- 03-088 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 08:18:46 ID:pO6RoYbL
- アニメ「苺ましまろ」を題材とした全26話+2のSSを一本投下します
それでは、SS「ゴハっと!」投下したします
- 03-089 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 08:19:43 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(プロローグ)「たまご」
「お姉ちゃん・・・あたし、こんな・・・お姉ちゃん・・・あたしをキライに・・・」
「ちぃ・・・キレイだよ、ちぃもちぃのおちんちんも、世界一キレイだから・・・」
「お姉ちゃんがあたしをスキになってくれるなら、あたし何でも・・・いい、よ」
「ちぃ、お姉ちゃんのここ・・・・おねがい・・・ちぃのおちんちんで、ゴハっと!」
「ご・・・ごはっと?」
「そう・・・ゴハっと!」
- 03-090 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 08:20:28 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(1)「雛と小鳥」
はじめまして、わたしは伊藤伸恵、こう見えてもハタチの短大生です
今日は皆さんに、わたしの可愛い妹達、そして千佳とわたしのすべてをお話します、
すべてを話してくれた皆のために、すべてを知るために卑怯な手も使ったわたしへの戒めのために
そして、ちぃのために
始まりは、妹の千佳がまだ12歳の小学校6年生、これといって特徴の無いのが特徴だった頃の事です
クリスマスも終わりお正月気分も抜けた冬のある日、わたし達はいつも通り千佳の部屋で遊んでいました
わたしと千佳、そしてお隣の幼なじみの美羽、五年生の茉莉ちゃんとアナちゃん、いつもの面々です
「おーい、おまえらそろそろ帰れよ、外、暗くなってきたぞ?」
いい年頃の娘達が揃って四人で部屋に集ってるのが楽しいらしく、彼女たちはなかなか尻を上げません
「アタシ、泊まってくー!、いいでしょ、おねーちゃん!」
最初に言い出したのは美羽でした、最近彼女達は皆で泊まる事が多くなりました、決まってわたしの家に、
まぁわたしが親御さん達から保護者らしき役を引き受けてしまってるので、親にも言いやすいのでしょう
「伸恵おねえちゃん、わたしも泊まりたい」 「あの、わたくしも泊めて頂いてもよろしいでしょうか」
しょうがねーなー、と思いました、茉莉ちゃんとアナちゃんまで、すでに親には伝えてあるというのです
美羽は・・・美羽はもっと簡単です、泊まりたくなったらその時に、窓の外の隣家へ叫べばいいのですから
千佳はわたしよりそれを表情に出し、困ったなーという顔をしています、まぁわたしより常識人ですから
「じゃ・・・風呂入ってこよーかな・・・・・・?」
「あ、わたしもー!」 「わたくしも、いいですか?」
茉莉ちゃんとアナちゃんが一緒にお風呂に入りたがりました、実はわたしもそれを少しだけ楽しみに
していたりもします、少しづつ、少しづつ成長を重ねる少女の体は、それへの性的な衝動など無くとも
見ていて楽しく、神々しい気持ちにさえなります、晩年に少女の裸婦画に魅せられた画家は多いそうです
「美羽は・・・・?オマエ出来れば一人では入れたくないんだよなー、イタズラするし・・・」
「ん~、いまダメ~・・・いま第四コーナーのドリフトを・・・・・」
「あ、あたしも、後ではいる、よ」
ゲームに夢中な千佳と美羽は風呂になど入る気はないようです、遊びに夢中の子供はそんなものです
三人で風呂から上がり、夕食もそろそろなので、わたしは保護者の強権でプレステの蓋を開けました
「あ、お姉ちゃん何すんの!」
「おまえらいい加減、風呂入れ!」
千佳の、子供の抗議にピシャリと威厳を見せました、美羽は2秒の壁を破る目前の惨事に燃え尽きています
「しょーがねーなー、じゃあ一緒に入ろ、ちぃちゃん」
「え・・・あたしは、いいよ、みっちゃん先、入って」
千佳はわたし達と一緒にお風呂に入るのを恥ずかしがります、美羽や、時にはわたしが千佳の入浴中に
乱入すると一緒に入ってくれましたが、自分から積極的に一緒に入る事はしません、わたしの思うところ
四人の中で、女としての体の成長で一番遅れを取っている千佳に、一番最初に訪れた女の自我でしょうか
そして、最近の千佳はもうひとつ、何か別の理由を秘している事を、わたしは知っていました
「い~じゃんちぃちゃん一緒に入ろうよぉ、こないだのダイエットの時も一緒に入ったじゃん!」
「ヤダ!あ、あたし、今日は、何か体の調子が・・・・その、一人で、入りたいの!」
執拗に腕を引き誘う美羽とイヤがる千佳、アナちゃんと茉莉ちゃんはしょっちゅう起きる二人の騒動に
慣れきってますので、うんざりした顔で見ています、わたしも割って入るまでもない、と見物してました
「イヤだっていってるでしょ!」
- 03-091 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 08:21:21 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(2)「カラスの知恵」
「ちぇ~、いいよ一人で入るから・・・もーっ、ちぃちゃんのスケベ!」
「あ・・・あの・・・みっちゃん・・・っていうかそれも違う!」
本気でキレた千佳の剣幕に圧された美羽は、空気でふくらます人形を抱えてシブシブ風呂へ向かいました
美羽の居ない部屋には千佳の叫び声で一瞬気まずいムードが流れましたが、美羽の突飛な行動に
千佳がマジギレする事はいまさら珍しい事でもないので、すぐにこの事は忘れ去られました
美羽がお風呂で遊びきって帰って来た後、千佳はそそくさと風呂に入りました、最近お風呂が短いです
皆で夕食を食べ、四人は千佳の部屋で雑魚寝、喫煙するわたしは自分の部屋、いつも通りのお泊りの夜
翌朝
わたしは寝巻のまま、揃って靴をはく四人の背中を見ていました、わたしの授業までまだ時間があります
楽しそうに駆けていく四人を送り出し、わたしは大きくアクビ、自主休講でもしようかと思っていると
玄関のドアがそっと開きました、美羽、相変わらずコイツはチャイムもノックも知りません
「おー美羽、どうした、忘れ物か?」
「ん~、忘れ物、っていうか、おねーちゃんに話し・・・つーか・・・」
入ってくるなりもじもじしているのはコイツらしくありません、胸に秘めてた想いの告白でもあるまいし
「何だよぉ美羽!ハッキリ言えよ!時間ねぇんだから!」
そう言いながら背後のドアを閉めてあげました、言い難い事なら誰にも聞かれぬここで聞こうじゃないか
「その・・・ちぃちゃん・・・なんだけど・・・夕べの・・・・お風呂」
「あーアレか?気にすんなよ!千佳がキレるのはいつものことだろ?あのプリン喰っちゃった時だって」
「そう・・・じゃなくて・・・・ちぃちゃんのこと・・・おねーちゃん・・・・・気づいてる、よね?」
学校の勉強では劣等生な上、素行も問題児である彼女が時折発揮する鋭い感覚を、疎ましく思いました
「何のことだか・・わかんねぇよ・・・でもオマエが言うなら、何か悩みがあるのかぐらい、聞いとこう」
「お願いだよ・・・・おねーちゃん・・・・ちぃちゃんを・・・・お願い・・・アタシじゃ無理だから・・・」
「わかった!わかったからさっさと行け!もう7時半過ぎたぞ?、あの先生ジョーダン通じねぇぞ?」
わたしは笑って美羽を追出しました、だって美羽は今まで見た事無い不安な顔でわたしを見るんですから
- 03-092 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 08:22:07 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(3)「脊令在原」
その夜
コンコン「おーい、ちぃーっ、居るかー?」
「なーに?、お姉ちゃん」
わたしは夕食後、千佳が一人で部屋に居ることを確め、千佳の部屋を訪れました、親は遅くなるそうです
「ん、ちょっと、な?、千佳と喋りたくて、・・・んーと、こないだのお泊り、美羽が気にしてたぞー」
美羽の強引さと、時折見せるトンチンカンな気遣いに呆れた千佳の顔が、一瞬怯えたように見えました
「千佳!何か悩みがあるの、か?・・・悩みは話せば・・・・お姉ちゃんに任せて・・・つーか、言え!」
妹を相手に駆け引きをしていても埒があきません、ひとたび口を閉ざした千佳の頑固さはよく知ってます
「え・・・・悩み・・・?みっちゃんの事はいつも頭痛の種だけど、まぁ成績とか、お菓子つくりとか」
精神科医は時として黙した患者の悩みを聞き出すのに自白剤を使うそうです、スコポラミンの注射など
持ってないわたしにあるのはこの両腕と、姉妹にあると信じる以心伝心だけでした、強く肩を揺すります
「いい加減にしろ!一緒に暮らしててわたしが気づかないとでも思ってるのか?言え!言えってば!」
「お姉ちゃん・・・・ダメ・・・・言えない・・・・・あたし・・・・あっ・・・う、うぅわぁぁぁん!」
千佳は顔を伏し大声で泣き出しましたが、今夜ばかりは困ってはいられません、わたしはカーテンを閉め
回転椅子の千佳の前に中腰になり、千佳の、久しぶりに見る千佳の泣き濡れた顔をわたしに向けました
「泣いてないで、話せ!ひとりで何とか出来るのか?わたしを、お姉ちゃんを信じろ!必ず助けてやる!」
「お姉ちゃん、あたしのこと・・・キライにならない?・・・何を見ても・・・・何があっても」
わたしが「当たり前だ!」と叫ぶと、千佳は自分の膝に目を落とし黙りました、涙はもう落ちてきません
「お姉ちゃん・・・・あたし・・・・あたしを見て・・・・こんなに、なっちゃったの・・・あたしもう・・・」
千佳は腿のあたりに下がった両手の拳を握り、最近買った長めのデニムスカートをめくり始めました
CDばかり買っておしゃれに無頓着な千佳には意外な出費でした、千佳は地味なパンツも下ろしました
ダボっとした子供っぽいパンツを下ろした千佳の、女の性器があるべき所から、陰茎が生えていました
- 03-093 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 08:22:33 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(4)「PEN-GIN」
わたしは千佳の体から生えた、わたしには無い性器を眺めました、千佳はもう覚悟を決めたようです
「お姉ちゃん・・・・これが・・・・これがあたしなの・・・・・あたし、もうお姉ちゃんとは・・・・」
実はわたしは男性の性器なら何度か見た事があります、親友の紺野ちゃんとよく行く湖畔の居酒屋では
80年代のハードロックが湖面を震わせる中、いつもプロジェクターには国内外のアダルトビデオが
流されていました、飲みにいくとありがちな男性からの、時にはビアンの女性からの煩わしい誘いを
身長190センチで料理がとてもうまいゲイのママが完全にシャットアウトしてくれる居心地のいい空間で
わたし達はよく、体をズン!ズン!と震わせるウーファーに身を任せ、心地よい浮遊感覚を楽しみました
「わたしさァ・・・ちぃのコト、もっとスキになっちゃったナー、もっと見せろよ、触ってもいいかい?」
千佳の悩みをケケケと笑うには早いと思いましたが、こんな時、気のきいた文句なんて浮かばない物です
だからわたしは、冗談っぽく笑いながら本音を言っただけです
「お・・・お姉ちゃん!笑わないでっ、アタシ真剣なんだからぁ!・・・ヘンな触り方、しないでね」
千佳はきっと心の中で一番重かった、告白とその結果の悪い想像が晴れた事で、曇った顔を和らげました
目の前にある奇妙な性器はわたしが見慣れた・・・映像で見慣れたものとは少々異なりました
黒ずんで筋ばった男の物とは違い、肌の色より若干濃い象牙色、ほっそりと長く滑らかで、先には桃色の
果物のようなものがついていました、それはなぜか千佳の性器として自然と受け入れられるものでした
わたしは指でそっと触れ、壊れないようにそっと触れ、すぐ指を引っ込めました、壊したくなかったから
「今日は・・・・一緒に、寝るか?」
「うん!」
千佳はすっかり晴れ晴れとした顔で頷きました、やはり千佳にはわたしが居なければダメなようです
ひさしぶりにわたしの部屋の、一緒のベッドで並んで眠りました、今、安らかな寝顔を見せる千佳にも
きっと再び、自分に起きた事への衝撃が感情の波となり訪れます、悪夢が襲ってくることもあるでしょう
その時千佳の隣に居て、苦しむ千佳を叩き起こし、それが悪い夢だということを教えなくてはいけません
千佳の身を案じる無力なわたしが出来るのは、それくらいの事だから、わたしにできる事・・・・
そして、わたしの、したいこと・・・・・・・・・・
- 03-094 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 08:23:24 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(5)「あたしをだして!このかごをこわして!」
熟睡した千佳の深く、少し甲高い寝息が隣で聞こえます、わたしは夜の浅さもあって、まだ眠れません
