- 02-630 :花札 1/4:2005/05/22(日) 21:20:55 ID:Rfel4XSP
- 「う…うーん……」
股間に感じる温かい感触。
ちゅぱちゅぱという水音と与えられる快感に、俺は徐々に眠りから醒めていく。
昨日寝たのは誰だっけ……?ああ、牡丹さんか。
「牡丹さん……もう、まだ飲み足りないんですか……?」
ぴたり、と俺のモノを舐めていた舌が止まる。
おや、と思う間もなく亀頭を容赦なくガプリと噛まれた。
「いってぇぇぇぇ!!!!」
「誰が牡丹や!菖蒲のアホ!」
目を開けると、梅が俺のモノを掴んだまま両頬を膨らませている。
「まぁ梅、忍び込んで来たの?後朝の邪魔をするなんて、いけない子ねぇ」
今の声で目が覚めたのか、俺の隣で寝ていた牡丹さんが半身を起こした。
いけない子と言いつつ、彼女は全く怒ってはいない。
「牡丹はんが菖蒲を独り占めするからあかんのや!」と捲し立てる梅に対して
フフフと柔らかく微笑んでいる。
牡丹さんが体を起こした拍子に襦袢の衿がずれ、白い胸が見えそうで見えない状態になっているのに気づいた。
昨夜……いや、明け方まで何度も見、触り、味わった彼女の胸だが、こういうのもまたそそられる。
- 02-631 :花札 2/4:2005/05/22(日) 21:21:44 ID:Rfel4XSP
- 「ど・こ・見・て・ん・ね・ん?」
梅がぎゅうっっと俺のモノの付け根を締め付ける。
「痛ぇーーーっ!」
痛がる俺と容赦ない梅を見て、牡丹さんがあらあらと微笑みながら口に手を当てる。
ぼ、牡丹さん、のんびり見てないで助けて欲しいんですけど……あの、本気で痛いんですけど……
「ま・使いモンにならんようなったら、ウチが困るしな。これくらいで許したる」
梅がようやく手を離した。
「おい、歯型が付いた上に根元が赤くなってんぞ」
「ウチは知らん」ぷいっとそっぽを向く梅。
「あらあら、それじゃあ…私が治してあげようかしら?」
横からすっと白い手が伸びてきて、しなやかな指が俺のモノを掴む。
「えっ?」
「ち、ちょっと牡丹はん!?」
一瞬期待に胸が弾むが、梅の前でそれは火に油では!?と気づき、全身から冷や汗が出る。
片方の手で竿を握られ、もう片方の手は亀頭に被さるように添えられる。
梅は顔を真っ赤にしながらも、相手がこの牡丹さんでは怒るにも怒れないらしく、
あわあわと自分の行動を決めかねている。
艶やかな唇を持つ牡丹さんの顔が、ゆっくりと俺のモノに近づき……
- 02-632 :花札 3/4:2005/05/22(日) 21:23:01 ID:Rfel4XSP
- 「いたいのいたいの、飛んでいけ~」
亀頭に添えられた手でくるくるとそこを撫でられ、
何かを放るようにその手を空中のあらぬ方向へ向けられた。
「「へ??」」
俺と梅の声が重なる。
「どお?治った?」
小首を傾げながら牡丹さんが俺を覗き込んでくる。
彼女の甘く癒されるような微笑にドキリとした俺は思わず「は、はい」と答えた。
「そお、よかった」
にっこりと笑ったあと、少し厚みのある唇でちゅっと先端を吸われる。
「ああっ!? 牡丹はん、ずるい!!」
「あら、梅はさっきたっぷり味わったじゃない?」
「あんなんじゃ全然足りん……」
拗ねたようにそう言うと、また両頬をぷくぅっと膨らませた。
俺は梅の小さな頭を撫でた。
「わかった、わかった。今日は梅の部屋に行くから。な?機嫌直せよ」
「ほんま!?」
梅の表情がぱっと明るくなる。
「あらあら、ちょっと妬けちゃうわねぇ」
隣で牡丹さんがフフフと笑った。
- 02-633 :花札 4/4:2005/05/22(日) 21:25:35 ID:Rfel4XSP
- 「ちょーーっと待て!今のは聞き捨てならねぇ!!」
バダンッ!!!という音と同時に、襖が蹴り開けられる。
今の声、そしてこんな荒っぽいことをするのは俺の記憶の限りでは勿論……
「は、萩!?」
名を呼ぶや否や、萩は俺の着物の首を掴み上げ、力任せに俺を無理やり立ち上がらせる。
「おい菖蒲。てめぇ、今日は俺の部屋に来るって一週間前約束してたよなぁ!?」
「そ、そうだっけ……??」
青筋を立てて怒る萩の後ろに隠れるようにして、紅葉が顔を出す。
「それにそれに、ほんとは昨日は牡丹姉さまじゃなくて、紅葉の番だったですぅ……」
瞳に涙を溜めながら訴えられる。げげげ。ヤバい。
「あらあら、まぁまぁ」
「牡丹さんっ!傍観してないで、助け舟出してくださいよ!!」
「菖蒲っ!何でことあるごとに牡丹はんばかり頼るん!?」
「歯ァ食いしばれ菖蒲!!これは昨日お前が部屋に来てくれなくて
俺の部屋に泣きに来た紅葉の分だぁぁぁ!」
萩の拳が俺めがけて繰り出される。
「ちょっと待てぇぇ!!」
涙目で訴えるも、馬の耳に念仏、萩の耳に俺の悲鳴。
ごすっ!!
「ぐ…ぇ…」
鳩尾に受けた衝撃で意識が遠のく中、萩の「あ、手加減し忘れた」という声がやけに耳に残った。
- 02-634 :花札 おまけ:2005/05/22(日) 21:27:27 ID:Rfel4XSP
- 「し、菖蒲兄さま!?」
紅葉がくずれ落ちた菖蒲に駆け寄る。
「萩はん!気絶させてしまってどうするん!?」
「あちゃー、やっちまった。わりぃ、許せ!」
片目を瞑り、右手をちょいっと挙げて舌を出す萩。
「それじゃあ気絶してる間、みんなでイタズラしちゃいましょうか?」
相変わらず微笑んだまま、さらりと言う牡丹。
「ぼ、牡丹はん……」
「おっ、それいいね! よっしゃ紅葉、取り合えず縄持って来ーい!!」
「ねね姉さま!?」
顔を真っ赤にして驚く紅葉。
「ちょっと萩はん!なんてこと言…って、こら紅葉! 取りに行かんでええからーーー!!」
<了>
最終更新:2012年01月25日 19:34