03-465 :淫殻機動隊 ◆Alice.9wCE :04/06/02 03:04 ID:kgvD5D7g
「こんなのエロじゃない、ちっとも興奮できないぞ!!」俺は自分のコネクタを引き
ちぎるように引っ張り、セッション接続を切った。
21歳になった俺は記念にと「成人向け電脳RPG」に参加していた。「電脳RPG」
それは脳を直接ネットワークと接続することができるように改造した、電脳を持つ
人間向けの娯楽のひとつだった。電脳をインタフェースを通じてVR空間へと接続
し、そこをベースに他人と疑似体験を共有するのだ。電脳RPGの場合にはVR空
間にセッションマスターがいて、RPGの参加者はマスターのシナリオにしたがって
仮想現実を体験する。俺が参加していたのは、ある施設内で行われていた、オフ
ラインのVRスペースで行われる閉鎖的なものだった。

「究極の萌えとエロスをあなたに体験させます」という入り口の広告に惹かれ、この
RPGセッションに参加したのだ。

「あら。じゃあ、どういうのがエロだって言うの?」
セッションマスターもVR空間への接続を切り、冷ややかな視線を俺にぶつけた。

「君は、こらえ性が無いな。これから良くなるところじゃないか」
「まったくだ、おかげで萎えちゃったよ・・・・」
他のセッション参加者たちも次々に接続を切り、俺に非難の声を浴びせた。

「前振りはどうでもいいんだよ。どうせVRだろう?オナニー以上の興奮が得られる
って言うから参加したのに!!」
俺は自分の不満を連中にぶつけた。

「まぁ、オナニーですって、若いわねぇ」
俺は隣席の女性参加者の、子ども扱いするような言葉に更にムカついた。

「何を!女の癖に、こんなセッションに参加しやがって!!」

03-466 :淫殻機動隊 ◆Alice.9wCE :04/06/02 03:06 ID:kgvD5D7g
「まぁまぁ、どう?皆さん。ココはひとつ、アイデアがあるんだけど……」
セッションマスターが険悪になりかけた雰囲気を制すように言った。

「もしかして、アレですか?」
「おお、アレですか」
「そういえば、最近新しい参加者がいなかったから、たまにはいいねぇ」
他の参加者達が口々に言う。どうやら俺以外は皆、常連ばかりのセッションだ
ったらしい。ますますムカつく。

「アレってなんだよ!」
「ふふふ、あなた性転換してみない?」
「性転換??」
「そう、あなたを女の子にしてあげるの。もちろんVR空間上でだけど。どう?」
「は、ばかばかしい」
「あら、いいわよぉ、女は。男みたいに一瞬で終わるような快感じゃない。それ
こそ気を失うまで感じ続けることができるわ。男の体のあなたには、現実には
体験しえない天国よ。どう?」
「他のみんなはどうするんだ?」
「あなたを調教してあげるの。かわるがわるにね」
ごくり……なぜか俺はつばを飲み込んでしまった。いや、本当は俺の発した音
ではなかったのかもしれない。だが、俺はなぜかセッションマスターの怪しく光
る義眼に魅入られたように、「修正シナリオ」への誘いを受けてしまったのだ。


続きません(^_^;)
TV見てたらなんとなく・・・・。


最終更新:2012年01月24日 16:27