眠る千佳の横顔を見つめました、千佳の寝息が速くなりました、顔が少しづつ、汗と涙で汚れていきます
「あたし・・・・ちがうの!みんな・・・・あたし・・・っじゃない!・・・行かないで!ちがうの!行かないで!」
千佳は頭を左右に振り、手足を苦しそうに動かしながら叫んでいます、寝声は悲鳴と泣き声になりました
泣きながらうなされる千佳の両肩をゆすぶり、ひどい世界から救い出してあげました、目を開けた千佳は
わたしを見て、手をのばして顔をつかみ、わたしの体を痛いくらいにつかみました、怯えた泣き声のまま
「お姉ちゃん・・・・いかないで・・・・あたし・・・・ちがうの・・・・ヘンじゃないの・・・・いかないで」
まだ夢の中に居る千佳の顔をわたしに向けました、わたしは、自分の瞳の力を信じるしかありません
「千佳!大丈夫だ!夢だ!お姉ちゃんもみんなも、どこにも行かない!わたしは、ずっとちぃと一緒だ!」
千佳の泣き顔が再び歪み、わたしに縋りつきました、怖いものから逃れるように強く、泣き震えながら
「お姉ちゃん!おねえちゃ~ん!何でよぉ~何であたし・・・・こんな・・・ヤダよぉ~、う、うぇええん」
わたしは、ずっと泣き続ける千佳を撫で続けていました、千佳のたったひとりのわたし、無力なわたし
千佳は泣き疲れたのか、静かにわたしに体を預けていましたが、わたしの胸に向かってそっと言いました
「お姉ちゃん・・・ごめんね・・・・もう、大丈夫だから・・・・でも、何だかちょっと・・・眠れない」
わたしは千佳の顔を胸におしつけたまま暗い部屋に向かって呟きました、今決めた事、今したくなった事
「ちぃ、ごめん、何もできなくて、わたし・・・ちぃの出来る事、ちぃにしか出来ない事、知ってるんだ」
千佳がわたしの胸から顔を上げ、わたしを見上げました、姉を頼る瞳、わたしはもう妹として見られない
「ちぃの・・・それ・・・・もういちど・・・お姉ちゃんに見せて・・・触りたいんだ・・・・いい?」
千佳は何も疑わずゴムのゆるんだ地味なパジャマの下を脱ぎました、わたしは千佳のパンツを下ろします
わたしの言うがままに下半身だけ裸になった千佳を見たわたしの心は、もう止められそうになりません
「ちぃ・・・わたし・・ちぃに・・・いいこと・・・して、あげられる・・・・ちぃのそれにしか、出来ない事」
「おねえちゃん・・・・あたし・・・なんか・・・これに・・・なにかすると・・・へんな、ことになりそう」
千佳は未知の体験を前に不安な表情です、さっきの悪夢のことを一時忘れてくれた様子なのが救いでした
わたしは千佳の性器にそっと手を伸ばしました。手の感触でそれが小さくしぼんでいるのがわかります
ここからは経験の無い世界、わたしにあるのは居酒屋で見たAVと男子の話の盗み聞きの知識、と、本能
千佳の可愛らしい性器を指先でこね、こすり、握りました、脈動と体温を感じます、そして、それの変化
手の中の小さな性器がだんだん熱く膨らんでいきます、角度が変わり、感触は固いものになりました
わたしは千佳を安心させるために見つめていた瞳から目をそらし、薄暗がりの中、それを見つめました
千佳の性器が逞しくなった姿は、わたしの想像や映像の記憶と大違いでした、醜さのかけらもないそれ
上向く姿、男の性器特有の嫌悪感など皆無のもの、それは今では世界のどこにも無い、美しい象牙でした
「おねえちゃん・・・・あ・・・あたし・・・・こんなになっちゃった・・・・ヘン・・・・ヘンだよ・・・・」
わたしはただ、思いきり握り、こすりました、そのヘンなものがもたらす素晴らしい感覚を教えたい
「ちぃ・・・ちぃのそれ・・・・キレイ・・・・・すごくキレイ・・・・・わたし・・・・ほしい!・・・」
わたしは遂に耐えきれず、それを口の中に入れました、両手を沿え、先端を舌で転がし、唇で擦ります
千佳はわたしの突然の奇行に腰を引き、逃げる気配を見せましたが、千佳の腰とおしりをわたしの手が
しっかりと、逃れられないよう捕まえているのを知り、こわばっていたカラダをわたしに委ねました
「お・・・おねえちゃん・・・なに、するの・・・あぁ・・・ダメ・・・・ダメだけど・・・・なんか・・・」
わたしはただ目を閉じ、両手と唇と、舌で、千佳の象牙にに刺激を与えることだけに狂っていました
- 03-095 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 08:24:11 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(6)「毛づくろい」
千佳を助けたい、千佳を・・・その時のわたしは、ただわたしがしたいことを本能のまま行っていました
「はっぁ・・・おねえちゃん・・・なんか・・・いたい・・・あっ・・ヘンな・・・なにか・・はぁっ」
千佳はもう、自分の物でわたしの口を感じ、腰を震わせて、はじめてのヘンな感覚に浸っています
わたしは舌を先端の溝のようなものに差し入れたり、歯をたてたりして刺激します、ちぃ、早く、早く!
「あ・・・んっ!・・・おねえちゃ・・・・わたし・・・ヘン・・・でちゃう!なんか・・・・でちゃうぅ!」
千佳の熱い象牙がわたしの口の中で愛おしく震えました、千佳が体を反らせ、震え、悲鳴を上げた瞬間
わたしの口の中が熱くなりました、激しく溢れるのを感じます、熱くぬるぬるしたものを飲みこみました
「はぁ・・・はぁ・・・・はっ・・・ごめん・・・ごめんね・・・・おねえちゃん・・・わたし・・・へんなの」
千佳の愛おしさを感じる熱い液を、わたしは飲みきれず、みっともなくシーツにペっ、ペっと吐きました
わたしは心配そうに見る千佳の肩に顔を預け、そして千佳を抱きしめました・・優しい千佳に抱かれました
「ちぃ・・・ありがとう・・・・おねえちゃん・・・すごく幸せな気分だった・・・ちぃもそうだと・・・嬉しい」
「お姉ちゃん!」
千佳が潤んだ瞳で見つめます、わたしも・・・何だか涙が出ちゃいます、幸せで・・・幸せで・・・
口のまわりを液で汚したわたしと、性器を唾液で光らせた千佳は見つめ合い、それから・・・それから・・・
気づくとわたしのパジャマの下半身が濡れていました、千佳は暗闇でそれに感触と匂いで気づいたようです
わたしは勿論、大人びた映画や本が好きな千佳は、ほんの少し知っていました、その後・・・その後の行為
「ねぇ・・・・あたしの・・・・これ・・・お姉ちゃんのそれと・・・なにかすると・・・お姉ちゃんも・・・・
気持ちよく・・・・なれるんでしょ・・・・お姉ちゃん・・・・したい・・・の?・・・あたし・・・あたし・・」
わたしは、バカバカしくも「それ」に越えてはならない一線を感じ、千佳を優しくさとしました
「それは・・・・わたしたちが・・・・しちゃあダメなことなんだ・・・・・まだ・・・・・・」
わたしはバカです、この時のわたしの弱さ、後にわたしが失うもの・・・今でも、涙が出るほど、バカです
翌朝、朝食が出来たと千佳に叩き起こされました、なかなか起きないわたしを活き活きと起こします
二人向かい合っての朝食、千佳は朝から御機嫌で、自分の支度を終えるとわたしを学校にけしかけます
千佳の悩みと夕べの出来事、それを忘れたのか乗り越えたのか、千佳は笑みを絶やさずわたしを見ました
先に出る必要のあったわたしは、「早く帰ってきなよー!、夕食はあたしの鍋だからね!」と言う千佳を
・・・・・靴のまま上がり・・・・・千佳の両肩に手を置き・・・・・・ぎゅっと胸に抱きました
「オマエは何も失ってない、並の女が羨ましがる幸運、人を幸せに出来る幸運を授かったんだ、忘れるな」
千佳の笑顔が消えました、震えて両の拳を握る千佳は、うっすらと涙の浮かんだ瞳でわたしを見つめます
「早く帰って来てね・・・・・お願い・・・・・早く帰ってきて・・・・お願い・・・・アタシを・・・」
わたしは千佳をひとりにするのが不安でした、朝から笑顔で冗談を飛ばす千佳から、聞こえてくるんです
タスケテ オネエチャン・・・・・・・タスケテ オネエチャン・・・・・アタシヲ タスケテ オネエチャン・・・・アタシヲ ミステナイデ・・・ヒトリニシナイデ
その日は、エロビデオの店に飲みに行こうという紺野ちゃんの誘いを断り、早々に帰る事を決めました
- 03-096 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 08:57:38 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(7)「こうもりはとりですか、けだものですか」
あの告白の夜、千佳を穢した夜が明けた翌日、わたしは学校の中休み、美羽の携帯にメールしました
「お風呂のこと、ちぃは大丈夫だ、きっとオマエがビックリする事があるぞ、ありがとな、美羽」
美羽からの返信はありませんでした、こんな時メールの電波より速く本人が飛んでくるのが、美羽です
何の物怖じもせずにわたしの学校まで来て、わたしが居るのを知っているかのように溜まり場に乱入
紺野ちゃん達とタメのダチのような挨拶を交わす美羽を引きずって二人きりで話せる空き教室まで行きました
「おねーちゃん、メールみたよ、ありがと」
「だからってオマエ、学校まで来んなよ!オマエの学校はどうした!」
「んふふ、そんなことより、ビックリすることって、何さぁ?」
そんな理由のために学校など無視でし、それともそんじょそこらの理由でない事を知っているのか
「それは・・・ちぃに聞け・・・わたしが話す事じゃないからな!その時が来たら、ちぃが話す」
「そんな・・・アタシ、そんなことちぃちゃんに聞けないよー、恥ずかしいよぉ・・・」
コイツが「恥ずかしい」なんて単語を口にしたのはこの時と、銭湯で裸でパンツかぶって踊った時だけです
ところで・・・コイツは何で「恥ずかしい事」だって、知ってる?・・・・悪い予感がします
「ちぃちゃんの、カラダのことでしょ・・・・・知らないけど、わかる、つーか・・・」
コイツがこんな偉そうなコト言う時の9割はブラフです、残りの一割、今までわたしがほんの数回見たのは・・・
美羽はごく稀に、彼女の人生で大切な時、きっと彼女が望んだ時に、常人には測れぬ感覚を発揮します
「そうかもな・・・あぁ後アト!、つーかオマエ学校行け!今なら4時間目間に合うぞ、給食喰えるぞ!」
わたしは悪い予感がして美羽を教室から追い出しました、悪い予感はもっと悪い形で的中しましたが
「おねーちゃん・・・・ちぃちゃんのこと、ありがと・・・ほんとにありがと・・・・でもおねーちゃんは
お姉ちゃんだから・・・・ちぃちゃんは・・・アタシで・・・・いいよ、ね?・・・・・」
何のことだかわかりませんでした、いえ、後で考えるとわかりすぎるくらいわかっていました
わたしは美羽の言葉より、その時にわたしに向けた笑顔が怖くなり、教室を出て行った美羽を追いました
彼女は鳥の羽根で飛んでいったかのように空き教室の外の廊下から消えてました、いえ、悪魔の羽根
わたしへの笑顔、感謝と悲しさ、希望と欲望と不安、怒りと妬み、奸智と優越感、愛
美羽がそれらの感情をたったひとつの笑顔で表現したというわたしの言葉はきっと信じられないでしょう
美羽はそのまま直行特急でわたしの家へ向かいました、千佳を大事を取って休ませたのが悔やまれます
- 03-097 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:04:50 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(8)「巣箱の中で」
これからお話するのは、千佳と美羽の間の出来事です
わたしがこれから千佳に起きる事の全てを知っている理由は、卑怯な手を使った、とだけ言っておきます
だって後にすべてを打ち明けてくれた美羽の話には、あまりにも嘘と誇張が多かったものですから
美羽はそのまま、いつも通り屋根を渡って千佳の部屋に向かいました、部屋でCDを聞いている千佳に
「ちぃーす、三河屋で~す」
やはりさっきの空き教室でのやりとりで感じた、美羽の才智への言及は取り消します、こいつ馬鹿です
「なーによー、みっちゃん、あたしカゼで休んでるんだからね?それより学校どうしたの?」
「どうしたちぃちゃん、ツッコミが甘いゾ?」
あの告白の前からの千佳の陰り、今朝の千佳の笑顔からもそれが拭い去れてない事には気づいていました
「ハァ・・・そんなコト言うために来たワケ?、用を言いなさいよぉ?、あたしお菓子ノート書かなきゃ・・・」
「おねーちゃんから聞いたよ!ちぃちゃんの、ヒミツっ、ズルいよぉ、アタシにも教えてよぉ!」
美羽はいつも単刀直入です、わたしは何も教えていませんが、美羽はどこまで知っていたのでしょうか
「え・・・何言ってんの、・・・・ダメ・・・まだ、ダメ・・・もう少し待って、って何?何すんの?イヤ!」
夕べわたしに口を開くのをあれだけ渋った千佳です、そうおいそれとは、と考えるスキもなく美羽は
回転椅子の千佳の前に飛び出して両肩を掴み、固まる千佳のスカートを素早く掴み、強引にめくります
子供の綿パンツでも「秘密」は明らかです、美羽の強引な方法がわたしと似てるとは思いたくありません
「みっちゃん!ヒドい!ヒドいよ!あたしの・・・こんなの・・・あたし・・・だからイヤだっていって・・・」
「アタシ・・・見たい、な、ちぃちゃんの、それ・・・ア、アタシも、ハダカになるからさぁ!・・・」
この馬鹿げた申し出、後に千佳は「みっちゃんの目が・・・」と言い、美羽は「アタシにイチコロだから、さ」
