずらっぽく笑い、祐介の首筋に優しく口づけた。
顎や頬にキスの雨を降らせつつ、祐介の背中に腕を回して正面から密着してくる。
何をするつもりかと不審に思っていると、祐介の胸に瑞希の乳が押し当てられた。

07-380 :真理奈のいたずら・10 ◆cW8I9jdrzY :2011/10/07(金) 21:34:09.70 ID:tdavqHxJ
「ほら、おっぱいがぶつかり合ってぷよぷよしてるよ。
 今の私たち、どっちもおっぱいが大きいからこんなこともできちゃう。面白いね」
女教師と女子高生の巨乳同士が触れ合い、尖った乳首が衝突する。
弾力のある四つの肉の塊が自在に形を変え、淫靡な光景を祐介の目に焼きつけた。
痛みにも似た鋭角的な刺激に、荒い呼吸が収まらない。

「はああっ、こんな──俺のおっぱいが、瑞希のにツンツンされてる……」
「祐ちゃん、気持ちいい? 私は気持ちいいよ。
 私の小さな胸じゃ、こんなことできないもんね」
興奮で顔を赤くした瑞希は、ますます激しく祐介を責めたてる。
祐介は体裁を取り繕う余裕もなく、瑞希にされるがまま、
「あんっ、あんっ」と甘い声をあげ続けた。

「祐ちゃん、可愛い。いつもの凛々しい祐ちゃんも好きだけど、
 可愛い女の子の祐ちゃんも大好きだよ。
 ほら、もっとおっぱいをこすり合わせて、気持ちよくなろうよ」
「ああっ、乳首すごいっ。気持ちいいっ」

祐介と瑞希は女同士で体を絡め合い、他人の肉体であることも忘れて快楽を貪った。
瑞希の指が、唇が、そして乳房が、不慣れな女の体になった祐介を絶頂へと押し上げる。

「瑞希、俺──ああ、イクっ。あっ、あっ、駄目っ、あああっ」
視界が真っ白になり、赤い花びらが脳裏に舞い散る。
真理奈の身体が躍動し、新しい持ち主の心に女のエクスタシーを刻みつけた。

「祐ちゃん、イっちゃったの? なんだか幸せそう。お口からよだれが垂れてるよ」
瑞希が顔を近づけ、祐介の唇をぺろりとなめた。アクメを迎えたばかりだというのに、
口の中に瑞希の舌が入ってきて、祐介は休む間も与えられない。

「はあっ、はあっ。み、瑞希──んっ、ううんっ」
「んっ、祐ちゃん。祐ちゃん、好きなの。はむっ、うむんっ」
二人の女は互いの名前を呼びながら、接吻に没頭して愛を確かめ合う。
しばらくそうして抱き合っていたが、やがて瑞希が祐介の身を放して立ち上がった。

「ちょっと待ってね、祐ちゃん。実は、祐ちゃんに見せたいものがあるの」
「はあっ、ふうっ。な、なんだ?」
「ほら、これ。私から祐ちゃんにプレゼントだよ。どう?」
「お、お前、それ……」
傍らの机の中から瑞希が取り出したものを見て、祐介は仰天した。
下着のような形状の黒い帯に、男性器を模したグロテスクな突起が備えつけられていた。
俗にペニスバンドと呼ばれる淫具だった。

「私たちの体、しばらくこのままで元に戻れないでしょ?
 だから女の子同士でもエッチできるように買ってきたの。
 買いに行くの、すごく恥ずかしかったんだよ。サングラスとマスクで変装してさ」
「み、瑞希……」
恥ずかしそうに頬を赤くして微笑む瑞希に、なんと答えたらいいのか、祐介にはわからない。
その場にへたり込んで瑞希を見上げ、幼馴染みの少女が
肉づきのいいヒップにペニスパンドを装着するのを、呆然と眺めた。

07-381 :真理奈のいたずら・10 ◆cW8I9jdrzY :2011/10/07(金) 21:35:16.11 ID:tdavqHxJ
「いつもは私が祐ちゃんに入れてもらってるから、
 たまには私が祐ちゃんに入れてあげたいの。ほら、脚開いて」
「ちょっと待て、瑞希。俺はそんなの嫌だ。冗談じゃないぞ……」
祐介は逃げようと腰を浮かせたが、まだ体のあちこちに痺れが残っていて、
思うように動けない。閉じた太ももが無理やり広げられ、間に瑞希の身体が割り込んできた。

「えへへ……これね、内側にも同じようなのがついてるんだよ。
 だから私と祐ちゃん、一緒に気持ちよくなれるの」
「や、やめろ、瑞希。俺はこんなの──いやあっ。お願い、やめてっ。あああっ」
女々しい口調で泣き叫ぶ祐介の秘所にシリコン製のディルドがあてがわれ、
ずぶずぶと膣内を押し広げていく。
血の通わぬ張形に深々と貫かれ、祐介の額に脂汗が浮かんだ。

「ううっ、は、入ってる。苦しい……」
「入ったね、祐ちゃん。じゃあ、動くからね」
瑞希が腰を動かし、作り物のペニスが祐介の女性器を前後した。
ディルドの表面に施された細かな突起が肉ひだを擦り、
本物によってもたらされるものとはやや異なる快感を脳髄にもたらした。
祐介の足の先が内側に向けて丸まり、十七歳の体が色めく。

「ああっ、動かないでくれ……ああっ、ああんっ」
祐介は情けない声をあげ、瑞希の体を抱えて仰向けに倒れ込んだ。
上になった形の瑞希は祐介の細い腰をつかみ、
リズミカルに体を打ちつけて愛しい少年の女を穿つ。
その表情は祐介と愛し合う喜びで満たされていた。

「ああっ、祐ちゃん。気持ちいいようっ。
 これ私の体じゃないのに、すっごく気持ちいいのっ」
「だ、駄目なのに……こんなモノで気持ちよくなったら駄目なのに──
 ううっ、うっ。あああっ、イクっ、イクっ」
またも熱の波紋が祐介の全身に広がり、収縮した陰部が偽のペニスを噛み締める。
満足に呼吸をすることさえ叶わず、祐介は舌を出して必死に酸素を求めた。
自分が男だったことさえ忘れてしまいそうなほどに強烈なオーガズムだった。

(ヤバい。俺、このままじゃおかしくなっちまう。
 早く男に戻りたいのに、あいつの体でこんなにイカされて……)
あまりのショックに頬を涙が伝う。自分は今、同級生の女子生徒の体になって、
女教師の体になった恋人にレズセックスを強いられているのだ。
真理奈や升田だけでなく、信頼していた瑞希にさえ体をもてあそばれ、
女のエクスタシーを繰り返し叩き込まれる。
この上ない倒錯の体験に理性を奪われ、祐介は禁忌の法悦に魅了された。
瑞希の豊満な身体にしがみつき、祐介は艶めいた声で叫ぶ。

「ああっ、も、もう駄目──ああんっ、またイクっ。ああっ、あんっ、ああんっ」
「祐ちゃん、私もイキそうっ。ああっ、イクっ。瑞希イクのっ」
二人は抱き合ったまま、際限なくのぼりつめていく。
ペニスパンドで繋がった女子高生と女教師の肉体ががくがくと痙攣し、
嬉し涙を流す祐介と瑞希を快感の頂へと連れていった。

最終更新:2012年01月24日 10:24