わたしの知ることの出来ない、言葉のない遣り取りの後、ふたりの裸の少女は向かい合いました
「これ・・・・・・・ちぃちゃんのこれ・・・・・もっとよく、見せて・・・・・触っても、いい?」
わたしに似た言葉のやりとりですが、やったことは天地の差です、美羽はその時わたしが決してしない
ように気をつけていた「ヘンな触り方」で千佳の性器を握り、振り、こすり、先端に刺激を与えました
「み、みっちゃん何すんの・・ってヤダぁ!・・・そんなこと・・・はぁ・・ダメ・・・ダメぇ・・・」
美羽が何でそれを知ったのかはわかりません、千佳はすぐに抵抗する力を奪われました、わたしより・・・
千佳の性器が大きく硬く美しく震えるのを見た美羽はなぜか涙ぐみ、千佳に激しくぶつかっていきました
「ちぃちゃん!アタシと、しよ!しよ!アタシ、ちぃちゃんのこれを入れてくれたら、死んでもいい!」
普段美羽の嘘に慣れた千佳は、その時みっちゃんは本当にこれのために死んでしまう、と思ったそうです
美羽は今でも「もしアタシのアソコにちぃちゃん以外の奴のが入れば、その時までがアタシの命」と言ってます
「みっちゃん・・・・ダメっ・・・・・でも・・・・死んじゃうの・・・・死んじゃイヤ・・・・何でも、するから」
- 03-098 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:05:35 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(9)「大事な翼を使っちゃったのね」
美羽はこの時「セックス」というものがどういうものかを知らなかったといいます、オナニーもまだです
後に聞いたところ、「知らなかったけど、そのときわかった」と言っていました
ベッドの上の、二人の裸の少女、言ってはみたものの怯える千佳の体中の匂いを、美羽は確めます
「ちぃちゃん・・・アタシのちぃちゃん・・・アタシ・・・死んでもいい・・・アタシ・・・今・・・」
美羽は千佳の体中、そして千佳の大切なところに顔をこすりつけて、唇をつけて、千佳を確めます
「ね・・・ねぇ・・・み、みっちゃん・・・あたしたち・・・な何・・・す、する・・の?・・・こ、こわい」
「実はアタシも、よくわからんのだ!・・・・でも・・ちぃちゃん・・・アタシ、今のために生まれてきたの」
美羽の顔の各部に体中を刺激され震えてた千佳が、今度は自分から美羽に向かって強くしがみつきました
「みっちゃん!みっちゃん!みっちゃん!あたし、幸せ!あたし、今、生きてる!みっちゃん・・・好き!」
お互いの体中に顔をこすりつけ、愛撫という言葉さえ知らない二人の少女は互いの生命を確め合いました
千佳の鼓動は、美羽の為だけのものでした、美羽の呼吸は、千佳の命を繋ぐことだけを望んでいました
顔と顔をこすりあわせます、そして唇、触れ合ったときにビクっと逃げたのは美羽でした、そして千佳は
一度逃げた美羽の唇に優しく近づき、一瞬、唇を触れ合わせました、口を開けて吸い付くこともせず
舌も入れず、唾液も触れ合わない、鳥のようなキスを、もう一度、もう一度、と何度も繰り返しました
美羽は誰にも習わず、どこでも見たことないというのに千佳を仰向けにさせて跨りました、ごく自然に
千佳の象牙のように美しい性器と、美羽の腰の前にある、ただの線か溝のようなものが触れ合います
「ちぃちゃん・・・アタシこんなことすると・・・死んじゃうかもしれない・・・いいよね・・・一緒に、死んで!」
「みっちゃん・・・あたし・・・知ってるの・・・ここに入れると・・・女のこはすごくきもちよく・・・つっ!」
千佳が言い終わる前に美羽は迷わず自分の体重を乗せ、千佳のを自分の中に、一番奥に挿れようとします
「さぁ、アタシは何にも怖くないぞ!怖くないぞ!ちぃちゃん、いい?ゴハっといれるよ、ゴハっと!」
千佳はその言葉に・・・・何かダメそうです、緊張で、今にも凍ってヒビ割れてしまいそうに震えています
それにしても美羽はもう少しマシなことは言えなかったのでしょうか、女のコの大切な時に「ゴハっと!」
愛する人に身を委ね、愛する人を優しく導くべき時に「ゴハっと!」、勢いが大事、という事でしょうか
前戯やら、濡らしてから少しづつ挿れることを知っているまっとうな大人の女は、そんなことをしません
色々なことを知っているまっとうな大人の女は、この時の二人の快感と生命感をもう二度と味わえません
「ぐっ・・・いっ・・・てぇ!!!!いたい!何?何これ!ゼンゼン気持ちよくない!いたぁい!」
「あっ、つぅぅぅ!み、みっちゃん!・・・あたしも・・・いたいよ・・・うぅっ・・ねぇ・・・ちょっと」
二人は挿入したまま、美羽の本能と千佳の知識が教えてくれる快感を待ちましたが、ただ痛いだけです
知っていて、知らなかったのです、挿れることは知っていても、出し挿れすること、体を動かすことを
- 03-099 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:11:07 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(10)「Glorious Wing」{前}
「いてぇ・・・・いたたたっ、ちょっ、ちぃちゃん、なんか・・・・アタシ、ゲンカイかも・・・」
「みっちゃん!あたしもいたい!・・・いっ・・・・つぅうう!、あっ、うごっ!うごかないでぇ!」
挿入したまま、その先を知らずに固まってしまった二人は、とうとう痛みに負け、悲鳴を上げました
「ちぃちゃん・・・くっ・・・アタシ・・・もうヤメた!・・・ちょっとヤメた・・・・もうヤダ!ヤダァ!」
最初に美羽です、前編の言葉など忘れ千佳から身を引こうとします、挿入していたものが抜けかけました
「あっっ!!みっちゃ・・・みっちゃん・・・もうちょっ・・・・まだやめちゃ・・・・!!!あぅっっン!」
逃げようとする美羽に千佳はしがみつきました、一度抜けかけたものがもう一度奥まで挿れられます
二人は同時に、性器で偶然発した往復を感じました、衝撃の電流で跳ねた体は再び抱き合い結びつきます
「はぁぁ・・・なんかヘンな・・・みっちゃん・・・いたいよ・・・なんかいたいっっ!・・・あたしやっぱり・・・」
今度は千佳が美羽との摩擦でめくられた部分に刺激を受けました、未知の衝動を恐れ千佳の体が逃げます
「はっ・・・ぐぅ・・・・くぅぅ・・・ちぃちゃん・・アタシも、おなかが・・・ヘン・・・もっとヘンに・・・して」
今度は美羽が千佳を追います、知りたい気持ち、欲しい気持ち、もうすぐ、命に届く、美羽は感じました
逃げる千佳と追う美羽の体の動きはもう一往復の出し挿れを発し、二人はもう一度未知の感覚を得ました
突然の得体の知れない衝撃の不安で固く抱きしめあった二人は顔を寄せ、互いの気持ちを瞳で伝えました
「もういちど・・・・やってみよ?」
美羽と千佳、裸の少女二人が挿れながら、追ったり逃げたり、こんな奇妙なものは見たことがありません
「はぁっ、はぁっ、ち、ちぃちゃん・・・いたい・・・でも・・・もうちょっと・・・あ・・・もっと、いいよ」
「みっ・・・みっちゃん・・・・んぁぁ!・・・・みっちゃん!すき!すきぃ!・・・もっと・・・きて・・・」
体全体で追って逃げてを繰り返す二人は、体の下半分だけで追いかけっこするといいことに気付きました
そうすると・・・二人は未知の感覚を得ながら、お互いを抱きしめ、唇を重ね、お互いの胸を弄べるのです
「はぁ・・・・はぁん!・・・は、あぁん!ちぃちゃん!ちぃちゃぁん・・・ここも・・・・キスして・・・」
「ふぁぁ・・・あっっ!・・みっちゃん・・・すき・・・ねぇ、すき?・・・・あたしの・・・なめて・・・はぁっ!」
まだ痛みの中にほんの少ししか見えない感覚、二人は欲しがりました、もうやめようなんて思いません
千佳は自分の痛みと美羽の悲鳴の中で、痛みに耐えながら、深く、強く自分と美羽を揺らします
美羽は痛みの激しいところににこそ、気持ちいいものがあると信じて、自分と千佳を激しく振ります
いつにまにか二人は激しく腰を動かしながら、大きな声を出しながらお互いを求め合いました
「あぁん!あぁん!あっっ・・ちぃちゃん!ちぃちゃん!あっ、あぁ~ん!もっと!もっと!あぁぁっ!」
「はぁ・・・はぁん・・・はぁっ!みっちゃぁん・・・きもち・・・いい・・・すきぃ・・・はぁっっ!」
千佳と美羽、ふたりに段々近づいてくる感覚、美羽が命と引きかえた、千佳が生きてる証となった感覚
「は・・・あっ・・あぁんっ!・・・ちぃちゃん・・・アタシっ・・・あんっ!・・・しんじゃうっ・・・はぁぁぁあん!」
「はぁ・・・みっちゃん・・・・あたし・・・でちゃうぅ!・・・みっちゃん・・・いいでしょ?・・・あぁあぁぁん!」
千佳と美羽はほぼ同時に絶頂を迎え、足を震えさせて高い悲鳴を上げながら、やっと繋がりを解きました
二人は千佳の放出したものと美羽を濡らしたもので汚れながら、しばらく身動き出来ずに転がってました
- 03-100 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:12:05 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(10)「Glorious Wing」{後}
すこし時間が経ちました
並んで仰向けになった千佳と美羽が、それぞれお互いの方に転がり、お互いの顔を見つめ合います
美羽はにっこりと笑い、千佳はぽろぽろと泣き、二人は長い口付けを交わして、再び見つめ合いました
「みっちゃん・・・・ありがとう・・・・・好き・・・・・好き・・・・・」
「アタシは・・・別にィ!」
「何?待てコラー!」
いつのまにか、いつもの千佳を取り戻した美羽の才智と能力、わたしは未だにすべてを理解出来ません
その日は天気もよく、位置や日の光の加減できまぐれに顔を出す昼間の白い月が綺麗だったそうです
「アタシがちぃちゃんが好きかなんて・・・・・・アタシにはまだわかんない、でも・・・・
もしちぃちゃんが『あの月が欲しい』って言ったら、今すぐ空飛んで取ってきてやるよ」
美羽の持っていた能力、誰でも心にしまっていて、そしてしまった箱から出すのがとても難しい能力
わたしが幾ら千佳を可愛がっても届かぬ気持ちに触れたのは、世界中の女から月さえ消す無償の愛でした
それでもわたしは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・奪った美羽が許せない
- 03-101 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:12:52 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(11)「とびかたをおしえて」
それから数日して、千佳とわたしは一線を越えました
幾度目かの千佳との夜の秘め事、わたしたちがお互いにわかっていて出来なかった、最後の行為
わたしがそれを決断するまでに、わたしと千佳は夜中、密かに数回の「寸前の行為」を重ねました
千佳の性器をこすり、舐め、千佳の快楽が吐き出されるのを肌で受け、わたしも指の行為に耽ります
精液というのが正しいか、千佳の愛おしい液、性欲がわたしの中で迸ることを想い、指で慰めました
わたしはその甘い夢を心底望み、千佳もそれを許してくれましたが、わたしは「一線」を越えられません
千佳への愛なら誰にも・・・美羽さえにも負けないと思っていましたが、わたしが恐れていた一線を
美羽は情熱的に軽やかに、踊るようにあっさりと飛び越えてしまいました・・・あの美しい羽根が、憎い
冒頭にお話ししたようなやりとりの後、わたしは千佳によって女になりました、そして千佳は・・・・
わたしのはじめて・・・・そして千佳の・・・・・・・・・
たまごが割れて、雛の瞳が最初に見つめたのはわたしじゃない、たまごのうちにたべてしまえばよかった
千佳の性器がわたしに痛みを与えるたびに、殺してしまいたいほどに燃え上がるジェラシーは
続いて訪れた、予想の何倍もの快感に流されていきました、男で人生シクジる女は多いわけです
この快楽にかなうものはありません、自分の持つものすべてと引きかえにしたい瞬間が確かにあります
わたしに最初に教えた相手が千佳で心底よかったと思いました、わたしの大切な妹、そして愛おしいひと
千佳を、美しい千佳をわたしのものにしたいという気持ちは、数日の後に二度目の行為に駆り立てました
もう「そういう意味」を持ってしまった夜中の千佳の部屋の訪問、わたしは千佳を少し強引に脱がせます
「ちぃ・・・ちぃ・・・好き・・・好きだよ・・・美羽よりも・・・ちぃが、欲しい・・・美羽より・・・」
「お姉ちゃん・・・あたしも・・・好き・・・・だから・・・ぜんぶ・・・しよ・・・・お姉ちゃんと・・・したい」
わたしたちはベットの上で、お互いの方向へ横向きになりました、千佳がわたしの足の間へ入ってきます
千佳はわたしの横で、もう濡れたわたしの入り口を熱い先端で探り、何度かの浅い挿入をしています
「ちぃ・・・いいよ・・・もっと・・・わたしを・・・ゴハっと!・・・して・・・・ねぇ・・・・して・・・」
「ごはっと・・・ね・・・いい・・?いたいかも・・・よ・・・でも、お姉ちゃんを、ごはっと・・・したげたい」
美羽を妬むあまりでしょうか、あのヘンな言葉が伝染ってしまいました、ゴハっと!ヘンです、ゴハっと!
男が男のために書いたような話の多くで見られるセックスでは「そっと、優しく、痛くないように」と
書いてありますが、それは少なくともわたしにはつまらない行為としか思えません、体に受け入れる異物
男も怖いんでしょうが女はもっとずっと怖いんです、優しくしたって痛い物は痛いんです、そんな時こそ
見せて欲しいのは男の優しさとかいう「逃げ腰」の言い訳なんかじゃないんです、強い心、勇気なんです
痛みの膜の残る少女でも、いくら回数を重ねた関係でも、女の中に入ってくる瞬間は死ぬほど怖いんです
そんな時に優しさなんていりません、ただ愛する勇気を見せて、わたしの勇気の背を押して欲しいんです
そう、ゴハっと、わたしがゴハっとカラダの奥まで受け入れられるように、ゴハっと貫いて欲しいんです
世の男達の多くが、この女に無い美点を授かった女の千佳がふり絞った勇気に及ばないのは残念な事です
- 03-102 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:13:33 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(12)「Snow Bird」
わたしより小さい千佳はわたしの足の間で入口を探し当てると、腰を使い、強く激しく奥まで挿れました
「はぁっっっぅ!んんんん!・・・・ちぃ!・・・・いいよ・・・すごく・・・つっ・・・いい・・・ふぁっ!」
わたしは痛みに悲鳴を上げながら千佳を力の限り抱きしめました、この両腕と両足、女の襞までも使って
千佳は軽くうめき、目を閉じ、感じる所のいちばん奥までわたしを探り、そして抜き挿しを始めました
千佳が黙ったまま、わたしの中の感触にただうっとりした瞳をしているのを見た時どれだけ嬉しかったか
ちぃ、女のあそこは好き?ちぃの心は女なの?男なの?ちぃにはもう無いあそこが好きなら、あたしが・・・
お姉ちゃんのあそこを、いくらでもあげるから、だからお願い、ちぃ、お姉ちゃんに・・・ちぃ、お願い・・・
「お願い・・・・ちぃ・・・・お姉ちゃんに・・・・わたしだけに・・・・他の誰にも、わたしの、ちぃを・・・」
千佳は少し悲しそうな顔をしました、わたしはそれを打ち消すように激しく動き、大きい声を上げました
ちぃ、傷つけたわたしを、許してね、欲しがるわたしを、ちぃを愛してしまったお姉ちゃんを、許してね
わたしの二度目、わたし達は横向きのまま迷わず腰を振りました・・・・わたしの・・・千佳の何度目でしょうか
「はっ!・・・・んっ、くぅぅ!・・・・んっ・・・んんっ・・・いいよ・・・ちぃ・・・すごくいい・・・あっ!」
「おねえちゃん・・・・はぁっ・・・・はぁん!・・・・おねえちゃん!おねえちゃん!・・・・はぁっ!はぁっ!」
何も考えられず体を振りました、体位や緩急を覚えるにはまだ早いわたし達、今はただ、強く、強く・・・
「あ・・・あああ・・・おねえちゃん・・・・あたし・・・・はあぁ!・・・でちゃうよ!・・・ダメぇ・・・はぁっ」
「はぁん!ちぃ!いいよっ!あン!ちぃ・・・ガマンしなくて・・・あッ・・・いいよ・・・なかに・・・ちょうだい」
千佳をわたしの中に欲しかったんです、妊娠とかどうのは考えられません、熱く迸る千佳をカラダで欲しい
「はぁぁ!・・・あぁぁ!ちぃ!あたし・・・イっちゃう!あっ、あぁぁぁん!ちぃ!ああああぁぁっ!」
「あっ・・・・おねえちゃん!おねえちゃん!・・・・はぁぁっ!はぁぁっ!んっ・・・はぁぁぁぁぁ!」
千佳はわたしを頂点まで連れて行き、それから何度か腰を挿き動かして、わたしの中にぜんぶ出しました
はじめての時とは比べ物にならない二度目の快感、わたしは心もカラダも千佳の虜となってしまいました
生まれて初めての恋心の相手は妹、見返りを求めぬ愛の気持ちが湧いてきます、千佳を大切にしたい
美羽への嫉妬については、澱だけを残して流れ去ったようです、奪って千佳を傷つけたくなかった
千佳のこれからのことを考え始めたわたしは行為を控えようと思いました、その夜からほんの数日後
夜の廊下ですれ違った千佳に、そっと腕を触れられ、体全体の欲しがる気持ちが再び開くまでは・・・
わたしは数日に一回、時には二日続きで、ある日などは昼と夜の二回、何度も何度も千佳を求めました
千佳はその時もそれ以降も、わたしの知る限り女の心からの求めを拒んだ事はただの一度もありません
美羽と千佳がその後、再び行為に及んだのか、幾度体を重ねたのかは考えないようにしました
わたしは千佳を愛してるから、そしてわたしのカラダは千佳の虜だから、千佳の蜜を知ったわたしには
毎日見ている男達女達、毎日を生きてるのか死んでるのかわからないような彼らが哀れに見えました
すべてが終わり、わたし達が力尽きて汚れたまま眠った翌朝、千佳は目覚めたわたしの傍らで言いました
「あたし・・・・みんなにぜんぶ話す・・・・あたしのこれ・・・・・あたしはもう、これに、負けない」
わたしは、少し寂しかった、皆に知られる事よりも、朝の陽の中で見る千佳が、とても美しかったことが
ちぃ・・・・・わたしの・・・・・ちぃ・・・・・
(注){Snow Bird・・・高純度コカインの純白の結晶に冒された重篤中毒者を意する米俗語}
- 03-103 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:14:28 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(13)「最後の朱鷺」
それからしばらくして、珍しく千佳が言い出した「お泊り」が催され、その夜千佳はすべてを見せました
美羽は十何歳も年下の絶世の美女を自分の女房だと紹介する中年男のように、みっともなくニヤついてます
わたしも誇らしい気分でした、わたしの妹、わたしの恋人の美しさを皆に見て欲しい、わかるでしょう?
アナちゃんは今まで見た事ないくらい赤面しながらも、目を見開いて千佳の性器を間近で観察しています
さすがに「触らせて」とは言いませんでしたが、ふふふ、両手の指がもどかしく動いてるのが見えてます
茉莉ちゃんは全てを受け入れる事を宣言しましたが、千佳がパンツを下ろした瞬間両手で顔を覆いました
しかし指のすき間からしっかりと、千佳の性器を先端から根元まで丹念に見ています
そしてわたしは皆を座らせ、この性器が出来る事、誰しもいつかやる日が来る「セックス」という行為
特に軽はずみな行為や準備を怠った行為が生む不幸な結果について、彼女達にじっくりと教えました
某偉人の家庭教師を永く務めた英国人女性は、それを知りたがった幼い偉人に、即座にそうしたそうです
くそまじめ~な茉莉ちゃんはノートを取ろうとしましたが、それについてはやめさせておきました
わたしと千佳、美羽と千佳がそれを済ませた事、アナや茉莉にその時が来たら、熟慮と避妊が不可欠な事
最後に「秘密だよ」と、共有する者の密やかな笑みを皆と交わし、今日のセミナーを終えました
いつも通り千佳の部屋で枕を並べる四人、加わりたかったんですが、こういう時、大人は野暮でしょう
わたしの居ない隣室で夜更かしをした四人は、千佳のそれについて色々なことを話し合ったようでした
乙女が夢見る素敵な相手との甘い時間、と言えば綺麗ですが、いつの世も女を親密にするのは、猥談です
千佳の体の「特徴」は、千佳の頭のゴムで結んだ髪のように、当然そこにあるものとして認められました
案外千佳は、人類の今より少し未来の形で、もしも千佳がもう少し未来に生まれていれば、それまでの
千佳のように「特徴がないのが特徴」の平凡な女のコとして、日々を過ごしていたのでしょう
それとも、人類が有史よりはるか昔、今より少し賢かった頃の姿だったのかもしれません
神様は今の人類が狭苦しい場所を争って苦しんでるのを見かねて、千佳を送り出したんでしょうか
- 03-104 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:15:16 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(14)「Geese」
千佳の部屋に集っていたのは、いつもと変わらない面々でした
常に話題の中心で居たがる美羽が今日話してたのは「夕べの千佳をいかにして自分が気持ちよくしたか」
さすがにいつもそういう話をしているわけではありません、学校や遊びのことの話の方が多いのですが
話が盛り上がってくると、~大体美羽からと決まってますが~しばしば話はアノ方向へ行ってしまいます
皆さんも覚えがあるでしょう、男は自分が征服した女を誇張を交え自慢したがる生き物だということを
女が自分の体の上を通り過ぎていった男を自慢するのはあまり聞いた事がありませんが、それが女同士で
女が女を征服した話となると・・・・男のそれより自分を誇り、虚勢を張りたくなるのも仕方ないでしょう
なぜなら、美羽があまりにも「アタシにそれをして欲しいとねだる千佳」を実演つきで自慢するので
つい「何!わたしの時は・・・もっと・・・」と張り合ってしまったわたしは人の事など言えないのだから
千佳はというと「ヤメなさいよ~」といいながらも満更でもない顔をしています、千佳の為に意地を張る
美羽はコッケイで、かわいらしくさえ見えてしまいます、わたしは・・・・きっとただコッケイなだけです
わたしと美羽が千佳を相手に、親の目を盗み必死で腰を動かし奇怪な声を上げる行為は、単なるスポーツと
似た事なのかもしれません、ただスポーツより採点が複雑で、故に自分の高得点を信じてしまうのでしょう
茉莉ちゃんは隅で顔を赤くして、理解出来ない世界の単語に戸惑っていますが、耳はすっかりダンボです
何も知らない茉莉ちゃんの前では、と思いましたが、ロクでもない保健の教科書から学ぶよりマシでしょう
問題はアナちゃんです、茉莉ちゃんよりは体も、女の心も大人びているものの、この英国人のお嬢さまは
どうやら親にそういったTVや読み物を制限されているらしく、美羽がそれを形容する単語を出すたびに
その言葉から連想される行為の想像ばかりを膨らませ、ボッ、ボッ、と、顔がヤカンのように湯立ちます
美羽の話に、恐らく自分の中でどうしようもなくなる妄想に耐え切れなくなったアナが立ち上がりました
「美・・・・美羽さん!あなたはそんな話を人前で・・・頭おかしいですわ!大体お姉さまも・・・」
「いーじゃんさー、別に『オトコのハナシ』してるんじゃないんだからさー」
アナも美羽にかかっちゃぁカタ無しです、「ぐっ」と言葉につまると、背中を向け部屋を出ようとしました
四人とわたしの苺達、欠けていいコは居ません、女の友情が男でヒビ割れるならともかく、女のことで・・・
「アナちゃん!」
わたしはベッドに寝転んだまま、背中を向けたアナちゃんに声をかけました
「見捨てる、のか?」
「わたくし、お姉さまたちには・・・・・・もうついていけません」
「そうじゃなくて・・・・・・・・・・・千佳を・・・・・・・・さぁ」
「・・・・・・・・・・・・・・失礼したします」
アナは部屋を出ていきました
わたしは千佳の表情を盗み見しました、千佳はふくれてる美羽の横で俯いてました、その目は・・・
今までの千佳と違います、わたしと美羽に自分の能力で、世の全てに上回る奇跡の幸せを与えた千佳は
目の前の困難に泣く事をせず、ただひたすら解決の意思を瞳に宿らせていました、千佳が得た尊い自信
千佳は大丈夫、となると、アナちゃんです、困りました、アナちゃんの気持ちは、ほんの少し前のわたし
アナちゃんは明らかに、美羽の話、その対象である千佳を目の前にして困った心を芽生えさせてました
性の行為を知り初める頃、男との行為に恐怖を抱く頃、それ無くして行為が可能な千佳を目の前にして
アナちゃんは自分の中で意思に反して膨らむ、禁じられた蜜の欲望を、抑える事が出来るのでしょうか
「無理・・・・かな」
こういう時のカンではいつもわたしの上をいく美羽が、心底面白そうに呟きました、さぁ、どうする?
- 03-105 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:20:46 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(15)「猛禽」{前}
すべてを千佳に任せました、わたしがそのすべてを知ってしまった術は、ここでは言えません
後になって、その心の中のすべてを打ち明けてくれた千佳とアナちゃんに感謝します、
今までの千佳は、何一つすることなく、その自らの魅力と能力でわたしと美羽を惹きつけてきました
わたしは千佳の方から求められたり迫られたり、ましてや口説かれたりなんてことは一度もありません
普通じゃない体験をしましたが、千佳の心はまだ、何の特徴も無い地味でオクテな12歳の女のコです
千佳に背を向けたアナ、千佳を嫌うかもしれないアナ・・・・千佳に・・・背中で救いの手を乞うアナ
千佳の出した答えは・・・・「あたしの、今のあたしのすべてで・・・・・アナちゃんを・・・・・墜とす」
千佳はアナがわたし達を見捨てたその日の夕方、電話もせず、約束もせずアナちゃんの家に行きました
門を開けたアナ、いつものアナ宅訪問のようににっこりと笑いかけることもせず、アナを見つめる千佳
昼間の自分が投げつけた言葉への後悔の気持ちに襲われていたアナは、千佳を部屋に招きいれました
千佳はアナがデスク前の椅子に座るのを待って、ベッドの上、アナの横顔を見る位置に腰を下ろしました
「お茶・・・・お入れしましょうか」
「うん・・・・・ありがと」
沈黙
暗くなっていく空は予定も無い人間さえ焦らせます、手の中で冷めていくお茶が徐々にアナを追詰めます
「そ・・・それで・・・・今日は・・・・何のご用事で・・・」
「うん・・・・・アナちゃんと・・・・・話したくて」
千佳はまた、黙ってしまいました、ベッドの上で体育座りで体を回して壁に向かい、アナに背を向けます
背中は時として口よりも雄弁です、千佳の沈黙から飛んでくる言葉、アナの妄想の言葉がアナを責めます
「わたくし・・別に千佳さんや、皆さんが嫌いになったわけじゃ・・・でも、あんなふしだらな事を・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・嫌い?」
アナは再び焦りました、自分が動揺のあまり本音をご開陳してしまった事、それが千佳に影を落とした事
その影の正体が未知なこと、もし千佳が「セックスは嫌い?」と単刀直入に聞いていれば、アナは今ごろ
持ち前の弁の立つ口調で千佳を言い負かし、少女にはふさわしくない行為を厳しく諌めていたでしょう
しかし、今千佳を責めれば・・・・アナは千佳や皆が嫌いじゃありません・・・そして千佳の行為を・・・・
手に持ったお茶が波紋を立てています、一口も飲んでない千佳のお茶はベッドサイドの台に置かれてます
「千佳さん!やっぱりわたくしは・・・ふさわしくない事だと思いますの!千佳さんの年齢にも、性別にも」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
千佳が体を回しアナの方に向けました、千佳の返答、ただ静かにアナの横顔、その碧眼を深く見つめます
手に持ったお茶のカップが震えます、一滴の飛沫を感じた時、千佳の瞳へのアナの反論は、溶けました
アナは一言も発する事なく見つめる千佳の瞳に負けました、横顔は、顔の正面よりはるかに敏感です
美羽やわたしの千佳との行為、やってはいけないと思う決まりごとがアナの頭の中で音をたてて回ります
回しているのがアナの頭の中の千佳、服を着てない千佳であるのに気づき、アナはお茶を飲み干しました
「千佳さん!やっぱりあなたは・・・いけないひとです!いけないことをやっています!だから・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
- 03-106 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:21:56 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(15)「猛禽」{後}
目の前には千佳、千佳のカラダ、千佳の服の中、妄想の中の艶かしい千佳に、アナの頭は破裂しそうです
わたしか美羽なら、迷わず椅子を蹴って千佳とベッドに倒れこむような状況、アナはそうしませんでした
でも、頭の中でそれを妄想しました、何度も、何度も、それを思って動けなくなるアナを見た千佳は
そっとベッドから立ち上がり、椅子の上で固まってるアナを・・・・椅子ごと優しく抱きしめました
「アナちゃん・・・・・・・・・・・・すき」
「千佳・・・・・さん・・・・・いけません・・・・・・・わたしたち・・・・・・ダメ!・・・ダメよぉ・・・」
アナは泣きそうな拒否の声を上げて「やめてくれるよう頼むために」千佳に顔を思いきり寄せます
千佳もアナに顔を近づけます、唇を触れようとして、ハっとして顔をすこしだけ引きます
「あ・・・・ごめんね・・・・アナちゃん・・・・あたし・・・・・・・・ヘンなことを・・・・・・」
近づく唇を見ても、アナはキスまでの心の準備など出来ていません、でも遠ざかる唇と、千佳の温もりを
熱く感じていたアナの顔から、千佳が遠ざかっていく時の冷気にアナは耐えられませんでした
「千佳さん!・・・・・・千佳さんがしたいなら・・・・・わたくし・・・・・キスなら・・・キスだけなら・・・」
「アナちゃん!」
千佳は立ち上がったアナの唇に飛込みました、一度短いキスをして見つめ合い、アナの瞳の求めに応じて
再び深いキスを交わしました、千佳が何回か経験した、アナがぬいぐるみと何度も練習した、キス
一度千佳の唇の中を舐め、すぐにひっこんだアナの舌を、千佳は何度も何度も自分の舌で愛しました
生まれて初めての深いキスに、アナの膝からは力が抜け、二人はもつれ合いベッドに倒れこみました
千佳がアナの上に覆いかぶさったまま、偶然、アナの微かに膨らんだ胸に触れました、偶然?まさか?
アナは自分の胸の上の掌、千佳の体温と脈拍を感じて息を呑みました、しばらく固まっていましたが
「ち・・・・千佳さん・・・・あの・・・・ムネが・・・・ダメ・・・ダメです・・・・・ダメぇ・・・・」
「アナちゃん・・・・きれい・・・あたし・・・ほしい・・・あたしじゃ・・・・イヤ・・・・?・・・・いい?」
無口な千佳がアナちゃんに触れた途端に饒舌になりました、うっとりとアナの体を賛え、愛を囁きます
アナは再び固まってしまいました、自分のモラルとこれから先の予想が頭で回ります、回してるのは千佳
そしてアナは・・・・・・千佳を見て・・・・・・・自分をまっすぐ見つめる千佳に・・・・うなずきました」
「アナちゃん・・・・・すき・・・・アナちゃん、やわらかい・・・しろくて・・・きれい・・・・すき・・・」
「あぁ・・・ダメ・・・・ダメ・・・・あ・・・あぁっ・・・・・イヤぁ・・・・あぁ・・ん・・・あ、ダメぇ・・・」
アナが吐息とともに繰り返す「ダメ」「イヤ」はもう、千佳にその言葉の逆の気持ちを伝えていました
胸と、脇、おなか、腕、腰、服の上から優しく愛撫されたアナは震えながら、千佳にそれを乞います
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・電気・・・・消して」
勝負は、つきました
訪問の時間、座り位置、焦りを呼ぶ小細工、沈黙と雄弁、妄想するアナの目の前の、生身の千佳
千佳は意識してやったわけじゃない、と、思います、きっと女を惑わせる魔が千佳に降りたんでしょう
- 03-107 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:22:49 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(16)「アヒルの子」
千佳は照明の紐を引きました、千佳は時折、淡い豆球を消さずにわたしのカラダを剥いたりしましたが
今日は全て消しました、アナの不安への優しさでしょうか、それとも、アナの美を彩る光を求めたのか
部屋のあちこちからの微光、アナは自らの痴態を覚悟するかのようにコンポに手を伸ばし、震える手で
ボリュームを上げました、クーラシェイカーの旋律がインジケーターの光の波となってアナを彩ります
燐光は暗闇のアナを微かに照らし、純白の羽毛のような肌と空を臨む水鳥のような蒼い瞳に光を映します
まだ色恋には疎いアナは、自分の魅力、自分が生まれ持った羽根の美しさを自覚していませんでした
だから、薄暗がりの中で千佳が、まるで闇を恐れるかのように体を強張らせた理由がわかりませんでした
「あぁ・・・ダメ・・・ダメですぅ・・・・アっ!・・・ダメだけど・・・さわって・・・・千佳・・・さぁん」
アナは愛撫を拒む声を上げていましたが、千佳の掌が止まった途端、闇の中で千佳の手を探し、求めます
千佳は、輝くアナの体、髪、そして瞳の美しさに少しの間動けずにいましたが、強い意志で再び動きます
アナは、暗闇の中で境目が曖昧になった妄想と現実に惑わされ、少しづつ理性を欲望の中に溶かしました
「千佳さん・・・・おねがい・・・・・・千佳さんが・・・・脱がせて・・・・・わたくしを、全部・・・・・見て」
千佳は、これだけは少し慣れた仕草で、アナのブラウスを外し取り、スカートを引っ張り脱がしました
アナがパンツ一枚になるとともに、千佳は自分の服を素早く、アナに恐怖感を与えぬよう脱ぎ捨てました
たくましく起き上がった千佳の象牙がアナの視界に入らぬ絶妙の姿勢で、アナの上に再び覆い被さります
「アナちゃん・・・こんなに・・・キレイ・・・宝石みたい・・・花みたい・・・ケーキみたい・・・地球みたい・・・」
千佳は囁きながらアナの肌、頬やヘソ、内腿や腕、背中と乳首、足裏を撫でました、千佳の掌は魔法です
千佳の麗句と愛撫を喜びの表情で受け入れていたアナの体が突然震えました、体を伏せて千佳を拒みます
「千佳さん・・・ダメ・・・・ダメです・・・・わたし・・・・こんなこと・・・・・しちゃあいけないんです・・・」
アナは体を丸め、カラダを隠すように千佳に背を向けて、うめくような泣き声を上げて千佳を拒みました
「わたくし・・・うっ・・・・えっちなこと・・・すると・・・おしっこが、出ちゃうんです・・・うっ・・ううっ」
アナが唯一身につけていたパンツ、千佳よりはほんの僅か大人っぽい薄青のパンツに染みが出来ていました
それまでアナに食らいついてた千佳は、アナの背中に微笑み、髪に頬を当て、背中からアナを優しく抱き
羽根で包みました、まるでアナよりほんの少し体の大きい千佳が、生まれたてのアナを守るかのように
「アナちゃん・・・だいじょうぶ、だから・・・それはね・・・・オシッコじゃなくて・・・・女のこが
・・・・好・・・きなひとを、受け入れる時に、出るの・・・みんなそう・・・アナちゃんも、そうだと、嬉しい
あたしで・・・そうなってくれたんなら・・・・ほんと嬉しいよ・・・・泣きたいくらい・・・うれしい・・・」
アナは体を急に千佳に向けました、拍子に顔がごっつんこしてお互い照れ笑いし、強く抱きしめ合いました
「千佳さん・・・抱いて・・・・もっと・・・もっと抱いて・・・・ぜんぶ・・・・わたくしを・・・ぜんぶ抱いて」
アナから千佳の手を、そっと最後の一枚へと導きました、千佳は濡れて女の匂いのするものを脱がせます
アナの求め、千佳のわずかな躊躇、覚悟したアナの強い求め、同じ気持ち、すべてが瞳で交わされました
千佳の唇は、アナの唇、おなか、そして・・・まだ誰も侵入したことのない女の器官に、そっと触れました
コンポからはクリスピアンが、精神と神秘の美しさを、アナにも千佳にもわからぬ言葉で囁き続けます
- 03-108 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:26:47 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(17)「違い鷹の羽」{前}
アナはとうとうやってきた、女の大切な場所を他人に委ねる瞬間に、両手を握り締め凍り付いてました
アナの言う「おしっこ」はそれまでに増して中から垂れ流されましたが、もうそれどころじゃありません
千佳はアナの、まだ固い性器の溝に優しくキスをして、それから舌で舐め始めました、優しすぎるほどに
「ああ・・・千佳さん・・・あッ!・・・おねがい・・・やさしく・・・アッ!・・・ね・・・中も・・・」
アナは自然に千佳の頭に両手を添えていました、イヤになったらいつでも千佳を振り払うための備えは、
千佳の舌をもっと強く自分に押しこむために、千佳の髪をかきむしり、押さえるために使われました
「ああっ・・・・あっ・・・・あンっ、あんっ・・・千佳さぁん・・・いじわる・・・しないで・・・あぁん!」
千佳はアナの求めに応じて性器の溝を舌で拡げ、その中の種を何度も舌と唇で転がし、指で弄びました
「きゃっ!・・ああん・・・ああっ!・・・あっ・・・・千佳さん!千佳さん!好き!すきぃ!ああっ、アアァッ!」
舌と唇と歯と、指まで使って熱く滴る襞の内壁と種を責められたアナの体が跳ね、高い悲鳴を上げました
アナが密かに行っていた指の楽しみより強い波に、アナはぐったりしましたが、アナに芽生えた本能は
もっと大きい波の存在を教えます、千佳とふたりで起こす、二人を呑みこむ津波、千佳と見つめあいます
千佳は迷ってました、目の前で純白の美しさを誇るアナを、わたしが汚してしまう事が許されるのか
アナもためらってました、目の前で女を超越した美しい姿を見せる千佳は、わたくしで、いいのかしら
二人は思いました、今ならまだ、戻れる・・・見つめ合いました、アナと千佳、二人は同じ気持ちでした
「この美しさのすべて、今夜はわたしだけのもの」
- 03-109 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:27:59 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(17)「違い鷹の羽」{後}
アナの上に千佳がそっと乗りました、受け入れる気持ちを示しながら受け入れ方がわからないアナの足を
千佳が優しく開き、その中に入っていきます、不安で千佳に抱きつくアナを優しく包み、見つめながら
アナの女の部分に自分の象牙を触れさせました、さらに開いたアナの足の奥へ浅く挿し、方向を探ります
「あんっ!・・千佳、さん・・・だいじょうぶ・・・・です・・・わたしに・・・ゴハっと!・・・・いれて・・・」
美羽もイヤな言葉を教えてしまったものです、アナの美しさに似あわぬ言葉、でも今のアナに必要な勇気
千佳はただ黙って、アナを見つめながら浅い挿入で少しこじり、濡れた性器をスッと根元まで挿れました
アナの内部のどこかがピっという感触を残して裂け、アナの「おしっこ」に一筋の血が混ざりました
アナがものすごい痛みを拒んだり逃げたりしなかったのは、ただ見つめ続けた千佳の瞳が持つ力でしょう
「つっっっ!いたっっ!・・・・いっ・・いたい・・・です・・・おねがい・・・んっ・・やさしく・・・んぁっ!」
千佳はアナが痛みに耐えながら、次を、また次を、その先を求めてる姿を見て、快感の吐息を漏らしました
「あぁっ・・・アナちゃん・・・・アナちゃん・・・キレイ・・・あッ・・・・あぁっ!・・・・そっと・・・ね」
アナと千佳はお互いの心の求めに応じ、確めるように数回動かし、すぐに全力でお互いをぶつけ合いました
「あっ・・・はぁぁぁ!あぁああ!ちかさァん!わたし、キレイ?あぁ~ん!あン!はっ・・・あっあぁぁ~!」
「はぁ・・・はぁ・・・はっ!・・・・は、はぁ~、アナ・・・ちゃん・・すきぃ!・・・はアっ!・・・ぁ」
ヘッドボードの上で冷えてしまった千佳のお茶が規則的な波紋を立て、すぐに静かな水面に戻りました
紅茶の水面には、たった今自分が醜いアヒルの子でない事を知った美しい白鳥の、アナの姿が映りました
アナは意外と早く頂点を迎えてしまいました、すこし遅れて千佳がアナの中に出したものを滴らせながら
千佳を見て、暗い天井を見て、そのままフっと瞳の光を消し、意識を失ってしまいました、瞼が降ります
千佳はそのまま安らかな寝息を立てるアナを見て、体に掛け布団をかけると、アナの額に優しくキスして
脱ぎ散らかした服を静かに身に付け、アナの服を畳んで、そっとドアを閉め、アナの家を後にしました
暗闇の中ではメモを書いて残すことも出来ませんでしたが、約束はもう、お互いの吐息で交わしました
千佳はまだ深夜というには早い時間、少しふらふらしながら歩いてウチに帰ってきました
わたしは、心底疲労しながらも満ち足りた笑みを浮かべる千佳を見て、何が起きたかを悟りました
それ以後、日が暮れる頃に千佳の携帯が震える事が何度もありました、その度千佳はふらりと出かけ
数時間後になって、ふらふらと満足そうに帰って来るのです、わたしは毎回、親への言い訳で大変なのに
嫉妬より心配より、千佳の能力への畏怖の気持ちが沸いてきます「凄いぞ千佳、お前はもっと凄くなる」
- 03-110 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:29:08 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(18)「ハチドリと花の蜜」
まさか、こんなことになるなんて・・・・・・・・・・・・・・
その日、千佳と茉莉ちゃんは、二人で猫の本を読んでいました、茉莉ちゃんの部屋で、二人っきりで
「僕の部屋に猫を見においでよ」はニューヨークの最も古い口説き文句と聞きますが、その日の二人は
何の邪心も無く、ただ学校で茉莉と猫の本の話になり、誘われて茉莉のコレクションを見に行きました
わたしは学校で、お互い仲悪いと言いつつツルむ事の多い美羽とアナは近所の駄菓子屋に「探検」です
千佳はわたしと、美羽、アナと愛を交わしましたが、男女のそれと違って「同じ部屋に二人っきり」が
即ちそれを意味するわけじゃありません、今まで通りわたしたち四人と遊び、日によって都合によって
二人で遊んだり長く過ごしたりしますが、千佳やわたし達が邪な気持ちを持つ事はそう多くありません
千佳とわたし達、お互いの強い心の求めが噛みあわない限り、あの奇跡のような時間は来ないんです
フェレットのジョンが走り回る、女のコっぽい物々に彩られた茉莉の部屋で二人はベッドに腰を下ろし
並んで写真集をめくってました、千佳はアメショーの写真とそれに目をうっとりさせる茉莉を交互に見て
茉莉は猫の集会を捉えた写真と、自分と同じくそれに興味を示しているらしい千佳を交互に見ていました
茉莉は・・・・天使です、いつも世の汚れを拒むように、汚れた地べたの上をふわふわ飛ぶような女のコ
天使が地上の汚れに触れないよう羽根を与えられたように、茉莉はその可憐さでふわふわと生きてました
羽根の証明のような白い髪、毛先だけは昔美容師だったというお母さんが、こまめに栗色に染めています
手の込んだ白とヘーゼルブラウンの髪は、天使が空へ飛び去ってしまわないようにとの願いでしょうか
わたしは茉莉が世の中を渡っていけるのか心配でした、世の中にヨゴレは数多くあります、例えば、美羽
天使のようにふわふわな茉莉はこの先、異性と触れ合う日は一生来ないかも、それがさらに心配でした
肩を触れさせながら写真集をめくっていた千佳と茉莉の視線が、ふいに触れ合いました、
茉莉は千佳が好きでした、けど最近の千佳とわたし達の経験を「わかんない事」と決めていました
千佳は茉莉が好きでした、でもわたし達のような早すぎる経験は今の茉莉を傷つけると思ってました
お互い、すぐに視線を写真集に戻しました、恋人同士の猫が寄り添う写真、二人の頬は、ほんの少し・・・
千佳の頬に茉莉ちゃんの髪、いい匂いの栗色の毛先が触れました、くすぐったいなと思っただけでした
ハネて千佳の顔にかかった幾筋かの茉莉の髪、千佳は髪の乱れを直してあげようと、白い髪に触れます
その時、千佳の頭の中で何か起きたのか、千佳自身にもわかりませんでした、千佳は茉莉の髪に触れ
そのまま茉莉の頬、背中、胸、首筋、そして眼鏡の奥の瞳に触れ、両肩に手を置き、スっと押しました
千佳は男性の性器を持っていても、心は男ではありません、でも、もう「女」でも無いんでしょうか
女や男を超越してしまった心、ただ「美」を喰って生きる千佳の本能が、ついに目覚めてしまいました
ベッドに倒れこむ二人、折り重なる二人、触れ合うほど近づいた顔、絡み合う足、体温と鼓動と呼吸
茉莉には何が起きたのかわかりませんでした、千佳にも、わかりませんでした、自分の「目覚め」が
まさか・・・こんなことになるなんて・・・・
- 03-111 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:30:01 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(19)「臙脂」
千佳はそのまま、ベッドの上の茉莉に乗り、そっと体に触れました、脇に手を這わせ体の形を確めます
「え・・?ちぃ、ちゃん・・・?・・・なに?・・・なに・・・え・・・いやっ!・・・や、やめて!だめぇ~!」
茉莉は千佳の行動と、普段の美羽の話から今自分に起きてる事を察し、大きな悲鳴を上げました
千佳は泣き叫ぶ茉莉の姿に魅せられたような瞳で、茉莉のおなかの辺りを抱き上げ、うつぶせにしました
手足が自由に動かず、肺を圧され、口を枕に押し付けられれば、茉莉にはもう大した抵抗はできません
茉莉はくぐもった声で悲鳴を上げ、手足をぱたぱたと動かし、空しい努力を重ねて逃れようとします
「ちぃちゃぁん・・・・おねがい・・・・やめて・・・わたし・・・いやなのぉ・・・ゆるし・・て・・・」
千佳は勝手に動く自分の体と両手に戸惑っていました、体は茉莉を押さえつけ、両手は茉莉のスカートを
少しづつめくりました、白いパンツのおしり、千佳の頭の中までも自分の理性を無視します、欲しい・・・
自分の体に突然起きた変事の後、少しだけ大人っぽいパンツをはくようになった千佳が、少し前まで
はいていたのと同じ白い無地の、木綿の子供パンツ、おしりのラインもわからない色気の無いパンツが
千佳を狂わせます、そのまま、千佳は茉莉のパンツに顔を埋めました、茉莉の匂い、まだ子供の匂い
女の裸はネットにも本にも溢れていますが、友達として接しているうちは決してわからない女の匂いは
グラビアや風俗しか知らない人間が知る事の無い物です、己の力で墜とした女の匂いは、形の無い裸です
千佳は・・・茉莉のおしりに顔を押し当て、こすりつけ、その奥を探ります、本能はもう迷いません
今は子供の、蕾の匂いしか感じない茉莉、この可愛い蕾に女の香り立つ花を咲かせられるのは、あたしだけ
千佳は体をよじって逃げようとする茉莉を自分の体の各所を使って押さえ、両手でパンツを下ろしました
「い・・・いやっ・・・・っきゃぁぁぁぁ!やめて!・・・助けてお姉ちゃん・・・・おねがい・・・ふぇっ、ふぇ~ん」
茉莉のおしり、わたしたちの中で一番成長の遅い、赤ちゃんと変わらぬおしりに千佳は再び顔を触れます、
千佳は茉莉の腰を持ち上げ、膝をつくようにして、茉莉の、女にしか無い部分を後ろから露にしました
千佳は決して茉莉が痛みを訴えるような強引な押さえ方はしていません、ただ茉莉の抵抗する力を
ほんの少し上回る力で、茉莉を思う通りの姿態に変えます、茉莉はもう、か細い泣き声を上げるだけです
千佳は自分のスカートの中で今まで経験のない熱を感じました、耐え切れず蹴り脱ぎ、シャツも脱ぎます
茉莉のブラウスのボタンを、抵抗の隙をついて外し、両腕を後ろに導き、茉莉の体から抜きました
襞が入った綿のスカートを暴れる茉莉の足から、短いソックスと共に魔法のように脱がせます
千佳の本能が望む行為は性器だけで出来る事ではありません、茉莉の肌の全てを望み、奪い、与えました
「ふ・・・・ふぇぇ・・・・ふぇぇぇん・・・・いや・・・いや・・・・・ひっ・・・ふぇっ・・・ふぇぇ~ん」
そして千佳は・・・後ろ向きで膝をつかされた茉莉のおしりの間の溝、女の性の部位と呼ぶには早い器官に
今迄の同じ経験からは考えられない貪欲さで噛み付きました、歯をそっと立て、唇と舌で激しく噛みます
「・・・ひ・・・・きゃぁ!・・・・いやぁぁ!・・・ちぃちゃん・・・いや・・・いや・・・えっ・・・えぐっ」
茉莉からはまだ、女の匂いの液の分泌はありません、微かなおしっこの匂いまでもが千佳を魅了します
千佳はまるで生まれて初めて女の大切な部分に触れたかのように、茉莉の、その中が知りたくなりました、
どんな形?どんな色?どんな反応?どんな匂い?どんな、味?・・・どんな、神秘が、そこに、あるの・・・?
千佳は茉莉の固い溝の中に舌をねじ入れ、中の粘膜と転がる粒を感じ、何度も舌を出し入れしました
「いっ・・・・いやぁぁぁ!・・・・やめてぇ・・・やっ!・・・・やめてよぉ・・・・ひぃっ!・・・いやぁぁっ」
茉莉の粘膜の奥から生臭く粘っこいものを感じました、千佳が知っている女の味と匂い、茉莉の、匂い
千佳は自分の唾液と、茉莉が初めて性の意識によって分泌した液で滴り光る女の秘部に魅入られました
茉莉の花びらが開こうとしています、美しい花弁と花芯、魅惑の芳香を誇る茉莉の花が、開いていきます
- 03-112 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:35:48 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(20)「スワロウテイル・バタフライ」{前}
茉莉はもう観念したのか、それとも自らに芽生えた未知の感情の不安のせいか、涙声で千佳に乞います
「ちぃちゃぁん・・・・ふぇっ・・・・おねがい・・・したいこと・・・していい、から・・・いたくないように・・・・
して・・・・・えっ・・・えぐっ・・・・みっちゃんが、いってたみたいに・・・・やさしく・・・・ごはっと・・・・して」
わたしは茉莉ちゃんには絶対にこの言葉を知ってほしくないと思っていましたが、その言葉は間違いなく
茉莉の恐怖を和らげ、本能を熱しました、あの時のわたしは茉莉よりずっと臆病だったのかもしれません
千佳はうつぶせで腰を上げた茉莉の上に柔らかく覆い被さり、茉莉の耳を唇でくすぐるように囁きました
「だいじょうぶ・・・・すごく気持ちよく・・・すごく幸せに・・・したげる・・・わたしの大好きな、茉莉ちゃん・・・」
茉莉は首筋と耳をやさしく刺激する千佳の唇を感じてました、まだそれがくすぐったいとしか感じません
千佳は、今まで経験のない脈動と湿り気を感じる自分の象牙を、茉莉の濡れた溝に、奥まで挿しました
「いっ・・・・いっ!・・・・いたぁい!・・・・いやぁ・・・ぬいて!ぬいてぇぇ!いたいよぅ!いやぁぁぁあ!」
茉莉を刺し殺すかのような勢いで挿れた千佳、茉莉は金切り声を上げました、こんな強引なのは初めてです
千佳は再び逃れようとする茉莉を体と手足とその象牙で押さえつけ、ゆっくり、すぐに全力で動きました
茉莉は体が裂けるような痛みに、言葉にならない悲鳴と助けを呼ぶ泣き声を上げ続けました、
美羽やわたしの自慢話や、アナが内緒で明かしてくれた経験で聞いていた快感など、どこにもありません
千佳は激しく腰を突き、ただ茉莉を犯す快感に溺れていました、そうする事でしか咲かない、美しい花
千佳は自分が蟷螂ならよかったと思いました、蟷螂の雌は交尾をしながら、その雄を食べてしまいます
茉莉と全ての想いを遂げて、そして食べられて、血肉になり、ひとつになれるならどれだけよかったか
千佳は誰かと過ごした次の朝が嫌いでした、どんなに愛し合っても朝の二人は別々の体なのが悲しいから
- 03-113 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:37:05 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(20)「スワロウテイル・バタフライ」{後}
「いっ・・・いやぁ・・・いたい・・・いたいよう・・・たすけて・・・たすけて・・・いたい・・・あついよ・・・」
千佳に再び初めての経験が訪れようとしています、なんと千佳は茉莉より、早く果ててしまいそうです
茉莉はまだ感情の頂点にはほど遠い潰れたような悲鳴を上げています、でも千佳は自分を止められません
初めて感じる深い感覚と飢え、犯される茉莉の美しさ、突上げる動きを緩める事も止める事も出来ません
「はぁっ・・はぁっ・・・茉・・・莉ちゃん!・・・ごめんね!・・・茉莉ちゃん・・・・あたし・・・あ・・・あぁぁん!」
千佳は一瞬反った体を茉莉の背中に伏し、息を切らしながら濡れて少し血のついた象牙を抜き取りました、
しゃくりあげながら泣いている茉莉の中から、千佳の我慢できなかったものがダラダラとこぼれます
そのまま千佳は、悪夢に震える茉莉の横に這い寄り、背を向けて倒れこみました、茉莉を直視できません
近くにあったティッシュを一枚抜き、背を丸め自分の象牙をこそこそと拭きながら、茉莉を盗み見します
こんな情けない千佳は今まで見た事がありません
茉莉は、自分が犯された事実を少しづつ感じ、それをもたらした千佳を、今、茉莉の横で情けない姿で
前を押さえながら背中越しにこちらをチラチラと見る、粗相をした犬のように怯える千佳を見つめました
茉莉は・・・千佳の肩に触れ・・・・目をそらそうとする千佳を直視して・・・「二度目」を求めました
「女は、ヤっちゃえば言いなり」
わたしがどこで話しても反論される、後ろめたさを隠すようにムキになった反論に出くわす言葉
でも、伝聞や創作よりも自分の目で見た物を信じるわたしには、紛れも無い事実を含んだものなんです
最初の一回よりはお互いに満ち足りた二回目が終わりました、隣でうつ伏せになる千佳に茉莉が囁きます
「ちぃちゃん・・・ありがとう・・・・わたし・・・ちぃちゃんがだれとなにをしてたんでも、気にしない
・・・・だって、最後にわたしを・・・・ちぃちゃんは・・・・・わたしだけを・・・・えらんでくれたから・・・」
千佳はうつ伏せのまま黙っていました、疲れきった千佳の背中を撫でる茉莉に、辛い言葉を吐き出します
「茉莉ちゃん・・・ごめん・・・ごめんね・・・ダメなの・・・あたし・・・ひとりの女のこじゃ・・・・ダメなの」
茉莉は、たった今自分の大切なものを捧げた、愛おしい千佳の、たった一人になれたと思っていました
「う・・・うそ!・・・うそでしょ!・・・・ちぃちゃん・・・そんな・・・いやぁ!・・・う、うぇぇ・・えぇぇん!」
千佳は体を起こし、体を丸めて泣く茉莉の髪に触れましたが、茉莉はただ「帰って!」と泣くだけでした
悲しみに打ちひしがれ、いつまでもさめざめと泣く茉莉を背中に、千佳は黙って部屋を出ました
家に帰って来た千佳はわたしの部屋に来ると・・・無言でわたしの胸に飛びこみ、大声を上げて泣きました
「好きだから、愛してはいけない」
「愛してるから、離れなくてはいけない」
女が幾度もの事実を乗り越えて知っていく真実を、千佳はあまりにも早く知らなくてはなりませんでした
- 03-114 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:39:03 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(21)「かすみ網」
茉莉ちゃんが心配でした、でも彼女はいつも通り学校に来て、アナちゃんに手を引かれウチに来ました
黙って入って来る茉莉を見て、息を呑みました、茉莉はわたし達の方を見て、繊細な笑みを浮かべます
わたしの知る茉莉は、その生まれ持っての可愛らしさと純粋な心のままの可憐な姿、まさに天使でした
今、目の前に居るのは、神様から地上の人間を見下ろす事を許され、鳥の羽根を与えられた天使とは違う
汚れを知ってしまった天使でした、羽根を奪われ地上に墜とされた堕天使は、こちらを見て笑います
わたしは初めて、甘い水を知った天使が神の怒りに触れ、地上に叩き落とされたその理由がわかりました
堕天使は・・・・あまりにも、美しすぎるんです、すべての天使が嫉妬で狂うほどに、天が淫れるほどに
今までと何も変わらない天使、純粋で可憐で大人しい茉莉は、堕天使の魔性を身につけてしまいました
千佳の部屋に集う四人の「座り位置」は大体決まっていました、部屋主として回転椅子に居る千佳と
とにかく高い所が好きな美羽、床のクッションを占めるアナ、皆を見渡せるベッドに座る事の多いわたし
そして茉莉は・・・今までもベッドの上が多かったんですが、いつの間にか千佳は、茉莉をベッドの端
回転椅子のすぐ隣に座らせる事が多くなりました、この魔性の堕天使を出来る限りそばに置きたい気持ち
今のわたしには、よくわかります、その時のわたし達はそれを・・・知ってか知らずか・・・・
日が暮れる頃、千佳の携帯を震わせる女がもうひとり増えました、千佳は何があってもそれに応じました
わたし達はそれぞれが千佳と関係を持ってしまいました、わたしが卑怯な手を使わずともわかるものです
わたしも、他の三人も、千佳の体でつながるお互いに危機感を持ち始めました、千佳を・・・渡したくない
二人きりで会う約束など皆の前で出来なくなりました、千佳を誰かと二人きりにすることを避けました
時々居なくなる千佳が、他の誰かと裸で絡みあってることを考えると、気が狂いそうになります
以前のように千佳との秘め事の話など出来ません、話がそうなりそうになると不自然に黙ってしまいます
そんなわたし達の無言の牽制が、千佳の顔から少しづつ笑顔が消え、以前のような翳を落していきます
わたし達の関係ははヒビ割れていきした、わたし達のすべてを包む千佳が、壊れていきました
そんなある日、千佳の部屋、いつもの四人とわたし、以前のように和やかに、和やかを装っていました
わたしも他の三人もおいそれと千佳に触れられません、そんなことをしたら他の三人の視線が刺さります
そして千佳を傷つけてしまいます、粉々に壊れそうなわたし達、それを自ら壊すことを皆恐れていました
まるで膨らんでいく風船を皆で回す罰ゲームのような空気の中、わたし達は今まで通りを装っていました
そんな空気に耐えられないのは・・・美羽です、部屋の隅で皆を窺ってた美羽が突然千佳の後ろに回り
回転椅子をプシュっと下げ、千佳を後ろから、優しく抱きしめました、体を通じた二人だけの妖しい抱擁
アナと茉莉、わたしまでもがが美羽を睨みました、美羽はそれを気にもせず・・・いえ、足が震えています
この見た目より臆病で誰よりも寂しがり屋な少女が、わたし達から弾かれる恐怖に耐え、全て失ってでも
苦しむ千佳を救い出そうとしました、千佳の体に両腕を絡ませたまま、千佳に、わたし達に囁きます
「ちぃちゃん・・・ねぇ・・・わたし達四人の・・・誰が・・・一番・・・好き?・・・ア、アタシに決まってるけどね!」
- 03-115 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:40:58 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(22)「ピンク・フラミンゴ」
皆が千佳を注目しました、わたしまでも、美羽のこの困らせる質問の答えを、無言で千佳に求めました
わたしは美羽の情熱に、美羽はアナの優美さに、アナは茉莉の魔性に、茉莉はわたしの包容力とやらに
皆がお互いに対して「かなわない」と思ってました、そして皆がそれを覆す千佳の言葉を待っていました
女として男として負けていても、好きという気持ちで自分を選んでくれると信じる、恋をしてるんです
千佳はわたし達の視線に戸惑いました、逃げたい気持ちも見えました、救いを求め、窓の外の闇を見て
「海・・・・・・・行きたい・・・・・・・・・・・な」
「う・・・・海ィーーーーーーっ!?」
千佳のその発言に最初に反応したのは美羽でした、今までの深刻な表情を、一転して輝かせています
茉莉とアナも、お互いを見つめあって期待の笑みを満面に浮かべています
今は夜から夜中に向かおうという時間です、海はここから歩ける距離ではありません、
千佳も、皆も、わたしさえもその提案には何一つ疑問を持ちませんでした、どうかしていたのでしょうか
千佳が再び目をやった窓の外の闇には、闇の太陽のような満月が煌々と輝いていました、わたしは・・・
「いくぞ、海!」
三人の親に電話をかけまくりました、夜遊びの許可を求めるつもりが丁重なお礼を言われ、参りました
言うなっていったのに・・・お母さん達にはバレてしまってるようです、わたし達の出来事も、今の問題も
アナのお母さんは「アナをよろしく、アー私が女の子の頃に千佳ちゃんが居れば、こぉんなダンナと・・・・ねぇ」
思わず電話越しに笑みを交わしてしまいました、全てお見通しの女の先輩、全て見守ってくれるお母さん
わたしはまだ、かないません
準備といえるものは何もありませんでした、わたしは例のごとく車を無断で借り出し、四人を乗せます
水着やらの話は皆、しませんでした、部屋で目についた大きなタオルケットを一枚入れただけです
後部座席では千佳が左右にアナちゃんと茉莉ちゃんをハベらせ、左右の二人の方が御機嫌な顔をしてます
助手席では最近ゲーム等でラリーにハマってる美羽が、国道を走るわたしの横で煙草の箱に口をつけながら
(柳沢慎吾がよくやってるアレです)「レフト、スリッピー」「イバ!イバ!」とモヤより役立たずなナビをしています
時間もかからず、月の浮かぶ夜中の海岸に着いた時、それまではしゃいでたわたし達は無口になりました
- 03-116 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:43:33 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(23)「Лебединое озеро~白鳥の湖~」
無免ドライブを始めた頃、あちこち走って偶然紺野ちゃんと見つけた、わたしたちの秘密の海岸は
何も無い砂浜が道路や他の海岸と分厚い砂防林で隔てられた、誰も好んで行こうとしない海岸でした
紺野ちゃんが防風林の死角で偶然見つけた、普通車一台がやっと通れるグラベルをガタガタと押し通ると
その先には広く綺麗な砂浜があります、海水浴場ではないので、視野の範囲には人工物は何もありません
わたしは林を抜け、砂浜に車を乗り入れ、皆を秘密の海岸へ招待しました、紺野ちゃんには申し訳無い
四人がてんでに車から降り、信じられないほど明るい月の下の白い砂浜、淡い銀の海に喚声を上げました
水着もなく、陽の光もなく、お菓子もない、おしゃべりすらないような、そんな奇妙な夜中の海水浴
5人で車から少し海に近づいた砂浜に座り、波の音と、すべてが月の銀色に光る海岸を黙って見ていました
わたしたちは、何をしにきたんでしょうか、何が始まるんでしょうか、どこからきて、どこへいくのか
こういう時に真っ先に動き出すのは美羽・・・いえ、アナちゃんです、彼女は優雅な仕草で立ち上がると
砂浜を海の方へ、月の方へ歩いて行きました、美羽はただ黙って、月を浴びている千佳にみとれています
月の光の下、アナがこちらを振り返ります、アナは・・・わたしたちアヒルの群に降り立った白鳥でした
白鳥は月の光に美しい髪と瞳、そして肌を輝かせ・・・身にまとった衣を一枚づつ、脱ぎ捨てました
襟シャツを体から滑らせ、フレアスカートを落とし、パンツさえも片足を上げた可憐な姿で脱ぎました
すべてを脱ぎ捨て、全身に月の光をたたえて踊る美しい白鳥は、両腕をわたしたちに広げ、言いました
「わたしたちは・・・・・・・・・・・ここに・・・・・・・・・・・来ました・・・・・・・・」
最初にわたしが立ち上がりました、部屋着をそのまま着てきたTシャツを乱暴に脱ぎながら、叫びました
「そうだ!、わたしたちは・・・・・ここに来た!」
わたしがセコセコとジーンズのボタンを外していると、横で美羽がさっさとワンピとパンツを投げ捨てました
茉莉ちゃんは皆に遅れながらも、しかし皆の中では一番艶っぽく、エプロンドレスをさらりと脱ぎました
千佳は・・・千佳は少しズルいです、脱ぎ始めたはいいものの、未だ理性がほんの少し残るわたしが
ブラのホックを外せなくて手間取っていると、千佳は後ろからそっと手を触れ、ホックを外しました
四人の裸の鳥たちが千佳を見つめます、千佳は泣いていました、頬を銀色に光らせ、四人を見て・・・
「わたしたちは・・・・ここにきた・・・・・こんなキレイなところに・・・・こんなキレイなみんな・・・」
千佳はTシャツとデニムのスカート、パンツを空に放りながら、月を輝かせる太陽のように、笑いました
「わたしたちは、ここに来た!」
- 03-117 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:45:12 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(24)「ラップランド」
その叫びがきっかけ、皆で千佳に駆け寄ります、まず美羽が千佳にタックル!そのまま千佳を脇に抱えて
波打ち際を走り、二人で海にトライしました、海の上を二人で転がり、水の冷たさで同時にキャッと叫びます
そこへ果敢にも突っ込んでいったのは茉莉ちゃんでした、はしゃいで美羽と転げ回る千佳に飛びつきます
あっさり吹っ飛ばされた美羽は再び千佳に突進!、それをスマートにかっ攫うべく横を駆け抜けたアナは
なんと千佳の意外な反撃にあっています、わたしは5人分の服を拾って車に放り込み、皆に駆け寄りました
波をかぶりはしゃいでる裸の鳥たちに突撃!千佳はわたしが頂いた!・・・結託した三人に返り討ちです
美羽が隙をついて千佳の唇を奪いました、千佳もそれに深く応じ、月の下で二人きりの口づけを交わします
わたし達は嫉妬や焦りより、その二人の美しさに惹きよせられるように、千佳に駆け寄りました
アナは美羽が交わした千佳の唇の二番目になるべく、千佳の頬に、食べてしまいそうなキスをしてます
茉莉は千佳の前に膝をつき、他の二人が唇の次に、唇よりも欲しい千佳の象牙をそっと口に入れています
わたしは、求める三人とすべてに応じる千佳を、丸ごと抱きしめ、千佳と三人にキスの嵐を浴びせました
わたし達は、波打ち際を転がり、ぶつかり、からみ合いながら、できるすべての方法で愛を交わしました
仰向けで潮の満ち引きを感じるわたしの上に優しい波のような千佳が乗り、痛い位にゴハっと貫きました
絶頂の興奮で呆然とするわたしの横で、千佳は茉莉に挿れながらアナと口づけを交わしています
美羽はアナを指で弄びながらわたしの下半身の敏感な所を、優しく舌を使って中まで愛してくれています
わたしは快楽の声を上げ愛液を垂らしながら、千佳の微かに膨らんだ胸を舐め、揉み、愛撫しました
体を踊らせて甘い声を上げる千佳の硬い象牙を、アナが口で出し入れしながら激しく貪っています
茉莉はアナのおしりに口を、続いて性器を押しつけながらわたしに卑猥な言葉を囁き続けます
美羽をすこし乱暴に犯してる千佳が再び欲しくなったその時、千佳がわたしのうしろを奪いました
痛みで反り上がりながらアナと抱擁を交わし、秘部をこすり合わせる美羽と茉莉の唇を味わいました
すべての力を使い果たして砂浜に寝転ぶわたしたちを、真円の美しさを誇る月が笑いながら見ていました
月だけが見ていたわたし達、いつも人の醜さを嘲う月に、人の美しさを少しでも見せてやれたでしょうか
一枚の大きなタオルケットに五人で包まるようにおおざっぱに体を拭き、服を着て家路に着きました
アナのシャツを着たわたしや千佳のパンツをはいた美羽、バラバラの服を皆で指差しながら
わたし達はなぜか笑いが止まりませんでした
「わたしたちは、ここにきた」
- 03-118 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:46:06 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(25)「FLY」
わたしたちに生じたヒビ割れの問題は、あっさりと解決しました
相変わらずわたしは千佳を独り占めしたいと思ってて、誰もが千佳に一番に愛されたいと思っていました
ひとつしかない千佳のカラダを取り合う女の争いは、それまでにも増してよく起きるようになりましたが
美羽が強引に、茉莉が静かに深く、アナがうらはらな言葉で、当然わたしも千佳の独占を主張するたび
そのたびにわたしたちと千佳は、顔を見つめあって笑ってしまうのです、楽しくてしかたないのです
わたしと千佳が夜を過ごしている時には窓からの訪問を控えていた美羽も、今は平気で入ってきます
夜、千佳の携帯が震えた後の「お出かけ」にわたしがついてったりもしました、千佳の甘い夜を半分こ
実はあの月の海の後、皆で一泊の旅行もしました、夜はドタバタとあまり美しくない交わりを楽しみました
千佳を独り占めしたいという気持ちはどうしようもありません、でもわたし達には当たり前の事なんです
だってそうしたいと思う友達が、こんなにいい友達が居るんですから、わたし達は何ひとつ怖くない
千佳が欲しい、独り占めしたい、誰より愛されたい、欲しがる気持ち、言っても、いいんです
美しい茶器を何度も割って純金の漆で継いだものがあります、それは割れる前より美しくなるそうです
わたしたち五人それぞれが、少しづつ変わっていきます
茉莉はその天使のような可憐さに、堕天使の魔性を身につけ、ますます女の魅力を磨きつつあります
今ではゲタ箱に入るラブレターの数も、男子をあしらうしたたかさも、アナちゃんを追い越す勢いです
アナはその持って生まれた美しさへの自覚が芽生え、それに見合った知性と能力を身につけるべく
英語等の勉強を頑張り、過去の意地っぱりな日本語嫌いを今ではクラスのみんなと笑い飛ばしています
美羽は今迄無縁だった女の可愛らしさを身につけるべく頑張っています、お茶お花に日舞、剣道まで習い
行く先々で騒動と伝説を残し、今はその能力で色々な知識、技術を次々と噛み砕いては吐き捨てています
先生方が揃って「問題児にして天才」と評した彼女の熱意が一つへ向かった時、何が起きるんでしょうか
わたしは・・・・わたしは変わったんでしょうか
最近、昔からわたしを知る人によく「丸くなったよね」と言われます
昔のわたし、女の、男に媚びた柔和な可愛らしさが嫌いだった頃のわたしがそんなことを言われたら
まずソイツの顔を丸く腫れ上がらせてやったところですが
今はといえば体型のことかな?と慌てて鏡をみて頭を掻いたりしています、千佳のために美しくありたい
わたしの気持ちで変わったところ・・・・相変わらず酒好きタバコ好き、お子様と遊ぶのが好きですが
今まで無縁だった家事をやるようになりました、学校の勉強にも取り組んでます、大学くらいは出ないと
一人の女として、一人の女を幸せにする責任感って奴が、なんともくすぐったく心地よいのです
惚れた相手と一緒になる為に夢を諦め就職する男女、ギターやバイクを結婚資金の為に売ったりする男達
失意や寂しさを口にしながら顔ではニヤつく彼等は、こんな充実感あふれる思いをしているんでしょうか
女は、男に媚び女に迎合し、良く見られようと無理をして、一番大切な自分の成長を忘れてしまいます
わたし達はただ、千佳に愛される女に、千佳という美しい女を愛するに足る女になりたいだけなんです
- 03-119 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 09:47:09 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(26)「巣立ちの日」
春が過ぎ、夏が過ぎ、秋と冬を越え、千佳は変わっていきます
自分の体の変化に恐れ、戸惑い、自信をなくしていた泣き虫ちぃが美しく変わっていきます
イタズラな美羽をあしらう姿、アナの強がりを解きほぐしていく姿、繊細な茉莉を気遣う姿
そしてわたしに入ってくる時の、わたしを貫いた時の、妖しくも艶やかな美しい千佳
男性のカッコよさじゃない、男に媚びた女のカワイサじゃない、千佳の女性としての麗らかさ
ある日、部屋で二人きりになった時、わたしはちぃに告げられました
「お姉ちゃん、あたし・・夢があるの、辛いとは思うけど、もう決めた事だから
あたし・・・宝塚に行きたいの!」
そうか、この感じをどこかで見たと思ったら・・・
「ばっ・・・ダ、ダメだ!ダメ!無理に決まってる!それに万が一ホントに入っちゃったら
メチャクチャになる!皆メチャクチャだ!わたしの愛する星組も、月組も花組も!」
宝塚は、TVで見る程度に好きで知っている方です、その女優の美しさと狭き門、あの集団の奇怪さも
「メチャクチャに、しちゃうの?あたし、が?、あたしの・・・この体が・・・?」
迷いました、でも言わなくちゃいけない、わたしが教えなきゃいけない、カゴの外に出るという事
わたしがいつまでも千佳を守れるワケじゃないから・・・
「いや、その、つーか、あぁ!メチャクチャだ!皆お前の体のせいでメチャクチャになる!」
事実わたし達は一度ヒビ割れメチャクチャになりました、そしてヒビは美しい紋様になり、素晴らしいメチャクチャへ・・・
「何で?あたしの体が人をメチャクチャにするの?どうして?なんでアタシが・・・」
千佳は初めて自分の体のことを告白した時のように、自分の「特徴」を切り落とさんばかりに睨みました
「皆が知っちまうんだよ!『ご法度』を!イケナイ事を!イケナイくらいイイ事を!」
罪無き魔性を得た千佳とわたし達の「ご法度」わたしは罪を犯しました、そしてわたしの美しい共犯者達
「ご法度・・・あたしが皆にご法度を・・・皆をメチャクチャに・・・それって・・・」
「そーだ!ご法度はわたしだけで充分だ!だからちぃはずっとわたしの・・・」
千佳はショックを受けたようでした、自分の負い目への・・・いえ、この顔は、わたしが見た事の無い・・・
「それって・・・あたしの夢だわ!これこそあたしの夢だわ!・・・アタシの・・・ハーレム!」
「ハーレムって・・・プゥッ!アッハハハハ!こりゃイイ!ヅカのハーレムか!そりゃ夢だ!」
何なんでしょう、人一倍地味で人一倍オクテだと思ってたちぃの夢が一番デカいなんて!最高の話です
「お姉ちゃん!笑わないでよぅ!」
「よし!決まり!親にはわたしが言ってやる!何でも手伝ってやる!宝塚へ行け!ハーレムだ!」
「お姉ちゃん・・・うっ・・・うっ・・・うあぁぁぁぁん!あーーーん!あぁーーーん!」
千佳は大粒の涙を流し、声をあげて泣きました、あの告白の時のように、あの告白の時とは逆に・・・
千佳はわたしの胸に飛びこみ、あの告白の後のように泣きました、あの告白の後とは逆の気持ちで・・・
「よしよし、ちぃ、そんな子供みたいに泣くな、もうお前はわたしの・・・いいよ、今日はいいよ・・・
今日は一杯わたしに抱きついて、好きなだけ泣きな・・・ちぃ・・・明日から、頑張れ!」
千佳、麗らかに逞しく成長した千佳、千の佳き事に出会うために生まれた、わたしの可愛い千佳
わたしの妹でよかったか?あたしの腕の中で育って幸せだったか?わたしに抱かれて・・・
おまえがわたしとアイツラと一緒に感じた幸せは、普通の女の幸せじゃないかもしれないけど
おまえの体が得た物は、普通の女とは違う物かもしれないけど、おまえはひとつ、世界でひとつ
おまえは・・・やっと見つけたんだ、自分を見つけたんだ、普通じゃねぇ、でも最高の、夢!
今日はわたしの胸で泣いて、そしてわたしの腕を離れて、幾千の幸せを捕まえに飛んでっちまえ!
忘れるな、ゴハっとだぞゴハっと!女が幸せを欲しい時は、惚れた女を幸せにしたい時は、ゴハっと!だ
わたしは、おまえの姉でよかったよ、たとえ何百回生まれ変わっても、おまえの、姉になりたい
ちぃ・・・
- 03-120 :吝嗇 ◆G.VR4wY7XY :2005/11/15(火) 10:09:38 ID:pO6RoYbL
- ゴハっと!(エピローグ)「ガルーダ」
千佳が美しい姿で踊っています
世界中の男を、女を、自らのハーレムに従え、千佳は美しい姿で踊ります
すべての人類の性を自らの幾千里の翼と化し、千佳は美しい姿で踊ります
世界は、人類がその行為を記憶に残すようになって以来、その性ゆえの愚行を重ねています
今日も世界のあちらこちらで、人は傷つき、他者を奪い、性による愚行は止むことを知りません
わたしたちはこれからも、人類の愚かなる性からは逃れられないのでしょうか
いつの日か、性もない、美しさもない、ヒトでない形態にまで進化させられるのでしょうか
千佳は美しい姿で踊ります、性の美しさを現した姿は、人間が性を望み、賛える心を失わない限り
わたし達の前で美くあり続けます、やがて性がその形を変えても、いつまでも人類を魅し続けます
千佳は、美しい姿で踊ります
わたし達は、新しい時代に入ることができます
ゴハっと!
最終更新:2012年01月24日 09:11